バイクを購入したものの結局全然乗らずに駐輪場に置きっぱなしになっていないだろうか?
ツーリングを楽しむ方も、冬場などはどうしても放置してしまいがち。バイクは乗っていなくても所有しているだけでお金がかかるし、メンテナンスもしなければすぐに故障してしまうデリケートなものである。
バイクにほとんど乗らない場合は何をすべきなのか、確認しておこう。
Tokyo Motor Show 2009 / kanegen
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こまめなメンテナンスが重要
バイクは長期間乗らないとエンジンの不調やブレーキの固着、サビ、バッテリーが上がるなどの様々なトラブルが起こりやすくなる。
放置しすぎて車検や自賠責保険が切れてしまってもう公道を走れないようなバイクでも、定期的にメンテナンスを行うことで状態を維持し、再び車検を受けたり自賠責保険に加入することで走れるようになる。乗らないからといってメンテナンスも何もせず、本来の意味のまま放置し続けないようにしよう。
メンテナンスの種類には様々ある。一つ一つ、そのやり方とどうしてそのメンテナンスが必要なのかをご説明する。
エンジンをかける
まずは定期的にエンジンをかけること。
エンジンをかけずに放置するだけで不動車になってしまうリスクがかなり高くなる。不動車になってしまうと、売却したいと思ったときにも高い金額がつかなくなったり、処分するのにも一苦労となる。何より、再度乗りたいと思ったときにわざわざ別のバイクを買い直さなくてはならなくなる。
余計な費用をかけないためにも、帰りなどに気が向いたらエンジンをかけるようにしよう。エンジンをかけておけば、エンジンのコンディションを維持することが可能だ。10分くらいアイドリングを続け、スロットルをあげてエンジンの回転数をあげておくとより効果的である。
この場合、周囲の騒音などに配慮する必要があるので、マンションの駐車場に停めている、また夜中にエンジンをかけることはしないようにしよう。
ブレーキバーを握る
ブレーキバーを握るだけでも、ブレーキの固着を防ぐことができる。
ブレーキバーは長期間放置することでサビなどが原因で固着してしまう。一度固着すると、ブレーキバー部分を分解洗浄しなければならず、素人ではメンテナンスが難しくなる。費用を支払って修理しなければならなくなるので注意しよう。
タイヤを動かしながらブレーキをかけることでブレーキローター部分のサビを防ぐこともできる。
洗車
バイクは放置しているとすぐにサビが出てきてしまう。
むしろ放置しているバイクの方がサビやすい傾向にあるので注意しよう。サビが出てしまうと故障の原因にもなり、売却の際にも大幅な減額ポイントとなる。
そのため、乗っていないとしてもこまめな洗車が必要だ。休日などに時間を見つけて細部まで洗車をしてあげるようにしよう。とくにオイルアップは大切だ。
ガソリンを満タンにする
エンジンをかける、ブレーキバーを握る、洗車をするなどはバイクに乗らない期間でも定期的に行っておきたい基本的なメンテナンスだが、それも難しいという場合はガソリンを満タンにする、バッテリーを外す、グリスアップをする、バイクカバーをかけるといった必要最低限のケアをしておこう。
ガソリンが抜けていると、ガソリンタンク内にサビが発生してしまう。ガソリンは時間が経つにつれて酸化するので、次に乗るときはガソリンをすべて抜いて新しいガソリンに入れ替えてから乗るようにしよう。
エンジンオイルも同様に、入れっぱなしにしてサビを防ぐのがおすすめだ。
反対にキャブレター内のガソリンは腐ると故障の原因につながるので、ガソリンを抜いておくか、エンジンをかけ続けてキャブレター内のガソリンがなくなるのを待つようにしよう。
バッテリーを外す
バッテリーはバイクに乗っていない間でも待機電力がかかっている。
次回乗るときにバッテリーが上がってしまう原因にもなる。バッテリーを外していても放電はしているが、バッテリーを繋げたままにしておくことでバッテリーコネクターが腐食してしまう。
長期間乗る予定がないという場合は、バッテリーを外すことも忘れないようにしよう。
グリスアップする
グリスアップとはバイクの可動部分に油を塗ることである。
メンテナンスの基本でもあり、日頃バイクに乗っている方でも定期的なグリスアップは必要だ。グリスアップをすることで機械の摩擦を減らし、動きをスムーズにしてくれる。
バイクの場合はチェーン部分などを定期的にグリスアップする必要がある。グリスアップに使用するグリスには様々な種類があり、一般的にはサラサラとしたものを使うケースが多い。
長期間乗らないことが分かっているのなら、粘着力のあるグリスを使用するようにしよう。粘着力の高いグリスを利用することでサビを防ぐことができる。
