ブランド家具の多くは著名なデザイナーが設計・製作しているためデザイナーズ家具とも呼ばれ、世界中に数多くのブランドが存在している。日本でも人気が高い北欧家具ならば「eilersen」や「Carl Hansen & Son」などがよく知られている。
イタリア家具の「Cassina」はブランド家具に詳しくなくても、名前を聞いたことがある人は多いはずだ。
「メルカリ」ではブランド家具の取引も多いが、出品したから必ず売れる訳ではない。ブランド家具を相応の値段で買ってもらうためには、いくつかのポイントがある。
ここでは「メルカリ」でのブランド家具の売り方のポイントと、初心者が困惑しやすい配送方法について取り上げる。
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このコラムには、合法的な広告・宣伝が含まれている可能性があります。また、当社のサービスである「ヒカカク!」と「magi」の紹介も含まれています。
出品前に意識しておきたいポイント
「メルカリ」で商品を売るための基本的なコツとして、出品前にしっかりと準備をしておくことが重要だ。これはブランド家具でも同じで、入念な準備の元に出品された商品ならば、売却価格も高くなりやすい。出品前に特に意識しておきたいポイントは以下の通りだ。
掃除は入念にやっておく
人が使うものだけに、汚れが目立つとブランド家具は売れにくい。商品の状態をチェックするときに一緒に掃除もやっておくのが出品のセオリーだ。
ブランド家具の掃除は基本的に乾拭き、もしくは固く水を絞った雑巾などで行う。テーブルなどの家具は掃除後にワックスを塗ってあげるのも出品時に好イメージを与えられる。
採寸は正確に行う
採寸を間違うと送料が不要に高くなったり、逆に安く設定しすぎて出品者が負担することになりやすい。採寸で間違ったサイズを商品説明に記載するとトラブルの原因にも成りかねないので、正確な採寸を行うべきだ。
特にアンティーク家具は形状も複雑なため採寸がしにくいことが多い。採寸の基本的な方法は外寸の場合は家具で一番出っ張っている部分から計測をすることだ。これを家具全体の幅と奥行き、そして高さで行う。
またキャビネットのようなブランド家具は、内寸も測って記載しておくとより商品の状態も詳細に伝えやすくなる。
魅力的な商品写真を準備しておく
商品そのものの映りに加えて、背景もブランド家具に合わせたセッティングを用意することが売れやすい写真のコツだ。一例を挙げるとダイニングテーブルならば、実際にダイニング空間に置かれた状態で撮影するのがもっとも望ましい。
ダークブラウンのソファならばモノトーン調の空間に置いて撮影するといった、カラーコーディネートを考えた商品写真を用意できればなお良い。ライトアップや露出といった撮影の基本的な技術も当然意識したい。
「メルカリ」は個人の出品がほとんどであるため、プロが撮影したような商品写真を用意するのは困難だ。しかしお金を掛けずにできる範囲で魅力的なブランド家具の商品写真を制作することは上記のように十分可能だ。これだけでも出品の売れやすさは変わってくる。
出品価格は事前にリサーチして決定する
出品価格はそのブランド家具の相場を知った上で決めるのが理想だ。適当に価格をつけて出品したところ、業者の買い取り価格よりも大幅に安く買い叩かれた、といった事態は避けたい。
しかしブランド家具の価値の見極めはプロでないと非常に難しい。同じデザイナーが製作したチェアでも、製作年が違うだけで相場価格が2倍、3倍も異なるなんてこともブランド家具の世界では当たり前だ。
そこで活用したいのが買取業者の無料査定サービスだ。中古買取をやっている家具屋や、ブランド家具買取専門店などのプロの査定を受けることで、その商品の正確な相場が分かる。
査定を利用しにくいならば、中古家具の販売価格を参考にして値付けをするのも賢い売り方だ。近年はブランド家具もネット販売をしている所が増えているため、価格も簡単に調べやすい。
同様に「メルカリ」や「ヤフオク」の過去の落札相場も一定の参考になる。ただし必ずしも落札価格がそのまま中古価格の相場と一致するとは限らない。むしろ相場よりも高かったり、低かったりすることも多い。
ブランド家具は需要があるときは相場よりも少々高くても購入されやすいが、そうでないときは見向きもされないのが一般的だ。そのため過去の落札価格はあくまで参考程度にとどめておいた方が無難だ。
注目を集める出品の仕方
準備が整ったならば、いよいよ「メルカリ」にブランド家具を出品だ。しかし「メルカリ」は2018年には出品数が累計で10億品を超えるほどの巨大なマーケットだ。
その中で埋もれずに商品を欲しい人に見つけてもらうためにはいくつかのコツもある。ここでは出品したブランド家具ができるだけ注目されるためのテクニックを紹介する。
カテゴリとブランドを選ぶ
適切なカテゴリとブランドを設定していれば、目的の商品を探している人にとっての道標になる。ブランド家具の場合はカテゴリは「インテリア・住まい・小物」、サブカテゴリはソファやテーブルなどがあるので、そこから適切なものを選択する。
同様にブランド名も設定ができる。ただし最初から選択できるブランドは限られているので、選択肢にない場合は自分で商品説明やタイトルなどにブランド名を記載して、検索でたどり着けるようにするのがセオリーだ。
商品説明にはブランドとデザイナーを併記する
ブランド家具の価値は、その設計と製作に関わったデザイナーが大きく左右する。そのためどこのブランドかだけでなく、デザイナーは誰かという情報も非常に重要だ。
