幻のシャンパンと呼ばれるサロン。その姉妹メゾンと位置づけられているのがドゥラモットだ。
創業は1760年、わずかなヴィンテージしか生産しないサロンのシャンパーニュが作られない年、同じブドウを使ってドゥラモットが製造されてきたのである。だからこそ高い価値が認められているドゥラモットを買取に出すなら、相当の価格で手離すのが賢明だ。
この記事では、ドゥラモットの買取相場や査定で重視されるポイント、少しでも高く買い取ってもらうためのコツについて学んでおこう。
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ドゥラモットの買取相場
ヴィンテージは除くとして、ドゥラモットは新品でもそう値は張らないシャンパンである。しかし、手に入りやすい値段にもかかわらず質は良い。いまや幻のシャンパンと称されているサロンが所有する畑で作られているブドウが原料なのだから、質が良いどころか極上クラスといってもいいくらいだ。
しかし、ドゥラモットが製造されるのはサロンがリリースされない年である。サロンのシャンパンは、最高品質のブドウが収穫されない年には作られない。つまり、サロンを製造するには見合わないブドウができた年のシャンパンがドゥラモットなわけである。
希少中の希少品であるサロンと比べれば、ドゥラモットの価格が低くなるのは当然だ。そうはいっても、ドゥラモットは極上シャンパンの原料と同じグランクリュのブドウ畑から収穫されたブドウによって作られるのである。この価値を5,000円前後から味わえるのは、やはり貴重な体験に違いない。
以下では、エレガントな風味もサロンとよく似ていると評されるドゥラモットの買取相場を見ていこう。
ドゥラモットの種類別買取相場
ドゥラモットには、
- ・ブリュット
- ・ロゼ
- ・ブラン・ド・ブラン
- ・ミレジメ
- ・コレクション
といった種類がある。ブリュットやブラン・ド・ブランには350ml入りの少量ボトルがあり、メーカーの希望小売価格は新品でブリュットが3,500円、ブラン・ド・ブランが4,500円だ。中古品の買取相場は、ブリュットが1,000円から、ブラン・ド・ブランが2,000円程度からが目安である。約3分の1から2分の1ほどの価格で買取されているのは、ドゥラモットの価値が高い証だ。
ドゥラモットの買取価格が高めに保たれているのは、日本人に好まれやすい味であることも関係している。刺身や天ぷら、寿司といった代表的な日本料理との相性が良いため、日本で流通しやすいシャンパンといってよいだろう。特に、ブラン・ド・ブランの和食との相性は抜群である。
ブラン・ド・ブラン
特級のシャルドネ100%を用いたドゥラモットは、ノンヴィンテージでも風味高い。しかし、とりわけ格が高いヴィンテージとして扱われているのが2007年のブラン・ド・ブランである。リリースが始まったのは2014年頃で、フレッシュ感を存分に楽しめたリリースしたてと比べると、複雑な風味を感じられるようになっているはずだ。
何しろ、ドゥラモットのブドウ畑はブラン・ド・ブランの聖地と崇められるコート・デ・ブラン地区である。日本語で白い丘を意味するように、正に白ブドウ品種一色のシャルドネ畑が広がる地域だ。
ドゥラモットのブラン・ド・ブランには、オジェ、アヴィーズ、ル・メニル・シュール・オジェといったシャルドネもブレンドされている。それぞれにミネラルやエレガンス、ボディといった特徴を持つブドウが加わっているわけだが、ヴィンテージにはさらにバランスの良いクラマンがプラスされているのが特徴だ。
絶妙の割合でブレンドされたヴィンテージは、ボトル内で熟成される期間も7年以上と通常より長く設定されている。クラマンが入るからこそ、熟成によって味わい深くなるのだ。
ドゥラモットの製造年度は要確認
リリース時には既に飲み頃が始まっているヴィンテージは、さらに年数を重ねることによって熟成が進む。その変化に期待して、ヴィンテージを求めるシャンパン愛好家は多い。ドゥラモットも、ヴィンテージとなると急激に価値が上昇する。
買取価格も上がる可能性があり、手元にあるドゥラモットの製造年度は必ず確認しておくべきだ。
査定で重視されるポイント
ドゥラモットが人気のシャンパンだからといって、買取に出すときには油断禁物だ。それなりの準備をするのとしないのとでは、買取の結果に大きな差が出る。まずは、本来の価値や価格をあらかじめ知っておくことが欠かせない。
高級シャンパンだから高く買い取ってもらえるだろうとあいまいな期待を持つより、ドゥラモットならではの特徴や業界での位置づけを知っておくほうが交渉に有利だ。買取業者ではどのような点が査定で重視されるのか、紹介しよう。
ブランドと種類
買取業者が最初にチェックするのは、正規のブランド品かという点である。ドゥラモットに間違いないとなれば、次に確認されるのが種類だ。ブリュットなのかロゼなのか、ブラン・ド・ブランなのかなどを見分けながら、基本的な買取相場が付けられていく。
ドゥラモットのロゼは、ブリュットやブラン・ド・ブランに比べて数千円値が高い。中古の販売価格もそれなりになることから、新品価格が高い種類は買取価格も高くなり、新品価格が低い種類は買取価格も低くなるのが基本である。
品質と本数
