ニンテンドー2DSは、任天堂が手掛ける携帯ゲーム機の一つである。ニンテンドー3DSから幾つかの機能を削除した、廉価モデルとして発表されたが、発売当初は日本国外でのみ流通していた、といったやや特殊な経緯を辿っている。しかしその後、国内でも販売されるようになり、中古市場においても一定の需要と供給が発生している状態にある。
今回は、フリマアプリ・メルカリにおける2DSの取引相場や、高額で売るためのチェックポイントなどを解説する。
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ニンテンドー2DSの基本情報
ニンテンドー2DSは、2013年に北米・ヨーロッパ・オーストラリア・韓国の各地域にて販売が開始され、2016年に日本でも販売されるようになった、ニンテンドー3DSシリーズの携帯ゲーム機である。
ニンテンドー3DSから「3D映像」と「折り畳み」の二つの機能を削除し、スピーカーをステレオではなくモノラルとすることで価格を抑えたモデルだ。
それ以外の機能は3DSと同等であり、ニンテンドー3DSと前機種のニンテンドーDSのゲームソフトをプレイすることができる。
前述の通り、発売当初は国外のみ展開され、日本国内では発売予定すらなかった。海外向けに発表された理由は主に二つあり、一つは、3D映像が子ども（特に幼児）に悪い影響をもたらす可能性があるという国外で多かった懸念に対応するため、もう一つは3DSが高額すぎると考える人が多い地域で廉価版を提供して売り上げを促進するためと考えられている。
日本国内で発売されるようになったのは、2016年2月、ニンテンドーの初代携帯ゲーム機であるゲームボーイを、世界的なヒット作へと成長させたゲームソフトである「ポケットモンスター赤・緑・青・ピカチュウ」がバーチャルコンソールで提供開始となり、それに合わせた限定2DSを販売したことによる。
その同年9月、通常品の2DSも日本国内で販売開始となり、一般的に入手可能となった。しかし、既に最新の携帯ゲーム機である「Newニンテンドー3DS」が販売中だったこともあり、日本国内での2DSの流通台数は約10万台と、他のゲーム機と比較しても非常に少ない状態だ。
このような経緯を辿った2DSであるため、2DSの中古市場においては、通常か限定かといった違いによって、大きな価格差がつく傾向にある。しかし、通常品であっても、3D映像の悪影響を気にする親が子どもに買い与えるといったケースなども多く、常に一定の需要が見込まれている。
ニンテンドー2DSの基本セット
ニンテンドー2DSを購入した場合、以下のアイテムがセットとなっている。出品する際は、できれば欠品のないように揃え、仮に紛失や破損がある場合は、それを忘れずに明記したい。
- ・2DS本体
- ・ACアダプタ
- ・専用タッチペン
- ・SDメモリーカード
- ・ACアダプタ
特に紛失しやすいのはタッチペンである。本体から取り外して遊んでいるうちに、うっかり無くしてしまう可能性が高いからだ。また、ACアダプタは他の3DSシリーズと共用のため、出品してしまっては困ることもあるだろう。
このような場合は、無理をせず「アダプタ無し」として出品すると良い。SDメモリーカードについても同様に、ゲームデータを保存するものであるため、手元に保管したいケースは珍しくない。むしろ、SDメモリーカードごと出品するような場合は、カード付きの出品であることをアピールすると、ユーザーの目につきやすくなるだろう。
ニンテンドー2DSの周辺機器
ニンテンドー2DSの周辺機器はほとんどなく、本体を収納して安全に持ち運ぶポーチ類やカバーを除けば、「ニンテンドー3DS NFCリーダー/ライター」のみである。このアイテムがあることで、amiiboと呼ばれる電子データを内蔵したフィギュアのデータを読み込ませる、あるいはゲームで遊ぶために交通系ICカードを読み込ませることが可能になる。
用途が限定されているため、メルカリにおいて、この周辺機器をセットで出品しているケースはかなり珍しいと言えるだろう。
ニンテンドー2DSの相場情報
