山崎50年は2005年に50本、2007年に50本、2011年に150本と限定販売された大変希少価値の高いウイスキーである。定価100万円と元々の値段が高いが、なかなか手に入らない希少性の高いものでもあるため、中古品では定価を超える価格で取引されることも珍しくない。
そこで、この記事では実際に山崎50年がどのくらいの価格で取引されているのかを詳しく紹介していく。また、おすすめの買取業者や高く売るコツなど役立つ情報も一緒に解説しているため、ぜひ参考にしてほしい。
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ジャパニーズウイスキーの歴史と評価
ここでは、ジャパニーズウイスキーがどのように生まれ、世界でどのような評価を得ているかを紹介していく。
ジャパニーズウイスキーとは?
日本における酒の起源は定かではないが、「もち米」を原料にして、麦麹や黒麹を用いて発酵させた「濁り酒」が、弥生時代に大陸から伝えられたと考えられている。
日本人は、この「濁り酒」の原料を白米に替え、発酵にはデンプンの分解力が強い黄麹を用い、濾過をして日本独特の「すみ酒」を造ってしまった。つまり、奈良時代には濁ったお酒ではなく澄んだ日本酒を造り上げてしまったのである。
そして約100年前にスコットランドでウイスキー造りの基本を学んだ日本人は、学び再現するだけではなく、その基本を守りながら独特のジャパニーズウイスキーを造り上げていったのだ。
発酵と蒸留
製造においては、数々の工程における労を惜しまぬ工夫があった。
発酵
発酵においては、酵母と乳酸菌の力を最大限に発揮できるよう発酵槽をステンレス製のものではなく木桶にした。これは、発酵成果を高めるだけではなく香りにも変化を与えた。
蒸留
蒸留においては、「ポットスチル」とよばれる銅製の蒸留器が使われるのだが、どれを使用するかで原酒の性質は変化すると言われている。
いろいろな原酒をブレンドすることでウイスキーの味や風味は無限大の可能性を持っているのだが、このポットスチルの入れ替えには余計な労力とコストかかるので、スコットランドのウイスキー造りでは避けられていた。しかし、日本の現場では、必要とあればポットスチルの入れ替えに尽力した。
貯蔵のための樽
また、貯蔵のための樽にもこだわった。ミズナラ樽をはじめ、スギ、ヒノキ、ヤマザクラなどさまざまな材を試し、樽材の違いによる変化や各特徴をしっかりと見極め、嗅ぎ分け、試飲を続け、それぞれの個性と向き合い続けた。
スコッチとジャパニーズの違い
スコッチでは、伝統へのプライドとこだわりから、あえて大きな変革を試みることは少ない。また、もともと蒸溜所の数が多かったので、あえて品ぞろえの部分に力を注ぐ必要もなかったのかもしれない。
しかし、日本では、多様な原酒を、限られた数の蒸溜所でまかなわなければならなかった。そのためには、さまざまな創意と工夫をしなければ太刀打ちできなかったのだ。
「ものづくり」を得意とする日本人
さまざまな「ものづくり」において見せる日本人の特質は、お酒造りでも発揮されていた。そして、試行錯誤を繰り返し造られてきたウイスキーは、長い年月を経ることで大きな品質の違いを生み出した。
ジャパニーズウイスキーとは日本で造るウイスキーのことではなく、「ものづくり」を得意とする日本人が造るウイスキーのことだ。
山崎50年の魅力と価値
ここからは、サントリーの山崎がどういうウイスキーなのか、また、山崎50年の魅力や定価などを紹介していこう。
サントリー生まれの「山崎」
山崎は、サントリースピリッツ山崎蒸溜所で製造され、サントリー酒類株式会社が販売しているシングルモルトウイスキーである。シングルモルトとは、大麦麦芽だけを使用し造られた「モルトウイスキー」を一カ所(シングル)の蒸留所で瓶詰めしたものだ。
1980年代の発売当時は、複数の原酒をブレンドして作られるブランデッドウイスキーが主流で、シングルモルトには誰も目もくれない存在だったが、サントリーが博打的に発売したシングルモルト「山崎12年」が大当たり。今では原酒不足になるほどの人気で、日本ウイスキーの最高峰と言っても過言ではない。
味は、奥深い木樽の香りが心地よく、シェリー樽独特のレーズン、バニラ、青リンゴの風味が特徴。熟したモモのフルーティさや柑橘系の爽やかさも良い。アルコール度数43度だが、レギュラーボトルよりもさらにアルコールの刺激は抑えられサラサラと飲めてしまう。
山崎50年とは?
