ニコル・ボーラスはデュエル・マスターズ歴代カードの中でもトップクラスと言える制圧力、妨害力を誇るカードである。デッキのエースとして活躍できるポテンシャルを持った「ニコル・ボーラス」はどんな効果のカードなのか、なぜ人気のカードとなっているのか、ヤフオクで取引されている相場はいくらなのか詳しく紹介しよう。
Magic the Gathering / Shaz Pur
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「ニコル・ボーラス」は他のカードゲームからのゲスト
ニコル・ボーラスという名前はデュエル・マスターズファンだけでなく、デュエル・マスターズの前身にあたるマジック・ザ・ギャザリングファンも親しんだものである。というのも、ニコル・ボーラスはマジック・ザ・ギャザリングに登場する悪の王であり、マジック・ザ・ギャザリングの世界観の中でも屈指の悪役として知られている。デュエル・マスターズで収録されたニコル・ボーラスはマジック・ザ・ギャザリングで猛威を振るったニコル・ボーラスを意識したオマージュカードと言える1枚であり、カードゲームファンにとって特に思い入れのある1枚と言えるだろう。
種族はエルダー・ドラゴンとプレインズ・ウォーカーであり、この種族はどちらもこのクリーチャー以前には登場しておらず、マジック・ザ・ギャザリングの世界観での呼称を種族化したものとなっている。エルダー・ドラゴンは古代から生存し続けている龍種の生き残りであるという呼称、プレインズ・ウォーカーは異次元を意のままに渡り歩く存在であることを示した呼称である。どちらも専用のサポートカードが登場したことは無く、ほぼフレーバーテキストとしての役割しか果たさない。
それでもマジック・ザ・ギャザリングではニコル・ボーラスを主軸に据えたデッキが次々に開発された経緯があっただけに、その脅威はそのままデュエル・マスターズの対戦でも猛威を振るっている。
「ニコル・ボーラス」はこんな効果のカード
では、デュエル・マスターズに登場した悪王、ニコル・ボーラスはどのようなカードなのかというと火、水、闇の3色の文明からなるクリーチャーであり、この3色は原作であるマジック・ザ・ギャザリングにおけるニコル・ボーラスの属性、黒赤青を再現しているのだが、同時に活躍させるためには少なくとも、この3色を組み込んだデッキを構築する必要があるという制約を与えている。偉大なる悪王らしく召喚には8コストを要し、高速化した現代デュエル・マスターズではややハイコストの重いクリーチャーであると言わざるを得ない。しかし、このクリーチャーにはその重さを補って余りある効果が備わっているのだ。
「ニコル・ボーラス」の攻撃的な効果
このクリーチャーの効果は大別すると2種類であり、攻撃的な効果と妨害に特化した効果を兼ね備えている。攻撃にまつわる効果はW・ブレイカーという相手のシールドを一度の攻撃で2枚破壊できる効果であるが、相手のシールドを削り、ダイレクトアタックを決めることで勝利するデュエル・マスターズにおいて破壊できるシールドの枚数は重要な効果だ。最早、長いデュエル・マスターズの歴史の中でW・ブレイカーを持つクリーチャーは全く珍しくはなくなったが、それでも持っていると勝利までの手順がずっと短縮できるため重要な効果だ。
「ニコル・ボーラス」の妨害効果
だが、上記した以上にニコル・ボーラスは規格外の妨害効果を有している。そのひとつが「このクリーチャーがバトルゾーンに出たとき、相手は自身の手札から7枚選び、捨てる」という相手の戦略を崩壊させかねない手札破壊効果である。デュエル・マスターズは1ターンに1枚、マナゾーンというコスト置き場にカードを置く関係上、カードをプレイしなければ手札は初期手札である5枚前後を守ることとなる。7枚というのはカードをプレイして手札を増やしたとしても根こそぎ手札を墓地に送ることさえ可能にしてしまう枚数である。
特に手札に必要なカードを集めて1ターンのうちにクリーチャーを大量展開、決着まで詰将棋のように攻めるというデッキタイプがいつの時代も強力であることを考えれば、手札を大量に捨てさせる効果が強力でないわけがない。
「ニコル・ボーラス」の強力な破壊効果
加えて、ニコル・ボーラスには「このクリーチャーが攻撃するとき、相手のクリーチャーを1体、破壊する」という相手の反撃の芽を摘むクリーチャー破壊効果が備わっている。いくら手札を捨てさせようが、バトルゾーンにすでに並べられたクリーチャーは攻撃も効果の使用も出来るのだが、相手がコツコツ並べてきたクリーチャーさえニコル・ボーラスは破壊できてしまう。これらの能力は、マジック・ザ・ギャザリング版ニコル・ボーラスの効果リメイクだが、以上のような圧倒的な制圧力によって盤面をひっくり返すことが可能なカードなのだ。
さまざまなギミックを駆使して、重いコストを持つニコル・ボーラスを早いターンで出す試行錯誤が多くのプレイヤーの間で、いまだにおこなわれている。
「ニコル・ボーラス」の入手難易度はあまりにも高かった
