掛け軸の買取市場において高値が付いている西郷南洲は、明治維新に貢献した西郷隆盛の雅号だ。当日の政治家の中でもずば抜けた人気のある西郷南洲の書は、現代においても多くのファンが注目する存在となっている。しかしそんな西郷の掛け軸には、印刷物や偽物も大変多く出回っているため、高価買取に繋がる査定ポイントを抑えるだけでなく、西郷南洲による肉筆の作品をコレクションする心掛けも必要だと言えるだろう。
今回は、西郷南洲によって書かれた掛け軸における人気の高さや価値、高値で売るために知っておくべき査定ポイントなどを皆さんと詳しく確認していく。
CONTENTS
このコラムには、合法的な広告・宣伝が含まれている可能性があります。また、当社のサービスである「ヒカカク!」と「magi」の紹介も含まれています。
西郷南洲のプロフィールと書への姿勢、特徴
西郷南洲という号で多くの書を残した西郷隆盛は、薩長同盟や王政復古の成功、戊辰戦争の主導などを行った有名な薩摩藩士だ。1877年の西南戦争敗北によって城山で自刃した南洲は、激動の人生により現代社会においても絶大な人気がある。
また2018年にはNHK大河ドラマで「西郷どん」の放映が予定されているため、西郷隆盛という人物への注目度が高まることにより掛け軸を売る側にとっても嬉しい状況が生まれる可能性が高いと捉えて良いだろう。
西郷南洲の書に関する言い伝え
西郷隆盛が狩猟をする時の定宿があった鹿児島県の南大隅町には、南洲の書に関するエピソードが多く残されている。雨などの悪天候によって狩猟に行けない日の南洲は、定宿で書に親しんでいたようだ。
また近所の人が頼めば快く引き受けていたため、この地域には現在でも2つの掛け軸が残っていると言われている。こうした形で役人生活から逃れた自然の中で書かれた掛け軸は、多くの人を惹きつけるのびのびとした作風に仕上がっているようだ。
維新の三傑
倒幕と明治維新に大きな影響をもたらした西郷隆盛、木戸孝允、大久保利通の3人は、皆さまざまな書を残している。また維新の十傑に属する横井小楠や岩倉具視などについても、政治活動の傍らで多くの書を書いていたようだ。こうした時代に書を好んだ彼らについて調べていると、書道は幕末藩士に欠かすことのできない嗜みとも考えられる。
また歴史的価値の高い人物の作品は買取市場でも高い人気があるため、書家が本業ではない西郷南洲の掛け軸に高い価値が付けられていることも納得だと言えるだろう。
西郷南洲顕彰館
西郷南洲の作品は、彼の偉業を後世に伝えることを目的とした西郷南洲顕彰館に多く所蔵されている。このように資料館や美術館に多く所蔵されている書家や画家の作品は、買取市場における流通量が少ない理由で買取相場がアップしやすい傾向がある。また西郷南洲の場合は、肉筆ではない作品も大変多い傾向があるため、本物であれば高価買取に繋がる要素が豊富だと捉えて良いだろう。
西郷南洲の掛け軸における買取相場
趣味や癒やしのひと時に書を嗜んでいた西郷南洲の掛け軸は、彼の波乱万丈な人生と同じように買取相場についてもかなりの開きがあることで知られている。こういった作家の場合は、売り手の工夫次第で想像以上の高値に繋がるケースも多く見受けられる。
また1,000,000円を超える査定額や鑑定額がでているということは、それだけ注目度が高いとも言えるため、これから西郷南洲の掛け軸を売るなら自信を持って査定依頼に臨むようにして欲しい。
敬天愛人
西郷南洲が好んでよく使っていた「敬天愛人」という言葉の書かれた掛け軸は、ヤフオクで30,011円もの高価落札実績がある。西郷隆盛のホームページのタイトルでもある敬天愛人は、西郷ファンの誰もが知るフレーズだ。複製であるこの掛け軸は、軸先についても象牙ではなく樹脂製となっている。
しかしそれでも40件もの入札件数があるということは、オークション市場においては肉筆ではなくとも非常に需要は高いと捉えて良いだろう。
五行書大幅
肉筆の五行書大幅については、同じくヤフオクにて35,500円で落札された実績がある。57件もの入札が入ったこの掛け軸には、虫食い跡や汚れ、巻ジワといったかなりの時代感があるようだ。しかしそれでもこれだけの落札額に至るということは、肉筆でコンディションの良い作品であれば、かなりの高額落札が狙えると考えて良いだろう。
五言律詩
