シャネルといえば、世界中で愛されるブランドとして有名。「いつかは持ちたい」と、憧れている女性も多いブランドだ。ルイ・ヴィトンやエルメスなどと同じようにハイブランドとして長くその地位を保っている。コスメからスーツ（服飾品）などに至るまでを手がけ、そのどれもクオリティの高さで高評価を得ている。
ヴィンテージものも高値で取引されることも多く、その憧れはこれからも続いていくことだろう。今回はそんなシャネルの歴史や特徴、人気の秘密、そしてビコローレの買取相場や査定情報についても紹介していく。今持っているものを売ってみたいと考えているなら、ぜひ参考にしてほしい。
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シャネルの歴史
シャネルといえば、ココ・シャネル（本名はガブリエル・ボヌール・シャネル）が立ち上げたブランドとして認知している人が多い一方で、ココ・シャネルが児童養護施設出身であることを知っている人は、少ないのではないだろうか。他のハイブランドは王族や貴族などの御用達として有名なブランドが多いものの、シャネルは違った。
シャネルのはじまり
フランス南西部オーヴェルニュ地方で生まれたシャネルは母を小さい頃に亡くしている。そして父もシャネルと姉妹を置いていなくなったため、児童養護施設での生活を余儀なくされたのだ。その後はキャバレー歌手と、児童養護施設で習った裁縫を活かしてお針子として働いていた。
そこからエティエンヌ・バルサンというパトロンを得て生活は豊かになり、裁縫の能力を活かして婦人帽のアトリエを開業。その後はエティエンヌ・バルサンと別れ、実業家アーサー・カペルをパトロンとする。
歌手として活動していた時ココという名前で知られていたため、自分をココ・シャネルと名乗るようになった。そしてアーサー・カペルの資金援助を得て、ブティック「シャネル・モード」をオープン。1910年、パリでのことだった。
シャネルが変えた女性の生き方
その後は1915年ビアリッツというフランスの都市で、1920年にはパリでクチュールハウスを開業した。その1年前にはこれまで窮屈なコルセットと動きづらいドレスを身にまとうしかなかった女性に対して「女性の解放」を訴えるシンプルなオートクチュールコレクションを発表。そのセンセーショナルなコレクションの内容が大きな話題となった。
単に服飾品をデザイン・販売するブランドではなく、女性の社会進出を後押しするブランドとなったのだ。この頃は社交界などでの大きなも人気を得て、大きくビジネス拡大していく。1921年には初の香水事業にも乗り出す。現在でもシャネルといえばという代名詞ともいえるNo.5を販売開始した。
さらにシャネルは革新的な提案を世の中に行う。それがシャネル・スーツだ。シャネルの事業が大きく拡大していった1910年～1920年はコルセットにドレスというのが一般的な服装だった。
しかし、ココ・シャネルはこの窮屈な服装から脱却できないかと考えてシャネル・スーツをつくり出した。しかも、当時は女性の服装として考えられていなかったジャージ素材やツイード素材を用いたスーツだったため、かなり注目が集まった。その後もリトルブラックドレスなど、シャネルといえば◯◯といわれるようなアイテムを続々と販売し、一気に女性の解放を実現するブランドとして支持されるようになったのだ。
アメリカから復活
その後第2次世界大戦となり、ブティックは閉鎖。香水とアクセサリー部門のみとなったブランド、シャネル。香水事業のパートナーであったヴェルタイマーが事業を継続してくれていた。大戦が終了してからはパリにあったブティックを再開。時間が経ったにも関わらずあまり変わらないシャネルのデザインに、いまいちな反応を示していたパリ市場。
しかし、アメリカは異なっていた。マリリン・モンローやジャクリーン・ケネディがシャネル製品を愛用していることが広まると、一気にアメリカでの人気が爆発して「シャネル・ルック」という言葉が生まれ、よく利用されるようになったのだ。これでシャネルは完全復活を果たす。
その後はシャネルといわれたら思い出す人も多いチェーンベルトバッグやバイカラーシューズなどのアイコンとなるアイテムをつくり、生涯を終えた。シャネルが亡くなった後はカール・ラガーフェルドがデザイナーとしてまたシャネルを有名ブランドに押し上げていくことになる。
