スマートフォンなどを使用する場合、一番の問題は維持費と考える人が多いだろう。携帯電話、スマートフォンといった移動体通信の分野では、長らくNTTドコモ、au、ソフトバンクのいわゆる3大キャリアによる寡占状態が続き、利用料金の高止まりが続いた。
しかし、2015年に政府が、移動体通信の利用料金引き下げの方針を示したところから流れがかわり、MVNOと呼ばれる新興の通信会社が参入したことで競争が生まれ、利用料金が下がる傾向となった。
MVNO(Mobile Virtual Network Operator)とは、仮想移動体通信事業者と呼ばれる通信会社で、自前の通信設備を持たず、3大キャリアから通信設備を借りて通信サービスを提供していることを特徴としている。
MVNOは、自前の通信設備を持たないことで通信設備の設置や管理に必要な経費を省くことができ、それにより浮いた経費を利用料金の引き下げに回したことから、MVNOは、3大キャリアより安い利用料金での通信サービスの提供が可能となった。
この安い利用料金を武器に、MVNOは、契約数を年々伸ばし、現在では3大キャリアが無視できないほどの勢力となり、利用料金が下げる傾向となったのである。
このMVNOには、通信会社だけでなく通信事業会以外からも多くの企業が参入し、現在は数百社がMVNOを運営していると言われ、MVNO間でも激しい競争が起こっている。
そのため、MVNOは、安い利用料金を打ち出しても、似たような料金設定の他のMVNOと差別化することができなくなり、各MVNOは、安い利用料金以外にも、他のMVNOにはないそのMVNOならではの特徴を出すような独特のサービスを手掛けるようになった。
この独特のサービスは、利用者にとっては便利なものも多く、MVNOと契約する時は、利用料金だけでなく、各MVNOが行っている独特のサービスも確認して、契約した方がいいだろう。
今回は、MVNOの1つである楽天モバイルと、楽天モバイルの通話料、楽天モバイルでお得に電話をかける方法について記載する。
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楽天モバイルとは
楽天モバイルは、多くのインターネットサービスを提供する大手IT企業の楽天が運営するMVNOである。
楽天モバイルは、3大キャリアのNTTドコモの回線を利用してMVNOを運営しており、下り最大500Mbps 上り最大50Mbpsの高速の通信回線を利用できるほか、NTTドコモが利用できる場所であればどこでも楽天モバイルも利用することができる。
また、楽天モバイルは、利用することで楽天のインターネットサービスに利用できる楽天スーパーポイントを貯めることが出来る他、貯めた楽天スーパーポイントで、楽天モバイルの利用料金を支払うことも出来る。
さらに、楽天モバイルユーザーが楽天のインターネットサービスを利用した場合、通常より多くの楽天スーパーポイントを貰うことが出来るなど、楽天が運営する楽天モバイルならではのサービスもあり、人気の高いMVNOとなっている。
楽天モバイルの通話料金について
楽天モバイルは、通話SIM、050データSIM、データSIMの3種類のSIMを提供しているが、この中で通常回線の通話ができるのは通話SIMだけとなる。
通話SIMにおける通話料は、20円/30秒となる。通話料金は、従量制で利用した分だけ料金がかかることとなる。例えば、5分利用したら200円、1時間利用したら2400円となる(金額は税別)。
この楽天モバイルの20円/30秒という通話料は、3大キャリアや他のMVNOもほぼ同じような通話料となっており、通常の通話料に関して言えば、どの通信会社も差はないといえる。
楽天モバイルでお得に電話をかけるには
通常の通話料では、前述のように通信会社により差はないが、各社はそれぞれお得に電話をかけるサービスを用意しており、通話料に関しては、通話料の金額の競争ではなく、各通信会社のお得に音声通話をするサービスの競争といっていいだろう。
楽天モバイルについても、他通信会社同様に、お得に音声通話をするサービスをいくつか用意している。そちらについて記載していく。
5分かけ放題
5分かけ放題とは、通話先が国内で、通話時間が5分以内であれば、相手が誰でも何回かけても利用料金がかからない、というサービスとなる。
先にあげた楽天モバイルの通常の通話料である20円/30秒では、5分かけると200円となるが、5分かけ放題を利用すれば、これが0円となるのである。