フリマアプリ・メルカリにおけるニンテンドー2DSの相場は、4,000～8,000円前後が一般的である。通常品の基本カラーには「ブルー・レッド・クリアブラック・ピンク・ラベンダー」の5種類があるものの、価格差はほとんど見られない。値段の差は、本体の状態や箱、ケーブルなどの付属品の有無によって異なるというのが現状だ。
また、任天堂公式の有償修理サービス対象品のため、電源がつかないような致命的な故障があるジャンク品であっても、1,000～2,000円前後で取引が行われている。久しぶりに起動してみて、バッテリーなどに異常が発覚した場合でも、諦めずに出品してみると良いだろう。
一方、ニンテンドー2DSには限定品が存在し、商品によっては8,000円以上のプレミア価格がつくケースが見られるので、自分の持っている2DSがプレミア品でないかどうかを必ずチェックしたい。
なお、限定品は生産数が限られていたから高いというだけではなく、本体と外箱のカラーやデザインが異なっている点も評価のポイントになっているため、箱を紛失したり傷ついたりした場合は、価格の下落が発生するだろう。
日本国内で販売されたニンテンドー2DS限定品について
日本国内で販売された2DSの限定品は、以下の6種類がある。
- ・ポケットモンスター赤【クリアレッド】
- ・ポケットモンスター緑【クリアグリーン】
- ・ポケットモンスター青【クリアブルー】
- ・ポケットモンスターピカチュウ【クリアイエロー】
- ・スーパーマリオパック【ホワイト×イエロー】
- ・ポケットモンスター サン・ムーン【ライトブルー】
「ポケモンシリーズの赤・緑・青・ピカチュウ」は期間および店舗限定発売のため、中古市場でも特に出品数が少ない。美品などの状態が良いものであれば10,000円前後の値がつきやすい。
外箱は「ゲームボーイ版の初代ポケットモンスター」のゲームカセットを模したデザインであるため、これもコレクションとしての価値が高く、箱なしの場合は半額（通常品と同等）になりかねないが、新品同様であれば15,000円の高額取引も見込める。
なお、ゲーム内にてアイテムが貰えるコードなども付属していたが、利用期限が切れているものもあるので、付属品類の使用・未使用の状態を含めて、詳細に明記しておくとトラブルを回避しやすくなる。
「スーパーマリオパック」は、流通台数こそポケモンシリーズより多かったものの、マリオという人気ゲームのグッズのため価格は高めで、8,000円前後の価格が一般的だ。美品であれば10,000円、未開封品であれば～15,000円の価格がつくこともある。
傷や汚れが目立つものや、箱無しなどの場合は、通常の2DSと同様の価格となってしまう可能性が高い点は、先のポケモン限定品と同様だ。
これらの6機種については、ゲームソフトがデータとしてプリインストールされている。ただし、本体の初期化に伴ってデータが消えてしまうと元に戻せない仕様のため、本体を初期化済みの場合は、「ゲームソフトデータは削除済み（付属しない）」であることを明記した上で、価格設定に反映させたい。
最後の「ポケットモンスター サン・ムーン」は、ソフトを同梱しない本体のみの限定品である。通常品の本体カラーにはないライトブルーに、ゲームキャラクターのシルエットがデザインされた本体と、ゲームキャラクターが描かれた外箱のセットで、ゲームグッズとしての価値が高い。
ただ、生産数については限定されていなかったため、流通台数は他のものより多く、メルカリでの取引相場は通常6,500～8,000円前後となっている。
日本国外で販売されたニンテンドー2DS限定品について
海外展開が先に行われた2DSは、日本では販売されていないゲームソフト同梱モデルが存在する。
- ・マリオカート7同梱モデル
- ・ポケットモンスターX・Y同梱モデル
- ・妖怪ウォッチ同梱モデル
マリオカートは発売時に100～130ドル、ポケットモンスターは150ドル、妖怪ウォッチが99ドルといった価格設定で発表された。なお、これらの同梱モデルの2DSは、日本国内で流通する3DSのゲームソフトは勿論のこと、販売地域以外のゲームは遊ぶことができない。
つまり、本体が「欧州版」となっていれば、日本および北米、韓国などのゲームソフトも遊ぶことができないのである。しかし、このような制限があるものの、メルカリでは8,000～10,000円前後で取引が行われる傾向が見られるので、買い手がつかないというわけではない。