1983年にカール・ラガーフェルドがディレクターとなるとオートクチュールデザインから着手し、再びシャネル・スーツの人気に火をつけた。モナコの王族やセレブに愛用されるブランドとしてデザインし直したのだ。セレブが愛用している高級ブランドとしての地位を築き直したシャネルは、バッグなどの革製品、コスメやアクセサリーなどにもそのイメージを波及させ、不死鳥のように甦った。
シャネル人気の秘密
シャネルは女性の心をつかむアイコンとなる商品を数々作ってきている。窮屈なドレスからの解放を実現したシャネル・スーツ。今までは喪服のイメージしかなかった黒をオシャレなドレスに昇華したリトルブラックドレス。香水のNo.5、キルティング加工（マトラッセ）のショルダーバッグ、チェーンベルトバッグ。他にもバイカラーシューズ、カメリア、ブランドのロゴ。
ロゴはココ・シャネルのイニシャルからとっているといわれる、2つのCで構成されている。CとCの反対のマークを重ねたブランドロゴだ。カール・ラガーフェルドもそうだったが、ココ・シャネルも社交界で注目を集める王族や貴族、現代ではセレブリティな存在に商品を愛用させていたことが、憧れと高級感の演出に役立ったのではないだろうか。
シャネル ビコローレの特徴とは
ここまでシャネルの歴史などについて語ってきたが、あなたはシャネルの人気ラインであるビコローレをご存じだろうか。イタリア語で2色という意味だ。しかし、必ずしも2色が使われているわけではなく、2本の縫線があることがその名前の理由だ。
シャネルの人気バッグといえばチェーンベルトバッグ、マトラッセショルダーバッグ。実はこのマトラッセデザインはココ・シャネルがバッグの型くずれなどを防ぐために実用的にしたものだ。キルティング加工は綿を詰めているため、クッション性も高く、肉厚なバッグになることから耐久性がアップすると考えられる。
対してビコローレとはマトラッセのような斜め格子デザインではあるものの、キルティング加工のように綿が詰まっているわけではない。キルティングのように凸凹しておらずフラットな斜め格子デザインなのだ。キルティングほどの派手さがないため、さりげなくシャネルを持ちたいという人にも人気のデザインだ。落ち着いた雰囲気からか、男性ものの展開も豊富で人気が伺えるラインといえる。
シャネル ビコローレの種類と販売価格
シャネル ビコローレは基本的にバッグと財布がメインのラインとして知られている。その種類と中古の販売価格をご紹介しよう。
財布
長財布、長財布のファスナーつきデザイン、二つ折りの折りたたみ財布、比較的小さめなシャネルのロゴが配されており、黒・グレー・シルバー、それらにゴールドor黒を入れたバイカラーデザイン、ゴールドメインのシルバーバイカラー、ベージュ、ネイビー、ピンク、オレンジ味の強い赤、赤などが展開されている。
その他のライン展開としては下記のようなものがある。黒のミニ財布はやや使用感があるものだがシリアルシールで1万4000円弱など。一般的な価格としては難ありが～1万円台、使用感があるものが3万円以下、中古品でもそこまで使用感がないものは3万円～5万円程度で取引されている。
バニティバッグ
パーティバッグとしても人気の高い黒のバニティバッグが、中古品の状態のいいもので35,000円～60,000円強程度。高さがあり、横幅の広い円柱のような形をしていて、取っ手が真上についているコロンとしたデザインだ。
その周囲をゴールドのファスナーがぐるりと囲んでおり、下の3分の1がビコローレデザインとなっている。柔らかいラムスキンで、きちんと不織布のバッグとシャネルのギャランティーカードが入っているものであるためか、高価格帯で販売されている。
ビコローレのバニティバッグで、レアという名前がついているものは、バッグの開け口直下に大きなシャネルのロゴが入っているのが特徴。そして形は長方形の直線的なデザイン。ターンロックがついていて、高級感のある仕上がりとなっている。こちらもギャランティーカード付き、保存袋もついている85,400円と高額で販売されている。
スーパーモデルバッグ
肩当てもあって持ち手も長く、肩掛けもできるデザインになっているヴィンテージのハンドバッグ。中古品だが数回しか使用されていない商品が215,000円で販売されている。シャネルの代名詞でもあるチェーンベルトで黒とゴールドの組み合わせがとても目を引くデザイン。バッグの開け口中央部分にシャネルのロゴマークがデザインされている。
ポーチクラッチバッグ
マチ部分が結構幅を持っている、ファスナー式のレザー製ポーチクラッチバッグ。ポーチの正面・裏面部分がビコローレデザインで、サイド部分の下の方にステッチでシャネルのロゴがあしらわれているのが特徴。マチの広さで収納力も高いので、さまざまなものをいちどきに持ち運びできるのがありがたいポイントだ。中古で少々の使用感はあるものは26,200円、ほぼ未使用のものは45,999円で販売されている。
