腕時計ブランドは数多いが、ここ最近スポーツ系の腕時計として人気が高まっているのがニクソンというブランドである。性能はもちろんだが、そのデザインは従来のいわゆるスポーツウォッチとは異なっており、タウンユースできるスポーツウォッチである。
なかでも51-30というモデルは人気が高く、中古市場でも多数取引されている。それゆえ、中古品だけでなく新品でも偽物が存在する。そこでここでは51-30の偽物と本物の見分け方を紹介する。CONTENTS
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ニクソンとはどんなブランドか
ニクソンとはアメリカの腕時メーカーで、サーフ、スケート、スノーの3Sスポーツをする人たちのために1998年から販売された。販売されたのは10カ国以上のボードショップである。常にスタイルを持った生活を目指してほしい、というコンセプトのもと製品が作られており、従来スポーツウォッチは耐久性や機能性からゴムバンドを使用していたが、ニクソンではメタル製となっている。
さらにデジタルではなく、時計の針がきちんとあるアナログが多いのも特徴だ。もともとスポーツをする人たちのために作られていたが、今ではフォーマルやレディースウォッチの製造も行っている。
ニクソンのアイコンはしずくのような特徴的な形をしているが、それには3つの意味がある。
- 1つめは炎で、永遠に燃え続ける炎とも言われ、時との密接な関係がある。
- 2つめは砂時計で、上から下へ流れ落ち、時と共に底へたまって行く様子を表している。
- 3つめは羽根で、時間に羽が生え、まるで飛ぶように時間が過ぎていく、という意味が込められている。
ニクソンにはいくつかモデルがあるが、用途によっても分けられている。なかでも人気のモデルを紹介しよう。
カラバリ豊富なタイムテラー
カラーバリエーションでは他より群を抜いている。タイムテラーもいくつかシリーズに分けられており、タイムテラーアセテート、タイムテラーピー、スモールタイムテラーがある。特にタイムテラーピーは手頃な価格でデザイン性が高く人気がある。
ワンカラーで文字盤も無駄がいっさいないシンプルなデザインながら、個性的な色も多数そろっているためその日の気分や洋服によって選ぶ楽しさがあるシリーズだ。色によってカジュアルからフォーマルまで身に付けられるモデルだろう。
素材はポリエチレンからセラミックまであり、特にセラミック素材を使用しているモデルは傷つきにくく、重厚感のある見た目のわりに軽くて使いやすいのが特徴だ。また、ユニセックスなので男女ペアウォッチとしても人気が高い。
タフな51-30、ミッション
どちらもスポーツをするときに身に付けるには最適なモデルである。51-30はニクソンのシリーズのなかでも防水性が高く視認性も良いため、実用性に優れている。
ミッションはアクションスポーツ対応のスマートウォッチで、その耐久性や耐水性、耐磨耗は群を抜いていると言って良い。また、タッチスクリーンはぬれた手でも操作可能、音声認識機能も搭載しているためあらゆるシーンで実用的だ。
そして3Sスポーツのなかでもサーフとスノーに特化し、オリジナルアプリを搭載している点も特徴的だ。それぞれリアルタイムの波や風などの気象情報が見られるほか、最高速度や距離、消費カロリーまで表示できる。スノースポーツにおいては最高速度、ジャンプの最高値なども確認できる。
シンプルなセントリー、ケンジントン
ニクソンでも不動の人気を誇る定番シリーズである。スッキリとした文字盤にニクソンのロゴがあしらわれている。小さく日付表示機能がついているため、利便性もある。高級感のあるステンレスベルト、落ち着いたレザーベルトにポリウレタンベルトの3種類があり、フォーマルやビジネスシーンでも違和感なく身に付けられるのが人気の要因だろう。
セントリーはメンズ中心のモデルなため、レディースで探すならケンジントンシリーズがおすすめだろう。それぞれムーブメントは信頼の高い日本製クォーツを使用しているため安心感がある。
ニクソン51-30の偽物と本物の見分け方
今はファッション性を重視した時計も扱っているが、前述した通りニクソンはもともとスポーツをする人たちに向けて作られた腕時計なので機能性や実用性が優れているものが多い。とりわけ51-30シリーズはアウトドアやスポーツ、ストリート系ファッションの愛好家に人気が高い。
30気圧に耐えられる高い防水性や視認性、51mmの大きめのケース、重量感のあるデザインは他のシリーズにはない存在感がある。ストップウォッチやタイマー、日付カレンダーなどの機能性も充実しているのも魅力だろう。
そんな51-30シリーズは人気ゆえ、偽物も多く存在するのが現実である。確実な見分け方は専門店で鑑定してもらうことだが、できれば購入する前に見分けたい、と考えるのは当然だろう。
購入場所
51-30を購入したい、検討している、という場合はまず購入場所に気を付けることだ。時計を購入する際、実店舗だけでなくネットで購入する人も多いだろう。どちらの場合も正規販売店、もしくは代理店と名がついているところで購入することで、偽物の可能際はほぼなくなる。