しかしサビにくい分ほこりがつきやすく、次回乗る際にはかなりしっかり洗浄しなければならないことを覚えておこう。汚れがつく方がサビてしまうよりはマシ、というような意識で行うことが大切だ。
バイクカバーをかける
どんなにしっかりメンテナンスをしていても、屋外の駐車場に停めているバイクはどうしても劣化が早くなる。
雨、潮風などが影響し、サビや腐食の原因となってしまうのだ。さらに、ほこりがつきやすくなり、ベタつくことで落としにくくもなってしまう。
屋内の駐車場の場合もやはりほこり、サビなどの劣化は避けられない。少しでも状態が悪化するのを防ぐためには、バイクカバーをかけて保管しておくことが大切だ。低価格のものでもいいので撥水性の高いものを選ぼう。
撥水性が高くても時間が経過するとどうしてもその性能が低下してしまうので、安いものを定期的に買い換えたり、都度防水スプレーをふりかけておくなどの手間が必要になる。
バイクの長期保存は難しい
バイクに乗らなくてもかなりの手順を踏んで大切にしておく必要がある。バイクはいくらメンテナンスをしても乗っていないとどうしても劣化が進んでしまい、手間をかけていてもいざ乗ろうとすると動かない…というケースも少なくない。
一定期間だけ乗らない、次に乗る予定があるという場合はこれらのメンテナンスをしておくのがおすすめだが、もう乗る予定がないという方はメンテナンスに時間をかけるより処分する方法を考えることをおすすめする。
バイクは所有しているだけで自動車税がかかり、さらに駐車場代などもバカにならない。余計なお金を支払い続けることになってしまうので、下記の方法をチェックしてみよう。
廃車手続きを行う
バイクを所有していると自動車税を支払う必要があるが、これはナンバープレートをつけている車が対象になる。つまり役所にナンバープレートを返還すれば自動車税を支払う必要はなくなるのだ。
ナンバープレート、軽自動車届出済証明書交付請求書、軽自動車届出済証返納届出書、車検証、自賠責保険証明書、印鑑があれば簡単に廃車手続きを済ませることができるので、時間を見つけて乗らないバイクを廃車にしてしまおう。
バイクの廃車には一時抹消登録と永久抹消登録の2種類がある。
一時抹消登録の場合は再度登録すれば再び公道を走ることができるようになるもので、売却する際などにおすすめだ。永久抹消登録をしてしまうとそのバイクはもう乗れなくなってしまうので、よほどの事故車などでない限りこれをするのはおすすめしない。
乗らないバイクの処分方法は?
乗らないバイクはメンテナンスをするよりも処分してしまった方がいいが、実際にはどのような方法で処分することができるのだろうか。
その方法としては廃棄二輪車取扱店に依頼して引き取ってもらう、買取に出すという方法が一般的だ。それぞれの特徴についてチェックしていこう。
業者に引き取ってもらう
まず考えられるのが業者に引き取ってもらうという方法だ。
廃棄二輪車取扱店に相談して引き取ってもらおう。この場合、動かなくなってしまったバイクでも自宅まで引取りにきてもらうことができる。
廃棄二輪車取扱店に引き取られたバイクはメーカー、輸入元などに送られ、リサイクルに利用される。一般的なバイクの販売店なら引き取ってくれる可能性が高いので、一度相談してみよう。
しかし引き取ってもらう場合は、リサイクル費用として数千円から1万円くらいの費用を支払わなければならない。処分するのにもお金がかかってしまうので注意しよう。
また、街中に走っている不用品回収業者にバイクを引き取ってもらうという方法もある。無料で引き取ってくれる上に思い立ったときにすぐに実行に移せるのはメリットの一つだ。
しかしナンバープレートの取り扱いなどが曖昧になっている業者も多く、きちんと手続きをしてくれるかは疑問が残る。
ナンバープレートを外して廃車手続き済みのバイクでない場合はこのような業者ではなく、バイクの取り扱いに慣れている専門店に相談するのがおすすめだ。
オークションやフリマに出す
今は個人がネット上でオークションやフリマに出品するのもかなり気軽にできるようになった。
不要なバイクもこのような方法で売却することを考える方が多いだろう。バイクは大きなもので取り扱いも難しく、また個人情報の漏洩の恐れなどもあるため、オークションやフリマアプリでもかなり慎重に取り扱われている。
出品方法も、他の商品とは違い少し難しくなってることが多いので注意しよう。ネットやオークションなどのやり方に慣れていない方にとっては少し難しいかもしれない。さらに、オークションやフリマに出品してもすぐに売却先が決まるというわけではない。
そのバイクをほしいと思う方が現れない限りはバイクは手元に保管しておかなければならず、その間状態が劣化しないようにより慎重にメンテナンスを続ける必要がある。