山崎50年は、山崎蒸留所にて熟成された酒齢50年以上の原酒をヴァッティングして作られた超長期熟成モルト原酒で、世界的にも希少性が高く注目を集めている。
過去に2005年50本限定、2007年70本限定、2011年150本限定で発売されたが、全国、さらには世界中のファンが殺到し、いずれも発売開始直後に完売した。
神秘的な香りを持つ山崎50年のその香味の主体は、海外からの評価も高い日本独自のミズナラ樽で熟成されたモルト原酒だ。濃厚なオリエンタル香や樹脂、レザーの香りが特徴的で、長期熟成ならではの深みとジャムのような濃厚な甘みを持っている。
アルコール度数は57%と通常のウイスキーよりもはるかに高いが、山崎50年の持つ独特のまろやかさがアルコールの高さを感じさせない。
山崎50年の定価は?
その希少性と美味しさはわかったが、気になるのがその値段だ。定価は、1本(700ml)、なんと100万円!上記でご紹介した「山崎12年」が1本(700ml)、希望小売価格4,200円なので、その差は歴然であり、格が違うと言える。
記憶にも新しいのが、2011年発売の山崎50年が2018年に香港オークションにかけられ、3250万円で落札されたというニュースだ。現在、世界中、特にアジアでの日本産ウイスキー人気は私たちの想像をはるかに超えており、ウイスキーも味わう時代から投資の対象になりつつある。
ウイスキー投資の現状
以前のウイスキー投資と言えばファンドによるものだけだったが、近年、スマホやインターネットなどが急速に普及し、オークションやフリーマーケットサイトなどが身近なものになったおかげで、個人が希少なウイスキーを購入し高値で販売できるようになった。
ウイスキー好きには喉から手が出る程入手したい逸品なので、飲む気のない方は「ここぞ」というタイミングで売るのも一つの選択だ。
山崎50年の買取相場
いよいよ買取の相場を見ていこう。山崎50年は定価100万円ということと、世界的に希少性の高いものだということを加味しつつ読み進めて欲しい。また、買取価格は日々変動するため、あくまで参考程度にとどめておこう。(2021年10月時点)
買取業者
ここでは、業者別に山崎50年の買取相場を紹介。同じ商品でも業者によって在庫や需要などの理由から買取価格が異なる。
そのため、どこよりも高く売りたい場合は、最低でも3社以上の業者で価格を比較すると良い。しかし、山崎50年は希少価値が高いため、買取実績のある業者も少ないのが事実である。
レッドバッカス
レッドバッカスでは、同じ山崎50年でもリリースされた年によって買取価格が異なる。最も高額なのは、2005年にリリースされた初回版。1300万円と驚きの価格だ。
商品名 | 買取価格 |
---|---|
山崎50年2005年リリース初回版 | 1300万円~ |
山崎50年2007年リリース | 1100万円~ |
山崎50年2011年リリース | 800万円~ |
参考:レッドバッカス
ミスターフロンティア
ミスタ―フロンティアでは、2011年にリリースされた山崎50年が2600万円~3000万円と驚異の買取価格がついている。ただし、完品の場合の価格であるため状態によって価格は変動しやすい。
商品名 | 買取価格 |
---|---|
山崎50年2011年(完品) | 2600万円~3000万円 |
参考:ミスターフロンティア
ネオプライス
ネオプライスでは、50本限定販売された2007年リリースの山崎50年を1200万円前後で買取をおこなっている。山崎50年はどれも本数を限定して販売されたため、状態が良ければ1000万円以上の価格がつくのも珍しくないようだ。
商品名 | 買取価格 |
---|---|
山崎50年2007年 | 1200万円前後 |
参考:ネオプライス
また、ほかのウイスキーの買取価格が気になる人は、下記のコラムも参考にしてほしい。
オークション
先にご紹介した香港オークションのように100万円の山崎50年が3,250万円に化ける可能性があるのがオークションだ。このウイスキーブームに中国の企業や投資家も動いており、ヤフオク!を戦場に転売市場が盛り上がっている。
そして、2017年の国内オークションでは2005年発売の山崎50年が中国人によって1,300万円という高値で落札された。中国人がウイスキーを爆買いしている今が、売り時かもしれない。