シャンパンの場合、ヴィンテージのように瓶の中で熟成される風味を楽しむ品もある。しかし一方では、長く保存すると品質が劣化するスタンダードな品もあるのだ。アルコール分が蒸発して液面が下がれば、内容量も少なくなる。
複数本のドゥラモットを所持しているときは、ボトルにどのくらいの液体が入っているかを確認してみたほうがよい。蒸発量が少ないほうが、買取価格は高くなる。澱が発生していないかどうかも、チェックされているので要注意だ。
まとめて査定
何本の買取が依頼されているのかも、査定に関係する。複数本のドゥラモット、あるいは他のシャンパンやワインなどを買取に出す場合は、一度にまとめて査定を依頼したほうが有利だ。送料を無料にしている買取業者では、複数回に渡る買取業務によって、人件費や送料、梱包資材などがかさむことになる。
一回で複数本を買取できたほうが、多くの品を低コストで仕入れできるのだ。コスト削減できる分を還元してもらえる可能性もあり、協力したほうがお互いに良い取引となる。
高く売るためのコツ
買取業者が査定で重視しているポイントに気を付けることによって、買取価格が上がる可能性が出てくる。例えば、ホコリだらけのシャンパンを買取に出すより、きれいに掃除するだけでも評価は高まるのだ。ノンヴィンテージだから、大した買取値にはならないだろうとあきらめるのは惜しい。
事前の工夫によって、ドゥラモットをより高く売ることができるからだ。どうすれば買取価格を上げることができるのか、把握しておこう。
複数の買取業者に見積もりを依頼する
買取に出すことに慣れていないと、どう処分したらよいかでまず悩み疲れてしまいがちだ。そうなると、いよいよ買取に出そうとなったところで業者探しが面倒になることがある。最初に目に付いたところで手を打って良い条件での取引ができれば問題ないが、不満が残る結果になるかもしれない。
事前に見積比較をしてさえいれば、一番条件の良い買取業者を選べるのだ。買取に出す前には、複数の業者に査定を依頼することをおすすめする。
複数の買取業者から査定の返信が来たら、交渉の見込みも出てくる。1本1,000円の査定を付けたA社と1本2,000円の査定をしたB社を比べれば、選んで有利なのはB社だ。しかし、買取価格だけでなく対応が良いなどの理由でA社を選びたくなることもある。
そんなとき、B社での査定価格を知らせて見積し直してもらう交渉もできるのだ。実際、他社より1円でも高く買取すると宣言している業者も存在する。買取相場は変動するものなので、依頼時の相場を知るうえでも見積比較は役に立つ。
シャンパン買取実績の高い業者を選ぶ
ドゥラモットをはじめ、各種シャンパンを買取している業者にもさまざまな形態がある。酒類のみを扱っている買取業者や、オールジャンルに買取している業者もあるのだ。中には、数あるアルコールの中でもワインやシャンパンに力を入れている買取業者もある。
大切なのは、シャンパンの価値を見極めるスキルや実績があるかどうかだ。ドゥラモットを扱っている実績も高いほうがよい。
商品を絞って買取している業者は、高く販売するルートも持っている。これに対して、総合リサイクルショップなどでは安価に流通するのが目的のため、買取価格も一律低くなる傾向がある点に注意しておきたい。
きれいに掃除する
コンディションをできるだけ整えて買取依頼をするのは、基本中の基本である。買取業者が査定を依頼された品の画像や現物を一目見たとき、第一印象が分かれるのが汚れや傷が付いているかきれいな品かだ。
素人には、内容物の品質については判断できないかもしれない。しかし、ボトルやケースをきれいにすることは誰にでもできる。ボトルが磨かれていれば、買取後に業者が掃除をする手間も省けるため、買取価格に影響するだろう。
査定価格と実際の買取価格に落差が出てガッカリしないように、ボトルに欠けなどがある場合は隠さずに査定時に見せておくこともポイントである。
付属品
ケースなどの付属品は、あったほうが良い。ドゥラモットには、数量限定の記念品として販売されてきたシャンパンもある。こうした特殊な価値のあるシャンパンは元値も高く、買取価格も元値に応じて高くなりやすい。
十数万円の値が付けられる木箱付きのドゥラモットなどもあるため、外箱があれば用意しておこう。ただし、ケースもボトルも無理に掃除をして、ラベルや印刷にダメージが出てしまうと不利になる可能性がある。特に、醸造年度がわからなくなってしまっては元も子もない。
貴重なヴィンテージ年のドゥラモットもあるため、念入りに掃除をしてラベルや印字部分を剥がしてしまわないように注意することも重要だ。見映えよく、品物についてわかりやすく見せることが、買取価格を上げるコツの一つである。
まとめ
今回はシャンパンにめがない方におすすめの、ドゥラモットの買取相場や査定で重視されるポイントを紹介した。買取業者が最初にチェックするのは、正規のブランド品かという点である。蒸発量が少ないほうが買取価格は高くなるため、ボトルにどのくらいの液体が入っているかを確認してみたほうがよい。
また、コスト削減にもつながり有利な買取になるため、一度にまとめて査定を依頼したほうがよい。シャンパンは年齢を重ねても長く楽しめる趣味なので、歴を重ねるごとにアイテムが増えていくもの。ぜひ買取をうまく利用しながら、コレクションを楽しんでいただきたい。