江戸時代中頃から日本女性の間で流行したのが、江戸銀簪(えどぎんかんざし)と呼ばれるヘアアクセサリーだ。江戸銀簪は、貴金属である銀を使用しているのが特徴になっている。
現代のヘアアクセサリーと同様に江戸銀簪にもさまざまなバリエーションがある。今回は、この江戸銀簪をお店で売る場合の買取相場、査定情報などを検証し、情報をまとめてみた。
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江戸銀簪はさまざまなお店で売れる
帯留めなどと同じ和装小物である江戸銀簪は、いろいろなお店が査定の対象品にしている。インターネットなどを活用すれば、買取相談ができるお店を見つけることはさほど難しくないだろう。江戸銀簪は、次のようなお店で査定してもらえる可能性がある。
- ・着物や和装小物の買取店
- ・貴金属の買取店
- ・骨董品店
- ・リサイクルショップ
着物や帯留め、櫛(くし)といった和装小物を買取しているお店では、江戸銀簪の査定も随時受け付けているケースが多い。江戸銀簪などの簪(かんざし)は、着物で過ごしていた昔の日本女性にとって半ば欠かせないアイテムだった。着物や和装小物を買取しているお店は、着物や帯とセットで江戸銀簪などの小物類を買取するケースも少なくない。
また、着物を取扱う大手の買取店でも江戸銀簪などの和装小物の買取相談ができる可能性がある。銀を使用している江戸銀簪の場合、貴金属の買取店が査定をおこなっているケースもある。銀は、金やプラチナには及ばないものの1gあたりに貴金属としての価値がある。装身具としてよりも貴金属の価値を評価して江戸銀簪の金額をつけることが多いのが、こういった貴金属の買取店の傾向だ。
レトロなデザインの江戸銀簪は、茶箪笥や火鉢、古い時計などを扱う骨董品店でも査定をしていることが多い品だ。骨董品店は、地域の古書店や古美術品店と取引をしているケースもあり、本や絵画なども売れることがある。地域によっては、ジャンルを問わず品物を買取するお店もあるため、江戸銀簪の買取相談もしやすい。
不用品を買取しているリサイクルショップでは、さまざまな品物が売れる。江戸銀簪などの和装小物も、問題なく売れる可能性が高い。リサイクルショップは買取した品物を店頭で販売するところもある。江戸銀簪などのシックな小物類は、お店の宣伝にも一役買ってくれることがあるため、買取を断られるケースは少ないだろう。
江戸銀簪の買取価格は公表されていない
買取店では、江戸銀簪の買取価格を具体的に公表していないことが多い。このような場合は、以下のような情報からだいたいの買取相場を予測できるケースもある。
- ・ヤフオクの落札価格
- ・メルカリの出品価格
ヤフオクの落札相場
ヤフオクには、玉簪型(たまかんざしがた)や平打ち簪型(ひらうちかんざしがた)の銀簪がしばしば出品されている。桔梗や下り藤などの家紋が入ったある銀簪のセットは5,000円で出品され、6,400円で落札された。
こちらの品はシンプルな銀製の平打ち簪だが、素材が銀製であることなどは江戸銀簪と共通している。また蔵のなかから出てきたとされるある銀製の簪のセットは、1,000円で出品され3,000円台で落札されている。この品には江戸銀簪というコメントはない。
ただ紹介されているセットの内容には、江戸銀簪にデザインやサイズが似ている簪も含まれている。江戸銀簪を買取店で売る場合も、このようにまとめて査定に出した場合には1,000円以上の金額がつく可能性が高いだろう。
メルカリの出品相場
銀製の簪は、メルカリでも取引がおこなわれている。銀簪の出品価格は、だいたい2,000円前後になっているケースが多い。ただ、なかには10,000円以上の金額がついている品もある。3点セットで出品された銀製の平打ち簪は、12,000円で取引がおこなわれた。このセットの簪には、いずれも花のデザインが施されている。
ヤフオクやメルカリの場合は、画像の写真が取引価格をわける大きなポイントになっているようだ。オークションサイトやフリマアプリは、簪などの和装小物にあまり詳しくない素人が利用するケースも少なくない。入札や購入をする側は、サイトにアップされている画像から品物の価値を大まかに判断する傾向がある。
このような事情があることからヤフオクやメルカリの取引価格は、査定士が提示する買取の相場と必ず同じとは言えないのが現実だ。江戸銀簪の買取相場を正確に知りたいときは、無料査定のサービスを受けるのがベストなアプローチと言える。査定額はお店ごとに違うため、査定結果の金額を比較しておくことが大切だ。
江戸銀簪を取扱っている買取店
江戸銀簪の査定は、宅配やLINE、電話などのさまざまなスタイルで受けることが可能だ。簪の査定をおこなっている代表的なお店をここでは紹介してみよう。
いわの美術
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
いわの美術では着物買取専門のサイト、着物買取いわのも展開し、着物や帯、和装小物などの買取もしているお店。有名作家の作品や南部紋などの伝統織染品を買取しており、着物に関する知識が豊富なのがこちらのお店の特徴になっている。和装小物では、帯締めや帯留め、櫛などを幅広く扱う。