メルカリなどのフリマアプリ
オークションと違い、自分で値付けができるのがメルカリをはじめとした、フリマアプリのいいところ。自身の納得のいく値段で出品し、一発売却が可能だ。しかしながら、山崎12年の出品は見たことがあるが、山崎50年の出品は見たことがないため、売却方法としては妥当ではないのかもしれない。
山崎50年を売るのにおすすめの買取業者
高く買い取ってもらうためには信頼のできる業者に依頼することが重要だ。しかし、「どこの業者に依頼すればいいのかわからない」という人も少なくない。
そこで、ここでは山崎50年を売るのにおすすめな買取業者と特徴を紹介していく。なお、ここで紹介している各業者の情報は、2021年10月から2022年10月時点のものである。
埼玉のBEEGLE総合買取
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
BEEGLE総合買取は、お酒やブランド品、衣料品など豊富なジャンルの買取を行っている。お酒も幅広く買取しており、ウイスキーやワイン、シャンパン、焼酎、日本酒などを、20年以上の経験と商品知識をもった専門バイヤーが、丁寧かつスピーディーに査定してくれる。強化買取リストには山崎の他、白州、響、竹鶴など他にも国産ウイスキーが多数指定されているので、高額買取に期待ができるだろう。
古い蒸留酒や、ビールや焼酎など安価なお酒、ラベルが汚れている状態でも買取が可能となっているので、売れるか分からないものでも一度査定依頼してみることをおすすめする。1点から申し込めるが、大量にまとめて売ることでプラス査定の対象になるので、なるべくまとめて依頼して、買取金額アップを狙いたいところだ。
買取方法は宅配・店頭・出張買取の3種類と柔軟に対応しており、ライフスタイルに合わせて好きな方法が選べる。どの方法でも、査定料や宅配キット配送料、出張料など基本無料で利用できるので、初心者でも安心して申し込めるだろう。
横浜の大黒屋
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
大黒屋ではお酒やバッグ、金など幅広い商品の買取をおこなっている。年間買取実績は150万件以上ある信頼度の高い業者だ。
山崎だけでなく、響や白州などさまざまな銘柄のお酒に対応できるため、まとめて売りたい人にもおすすめ。買取方法は宅配買取・店舗買取・出張買取の3種類から選ぶことができる。
近くに店舗がない場合は、送料無料の宅配買取の利用がおすすめだ。高額商品でも大黒屋の宅配キットには補償がついているため、安心して利用ができるのが魅力である。
北海道のファイブニーズ
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
ファイブニーズはお酒専門の買取業者である。専門の査定員が在籍しているため、価値を見落とさずに高価格の提示が可能なのが特徴だ。
独自の販売ルートを持っているのも高価買取につながりやすい理由となっている。また、閉店にともない大量の買取が必要な場合や、法人にも対応が可能。
買取方法は、宅配買取・店舗買取・出張買取の3種類。キャンセル料が無料なので、売ろうか迷っている人でも査定価格を見て検討できるためおすすめだ。
新宿のジョイラボ
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
ジョイラボではウイスキーやブランデー、ワインなど世界各国のお酒を専門に買取をおこなっている。買取を強化している銘柄があるため、対象商品であれば高価買取が期待可能だ。
安心して利用してもらうためにスタッフの対応や丁寧な査定、個人情報の取り扱いに気を配っている。また、満足のいく価格にするため、他社よりも高い価格の提示ができるように務めているのも特徴だ。
買取方法は宅配買取・店舗買取・出張買取となっている。査定料や出張費、送料など、買取にかかる費用は無料なので、気軽に好きな買取方法を選べるのが魅力だ。
千葉のレッドバッカス
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
レッドバッカスはお酒を専門に取り扱っており、高価格での買取を実施している業者だ。高価買取ができる理由は、徹底的なコストの削減と豊富な販売ルート。