51-30シリーズの定価はというと、モデルにもよるが20,000円~60,000円となっている。正規販売店でも割引して販売しているところはあるので値段だけが基準ではないが、正規販売店以外では数千円や定価の半額以下といった破格で販売されている場合が多い。安いからと飛び付くと偽物である可能性が高いのだ。
並行輸入品
また、並行輸入品にも注意が必要である。探したことがある人は分かるだろうが、ニクソンの時計に限らず化粧品やブランドものは定価よりも何割か安いことが多い。輸入品だし安いなら、と購入しがちだが、並行輸入品は偽物と考えた方が良い。それは日本国内でメーカー保証がないことが理由である。たとえ安く購入できても保証がないため電池交換や修理代など正規の倍かかることがほとんどである。
さらにメーカー修理ができないので一般の時計屋へ修理を持ち込むと、専門的な修理ができないため51-30最大の特徴である防水機能がほぼゼロになってしまうのだ。
偽物である可能性が極めて高い上、メンテナンス代が高額になることを考えると、並行輸入品の購入も避けた方が賢明だろう。
リューズ
製品自体で偽物か本物かを見分けるのはリューズの位置がポイントとなるだろう。リューズとは時計についているぜんまいを巻き上げたり、時刻や日付を合わせるためのパーツである。通常の腕時計はリューズが右側についている。しかしニクソンの腕時計はリューズが左側についているのだ。これはスポーツウォッチたる理由があり、アクション中に手首を傷付けないための心配りである。
鑑定
とはいえやはり鑑定してもらうのが一番手っ取り早いが、ニクソンの偽物の流通量は高級時計メーカーと比べて圧倒的に少ないようだ。なぜならニクソンは人気商品ではあるが、定価は10,000円台から高くても100,000円以下と比較的安価で、偽物をつくって売ったとしても採算が合わないからだ。そのため、偽物か本物かを見分けるポイントは上記の販売元で判断するのが最善策だろう。
51-30シリーズは機能性に優れ、耐久性のあるシリーズである。本物であれば長い間使うことができるし、メンテナンスも可能である。購入時はケチらず正規店、もしくは代理店で購入するのをおすすめする。
ニクソン51-30の売買相場、中古購入時のポイント
新品での購入は販売元を見ておけば偽物をつかまされる心配はほとんどないと言って良いだろう。しかしオークションやリサイクルショップなどの中古市場ではそうはいかない。また、最近ではフリマアプリで品物を売買する人も急激に増えている。このような中古の売買で偽物を購入しないためにはどうしたら良いか。
まず中古市場での売買相場を把握することだろう。
ヤフオク
オークション大手のヤフオクでの51-30の売買相場は9,000円前後となっている。クロノグラフでホワイトやゴールド、クリスマス限定などは16,000円前後の相場となっていて、モデルによって相場に開きがあるようだ。
ヤフオクでは個人出品以外にも実店舗やネットショップを持つストア出品がある。両者で同じ商品を出品していて、購入するのに悩んだらストアの方で購入すると偽物の可能性は低いだろう。
メルカリ
一方、フリマアプリ大手のメルカリではどうかというと、相場は10,000円前後となっている。カラーやモデルにもよるが、ブラックは5,000~9,000円、ゴールドは15,000円前後となるようだ。また箱ありや付属品の有無でも多少金額は前後している。
メルカリは個人出品が多く、送料や販売手数料込みの場合が多いのでオークションよりもやや高めの相場となっている。また長年使ってきた腕時計には愛着もあるだろうから、その分手離しがたい人もいるだろう。そういった気持ちの分も含めて、高い値段設定にしている出品者も見られる。
出品者
そして中古品を購入する際は品物だけでなく出品者自体もよく見ることが大切である。ヤフオクやメルカリでは今までの取引実績や評価の質、評価の理由などを見ることができる。取引実績が多ければ多いほど信用度は増すが、その際良い評価と悪い評価の割合も確認すべきだろう。仮に取引実績が100あっても、良い評価と悪い評価が50:50では信用度に欠ける。一方、取引実績が50であっても、全て良い評価であれば信頼できるだろう。
また、ヤフオクの場合もメルカリの場合も定価や相場に比べてあまりに安い金額の場合は、出品者になぜこんなに安いのか聞いてみることも必要だ。偽物の可能性があるから安くしている場合もあるし、単に使わないから早く売りたい、壊れていたり傷があるから安くしている、という場合もある。良い出品者であれば正直に答えてくれるだろう。逆にはぐらかされたり、返信がない場合はやましいことがある、つまり偽物である可能性が高いので購入は避けるべきである。
まとめ
今回はスポーツウォッチを使用する方におすすめの、スポーツ系の腕時計として人気が高まっているのがニクソン51-30というモデルの偽物と本物の見分け方を紹介した。確実な見分け方は専門店で鑑定してもらうことだが、購入前に確認する方法もある。
代理店と名がついているところで購入すること、日本国内でメーカー保証がない並行輸入品は買わない、リューズの位置を確認するなど、チェックできる点は複数ある。スポーツウォッチはスポーツを普段からする人には大事なアイテムなので、慎重にえらびたいもの。ぜひ買取をうまく利用しながら、スポーツを楽しんでいただきたい。