COACH(コーチ)は幅広い年代の方に愛されるブランドとして有名だ。価格帯も多岐にわたるため、どの年代であっても使いやすいのが特徴。あのCのマークが配されたバッグを見かけたことのある人も多いはずだ。しかし、ニューヨークのマンハッタンが発祥というのはあまり知っている人も少ないのではないだろうか。
この記事では、コーチで人気のボニーの買取相場や査定情報に加えて歴史についてもまとめて紹介する。自分の手元にあるが今は使っていないという方や、いただきものなどで置きっぱなしになっていて買取してもらえるかを知りたい人はぜひ参考にしてみてほしい。
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コーチの歴史
まずは、こだわりの職人から有名ブランドに成長したコーチの歴史を見ていこう。
創業からコーチ誕生まで
コーチの歴史は1941年からスタートしている。そのため、2019年現在、78年もの歴史を持った老舗のブランドとして有名だ。今や知らない人がいないほど有名なコーチだが、最初は夫婦と少数の従業員のみではじめ、その当時はまだコーチというブランド名はついていなかった。
ゲイルという名前の皮革工房としてスタートし、大企業からの依頼で生産請負をおこなっていた。小規模だとはいえ、職人としての誇りをもってスタートしたことから丈夫で耐久性が高く、使うほどに馴染みがよくなる革製品を作ることをモットーに、化学薬品を使わず天然皮革にこだわり、手作業で製造を行うという点を特徴としてスタートしたのがコーチの特徴だ。
そして1960年頃、ようやくコーチというブランド名で12のコレクションを販売し始めた。ブランド名をつけたのと同時に社名もブランド名と同じコーチに変更。バッグなど、女性のファッション製品を製造・販売していったのだ。
この頃グラブタンレザーというグローブにヒントを得たしなやかで丈夫なレザーを開発し、それを製品に使用。丈夫で使い込む程に革の風合いが楽しめるようになるということで、人気を得た。
コーチの誕生とボニー・カシンの活躍
1962年には、今回紹介するボニーの生みの親であるボニー・カシンをデザイナーとして受け入れ、そこからブランドとしてのコーチの歩みがスタート。その当時はカシン・キャリー、バゲット・バッグ、ダッフル・サックなど、コーチのブランドをイメージづけるデザインのバッグが次々に生み出されていった。
ボニーは当時IBMのユニフォームや映画の衣装などを担当しており、注目を集めていた。そこで彼女にデザインを依頼したコーチは、まさに大成功だったといえるだろう。また、この頃にこちらもコーチの代名詞となり、現在のバッグにも取り入れられているターンロックが開発されている。
彼女が作った女性のためのおしゃれなハンドバッグは、時代に合わせてカジュアルなものから普遍的に使えるクラシックなバッグまで展開していた。特に爆発的な人気を博したのがダッフルサック。その丈夫さと経年変化が楽しめる風合いのグラブタンレザーを使ったことで人気となった。
有名ブランドになったコーチの躍進
ボニー・カシンのおかげで人気はあったものの、まだまだ小さなブランドであったコーチを有名ブランドに引き上げたのが、ルー・フランクフォート。直営店の出店やカタログ作りなどを行って認知度を高め、一気にコーチを地方ブランドからアメリカ全体に広がる有名ブランドに押し上げたのだ。
1988年には日本で初の店舗を出店し、1990年代には日本で高い評価を得て一気に有名ブランド化していった。2001年にはシグネチャーコレクションが発表。コーチのCのマークがモノグラムでデザインされている有名バッグだ。
その後もレガシー・コレクションとして伝統的なデザインを再現しながら、現代のファッションシーンにも合致するコレクションを発表したり、2000年代後半にはアジア地域の香港・マカオ・中国本土に進出。そしてその後2009年にボニーが発表された。
コーチ ボニーの特徴とその歴史
ボニーと名前のつくコレクションはたくさんあるが、なかでも2009年に発売され、そのかわいらしさから人気に火がついたのがボニーライン。コーチの初代デザイナーであるボニー・カシンのデザインを現代のスタイルに合うようリデザインしたコレクションなのだ。