そんな強力な効果を持ったニコル・ボーラスであるが、デュエル・マスターズ強化拡張パックである「超・ブラック・ボックス・パック」に収録された。このパック、収録枚数が65枚+●●と当初から紹介されており、ジョークカードやリメイクカードが多数収録されていて1ボックス買ったくらいでは到底全種を目にすることは出来ないというお祭りパックの側面が強かった。収録枚数は200種類を超えると言われている「超・ブラック・ボックス・パック」であるが、ニコル・ボーラスはその中でも特に当たりづらいレアリティはホイルカードという特別なものであり、収録されている枚数が膨大であることも手伝い、このニコル・ボーラスを狙って当てることがほぼ不可能と言われていた。
そんな「超・ブラック・ボックス・パック」というお祭りにおける夢のようなカード、ニコル・ボーラスはファンの要望もあってか「双極篇 第1弾 轟快!! ジョラゴンGo Fight!!」に再録されることとなった。しかし、残念ながら1ボックスに1枚しか封入されていないウルトラゴールデンカードというレアリティで収録されたのである。このウルトラゴールデンカード・ニコル・ボーラスも含めて5種類収録されていたため、期待値としては5ボックス開封してニコル・ボーラスが1枚手に入るという形だった。
再録によって世の中に流通しているニコル・ボーラスの枚数は増加したものの、「超・ブラック・ボックス・パック」と同等のようにも見える入手困難さによって相変わらず滅多に手に入らないカードとなっている。
「ニコル・ボーラス」のヤフオクにおける相場
ニコル・ボーラスは「超・ブラック・ボックス・パック」で収録された際のホイルカード、再録された際のウルトラゴールデンカードの2種類のレアリティが存在する。同様に入手難度は高いものの、実はこの2つのレアリティ間には流通価格に大きな差が存在している。ウルトラゴールデンカード以前に登場したホイルカードのほうが古い分、美品で残存している枚数が少なく、それだけ希少なものであるために高値がついていると考えられる。
また、ウルトラゴールデンカードの派手に箔押しされたデザインよりもシンプルなホイルカード仕様のほうが人気が高いという側面もある。ホイルカードのヤフオクでの相場は美品であれば1枚7,000円はくだらない。再録以前も1万円の大台には乗らないが、8,000円以上の額で取引されることも珍しくはなかっただけに再録を経ても値崩れは起こしていないようである。
一方、ウルトラゴールデンカードはというと1枚5,000円前後で美品が取引されている。デュエル・マスターズのゲームの仕様上、同じカードはデッキに4枚まで入れることが出来るため、構築や仮想する相手のデッキ次第であるがエースであるニコル・ボーラスを複数枚採用するのであれば数万円の出費は覚悟しなければならない。
「ニコル・ボーラス」を高値で売るテクニック
ニコル・ボーラスはその圧倒的な制圧力はどんな環境であっても有効に作用すると考えられるため余程のことが無い限り新カードの登場によって評価が崩れる可能性は皆無と言っていいだろう。万一、エルダー・ドラゴンやプレインズ・ウォーカーという種族を強力にサポートするカードが登場した場合はさらに評価が跳ね上がるだろうが、それまでは現状の取引価格が持続していくと考えられる。そのため、このカードの価格を左右するのはレアリティとカードの状態であると言えるだろう。
前述のとおり、ホイルカードのほうがウルトラゴールデンカードに比べて人気が高く、高価で取引されているが今からパックを開けてホイルカードのニコル・ボーラスを手に入れることは「超・ブラック・ボックス・パック」が絶版であることもあって不可能に近い。ホイルカード版を入手する方法は最早流通している中古カードを購入する程度しかないのかもしれない。新品で手に入るとすればウルトラゴールデンカード版のみであろう。
そのため、ウルトラゴールデンカードであっても美品の状態を保って売ることが高価にニコル・ボーラスを売るテクニックと言える。スリーブというカード保護用の袋に入れることが推奨されるが、たった1枚のスリーブでは些末な擦れによるキズからしかカードを守れない。表面も裏面も全くの無傷で保護しようと考えるのであれば、さらに多重にスリーブを重ねるべきだろう。
内側に小さめの柔らかいスリーブを入れ擦れるのを防ぎ、外側を堅く頑丈なスリーブにして折れを防止する、などと言った細心の注意を払うことで美品と胸を張って言うことが出来るだろうし、買い手も高値をつけてくれるだろう。
カジュアルにカードを取引するフリマアプリmagi
ヤフオクのように常に入札状況を確認したり、望む額で売れなかったりということがないのがフリーマーケットの良いところだが、スマートフォン向けのアプリケーションとしてリリースされたmagiはよりカジュアルに手軽にカードを売買することが出来る。スマートフォンで写真を撮って、値段をつけるだけで出品完了となるため、空いた時間を利用して出品できてしまうのが特長である。
まとめ
デュエル・マスターズの歴史の中でも屈指の強力で人気のカード「ニコル・ボーラス」について、詳しく解説してきた。再録されたあとも値崩れしないほどの希少価値があるカードで、ヤフオクでも高額で取引されている。美品であればあるほど高額での取引が可能だが、トレーディングカードの売買に特化したフリマアプリmagiでもかなり高額で取引が可能になると言えるだろう。
また、トレーディングカードに特化してるだけあって、検索もかけやすいなどのメリットも豊富だ。ぜひ、手元に「ニコル・ボーラス」があり、引退を考えている方などは利用してほしい。