チーフタンズあるいはチーフテンズはイアンマックロードの中でも有名で人気が高いブランドだ。そのダラスデューはかなり高額で取引されていると期待する人もいるだろう。ウイスキー好きならかなりの人が知っている銘柄なので買取相場が高くて当然と考えるかもしれない。その実態がどうなっているかを確認し、高額で売れるようにするための基礎を身につけておこう。
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チーフタンズダラスデューは高く売れる?
チーフタンズのダラスデューは1980年に蒸留されて2004年になってボトルに入れて販売された。2019年の時点で既に15年前の古いウイスキーとなっているため、流通量があまりなく、希少価値はかなり高くなっているのは確かだ。買いたいと思ってもなかなか販売しているのを見かけられず、酒の買取販売店やウイスキー専門店などを巡ってようやく出会うことができるかどうかという程度だろう。
国内だけでなく国外でも人気のブランドなので場合によっては国外にまで探しに出かけなければならない可能性もある。さらに、ダラスデューを作っていたダラスデュー蒸留所は1983年に閉鎖してしまったため、もはや再生産もできない幻のウイスキーとなっているのが現状だ。
このような状況があることを考慮するとチーフタンズのダラスデューは高く売れると期待できる。しかし、もしギフトでもらったり、親から相続したりしたのでないなら、いくらで購入したかを考えてみよう。販売当初に購入したのであればそれほど高くなかったのを思い出したかもしれない。
イアンマックロードの手掛けているチーフタンズシリーズの特徴は高品質ながらもリーズナブルな価格で販売し、多くの人の手に届くようにしてあるのが特徴だ。そのため、超有名ブランドで販売価格から既に高いウイスキーに比べると買取価格の相場も低くなってしまうことは否めない。もちろん、例外的なウイスキーもないわけではないが、チーフタンズのダラスデューは販売価格と歴史相応の相場で取引されている。
どこに売却することが望ましい?
チーフタンズのダラスデューはいくらで買い取られているかを確認する前に、知っておきたいのが買取業者の専門性による違いである。ウイスキー業界の人なら誰でも知っているレアなウイスキーがダラスデューだが、酒にすら詳しくない人が見たらただの古いウイスキーに過ぎないだろう。その価値を判断できる買取業者に依頼しなければ査定結果はかなり低くなってしまうのが関の山である。
例えば、家具や家電などの生活用品をメインに扱っているリサイクルショップで酒も取り扱っているという程度のところに査定してもらうとかなり安い価格になってしまうことは否めない。ただ価値を判断できないだけでなく、顧客も高級なウイスキーを求めて来店するケースがほとんどないので利益になりにくいからだ。
このような総合的なリサイクルショップ以外にもある分野だけを専門にしている買取業者がたくさんある。家具だけ、家電だけ、あるいはトレカやホビーグッズなどのように一分野にのみ特化しているところでは、価値が高いものを買い取ってもらうときほど他のショップより高額査定になりやすい。その価値を正しく理解して買取価格に反映させてくれるからである。
業界での相場情報にも詳しいので、人気が上がっている状況があれば高めの価格で精力的に買取、人気が下がる傾向があれば安めの価格にする場合も少なくない。このようにシビアな目で見てくれる業者に査定を受ければチーフタンズのダラスデューはかなり高く売れるのだ。
ダラスデューの買取相場
酒やウイスキーに関する買取のプロとして台頭している業者での買取相場を確認しておこう。チーフタンズのダラスデューは33,000円程度で買い取ってくれているのが現状だ。これは当然ながら未開封の状態のもので、特にラベルが汚損しているなどの問題がない新品に近いウイスキーの場合である。
これが高いか安いかがわからない人もいるだろう。ウイスキーの買取ではある程度の知名度があって希少価値もあるものなら数万円で取引されるのが通例だ。その点ではほぼ業界水準とも言える価格帯になっていると言えるが、高級ブランドで歴史的にも古いものなら数十万円で買い取られていることも少なくない。そのようなハイエンドのものに比べるとあまり高いとは言えないのも事実だ。
1980年から2004年の24年ものだということを考慮すれば、同じチーフタンズの中で特にダラスデューは高いわけでも安いわけでもない。この期間にほぼ比例するように買取相場が決まっているからだ。例えば、22年もののグレンアギーなら30,000円、28年もののスプリングバンクでは50,000円が相場になっている。
チーフタンズの中でも人気が高いローズバンクは20年もので2011年にボトリングされた比較的新しいものだが35,000円程度で取引されている。やはり人気の影響は大きいということは覚えておかなければならない。スプリングバンクの36年ものの場合には87,000円が相場になっていて、基本的にはウイスキーとしての価値が高いものほど高値で取引されているのが実態だ。
