福島の郡山の地酒である雪小町は、爽やかな味わいと喉越しの良さから大変人気が高い。仕込み水には、阿武隈入道のミネラル豊富な中硬水を使うこだわりっぷり。その名の由来は、北国から連想される雪と美酒=美人という掛け合いから小町と命名されている。
まさに、北国である東北福島の美酒としてふさわしいように、祈りが込められている日本酒なのだ。そんな福島郡山の雪小町は当然、中古酒市場でも名前が上がっている。美酒と謳われる雪小町の買取状況や買取相場について把握しておこう。
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こちらのページには広告パートナーが含まれる場合があります。掲載されている買取価格は公開日のみ有効で、その後の相場変動、各企業の在庫状況、実物の状態などにより変動する可能性があります。
雪小町とはどんなお酒なのか
雪小町とは、福島県郡山市の渡辺酒造店で醸造、販売されている。渡辺酒造店で醸造されている雪小町には4つの種類があり大吟醸、吟醸、純米、本醸造が並ぶ。もちろんそれぞれ特徴や価格は変わっている。なかでも山田錦を低温醸造した大吟醸を袋釣り製法で仕上げた雪小町大吟醸五十一号袋釣りは銀醸蔵の五十一号タンクでのみ限定醸造された日本酒なので、中古酒販売の市場でも取引されやすい。
雪小町の歴史
明治4年、地元への御神酒酒屋として醸造を始めたのが、雪小町の始まりとなっている。郡山市は緑豊かな土地であり、もともと米の生産に向いている土壌であったことや、阿武隈鍾乳洞が近くにあり中硬水を手に入れやすい環境にあった。阿武隈鍾乳洞から取れる中硬水は、醸造にちょうどいいミネラルが含まれている。
これが、雪小町にしっかりとした味わいを持たせつつ、やわらかさを引き出してくれている。この中硬水に加えて、醸造用の米には、地元産の美山錦五百万石を使うというこだわりが雪小町を誕生させたのだ。
雪小町は地元へのこだわりを形にしているが、兵庫の山田錦も使われているのには理由がある。お酒を嗜む人のなかには大吟醸には、どうしても山田錦でないといけないという人が一定数いるからだ。確かに、雪小町はもともと地元向けに醸造されたのではあるが、今では全国へ羽ばたいている。
現在では、出荷量が県外と県内への割合が半々となっているのだ。しかし山田錦自体のコストが高いことから、すべてを山田錦にしてしまうと雪小町の販売価格が上昇する。物価水準が東京と比較して高いわけではない福島での売れ行きと出荷割合を考えると、全量山田錦を使用してしまうのは売り上げの低迷を招いてしまう恐れがあるのだ。
もちろん、雪小町は地元への還元や地元の素材を使ってつくりたい。福島の地元の人に飲んでほしいと願いが込められている素敵な日本酒である。また、雪小町は平成29年に全国新酒評論会で金賞を受賞している。
雪小町の種類
雪小町という名前はブランド名なので、同じ銘柄で数種類がつくられており、それぞれ味わいや特徴が異なっている。
雪小町 大吟醸 五十一号 袋釣り
まず1つ目は、前述した雪小町 大吟醸 五十一号 袋釣りだ。このお酒は限定販売されている商品で購入にも数に限りがある。そもそも袋釣りという製法は醪が完成したあとのお酒を絞りだす工程のことを指す。通常、完成した醪は槽によって圧力を加えることでお酒をしぼり集めていく。
だが、袋詰めは完成した醪を袋に入れ、釣り下げることにより醪から自然に落ちるお酒だけを集めてつくるという大変時間がかかる製法である。手間暇をかけてつくられたお酒であり、大吟醸の爽やかで上品な香りとともに雑味の少ないクリアな味わいを楽める。限定販売されてはいるがその価格自体は比較的手が届きやすく、1,800mlの6入段ボール箱で希望小売価格7,240円(税込)となっている。
雪小町 純米大吟醸 山田錦
雪小町 純米大吟醸 山田錦は、原料米に山田錦を100%使用し、長期低温醸造されている。時間をかけてゆっくりとつくることにより、きめ細やかでふくよかな味わいを楽しめるのが特徴だ。雪小町純米大吟醸山田錦も限定品であるため数には限りがある。
価格は1,800mlの6入段ボール箱で希望小売り価格6,480円(税込)となっている。平成30年には福島県秋季鑑評会、吟醸酒の部において首席県知事賞を受賞している。これは通算7回目の快挙であり、雪小町純米大吟醸山田錦の評価は大変高い。