実際に購入したいという方が現れても、交渉や入金、配送などの時間を考えると1週間くらいはかかると考えておいていいだろう。すぐにお金にしたい、頻繁に購入希望者とやり取りする時間を確保できないという方にとっては難しい方法と言えるだろう。
価格を自分で設定できるという点はメリットとなるので、以前オークションやフリマを利用したことがあるという方はチャレンジしてみるのもいいかもしれない。
乗らないバイクは買取に出すのがおすすめ
不要なバイクは、やはりバイク買取店に売却するのが一番おすすめである。
ネットでの通信販売や、海外への販売ルートを確保しているような業者を選べば高い価格での買取も可能。動かない、古いバイクでも高く買い取ってほしいという場合は、よく業者の特徴をチェックしておくようにしよう。バイクの買取店は今は非常に多く、豊富な選択肢の中から自分にぴったりの業者を選ぶことができる。
買取方法には店頭買取、出張買取の2種類がある。
店頭買取
買取方法の中でもメジャーなものだ。
買取販売店に直接持ち込み、その場で査定、引き取り、支払いを済ますことができる。売りたいと思ったときにすぐ行動に移すことができるので非常に便利である。
しかしその分他の業者と比較しにくい、安い価格で買い取られやすいというデメリットもあるので注意しよう。近くにバイクの買取販売店がないという方が利用できないというデメリットもある。
出張買取
買取業者の査定スタッフに自宅まできてもらい、バイクの査定をしてもらうという方法。
バイク買取販売店が近くにない方や、動かないバイクを所有している方におすすめの買取方法だ。出張買取は、その業者の対応しているエリアなら気軽に申し込むことができる。ネットからの申し込みがメインなので、24時間365日気が向いたときに依頼することができるというのもメリットの一つである。
さらに事前に日時を指定できるので、それまでに前もってメンテナンスなどの準備を進めることも可能だ。出張買取のデメリットはほとんどないが、業者が大金を持ってきておらず後日振込となる可能性もある。
無名の業者と取引してしまうと、実際に入金されるまで不安が残るという心配があるため、不安な方は当日支払いの業者か、大手の業者を選ぶようにしよう。
長期保存によって買取価格が下がる可能性がある
バイクの買取価格は、新しいもの、状態がいいものほど高くなる。
購入した日から刻一刻とそのバイクの買取相場は下がっているので、不要だと判断したらすぐに買取に出すことが肝心だ。エンジンをかける、汚れを落とすなどの定期的なメンテナンスをしていても、素人のケアではどうしても内部のサビなどまで落としきることは難しい。
買取業者はそのような細部までしっかりチェックしているので、いくら綺麗にしていても時間が経ったものは買取価格が低くなる。本来ならもう少し高い価格で取引できたものが、がっかりするような価格でしか取引できなくなってしまったというケースも少なくない。
まずは査定を依頼し、その段階から早めにバイクの売却方法をチェックしておこう。
まずは無料の見積もりを受けてみよう
バイクを売却する際にはまずは無料の見積もりを受けることが大切だ。
いきなり一社に絞って買取を依頼してしまうと、相場が分からず買取業者に言われたままの価格での取引となってしまう。古いバイク、長期間乗っていなかったバイクでも少しでも高く買い取ってもらうためには、複数の業者に見積もりを依頼することが大切だ。
最低でも3社くらいに見積もりを依頼することで、おおよその相場が分かるだろう。相場を知るためだけに複数の買取業者に足を運ぶのが面倒、時間がない、また近くにバイク買取店がない、バイクが動かないという方は、ネットでの見積もりがおすすめ。
一括比較サイトを利用すれば、バイクの状態を記入するだけで簡単にそのバイクの買取相場を知ることができる。中から最も良心的な価格で取引を行ってくれる業者を選ぶようにしよう。
引き取り料、メンテナンス料、出張料、振込手数料など、買取価格から費用が差し引かれてしまう可能性もあるので、高いからといって飛びつかずその業者のホームページを事前に確認することも大切だ。
まとめ
バイクは、乗る予定がなくても定期的なメンテナンスが大切だ。
もうずっと乗っていない、今後も乗る予定がないバイクを所有している方は、バイクのメンテナンスではなく処分方法について考えてみよう。
処分には、リサイクル費用を支払う方法、無料で引き取ってもらう方法、売却するという方法がある。しばらく乗っていないバイクでも、きちんとメンテナンスをしれいれば買取は可能になる。状態が劣化して買取価格が下がってしまう前に買取業者に査定を依頼しよう。
見積もりだけなら無料の業者がほとんどなので、まずは相場をチェックし、それ以下での取引にならないように慎重に業者を選ぶことをおすすめする。