低価格と低燃費という「2つの低」を兼ね備えたアクアは、2015年上半期の新車販売台数トップに輝いた人気のハイブリッド車である。発表から5年経った近年では中古市場も活性化してきているため、高価買取を狙う人にも嬉しい車と言えるだろう。今回はアクアの売却に興味を持っている皆さん向けに、高価買取に繋がる売り時や査定基準にもとづいた売り方を伝授していく。
Toyota Aqua / kemeko1971
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売却に適したタイミングとは?
アクアを高価買取に繋げるためにも、まずは「いつ売るか?」を考えて乗るようにして欲しい。
フルモデルチェンジ前
初代アクアを高価買取に繋げるためには、トヨタ自動車でフルモデルチェンジを行う前に査定依頼をするのがおすすめだ。モデルチェンジによって新型アクアが登場すれば、現行モデルの価値が一気に下がってしまうことを頭に入れて、市場動向に合った売却をするのが理想である。
4万キロに達する前
ハイブリッド車の駆動用バッテリーは、走行距離4万キロ前後でパワーの低下が始まると言われている。4万キロを過ぎたアクアの査定を次の落とすボーダーラインはタイミングベルト交換が必要となる10万キロとされているため、走行距離メーターを見ながら売り時を考えることも賢い方法であると言えそうだ。
乗らないなら査定依頼だけでも早めに
駆動用バッテリーという消耗品を抱えたアクアは、一般のガソリン車以上に「乗れば乗るほどコンディションが下がる」という要素の強い車種である。特に駆動用バッテリーが交換レベルに達すると、部品代と工賃分の20万円前後の査定額が下がってしまうため、乗車頻度が下がったら相場が落ちないうちに査定依頼にトライする姿勢を持つようにして欲しい。
トヨタ アクアを売却する際に知っておいてほしい税金知識
トヨタ アクアを売却する際に車検が残っていたりすると、税金がどうなるのか気なる人も多い。また、同じ税金でも自動車税・重量税・自動車所得税などで還付されるかどうかの違いも出てくる。この点を知っておかないと、あとでトラブルになることもあるので注意が必要だ。
自動車税の還付
自動車税は1年に1度支払いをしなければならないもので、毎年同じ時期に納付用紙が送られてくる。1年分まとめて納付するので、経過途中で車を売却したり廃車にする場合は自動車税の還付を受けることができる。ここで注意したいのが、廃車の場合は法的に自動的に還付されるが、売却の場合は法的に自動的に還付されないということだ。
廃車の場合は、実際に廃車にした次の月から3月までのあいだで月割した還付金を受け取ることができる。たとえば8月に廃車にしたら次の9月から3月までの7か月分の還付金が戻ってくる。
売却の場合、買取業者がサービスとして車の買取価格に自動車税を上乗せして一緒に支払ってくれるという形になる。つまり売却の場合はあくまで買取店側の「サービス」「任意」によって還付されるという形になる。
買取を行う際にお店の人が自動車税の還付について説明してくれることがほとんどだが、買取店によっては曖昧なままにされたり何も説明がされないこともある。車の高額買取に合わせて税金も上乗せされて戻ってくるのであれば、それにこしたことはないので、何も説明がされないときは「自動車税の還付はどうなりますか?」とこちらから聞いてみよう。
重量税の還付
新車を新たに登録するときや車検を行うときに支払うことになるのが自動車重量税だ。これも自動車税と同じで廃車の場合は法的に還付が可能だが、売却の場合は法的に還付されることはない。
廃車の場合は車検期間が残っていて、永久抹消登録を行う車においてのみ還付を受けることができる。売却の場合は自動車税と違って買取店側でも買取金額に上乗せして支払ってくれるケースはかなり少ない。よって基本的には「売却の場合は重量税の還付は難しい」という認識をもっておこう。
重量税は車検をするときに支払う税金なので、車検の期間が長く残っている場合はその分の金額はもったいなく感じられる人も多い。どうしても未経過分の重量税の還付を受けたいという人は一度買取店に相談してみよう。あくまで「任意」ということになるが、サービス精神が旺盛な業者であれば、買取価格と一緒に重量税をプラスして支払ってくれることもある。
自動車取得税の還付
自動車取得税は50万を超える車を購入・取得するときに支払う税金のこと言う。結論から言うと自動車取得税は廃車でも売却でも還付されることはない。
自動車税や重量税は車を使用している期間に支払う税金なので還付対象になるが、自動車取得税は購入時(取得時)にのみにかかる税金なので還付対象にならない。そのため車を新たに購入して一週間後に廃車になったり売却することになったとしても、支払った分の税金は還付されることはない。もとより50万を超える自動車だけに適用される税金なので、50万を超えない車であればこの点について考慮する必要はない。
自動車所得税には減額制度があるということも知っておこう。自動車取得税は還付がされることはないが、たとえば自身が身体的な障害を持っていたり、一緒に暮らしている家族・パートナーが障害持ちであったり、または介護に必要な車であったりする場合は取得税の減額を受けることができる。
これは「利用者や家族の心身の状況」に合わせて適用されるもので、この減額の適用には一定の基準がある。基準の詳細については各市町村の役所などに問い合わせてみよう。
どんなアクアが高価買取されているのか?
