三輪良平 日本画・作品の買取相場・価値まとめ

三輪良平は昭和から平成にかけて活躍した日本画画家で、とりわけ女性を描いた作品の評価が高い。京都生まれで舞妓や大原女を題材にした絵が多く、中古買取市場でも活発に取引が行われている。ここでは、三浦良平の作品の買取相場や価格の徹底調査を行う。

これから三浦良平の作品を売却するつもりなら、参考にすると良いだろう。

三輪良平とは

ここでは、三輪良平について解説していく。

若いうちから頭角を現す

三輪良平は1929年に京都の表具師の次男として生まれ、小さな頃から絵に親しむ環境のもとで育った。京都市立美術専門学校を卒業した後は山口華揚に師事し、彼の私塾である晨鳥社で学び日本画の技術を磨いた。三浦良平は、日本画の技術の上達も速く早いうちから日展へ出展をはじめ、第八回の日展で「憩ひ」が初入選したのを皮切りに、第十二回日展で「裸像」が特選、第三回新日展で「舞妓」が特選・白寿賞を受賞するなど、着実に受賞を重ねていった。

短期間のうちに特選に入賞するまでの実力を付けたことで、三輪良平の日本画家としての実力は多くの人に認められることとなった。

日本の芸術や文化に尽力

1959年からは日展の評議員としての活動も始め、常に新しいスタイルを模索しながら作品作りに取り組んだ。また、若い頃から肺疾患や肝臓病などの病気を抱えており、病と闘いながら数々の名画を世に残した。1993年には芸術や文化に尽力したことが認められ、京都府文化賞功労賞を受賞している。

永眠後の2011年には、遺作の多くが東近江市近江商人博物館に寄贈された。

三輪良平の作品や作風

ここでは、三輪良平の作品や作風について解説していく。

女性画が多い

三輪良平の作品は女性を描いたものが多く、清麗な女性美を描くのを得意とし、高い支持を得ている。特に、舞妓や大原女など京都の女性を描いたものが多いのも特徴である。上半身を描き視線を斜め下に落とした構図が多く、女性のあどけなさや色っぽさなど、魅力を最大限引き出す画を描いた。

女性に対する観察眼が鋭く、女性をよく理解したうえで描かれているのが見て取れる。

舞妓

三輪良平の作品のモチーフとして舞妓がよく登場するが、儚さと色気を兼ね備えたその作風は祇園の舞妓にも評判が良かった。京都祇園で行われる舞妓の式典である「都をどり」のポスターを描くことも依頼されたほどである。舞妓の顔の白さと着物のコントラストの美しさや、たおやかな佇まいなど、コレクターにも人気のモチーフである。

京都生まれであるからこそ表現できる美しさであるともいわれている。

三輪良平の作品の評価の基準

三輪良平の作品はすべて同じ価値があるわけではなく、それぞれの作品によって異なる。では、作品の評価の基準はどこで決まるのか説明しよう。

作品の年代

三輪良平の作品は、初期の作品よりも晩年のもののほうが評価は高い。そのため、作品の年代が評価の基準となる。三輪良平の作品で人気の題材は舞妓であるが、初期の舞妓画よりも晩年の舞妓画のほうが価値は高い。

高く売りたいなら、晩年作品がねらい目である。

作品のモチーフ

三輪良平の作品で最も人気が高いのが舞妓であるため、舞妓の画は価値が高い。なかでも「二人舞妓」は最も人気が高い作品で、他の作品よりも高く評価されることが多い。その他、受賞歴がある作品も価値が高いとみなされる。

シールの有無

三輪良平の作品は日本画であるため額装となっている。額装の場合は、絵画の裏側に名刺大の紙に花押落款や題名が書かれており、共シールと呼ばれている。共シールは作品が本物であるか贋作であるのかを見極める一つの指標となるため、評価の基準として重要視される。

人気の作品であっても、共シールがない場合は価値が大幅に下がることが多い。

作品のサイズ

三輪良平の作品の評価は、サイズもその基準となる。一般的にはサイズが大きければ大きいほど価値が高くなるが、家庭に飾る大きさとして適しているのが8号サイズである。そのため需要が高く、8号サイズならそれより大きなサイズのものと同程度、もしくはそれよりも高い価値に評価されることもある。

作品の状態

作品の状態は、絵画の価値を決めるうえで最も重要な基準の一つである。特に汚れや変色は価値を下げる大きな理由であり、人物画が多い三輪良平の作品では、顔に汚れがある場合は致命的となる。日本は季節の変化があり、絵画の保管が難しい環境である。

湿気によりカビが生えたり、紫外線に当たり色あせしたり、たばこの煙などで退色している場合も、評価が下がるのは否めない。

三輪良平の作品の買取可能な業者や相場

三輪良平の作品は、買取業者だけでなくリサイクルショップやネットオークションなどでも買取が可能である。リトグラフや版画も買取の対象となるため、買取の幅は広い。では、それぞれの業者の特徴と買取相場を見てみよう。

美術品専門の買取業者

美術品の買取業者は、専門知識のある鑑定士によって査定をしてもらえるのが特徴である。そのため、価値に見合った買取価格で売却できるのがメリットだ。業者に作品を持ち込むだけでなく、自宅まで出張査定に来てくれる業者もある。

