音声通話や電波の範囲といったユーザの抱える不安を解消するために、いくつかのMVNOではお試しプランに近いサービスやキャンペーンを開催している。こうしたサービスを上手に活用すれば、本契約後に「意外と音声通話の品質が悪かった!」などの失敗に見舞われにくくなる。
またお試しプランを用意するMVNO会社は、通話品質などに自信を持っているという意見もあるため、こうした少し特殊な視点から格安SIM選びを行なってみても良いだろう。
今回は、MVNOでできるお試しの3つの種類と、このカテゴリのサービスで定評のある6つの会社を皆さんにご紹介していきたい。
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MVNOのお試しには3つの方法がある
MVNOのお試しのできるサービスは、ブランドによってその内容が大きく異なる実態がある。しかしこのカテゴリのスタンダードとも言えるお試しサービスの特徴を見ていくと、その大半が下記3つの種類に分類できるようだ。
お試しユーザ向けのプランやキャンペーンの利用
UQ mobile、DTI SIM、U-mobileの3社では、決められた期間内で自社ブランドの良さを実感してもらうお試しプランやトライアルキャンペーンを実施している。「試してもらうこと」を目的としたこのプランを利用中に万が一、電波や音声通話の繋がりにくさなどの不満があっても、最低利用期間や違約金を気にせずサービス利用を終了できるメリットがある。
チャージして引き続き使えるMVNO
チャージによって継続して使えるMVNOも、お試し希望のユーザに多く選択される存在だ。こうした方法で引き続き使える格安SIMは、b-mobile、OCNモバイルONE、楽天モバイル、BIGLOBE SIMから発売されている。こうしたSIMには、継続したい時に新たなパッケージ購入するよりも安くSIMを入手できるメリットがある。しかし月額プランへの移行はできないため、注意が必要だ。
月額プランに移行できるMVNO
プリペイド型のSIMの中には、容量を使い切った後に月額プランへの申込みができるタイプの商品もある。こうした格安SIMは、お試し感覚での利用に適しているという理由で多くのユーザから注目されている。
自分に合う「お試しのスタイル」を決めることが必要
お試しに近い利用方法のある格安SIMを使う場合においても、「自分はどういった理由で、どのぐらいの期間お試しMVNOを使うのか?」といったことを決めた上で商品選定をする必要がある。目的がはっきりしていれば、通信や通話の部分で納得できないSIMだったとしても、次の商品への切り替えがスムーズに行える。
これに対して「何を試したいのか?」がはっきりしないままプリペイド型のMVNOを買ってしまうと、方向性が定まらないまま高いお金を払ってチャージし続けるといった状況に陥ることもあるため、注意をして欲しい。
お試しキャンペーンを行うMVNO1 UQ mobile
http://www.uqwimax.jp/signup/tryuqmobile/
UQmobileの「Try UQ mobileレンタル」は、格安SIMのお試しだけでなくSIMフリースマホ端末のレンタルもできる大変便利なサービスだ。データ専用SIMのみレンタル可能なこのサービスでは、音声通話機能付きSIMやSMSなどのお試しはできない仕組みとなっている。
しかし機器発送日と返却日を含めた15日間に渡って人気スマホ端末とSIMカードの両方の貸出可能と考えれば、初めてのSIMフリースマホ選びに悩む皆さんにとっても大変便利なサービス内容と言えるだろう。
スピーディーな発送対応
Try UQ mobileレンタルの申込みを14時30分までに完了させると、当日中に貸出機の発送が行われる。また14時30分以降の申込みだった場合においても翌日発送となるため、少しでも早くSIMフリースマホや格安SIMを使ってみたいと考える方々にも満足できそうな対応内容と言えそうだ。
お試しキャンペーンを行うMVNO2 DTI SIM
http://dream.jp/mb/sim/beginner/
DTI SIMでは、半年間実質0円でMVNO利用のできる「半年お試しプラン」を用意している。データ専用SIMもしくはSMS機能付きデータSIMでこのプランを申し込むと、6ヶ月目まで実質0円でMVNO利用ができる。