インターネットオークションでの取引事例
ウイスキーを売るときには必ずしも酒やウイスキーの買取専門業者に依頼しなければならないわけではなく、個人に対して売ることも可能だ。特に人によっては高い価値を見出してくれる場合があるというようなものについてはオークションにかけるとかなり高い価格での取引になることも多い。チーフタンズのダラスデューは正にそのような逸品なので、オークションに出品して売るのも魅力的な選択肢の一つだ。
世界的には大きなオークションもあるが、手軽に出品したいと考えたら個人にとって便利なのはインターネットオークションである。その代表としてよく知られているヤフオクでの取引事例について知っておこう。チーフタンズのダラスデューはレアなだけあって何度も取引されているわけではない。
例えば、2019年7月15日に落札が決定したものがある。このときのオークション経緯について詳しく理解し、買取に比べてインターネットオークションの方が良いかを見極めてみよう。このオークションはそもそも個人からの出品ではなく、買取業者による出品だったということはまず知っておくべき点だ。落札者の立場から考えると個人間取引では商品が届かない、ひどい状態で届いてしまうなどのリスクを伴うことになる。
それに対して業者の場合には一定以上の責任を負ってくれるので安心して取引することができる魅力がある。それも踏まえていくらで落札されたのかというと49,000円、税込にすると52,920円だ。確かに買取業者の買取水準に比べるとかなり高額での落札になっている。この金額だけ見るとあたかも厳しい競争があったのではないかと考えるかもしれないが、実際に入札したのはたった二人だけだったのである。
開始価格は45,800円だったことやトータルの入札数が3回だけだったことを考慮すると、ほとんど競争せずにもう一人については手を引いてしまったということがよくわかる結果になっている。この事例を参考にするとオークションで売るのは大きなメリットがなく、個人が出品する場合にはむしろリスクが高いことがわかる。
インターネットオークションにかけるメリットは競争によって価格が跳ね上がることだが、チーフタンズのダラスデューは少なくともそのような競争に期待することができない。この事例では業者が出品していることで落札しようとした人が増えた可能性もあるため、個人が出品したら入札する人すらいないかもしれない。このような状況を考えると落札額は参考にできたとしても、実際に出品するのはあまり得策ではない。
高く売るために今からできることは少ない
インターネットオークションを使うのが合理的でないなら、買取業者にいかにして高額査定を出してもらうかを考えるのが重要になる。しかし、実は既に持っているチーフタンズのダラスデューを今からの努力で高く売れるようにすることはほぼできないと考えた方が良い。
唯一できるのはボトルをきれいにすること程度なのだ。埃が積もっていて汚れが目立つようなボトルになっていると、それだけ保管状態が悪かったと解釈されてしまい、品質が低いから減額査定にするという判断を取られてしまいやすい。埃を落とすだけなら簡単なことだが、その些細な努力が査定額を上げることにつながるということは覚えておこう。
ただ、これ以外にできることはなく、落ちてしまった品質を取り戻すことはできない。ラベルが汚損してしまっているような場合にも、元通りにすることは不可能だ。
経年劣化によって文字が読みにくくなる程度なら査定価格に影響することはあまりないが、コーヒーをこぼしてシミを作ってしまったような場合にはいかに脱色してもわかるので減額されてしまうことは否めない。既に査定価格が下がるような状態になってしまっているのは諦め、最低限のクリーニングだけおこなって査定に出すのが賢明な判断だ。
最も効果的なのは相見積もり
それではチーフタンズのダラスデューを高く売る方法はないのかというとそうではない。相場がおおむね決まっているとはいえ、業者によって査定の基準も違えば、中間マージンをどのくらいにするかも異なっている。
そのため、複数の業者に査定をしてもらって相見積もりをすれば高く売れる可能性が上がる。手間はかかるのは確かだが、そのお陰で数千円くらいは高く売れる可能性は十分にあるので諦めないようにしよう。
一般的には査定を受けるだけなら費用を負担することはない。ただ、宅配査定を選んだ場合には売らないときには返送料を払うのが通例だ。店頭査定や出張査定を活用して相見積もりをするのが合理的な方法である。
まとめ
チーフタンズのダラスデューはウイスキー業界では有名で希少価値が高いのは確かだが、業界外になるとただの古いウイスキーとして認識されてしまいかねない。結果的にインターネットオークションでもあまり入札者が出てこないので、専門の買取業者に売るのが賢い方法だ。相見積もりをして少しでも高い査定価格を付ける業者を探し出そう。