簪の買取実績も豊富で、さまざまなタイプを買取している。このお店の場合、銀製の簪については何本かまとめて買取をするケースが多いようだ。買取価格はいずれも公表されていないが、買取した品の画像はサイトで確認できるようになっている。お店のサイトからは、オンライン査定の申し込みもできる。
骨董買取市場
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
和装小物や着物、骨董品の買取サービスをおこなっているのが、骨董買取市場だ。こちらの買取店は、簪はもちろん根付や印籠、茶道具などを広く買取している。公式サイトでは買取の対象になる簪の種類が紹介されており、それぞれの簪の特徴などもチェックができる。江戸銀簪もこちらのお店の買取の対象だ。
骨董買取市場のサービスは、全国から利用が可能になっている。買取査定はサイトのフォームやメールなどから依頼ができる。遺品整理も手掛けているため、大量の品を1度に売りたいときにも相談にのってもらえる可能性が高い。
TOP堂
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
TOP堂は、関西や北海道に店舗を構えている。店頭買取、出張買取、宅配買取をおこなっているTOP堂も全国から利用ができる買取店だ。出張買取は利用できるエリアが限定されているが、宅配買取は地域を問わず申し込みが可能になっている。
こちらのお店は、さまざまなものを取扱うなかで京友禅の着物や振袖、訪問着などの着物、和装小物を専門に扱う専門サイトも構えているのが特徴。簪も高価買取しており、江戸銀簪の買取相談もしやすいお店だ。売りたい品物の査定は、LINEでも受けられる。
江戸銀簪の評価をわけるポイント
買取店で江戸銀簪を売る場合、品物の評価は次のような点で決まってくることが多い。
- ・使われている素材
- ・デザイン
- ・保存状態
素材とデザイン性
江戸銀簪は銀が主な素材になっているが、品物によってはサンゴやメノウなどの色石の玉があしらわれた玉簪のデザインになっている。また、表面を金で覆った少し豪華なデザインの江戸銀簪などもある。象嵌(ぞうがん)などで仕上げた品は、繊細で優美なデザインが楽しめるのが魅力だ。
こういったバリエーションの江戸銀簪は、銀のみを素材に使ったシンプルなタイプよりも買取価格が少し上がることが多い。上質なサンゴを使った品であれば、サンゴの価値も踏まえて査定額が算出されるわけだ。金が使われた品の場合は、金という貴金属の価値も評価される。金の相場に照らし合わせて妥当な金額をつけるのがこういった簪を査定するときの一般的なスタイルと言えるだろう。
査定では、簪のデザインも評価される。デザイン性に優れている品は、一般的に買取価格もアップしやすい。芸術品とも呼べるような美しい簪は、買取店でも相応の評価が期待できるかもしれない。
保存状態
江戸時代に流行した江戸銀簪は、保存状態も評価をわけるポイントになる。銀は、年数が経過すると部分的に黒っぽい色に変色することがある。このような汚れは、シルバー製品専用のクロスなどで軽く拭いておくと見栄えがよくなるかもしれない。
江戸銀簪のような古い簪をたまたま見つけたときは状態をよく見ておき、箱のなかなどの安全な場所に保管するようにしよう。装飾用の玉が取れてしまっているときには、そのまま手を加えずに査定に出したほうがよいかもしれない。下手に修理をすると品物の価値が下がってしまうこともある。迷ったときは買取店にまず相談してみるのがよい方法になるだろう。
アンティーク品としてのニーズがある
江戸銀簪のような簪は、アンティーク品としても人気を集めている。このような簪は、以下のような人たちからニーズがある。
- ・簪のコレクター
- ・アンティーク品が好きな人
- ・着物や浴衣をよく着る人
日本女性が愛用してきた簪や帯留めといった和装小物は、デザインのバリエーションが広いのが大きな特徴と言える。江戸銀簪の場合も花や鳥をモチーフにしたもの、動物をかたどったユニークなものなど、さまざまなバリエーションがある。珍しいデザインの簪を集めてコレクションをしている人も少なくない。
コレクターは、骨董品店やヤフオク、メルカリなどを利用して掘り出し物を探しているケースも多い。珍しいデザインの江戸銀簪などは一定のニーズが見込めることから買取店でも予想以上に高く売れることもあるかもしれない。
また、アンティーク品が全般的に好きな人も簪や櫛などの古い品を購入したがる傾向がある。現代ではあまり見られないデザインの小物類は、レトロな雰囲気があるのが魅力だ。こういったアイテムを専用のケースなどに入れて、部屋のなかにディスプレイして楽しんでいる人もいる。
古い簪は、ファッションアイテムとしても人気が高い。着物や浴衣をよく身につける人は、和装のときのヘアスタイルをアレンジするアイテムとして江戸銀簪を購入するケースもある。シンプルなデザインの江戸銀簪は、いろいろな和装スタイルと合わせやすいことも人気を得る一因になっている。
まとめ
江戸銀簪は、ここで紹介したようなさまざまなお店で売れる可能性がある。1本の簪にあまり高い金額がつかないときには、ほかの簪や着物などを一緒に売ってみるとよいかもしれない。このような売り方をすると、1度提示された査定額が変わることもあり得る。売り方を工夫すれば、江戸銀簪を高い金額で買取してもらうことも夢ではない。