雪小町 大吟醸原酒 山田錦
山田錦100%で造った大吟醸原酒をそのまま封印した雪小町だ。もとは社長自身が自分用にとつくっていた雪小町であり、ある意味隠し酒となっていたものが商品化された。専用につくって寝かしてあることから、雪小町のなかでは高級品で、1,800mlで希望小売価格10,800円(税込)、720mlで希望小売価格5,400円(税込)となっている。
雪小町 純米大吟醸 美山錦
兵庫の山田錦ではなく、地元福島で契約栽培している美山錦で仕込んでいる。地元米を使ったオリジナルであり、手間暇をかけてつくられた雪小町純米大吟醸美山錦は、個性あふれる芳醇で爽快な味わいが特徴のお酒である。希望小売価格は1,800mlで3,290円(税込)、720mlで1,645円(税込)となっている。
雪小町 大吟醸 美山錦造り
雪小町の代表アイテムといっていいほど、最も流通しているのがこの雪小町 大吟醸 美山錦造りである。地元米である美山錦を丹念に磨き上げ、低温醸造でつくられた逸品だ。雪小町すべてに共通する爽やかな味わいはもちろん、雪小町大吟醸美山錦造りはキリリとした旨さを兼ね備えており、飲む人を楽しませてくれるお酒である。希望小売価格は1,800mlで3,240円(税込)、720mlで1,512円(税込)となっている。
買取可能か否か
雪小町は何度も受賞していることから評価が高い。このことから一般業者からの買取もおこなわれている。特に、買取価格が高くなりやすいのが、雪小町大吟醸原酒山田錦である。もともと、雪小町は地元福島向けにつくられたことから、契約栽培である美山錦を使って醸造していた。その後、販売が広がるごとに山田錦を好む客層のために、兵庫の山田錦を使用するようになった。前述でも触れた通り、契約栽培である美山錦を使って醸造するよりは、山田錦を使用して醸造したほうがコストが高いのだ。その分、雪小町の販売価格自体も上がってしまうことに繋がる。
美山錦でつくった雪小町よりも、山田錦でつくった雪小町のほうが価格は高いが、評価も高く多くの人に愛されている。そのため、美山錦の雪小町に比べて山田錦でつくった雪小町のほうが査定でも評価されやすい。しかし、日本酒は鮮度が要であることも忘れてはならない。製造されてから、半年、長くて9ヶ月以内のものしか買取対象にならない場合もある。
このことから、ラベルにある製造年月日を確認しておく必要がある。電話やメールでの査定の際にも、製造年月日が分かっているとより詳しい買取価格を把握できる。製造年月日が不明のため査定できないといったトラブルも防げるのだ。また、日本酒は未開封ならばそれで良い、というわけではない。製造年月日から日数が経っていた場合、品質が劣化していることがある。
その場合は買取査定に響いてしまったり、買取そのものができなくなってしまったりするのだ。とはいえ、製造年月から半年以内であれば、汚れや破損などが派手でない限りは対応してもらえる。買取を考えるのであれば、少しでも早く買取査定に出すのが吉なのは間違いない。
雪小町の買取査定のポイント
どうせ買い取ってもらうのであれば、少しでも高く買い取ってもらいたいと考えるのが人情。査定額アップのポイントは抑えておこう。
買取業者の選び方
現在、お酒の買取業者はかなりの数があげられる。当然その買取業者によって特徴や買取基準、方法なども異なってくる。例えば店舗持ち込み型の業者もあればWEB申し込みで郵送査定に応じる業者もある。また、製造年月日を基準に買取の有無を決めている買取業者も存在するので気になる業者のHPを確認して、無料査定やメール相談などを利用しよう。
査定前に清掃をしておく
雪小町、ひいてはお酒以外においても当然ではあるが買取査定の前には箱や瓶をきれいに清掃しておこう。いくら製造年月日が若い雪小町であったとしても見た目がよろしくなければ買取査定には大いに響いてしまう。また、買取業者からしても清掃する手間がかかるわけだから、きれいなほうと汚れているものを比べればきれいなほうを高値で買取したいのは当然の話である。
2本以上まとめて査定に出す
お酒の査定には、複数本まとめて査定に出すと買取価格が上がるケースがある。送料や手間などを考えてもまとめて査定して買い取れれば買取業者としてもありがたい話なのである。飲まないお酒があればまとめて出してしまうことでスッキリする。