全体的にカラフルな色使いだが、クラシックなデザインを随所に取り入れ、ボニー・カシンのイズムを感じさせてくれる。ハンドタグやターンロック、キスロック(がま口)、ダブルジッパーなどを細部に取り入れることでボニーらしさを加えているのだ。
また、バッグ表面にボニー・カシンのスケッチがデザインされていることでクラシックなデザインを取り入れているのに全体的にカジュアルなテイストのトートバッグとなっている。
コーチ ボニーの種類と販売価格
コーチ ボニーラインの種類としては、バッグ・ポーチ・キーホルダー・財布などの小物類、そしてTシャツやスカーフなどの洋服類などがある。全体的にボニー・カシンのイラストスケッチがデザインされカラフルな配色となっているため、デニムなどのカジュアルな服装にも似合ってくれるのが特徴だ。ボニー・カシンが過ごした創業期のデザインと現代のデザインに合うようにデザインし直してくれていることで、うまく融合させられている。
キャンバストートバッグ
トートバッグは発売当初の価格が21万円。現在の販売価格はかなり下がっているケースが多い。
キャンバストートバッグの場合中古でかなり使用感+難ありの品物なら4,000円台から購入することができる。中古品でも状態がいいと13,000円弱程度。素材が全体的に革ではなくキャンバス地ということもあってか、中古品は使用感が出ているものが多い。
シグネチャートートバッグ
コーチのCのモノグラムがデザインされたシグネチャーのトートバッグ。バッグの中央部分にボニー・カシンのイラストスケッチがデザインされているのが特徴だ。持ち手が長く細いデザインで、肩掛けするのに適したデザインになっている。もちろん手持ちでもスマートに持ち運びが可能だ。
こちらは全体が革なので比較的いい状態で販売されているケースが多い。中古品で1万円弱の価格がついている。
キーホルダー
キーホルダーについてもシグネチャートートバッグと同じデザインで、全体がシグネチャー、中央部分にはボニー・カシンのイラストスケッチが配されている。販売価格は4,000円前後~1万円弱となっており、他のアイテムよりも比較的高価で取引されている。
マルチポーチ
マルチポーチはリストレット付きのクラッチバッグのような形をしたポーチ。シグネチャートートバッグと同じで中央にはスケッチがあるデザインが特徴だ。ハンドタグがデザインとしてバッグに描かれているのもかわいらしい印象。販売価格は中古品は5,000円弱~新古品などは8,000円弱となっており、使用感に応じて価格が異なる。
長財布
長財布もシグネチャートートバッグと同じデザイン。内側はビビッドなレッドが使われており、女性らしさを感じさせてくれる。ファスナーでの開閉となるので、内側をキレイな状態を保ちやすいのが特徴だ。中古品で使用感のあるものは5,000円強、状態のいいものや1万円強と状態により金額に差が大きく生まれる場合もある。
フレーム リストレット
フレームリストレットはキャンバストートバッグと同じデザインのリストレットバッグ。カラフルなカラーが特徴だ。ハンドタグやリストレット、ファスナー・キスロックのがま口部分などには革が使われているが、他の部分はキャンバス地。
バッグ背面にはバッグと一体化したがま口の財布がついているため、ちょっとしたお出かけにも便利な機能性を持っている。販売価格は4,000円前後。
ショルダーバッグ
キャンバストートと同じデザインの斜めがけポシェット(ショルダーバッグ)。斜めがけの革紐部分がビビッドなカラーなので、ファッションの差し色にも使えるのがうれしいポイントだ。中古品の傷や汚れがあるデザインのものは9,000円弱。中古品の状態がいいもので15,000円強となっている。
トップハンドル(ハンドバッグ)
キャンバストートと同じデザインでカラフルなトップハンドル。トップハンドルは小さなハンドバッグで肩掛け、手持ち両方とも使いやすいデザインだ。キャンバストートよりもサイズが小さいのでよりイラストのかわいらしさやロゴに目が行く。