高価買取されているアクアの特徴を掴むと、査定基準に合った購入や売却ができるようになる。
見積額が不明確な下取りはNG
自動車買い替えの際に行われる下取りは、「見積もり根拠が不明確である」という理由で最もおすすめできない売却方法となる。また下取りを行うショップ側は「なるべく高値で車を売りたい」という想いが強いため、高価買取に力を入れている専門店と比べて納得の金額が提示されないリスクがあるのだ。
色によっても買取額が異なる
40~50代のユーザから人気の高いアクアは、ライムホワイトパールクリスタリシャイン、シルバーメタリック、ブラックマイカといったシンプルで落ち着いたカラーに需要が高い傾向がある。色が変わるだけで10万円~20万円もの査定変動が起きるといったデータもあるため、高価買取を狙うならアクアの色選びにも気を使うべきと言えそうだ。
補助バッテリーやオイル交換も重要
補助バッテリーやオイル交換がきちんと行われているアクアは、「大事に乗られていた車だ」という好印象によって高額査定に繋がりやすくなる。またショップが設定している査定基準を高めるためには、「査定士と仲良くなること」も大事な要素となるため、愛車のアピールを通してスタッフとのコミュニケーションを密にしてみると良いだろう。
人気モデルは買取額も高い
スポーツコンバージョンモデルの「G’s」やSUVテイストをプラスしたモデル「X-URBAN」は、希少価値の高さという意味でも多くの買取店から歓迎される存在である。アクアの高価買取で次の車購入の軍資金を得たいと考えるなら、需要の高い人気モデルを選ぶことも後々のメリットに繋がる行動だと言えるだろう。
高価買取には相見積もりが欠かせない
アクアの高価買取を狙うなら、トヨタ、カローラ、ネッツ、トヨペットといったディーラーだけでなく、複数の中古買取店に問い合わせをして相見積もりを取るべきである。アクアの売却で100万円前後の現金化に成功しているユーザ達の多くは、最低でも5件の業者で相見積もりを行っている。もし複数ショップに問い合わせをすることに抵抗があるなら、車検証に書かれている情報で査定依頼ができるズバッと車買取比較.comやかんたん車査定ガイドなどの一括査定サイトを活用してみると良いだろう。
参考買取相場はどうなっているのか?
2016年現在まだフルモデルチェンジを行っていないアクアの参考買取相場は、年式、グレード、走行距離、カラーだけに依存するという非常にシンプルな内容である。
新車購入価格で240万円となる人気モデルの「G’s」には、3万キロもの走行距離に達していても170万円もの査定額がついた事例もある。これに対して最もリーズナブルなアクアLの場合は、前述の例と同じ3万キロの走行距離であっても60万円前後の買取額になるケースがほとんどのため、100万円~150万円を超える高価買取を狙う際には、「どの車種を売るのか?」というポイントも大変重要であると考えて良いだろう。
まとめ
2016年3月におけるアクアの平均買取価格は、前月と比べて12%ほど下がってきている。これは中古市場に出た余剰在庫によって生じた現象とも考察できるため、「まだ新しい車だから」と楽観視せずに買い替えの際には早めに行動を起こすようにして欲しい。