サイズの大きな絵画は持ち運びが大変なため、出張査定が便利だろう。そのほか、メールやLINEでの査定ができることもある。美術品専門の買取業者においての三輪良平の作品の買取相場は、10,000円から70,000円ほどである。

総合買取業者

総合買取業者はブランド品や毛皮、装飾品などさまざまな品物の買取を行っている業者である。なかには美術品に力を入れている業者もあり、専門知識のある鑑定士に査定してもらえることもある。総合買取業者も、出張査定やメールやLINEでの査定、宅配査定なども行っているので、便利に利用できるのが特徴だ。

総合買取業者の三輪良平の作品の買取相場は、10,000円から60,000円ほどである。

リサイクルショップ

リサイクルショップは絵画の買取に力を入れているわけではないが、買取はしてくれる。しかし、美術品の知識がない査定士による査定となるため、本来の価値よりも低く見積もられることが多い。リサイクルショップも、出張査定をしてくれるところが多く便利である。

リサイクルショップの三輪良平の作品の買取相場は、5,000円から20,000円ほどである。

ネットオークション

ネットオークションは出品手数料を払えば売りたい商品を出品でき、パソコンやスマホ上ですべての手続きが完了するのがメリットである。入札形式となっており、市場で求められる作品の場合は想像以上の高値で落札されることもある。ヤフオク・ネットオークションでは100,000円以上の金額で入札され、入札者の多い作品も見られる。

一般的には、ネットオークションでの三輪良平の作品の落札相場は、30,000円から50,000円ほどである。

フリマアプリ

フリマプリは自分で価格を決めて出品し、金額に納得した人が買い上げるというシステムである。フリマアプリ・メルカリでは、三輪良平の作品は活発に取引されているわけではないが、10,000円前後で出品されている。購入者の望む金額とマッチしないと売れないため、市場価格を知って出品する必要があるだろう。

三輪良平の作品を高く売るためのテクニック

三輪良平の作品を高く売るためには、いくつかのテクニックがある。では、高く売るためにはどのようなテクニックを使えばよいのか見てみよう。

複数の業者で査定をする

三輪良平の作品を買取に出す場合は、1つの業者のみに査定してもらうのではなく複数の業者で査定をするのが必須である。査定額は業者によって大幅に変わることもあるため、最低でも2社以上を比較する必要がある。インターネットの一括査定なら複数の業者の査定が一度にできて便利である。

査定はほとんどの業者が無料なので、安心して利用できる。

まとめ売りをする

1つではなく複数の作品を所有している場合は、まとめ売りをすると査定金額に色を付けてもらえることがある。三輪良平の作品以外の美術品や絵画とまとめ売りするのも良い方法だ。まとめ売りすることで買取価格が割り増しされない場合は、自ら値段交渉してみるのも良いだろう。

付属品をそろえる

作品を高く売るためには、付属品をそろえることも重要である。三輪良平の作品なら、掛け軸は共箱、絵画では共シールが付属品となる。鑑定書があるなら、鑑定書も一緒に査定に出すと、本物であることが保証されるため査定額もアップする。

買取相場の変動をチェック

三輪良平の作品は、市場の需要に合わせて買取価格も変化する。回顧展が開かれたり、メディアで取り上げられたりすることで価格が跳ね上がることもあるので、売却するつもりなら買取相場の変動をチェックしておくことも大事である。業者によっては買取強化商品に指定することもあるため、そのタイミングを狙って買取に出すと普段よりも1.5倍ほどの高値がつきやすい。

買取業者の評判を調べる

買取業者は数が多く、信頼できる業者がほとんどであるものの、なかには悪徳とされる業者も混じっている。他よりも高い査定金額を出してくれたからといって飛びつくのではなく、買取業者の評判を調べたうえで取引するか決めるのが良いだろう。業者のホームページのレビューや、口コミサイトで調べることができる。

三輪良平の作品を買取に出す前にやるべきこと

三輪良平の作品を買取に出す前には、ひと手間かけて見栄えをよくすることが大事である。では、どのようなことをやっておくべきなのだろうか。

目立つ汚れは落とす

簡単に取れない汚れをゴシゴシこすったり、作品の状態をさらに悪くするような修復は禁物であるが、ホコリなどはきれいに払っておくと査定の時の心象が良くなり減額が少なくなる。

正しく保管する

作品を買取に出す時だけでなく、いつでも買取に出せるように普段から正しく保管することが重要だ。変色や退色しないように直射日光やたばこの煙を避けて保管したり、倉庫の中に入れっぱなしにするのではなく、1年に1度は風に当てるなど、作品の状態をキープするよう努めることが大切になる。

まとめ

今回は三輪良平 日本画・作品の買取相場・価値まとめを紹介した。三輪良平の作品の高額買取を目指すには作品の価値が高いことはもちろん、業者の買取価格を比較したり、価格の変動を調べたりするなど、色々なテクニックを使うのが大事ということだ。テクニックといっても、誰でも簡単に出来るものばかりである。

三輪良平の作品を所有しているなら、ひと手間かけて高額買取を目指すと良いだろう。