販売価格については、かなり使用感のあるものが2,725円、比較的キレイなものは9,500円~12,500円程度となっている。卸売をしているところでは、ブルー・アイボリーのトップハンドルが26,000円弱、ピンクのトップハンドルは31,500円~42,000円程度と人気の度合いによって価格差が大きく開いているのが特徴だ。
ジュエルドキャンバスキャリーオール
キャンバストートの縦を小さく、横幅はそのままのサイズ感というミニサイズのバッグ。3つにわかれていて中央部分はがま口、両サイドがバッグとなっているので、荷物を分けやすいのもうれしいポイントだ。裏地部分はストライプで爽やかなデザイン。4,800円程度での販売価格となっている。
Tシャツ
ボニー・カシンのイラストスケッチが前身ごろの中央部分にデザインされているTシャツ。COACHのロゴもしっかり入っているので、パッと見でコーチのTシャツだとわかる。オレンジやパープルの色味があり、31,000円で販売されている。
スカーフ
中古品は市場に出回っておらず、販売当時の定価は8,400円だった。
コーチ ボニーの買取相場
コーチ ボニーの買取価格は販売から10年の歳月が経っているため、当時の定価よりも価格が下がっている。特にキャンバス地のものであれば型崩れもしやすいためだ。キレイに保っていれば、1万円に近い価格で販売できるかもしれない。
キャンバストートバッグ
トートバッグは発売当初の価格が21万円だが、革ではなくキャンバス地ということもあってか、中古品の価格は大きく下がっている。そのため、状態が良ければ1万円前後、状態があまりよくなければ数千円、難ありであればほぼ無料という買取価格になることも予想される。買取に出す前にメンテナンスをすれば、少々の値上げも交渉次第で可能になるだろう。
シグネチャートートバッグ
キャンバストートよりは型崩れがしにくいが、こちらも素材としては使用感が出やすいバッグのため、あまり使用されていない中古品であれば1万円弱の価格が付く可能性もあるだろう。使用感がある場合は5,000円弱などの価格になることもあるため、革のクリーナーでキレイにメンテナンスしてから買取に出そう。イラスト部分がはげてしまっていると難あり、買取不可になる可能性もあるため、メンテナンスをする際も細心の注意を払うことをおすすめする。
キーホルダー
キーホルダーは状態が良いものであれば9,000円弱程度で売れる可能性も十分にあるだろう。傷が多くついている場合は数千円の可能性も高い。
マルチポーチ
マルチポーチは使用感がなければ~7,000円程度、使用感がある場合は2,000円台になることも予想される。
長財布
財布はキーホルダーと同じく、キレイな状態であれば~9,000円で買取してもらえる可能性もあるだろう。ただ、お金を入れていて汚れが目立つ場合などは数千円という買取価格になる可能性も高い。
フレーム リストレット
リストレットは人気があるものの、キャンバス地であるため、~2,000円程度の買取価格になるだろう。
ショルダーバッグ
ショルダーバッグは中古品の状態がいいものであれば~1万円強の買取価格も目指せる。型崩れを起こさないようにキレイに保管しておこう。
トップハンドル(ハンドバッグ)
トップハンドルは人気が高いため、新古品に近い状態であれば1万円~2万円程度の買取価格を目指すことも可能だろう。中古品で使用感がある場合は~数千円になる可能性もあるため、いかにキレイに保管しておけるかが鍵になる。
まとめ
老舗ブランド企業であるコーチ、ボニーの歴史や特徴、買取相場などについてご紹介した。コーチの品物を買取っている企業はたくさんあるものの、ボニーに関しては買取価格が明確ではないケースが多く、確かなものを見つけることはできなかった。
しかし、確かな技術で作られているコーチの商品は非常に人気が高い。状態が良ければ他のアイテムとそう大差ないと考えられる。しかし、品物がいいからこそ状態によってかなり価格が左右されるため、買取を希望するのであればしっかりメンテナンスをしてからいくつかの企業で査定を実施してみるといいだろう。