人気テレビ番組・開運なんでも鑑定団に出品された掛け軸には、1,000,000円と1,500,000円もの鑑定額が付いた実績がある。西郷の人生を象徴したような五言律詩については、大きな文字と小さな文字を巧みに組み合わせたリズミカルな部分が、かなり高く評価されている。
またもうひとつの作品については王陽明の句の一節が書かれているため、こうした掛け軸に触れることで西郷南洲が儒学などの思想に精通していたこともわかると言えそうだ。
西郷南洲の掛け軸を高価買取に繋げる査定ポイント
続いて、西郷南洲の掛け軸を高値で売るために知っておきたい査定ポイントや注意点を紹介していこう。
西郷南洲の掛け軸には贋作が多い
ここまで紹介したとおり、西郷南洲の書には印刷物や贋作などが非常に多い難点がある。人気テレビ番組・開運なんでも鑑定団においては、肉筆よりも印刷物の出品の方が多い実態もあるため、西郷南洲のコレクションをするなら信頼できる古美術商などから購入する心掛けが必要だと言えるだろう。
またヤフオクの場合は、出品者自身も真贋の確認をしていないケースが多く見受けられるため、将来的に売却の可能性があるなら避けた方が良い購入先と言えそうだ。
まずは買取業者に作品情報を送ろう
西郷南洲の掛け軸を高値で売るなら、まずいくつかの専門店に作品情報と写真を送って、真贋の判定や仮査定をしてもらおう。複数社に問い合わせをしておくと、買取相場の把握もしやすくなる。
また贋作の多い書の掛け軸は査定が難しい傾向もあるため、いくつかの業者とコミュニケーションを図りながら西郷南洲や大久保利通、木戸孝允といった幕末藩士の書に詳しい査定士を見つけるのが理想と言えるだろう。
西郷南洲の掛け軸買取に積極的な業者
最後に、西郷南洲の掛け軸買取におすすめの専門店を3つご紹介しておこう。
総合美術買取センター
多種多様な美術品を取り扱う総合美術買取センターは、掛け軸の売却にもおすすめ度の高い専門店だ。ジャンルごとに専門の鑑定人の在籍するこのセンターでは、市場動向に沿った査定額が提示されている。また出張買取サービスも行われているため、複数本の掛け軸を売却する皆さんにも使い勝手の良い存在になりそうだ。
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
門運孔
http://www.monk21.com/60000688/archives/1496
京都にある門運孔は、西郷南洲の掛け軸作品を歓迎する専門店だ。骨董品買取が得意なこの業者では、巻物や古書、古文書といった歴史的価値の高い資料についても買取可能としている。また遺品整理や引っ越し、空き家整理の相談などにも対応しているため、比較的問い合わせのしやすい存在と言えそうだ。門運孔のサイトには高価売却するポイントなども書かれているため、一度目を通してみても良いかもしれない。
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
くまねこ堂
https://www.kumaneko-antique.com/hanging-scroll/
くまねこ堂は、墨跡や書などの掛け軸や、短冊、古文書などの買取も得意な専門店だ。こうした専門店では、作品の美術的価値だけでなく歴史的価値から買取査定を行ってくれる。またサイト内では、政治家や軍人の手紙や書簡なども資料として買取可能としているため、「売却か?処分か?」を悩んでいる紙物があるなら、捨てる前にくまねこ堂のような専門店に相談をしてみると良いだろう。
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
すみのあと
すみのあとは硯(すずり)や筆などの書道具専門買取業者だ。もちろん、掛け軸や古書なども積極的に買取をおこなっている。全国対応の出張買取をはじめ、宅配買取、店頭買取の3つに対応しており、もちろん費用は無料だ。
創業30年以上の豊富な知識と経験があり、歴史的・美術的価値の高さがある作品に関しては、もっと高価に売却できる国内オークションなどの提案をしてくれる。
価値があるかわからない場合など無料のLINE査定もおこなっているので気軽に査定に出してみるといいだろう。
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策