複数の業者を使う
意外と盲点だとは思うが、査定の際には複数の業者へ依頼するのがベストだ。お酒の買取額というのは、販売額もそうであるように、買取業者によって金額が変動する場合が多い。買取業者の販売実績や抱えてる在庫状況によって差が生じるのだ。
また、他の業者の価格を比較して伝えることで買取価格が増すことがある。ほとんどの場合、買取査定は無料で実施してくれるので、複数の業者に依頼することは取引に有利になる条件なのだ。
買取業者の選定
お酒の買取業者は多くあるものの、その買取実績やメインで扱っている商材などバラバラである。まず、お酒よりも金やプラチナなどの貴金属に特化した買取業者もあれば、お酒に特化していても、洋酒をメインに扱う買取業者も存在する。複数、査定に出せば分かるが、査定金額が業者によって大きく変わる場合がある。そういう意味でも可能であれば店舗やHPなどで買取実績などを確認してみるのも1つの手だ。
雪小町の相場一覧
雪小町は名前の知られた日本酒であることから買い取ってくれる業者は多く存在する。実際にいくつかの買取業者に買取価格の調査をおこなったので、その結果と業者の特徴をお伝えしよう。
お酒買取ファイブニーズ
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
業者名からも分かる通り、お酒の買取を専門に扱っている買取業者。お酒の買取実績もしっかりしたものがあり、日本酒、洋酒問わずお酒であれば適正な価格の査定をしてくれるので、お酒の買取を依頼する場合まずはお酒買取ファイブニーズを候補の1つに加えるのが適切である。
銘柄と容量、製造年月日が分かればメールやライン、電話で買取査定金額を聞けるので非常に便利だ。更に写真を同封すればより詳しい金額が提示される。査定依頼後のレスポンスの速さも選定する買取業者としては嬉しいポイントの1つになる。
お酒買取ファイブニーズでの雪小町 大吟醸 五十一号 袋釣り 1,800mlの査定価格は製造から半年であると想定して500円である。
ブランド風月
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
ブランド風月は主にブランド品の買取をおこなっている買取業者ではあるが、お酒の買取実績が豊富なため信頼できる買取業者の1つである。
関東を中心に店舗を展開しているため、もちろん店舗での直接査定を依頼することもでき、WEBからメールでの査定も依頼ができる。店舗で査定の場合は査定金額に納得すればその場で買取してもらえる。WEB申し込みでは、宅配買取や出張買取のサービスがあるのが大きい。特に複数本買取依頼を出して持って行くのが大変なときはとてもありがたいサービスだ。
ブランド風月での雪小町 大吟醸 五十一号 袋釣り 1,800mlの査定価格は製造から半年であると想定して500円である。
大黒屋
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
大国屋はブランドや貴金属の買取などもおこなう買取業者である。街中でも良く見かける業者なので、持ち込み査定や持ち込み買取を希望する場合、最も便利な買取業者の1つである。
ブランドや貴金属の買取実績が良く目立つ買取業者ではあるが、実はお酒専門の査定員が在籍しているためどこよりも公正な買取価格が期待できる。
雪小町 大吟醸 五十一号 袋釣り 1,800mlは宅配買取センターでの買取はできないとの回答であったが、店頭持ち込みであれば製造年月日から半年以内であることを想定して500円の買取価格である。
まとめ
雪小町の買取価格を調査した結果、いずれの業者も変わらない金額での買取査定だ。調べた買取業者以外にも買取業者は多数あるので、別の業者であれば金額が変わる場合もある。調査した査定は製造年月日が半年以内のものであり、なおかつ本体の瓶や箱に汚れや欠損がない場合を想定している。
実際に査定するときは、品物の状態によって買取価格に変動があることを覚えておいてほしい。雪小町は1本からでしか査定しておらず、6本入段ボールで購入している場合は、複数本買取になるため金額は変動する。査定に出して毎度確認するのは時間を要する。この一覧を元に、買取業者の選定に臨もう。