もしデザイナー名が分かっている場合は、出品時の商品説明にはブランドとデザイナーの両方を併記しておいた方がより価値を見出されやすい。
タグは必ず設定をしておく
「メルカリ」の機能の1つにタグがある。ハッシュタグとも呼ばれ、設定すると商品説明ページの下部にリンクが設けられる。やり方は半角でシャープを打った後、タグにしたいキーワードを続けて記述するだけだ。
タグにしておきたいキーワードはブランド名やデザイナー名などの他に、年代物のデザイナー家具ならば「アンティーク」や「ビンテージ」のタグも使うと良い。
またそのブランド家具が採用しているスタイルをタグにするのも賢い利用の仕方だ。例えば「Cassina」ならば「イタリアンモダン」、あるいは単に「イタリア家具」でも良い。
タグは適切に設定すると、タグから直接飛んでくる人や検索からの誘導が増えるため商品の注目度が上がる。
売れなかった場合は再出品をする
もし出品したブランド家具が売れなかった場合は、そのままにせずに再出品をする方が注目を集めやすい。なぜなら「メルカリ」は仕組み上、ソートをしていないときは出品が新しい商品が優先されて並べられるためだ。
また再出品をするときに価格を見直すのも一考だ。「メルカリ」には「いいね」機能があり、これを押した人には値下げをしたときにそのことを通知してもらえる。そのため再出品と値下げの両方を行えば、多くの人に再び閲覧してもらえる。
配送の仕方とトラブル回避のポイント
配送に関するトラブルは「メルカリ」でも非常に多く、出品に慣れない人には戦々恐々な面でもある。ましてやブランド家具は価値の高い物が多いだけに、梱包や配送についても慎重にならざるを得ない。
ブランド家具の配送の仕方と、トラブルを避けるために押さえておきたいポイントを見ていこう。
配送方法はサイズと梱包の有無を参考にする
宅配便サービスは各社とも取り扱える重量とサイズが決まっている。この上限に引っ掛からないように先にも述べたように、ブランド家具の採寸をした上で適切な配送方法を選ぶのが定番だ。
例えば「らくらくメルカリ便」の場合は160サイズが上限であるため、縦・横・高さの三辺の合計が160cm以内に収まる必要がある。
サイズの大きい家具ならば「大型らくらくメルカリ便」がよく利用されている。サイズは200から450まで用意されており、よほど規格外のサイズのブランド家具でない限り、まずこの配送方法で問題なく対応できる。
さらにこの配送方法ならば梱包を自分で行う必要がないのも、利用する上でのメリットだ。毀損があればブランド家具の価値は大きく下がるだけに、梱包をプロに頼める安心感は大きい。
また「大型らくらくメルカリ便」は購入者側にもメリットがある。届いたブランド家具の開梱と設置もスタッフが行ってくれるので、ひとり暮らしや女性でも手軽に大型の家具を購入できる。
このような理由からブランド家具の取引では、「大型らくらくメルカリ便」の指定が多い。
送料の計算が面倒なら出品時に着払いにしておく
送料計算は出品者が面倒だと感じやすい作業の1つだ。注目度の高いブランド家具となると、多く人が送料込みでいくらか聞いてくることも多い。
そのため送料を計算するのが面倒ならば、出品する際に着払いに設定しておくのもおすすめだ。
自分で梱包する場合は緩衝材を必ず使う
配送方法次第では自分で梱包を行うことになるが、その際に注意をしたいのが緩衝材の使用だ。傷がつきやすいブランド家具は、商品全体に梱包材を巻いておくのが事故防止のために大切だ。
チェストといった引き出しなどの可動部がある家具は、固定をした上で内部にも緩衝材を詰めておく。また緩衝材の外側にさらに巻き段ボールを巻いておくのも二重に家具を保護できるので有効だ。
その上で外側からダンボールを被せ、PPバンドといった結束バンドを使って固定をしておく。
運送会社への引き渡しは、事故防止の観点からも自分で持ち込むよりも引取サービスを利用した方が無難だ。
大手運送会社ならばどこも引き取りサービスがあるので、気兼ねなく利用できる。
配送方法を指定された場合
「メルカリ」では配送方法を購入者側が指定してくることも珍しくない。高価な商品であるブランド家具だとなおのこと特定の配送方法を希望する人が多い。
そのため購入者が配送方法について指定してきた場合も、できるだけ柔軟に対応してあげた方がスムーズに事が進みやすい。
もし安い配送方法を希望してきた場合は、送料のいくらかを価格から値下げすることでこちらの利用したい配送方法を通す交渉テクニックもある。
梱包をしたくないのに、「大型らくらくメルカリ便」以外を希望してきた場合などに有効だ。
まとめ
メルカリでブランドの家具を売ることは可能だ。ただ、出品したからといって必ず売れる訳ではない。また、いくら売りたいといっても、安く買い叩かれるのは避けたいだろう。
ブランド価値はプロではないと見極めが難しいので、相場や適切な販売価格がわからないときは、買取業者の無料査定サービスを活用するのも良いだろう。ブランド家具買取専門店の査定を受けることで、相場が分かる。
また、売れた際には家具を配送することになるが、サイズの大きい家具は「大型らくらくメルカリ便」がよく利用されている。自分で梱包を行う必要がなく便利だ。
「大型らくらくメルカリ便」はスタッフが開梱と設置を行ってくれるので、購入者にもメリットがある。
送料の計算が面倒なときは、着払いに設定しておくのも1つの方法だ。
「メルカリ」でブランド家具を出品する際には、今回紹介したことを参考にしていただければと思う。