2wayボストンバッグ
旅行の時に持っていけば注目の的になれること間違いなしのビコローレボストンバッグ。ブラックのレザーで金具はゴールド。底部分にはしっかり鋲が打ってあるため、キレイに使える。ネームタグ、カギ、ショルダーストラップと保存袋など、備品類はすべて揃っている状態。
60cm程度の横幅なので、しっかり荷物を入れられる収納力がある、ほぼ新品の備品が整っているものは22万円程度。かなり使用感があり、ファスナーに難があるものは4万円強、使用感がある中古品は7万円強で販売されている。
巾着ポーチヴィンテージケース
小さめの巾着ポーチ。イヤホンやリップなどの小物を収納する時に、スタイリッシュなデザインのものを持っているだけでかなりオシャレな印象になるためおすすめ。42,200円という価格だがほぼ未使用に近い保存状態で、かつ他の販売サイトなどにはあまり載っていないため、この程度の価格になっていると思われる。
ショルダーバッグ
マスタードカラーのショルダーバッグ。台形型をしており、マチはあるがバッグ上部に向けて薄くなっていくつくり。ツヤのある革素材でかなり使用感はあるものの、珍しいカラーが特徴的で使いやすいサイズ感のバッグ。15,000円程度で販売されている。他にもベージュカラーなどがあり、それは4万円弱で販売されていた。他ショルダーは長方形の形でほぼマチが一定の使いやすいデザイン。
エナメルのツヤ感あるデザインでキャメルベージュのため、セレモニー系のイベントにも活用できるのが特徴。33,000円程度の価格で販売されている。黒や赤の使用感あるものは3万円程度。黒のエナメルやスウェード素材は中古でも美品のものは5万円弱で販売されている。希少なネイビーカラーの1985～1993年製造のヴィンテージ美品で16万円強となっていた。
ウエストポーチ
ブティックシール付きのウエストポーチ。丸みを帯びたデザインでかわいらしい印象。マスタードカラーのため差し色に使いやすいのが特徴だ。使用感がかなりあるが、46,000円程度で販売されている。
巾着のチェーンショルダー
シャネルのゴールドロゴ、チェーンベルトが特徴的な巾着ショルダーバッグ。肩掛けがしやすいように肩当てがあるのでずり落ちにくくチェーンが肩に当たって痛くなることもないはず。中古品の美品ベージュの巾着バッグは65,000円程度、黒の美品は89,000円で販売されている。
クラッチバッグ
黒のシンプルなクラッチバッグ。一度も使用していないものの内側の革がベタベタしてしまっていて、外側も色あせているという条件だが、箱付きで5,000円の価格で販売されている。
コインケース
ラムスキンでシリアルナンバーもしっかり見える、コインケース。型崩れやシミはないものの、素材がラムで柔らかいためシワがあるものが1万円強で取引されている。
上記価格はフリマサイトでの価格であるため、例えば2wayボストンバッグは12万円弱～17万円強、ショルダーバッグは難あり～美品で6万円弱～12万円強、巾着ショルダーは難あり商品でも5万円弱～美品で12万円弱。バニティバッグは美品で17万円弱など高価格帯になる。
シャネル ビコローレの買取相場
やはりシャネルということもあって、中古品で難ありでなければ数万円～10万円後半の金額などが買取価格となるため、高価格帯で買い取ってもらえるブランドといえる。きちんと掃除をしておくこと、通気性のよい状態で型くずれしないようにキープしておくことで、高価格帯の買取をしてもらえる可能性が高くなるだろう。また、美品や品薄商品の場合はより高く買い取ってくれる可能性が高い。
- ・2wayボストンバッグ：～10万円前後
- ・巾着ショルダーバッグ：～8万円強
- ・二つ折りの長財布：～5万円弱
- ・二つ折りの折りたたみ財布：～15,000円程度
- ・三つ折り財布：3万円強
- ・スーパーモデル（ショルダーバッグ）：15～17万円程度
- ・バニティバッグ（レア）：10万円程度
まとめ
今回はシャネルの歴史やビコローレの特徴、買取相場などをご紹介した。香水などのコスメやバッグ、スーツなど幅広いアイテムを展開しているシャネル。高級ブランドとしての地位は確実なものとなっているため、30年経過しているヴィンテージものなどを持っているようであれば、高額で買い取ってもらえる可能性が高い。たくさんの業者を比較してぜひ高額買取を実現してみてはいかがだろうか。