コストを削減した分を買取額に還元でき、商品に合った販売ルートを選択できるため高価買取が実現できている。また、ラベルがボロボロのものや埃まみれのお酒でも買取が可能なため、「売れない」と思うものでも一度相談するほうがおすすめ。
買取方法は、宅配買取・店舗買取・出張買取が用意されている。店舗買取と出張買取では、100万円以上の高額査定でもその場で現金化が可能。ただし、査定額が数百万円を超える場合は銀行振込を相談される場合もある。
ほかにもお酒の買取に強い買取業者を知りたい人は、下記のコラムも合わせてチェックしてほしい。
「山崎50年」を高く売る方法
ここでは実際に「山崎50年」を売る際に、気を付けたいポイントを紹介していこう。
相場が高騰しているうちに行動する
日本では2015年のドラマ「マッサン」が大きな話題となり、幅広い年齢層がウイスキーに着目した。さらに、「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されると、世界中が空前の和食ブームに突入。
ウイスキーにも注目が集まり、ジャパニーズウイスキーはスコットランドで造られるスコッチ、アイルランドで造られるアイリッシュ、米国産のアメリカン、カナダ産のカナディアンと並び「世界5大ウイスキー」と呼ばれ、世界で賞賛されるお酒になった。このウイスキーブームに乗っている今が売却を検討する時期だ。
海外ネットワークを豊富にもった買取業者に売る
輸出ビジネスの特徴は経済力、環境、文化、流行など相場日本独自の異文化のものが海外では高値で売れる点にある。海外ネットワークが豊富ということは、高値で売れる可能性を多く持っているということになるので高価買取につながりやすい。
傷がつかないように大切に保管する
基本的なことだが、査定の際には本品の状態はもちろん、JANコードなどシール部分や瓶や箱といった付帯するものの状態も大事になってくる。もともとが高価なので乱暴に扱う方はいないだろうが、丁寧に保管しておくと良いだろう。
箱や空瓶しかなくても諦めない
残った箱や空瓶だけを売る方も結構いる。特に、希少性の高いお酒は中身にありつける可能性が少ないため、空瓶や箱だけでも価値がつく。
ちなみに、現在「山崎50年」の空瓶(箱付き)が110万円でオークション出品されている。過去には2007年「山崎50年」箱のみが1円からスタートし、約50万円で落札された。空瓶や箱の買取をおこなっている業者もあり、空瓶で買取価格は10万円~15万円前後のようだ。
山崎50年を業者で高値売却するためには
山崎50年を業者に売る際、また査定を依頼する場合、どんな業者に頼むのが良いのか紹介する。
山崎の買取に詳しいバイヤーがいるか
まず、山崎のウイスキーに詳しいバイヤー(鑑定士)がいるかどうかが大事である。業者のホームページなどに情報がきちんと記載されているか、問い合わせした際の返答はどうかなどをチェックすれば簡単にわかるので、ぜひ実施してほしい。
買取価格が返答できないということはあっても、お酒についての知識が曖昧な業者は避けるべきである。
買取実績が豊富かどうか
買取実績が豊富であるかどうかも業者選びの際には大事なポイントだ。実績が豊富にあるということは、お客様から選ばれている証拠。実績が多ければノウハウや知識も豊富な業者ということで安心感もある。
情報発信しているか
インターネットで買取業者を検索すると、いくつもの業者がヒットする。しかし、簡単に探せてしまう時代だからこそ、情報発信をきちんとおこなっている業者を選ばなくてはならない。
情報の密度が高いということは「しっかりとした営業をしている、スタッフが充実している、誠実である」といった信頼につながる。これを見極めるのは利用者自身であり、利用者の自己責任だからこそ、しっかりと見極める目を養っていかなくてはならない。
まとめ
山崎50年は希少性の高さから定価をはるかに超える価格取引されることも珍しくない。とくに、完品の状態に近ければ1000万円以上の価格が期待できる。
そのため、飲まないままになっている山崎50年がある場合は、少しでも状態が良いうちに売ってしまうほうがおすすめだ。また、高価買取をしてもらうには信頼のできる買取業者に依頼することが大切なため、このコラムを参考にして自分の求める業者を見つけてほしい。