制限を知らないユーザーが誤って購入しないよう説明をしっかりと記載しつつ、出品してみると良いだろう。
メルカリで高く売るポイント
ニンテンドー2DSをフリマアプリ・メルカリで出品する際、少しでも高く売りたいと考えるユーザーは多いだろう。幾つかのポイントがあるので、それを踏まえた上で出品を行うことがおすすめだ。
外箱や保証書や説明書をつける
一度ゲーム機を遊び始めてしまうと、購入時の外箱にゲーム機を戻す人は多くない。特に、ニンテンドー2DSのような携帯ゲーム機の場合は、専用ポーチなどに納めて持ち運ぶ人が多数を占め、そのまま外箱を廃棄してしまうケースが珍しくない。
一方、メルカリのユーザーの中には、少しでもユーズド感の少ない美品を求める人がいて、彼らは外箱や保証書、説明書が揃っていることを重視する傾向にある。また、箱まで丁寧に保管している人ならば、ゲーム機本体も状態が良いだろうという安心感や期待感を与えることができる。
このような理由から、状態の良い外箱や説明書などが残っている場合は、それを付属させることで、高値での取引を成功させやすくなる。また、説明に「箱・説明書あり」といった文章を書くだけでなく、箱に納めた状態で写真撮影をして出品すると、より一層アピールできるだろう。
傷の有無を写真で表す
高値で売りたいと思った場合は、本体などの状態の良さをアピールすることが欠かせない。このため、出品時の写真には気を使い、商品全体の俯瞰だけでなく、横や裏面などの接写などを行い、傷や汚れが見られないことを示すと良い。
ただ、携帯ゲーム機という特性上、どうしても軽微な傷がつきやすいので、出品側としては問題ないと思っていても、取引後に「思ったより傷が多かった」といったクレームが起きやすい。使用していた回数や期間などを明記しておくと、買い手が本体の状態を想像しやすくなり、トラブル回避に繋げられる。
また、仮になんらかの傷などが見つかった場合は、その部分をしっかりと撮影し、具体的に示しておくことで、「その程度の傷ならば問題ない」と考える買い手を惹きつけやすくなるだろう。
動作上の問題をチェック
出品前に電源をいれて起動するかどうかを確認する際、できれば実際にゲームをプレイしてみて問題がないかを確認しておきたい。例えば、2DSはバッテリーを内蔵しているが、経年劣化によって少しずつ稼働時間が減っていってしまう。新品の2DSでは、3DSのソフトを3時間半～5時間、DSのソフトを5～9時間連蔵してプレイすることができる仕様だ。
しかし、長年に渡って利用していた、あるいは長期間にわたって起動せずに放置していた場合などは、バッテリーの劣化が進み、プレイ可能時間が極端に低下している可能性がある。そういった問題がないことを示すために、テストプレイをし、その結果を記載することで状態の良さをアピールできる。
また、電源をいれないと見えないディスプレイの傷や、ボタンの感度、あるいは音に関する問題などが潜んでいることもあるので、手間だと思わずにチェックした上で出品したい。
ゲーム買取店で売却するのもおすすめ
メルカリでニンテンドー2DSの売却を検討している方は、ゲーム専門店への買取も視野にいれてほしい。一般的にフリマやオークションより買値が下回ると思われがちな買取だが、ゲームに特化した業者を選ぶことで希望の買取価格に近づくのだ。
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まとめ
メルカリでニンテンドー2DSを売買する時の落札相場情報をご紹介した。2DSの中古市場においては、通常か限定かといった違いによって、大きな価格差がつく傾向にあるが、通常品であっても、3D映像の悪影響を気にする親が子どもに買い与えるといったケースなども多く、常に一定の需要が見込まれている。
相場をあまり把握せずに売買に望んでしまった場合、自分の想定よりも高い値段で購入したり、相場より安い値段で売却したりすることになって損をしてしまう可能性がある為、落札相場はあらかじめ把握しておこう。
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