しかも、登録した相手とか楽天モバイルユーザーのみとか通話先に制限はなく、月何回までのような回数制限もなく、相手が誰でも何回かけても5分以内であれば、通話料がかからないのである。
この5分かけ放題は、オプションとして通話SIMのみで利用することができ、料金は、一月あたり850円。3大キャリアでもかけ放題サービスがあるが、各社とも1,700円となっており、楽天モバイルは、3大キャリアの約半額で利用することができる(金額は税別)。
他のMVNOでも同様のかけ放題サービスを実施しているが、料金は、下記のように楽天モバイルと同様の800円前後で実施しており、中には、10分かけ放題としているMVNOもあり、楽天モバイルの5分かけ放題が、とびぬけて安いサービス、というわけではない。
通信会社 | サービス | 料金 |
---|---|---|
楽天モバイル | 5分かけ放題 | 850円 |
BIGLOBEモバイル | 3分かけ放題 | 650円 |
nuroモバイル | 10分かけ放題 | 800円 |
mineo | 10分かけ放題 | 850円 |
(金額は税別)
ただし、楽天モバイルは、2017年9月から5分かけ放題と低速時でも最大1Mbpsというデータ通信を盛り込んだ「スーパーホーダイ」というコストパフォーマンスの高いサービスを開始しており、人気のプランとなっている。
IP電話
楽天モバイルは、通話SIMのほか、050データSIM、データSIMを提供しているが、このうち、050データSIMは、050から始める電話番号が付与されており、この050から始める電話番号を利用することでIP電話による通話をすることができる。
IP電話とは、通常の音声通話と異なり、通話アプリを利用してデータ通信回線を経由して音声通話を実現した通話方法となる。
一般的にIP電話は、通常の通話料より安くなる傾向があり、楽天モバイルの通話料も通常の通話料より安く、相手が携帯電話の場合は、1分あたり10.60円、相手が固定電話の場合は、3.24円と、通常の通話料である20円/30秒に比べるとかなり安い利用料金となる。
この相手が携帯電話の場合は1分あたり10.60円、相手が固定電話の場合は3.24円という利用料金は、他のMVNOが提供しているIP電話の利用料金に比べて、相手が固定電話の料金は若干高いものの、相手が携帯電話の時は安く、楽天モバイルのIP電話の優位に立っている点といえる。
050データSIM | LINE モバイル | OCN モバイル ONE | mineo Dプラン | |
---|---|---|---|---|
携帯電話宛 | 10.60円 /分 | 14円/分 | 17.28円/分 | 17.28円/分 |
固定電話宛 | 3.24円 /分 | 3円/分 | 8.64円/3分 | 8.64円/3分 |
(金額は税別)
また、月額利用料金も通話SIMの最安値がベーシックプランの1,250円なのに対し、050データSIMの最安値はベーシックプランの645円と通話SIMの半額となっており、こちらでも通話SIMを利用するより安く利用することができる(金額は税別)。
ただし、IP電話を利用する時は、通話SIMを利用する時にはない注意点がある。
IP電話は、110、119といった緊急番号のほか0120から始まる番号にかけることができない。
通話SIMのサービスである5分かけ放題サービスを050データSIMでは利用することができない。
MNPで楽天モバイルから別の通信会社に変更した場合、通話SIMに割り振れられた電話番号であれば電話番号も別の通信会社に移行できるが、050データSIMに割り振られる050から始まる電話番号は移行することはできない。
IP電話による通話の音質は、利用するデータ通信回線に依存するので、データ通信回線が混雑している場合では、音質が悪くなる可能性もある。
楽天モバイルと楽天モバイルの通話料金、楽天モバイルでお得に電話をかける方法について記載したが、楽天モバイルで通話をする場合は、通話料が高めなので、オプションやIP電話などを利用して、できるだけ安く通話できる工夫をしたほうがいいだろう。
SNSの発達により音声通話を利用することが少なくなったかもしれないが、連絡手段として音声通話があったほうがいいので、データ通信専用として割り切るならともかく、そうでない場合は、音声通話機能をそれもお得にできる手段を持っておいた方がいいと言える。
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