またこのプランには最低利用期間がないため、6ヶ月目までの解約であれば違約金もかからないシステムとなっている。これに対して5分間かけ放題の無料通話の付いてくる音声通話機能付きSIMの場合は、1~6ヶ月目までが1,480円、7ヶ月目移行が2,270円で利用できる仕組みだ。
余ったデータ通信容量の繰り越しはできない
半年お試しプランで申し込んだ場合、利用開始月からの6ヵ月間は余ったデータ通信容量の翌月繰り越しを行うことはできない。しかし3日間のデータ通信容量の合計が2GBを超えた場合については、通信制限がかかることもあるため注意が必要だ。お試しプランやキャンペーンについては、このように安く試せるからこそ生じるデメリットもあるため、契約前には必ず規約などをしっかり読むようにして欲しい。
お試しキャンペーンを行うMVNO3 U-mobile
U-mobileでは、2017年8月頃までLTE使い放題プランの無料トライアルキャンペーンを行なっていた。契約事務手数料の3,000円、SIM発行手数料の394円、LTE使い放題の月額基本使用料2ヶ月分となる4,960円といった料金の全てが無料となるこのキャンペーンは、多くのユーザの間で注目されていた。MVNOの中には新規サービスの注目度を高めるために、お試しなどの特典の高いキャンペーンを実施する会社が大変多く見受けられる。
月額プランへの移行が可能なお試しMVNO1 IIJmio
月額料金プランへの移行だけでなくリチャージもできるIIJmioのプリペイドパックは、お試しユーザへのおすすめ度の高い商品だ。契約手続きなしですぐに使い始めることのできるプリペイド型のSIMは、急な出張や旅行といった事情によりゆっくりMVNO選びのできないユーザからも多く利用されている。
移行可能プランが決まっている
IIJmioのプリペイドパックから月額プランに移行する場合は、選択可能なコースがドコモ系回線を使うタイプDのみであることを頭に入れておかなければならない。これから購入予定の白ロムがau端末などの理由でタイプAへの加入を希望する場合は、タイプDに移行した後に有償でSIMカードを交換してもらう流れとなる。
月額プランへの移行が可能なお試しMVNO2 OCNモバイルONE
http://www.ntt.com/personal/services/mobile/one/prepaid.html
OCNモバイルONEの「プリペイド期間型 20日間 50MB」という商品も、お試しユーザにおすすめ度の高い存在だ。このカードの月額プランへの移行は、利用スタートから20日間の期間中であれば手続きができる形となっている。またリチャージを行うと50日間まで利用期限が伸びるため、「もうちょっとこのカードを使ってから本契約への判断を行いたい」といった皆さんにも使い勝手の良い存在になることだろう。
1GB容量型も人気
多彩なプリペイド型SIMを販売するOCNモバイルONEには、3ヵ月後の月末まで使用可能な1GBの容量型パッケージもある。期間型と比べて利用期間がかなり長い容量型は、400円ほどSIMカードの価格が高くなる。
しかしスマホやタブレット、モバイルルーターの利用頻度が少ない人にとっては、20日間で50MBものデータ通信容量の消費は明らかに難しくなるため、短期間での本契約に向けた判断が難しい人には、こちらのタイプがおすすめだと言えそうだ。
月額プランへの移行が可能なお試しMVNO3 mineo
ドコモ版・au版、両方のプリペイドSIMを用意するmineoは、既にau系の白ロムを持っている人でも試しやすいMVNO会社だ。
プリペイドパックから月額サービスへの移行の流れと注意点
mineoのプリペイドパックは、データ通信のみのシングルタイプへの移行だけが可能となっている。090の音声通話とデータ通信の両方ができるデュアルタイプへの変更を希望する場合は、一度シングルタイプに移行をした後、変更事務手数料の2,000円を払って変更手続きを行わなければならない。
またauプランからドコモプラン、もしくはその逆の変更はできないため、プリペイドSIMを買う前に今後使っていくSIMフリースマホを買っておくのが理想と言えそうだ。