一時前になるが、週刊少年ジャンプで「ヒカルの碁」という漫画が一世を風靡し、子どもたちの間で囲碁ブームが起きたことがあった。年寄りの道楽のようなイメージを持たれる囲碁が、小学生を中心とした子どもたちの間で流行るとは、おそらく誰も想像だにしなかったのではないだろうか。
きっとその時、子どもにせがまれて、囲碁セットを買う羽目になった親御さんもいるかもしれないが、お気づきになったであろう。碁盤は、実は値の張る品物であったということを。
Another game of Go / chadmiller
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碁盤はただの木工品じゃない
碁盤というと、木を四角く加工しただけのものじゃないかと思いきや、実は奥深く、そして高い。とりわけ、どんな木材を使用されるか、どんな木目調のものかで大きく値段が変わる。例えば、本榧で作られた柾目(木目がまっすぐなもの)の脚付き碁盤ともなると、数十万円にもなり、ものによっては何百万だって珍しくないのである。子どもにせがまれたからといって、こんな高級品を買う親御さんはそうそういないだろうが、低ランクのものであっても、数万円するのが通常だ。
放置される碁盤
さて、そんな碁盤だが、案外家に眠っているものだ。
よくあるケースが、ご高齢の家族が使っていたものの、お亡くなりになってしまった、施設に入居してしまったといったところだ。そして、最近の囲碁ブームに乗っかったはいいものの、すぐに飽きてしまい、押し入れにしまわれてホコリを被っているケースもあるようだ。どうやら、「ヒカルの碁ブーム」に乗ったのは、子どもだけではなく、経済力のある大人が「高尚な趣味」として、高級な碁盤を購入するといったこともあったようだ。
思い返せば筆者の家にも、碁盤は眠っていた。一昔前の家なら、「サザエさん」然り、どこの家にも将棋盤と碁盤ぐらいはあったのだろうか。しかし、碁盤にそんな価値があるなんて露知らず、子どもであった私は(大人であるはずの両親も)椅子や踏み台として使っていて、気が付けば、引っ越しの最中に捨ててしまっていた。
ひょっとしたら何十万円、何百万円もしたかもしれない碁盤を粗末に扱い、あろうことか捨ててしまうとは、大変もったいないことをしたと後悔している。もし、お宅に使用しない碁盤が眠っているようなら、ぜひとも有意義に処分してほしいと思う。
高価な碁盤を捨てるなんてもったいない
さて、不要となった碁盤がある場合、それはひょっとしたら価値あるものかもしれない。処分するのに手っ取り早いのは、家庭ゴミとして出すことだが、ゴミとして捨てるのは木製ではないもの、ポータブルのもの、明らかに安っぽいものぐらいに留めておこう。
なお、通常、脚付きのものは高価だ。しかし、脚無しだからといって無価値なんてことはなく、脚無しでも木材や品質が良ければ非常に高価であることもあるので、脚は参考程度に考えよう。
囲碁を打つ人や教室、クラブに寄付する
「ヒカルの碁」ブームが去っても、囲碁をたしなむ人は、老若男女一定数存在する。中にはしっかりとした碁盤が買えない人もいるので、もし不要な碁盤があるようであれば、譲ったり、寄附したりするのはどうであろうか。
例えば、地元の囲碁教室や囲碁クラブといったところなら、使ってくれるかもしれない。また、学校や児童館、福祉センター、高齢者施設など、碁盤を使ってくれるところはたくさんあるだろう。
譲ったり寄付したりするのなら、金銭的な見返りを求めるべきでないだろうが、社会的に役立つことをしてみると、思いのほか充足感があるものなので、検討してみてはいかがだろうか。
また、囲碁は脳トレのような要素も非常に強いので、周りに子どもがいる家庭にも、子どもの教育の一環としてどうかと、聞いてみるのも良いだろう。もし読まなくなった「ヒカルの碁」があるのなら、一緒に譲れば、子どももきっと喜んでくれるのではないだろうか。
ネットオークションやフリマアプリで売る
何度も言うように、碁盤はものによっては高級品だ。そのため、無償で人に譲るのは、やっぱり惜しいというのであれば、お金に換えてしまおう。
最近では、個人であっても、ネットオークションやフリマアプリを使うことで、モノを売ることができるようになっている。ネットオークションならYahoo!オークションや楽天オークション、フリマアプリならメルカリやラクマなど、有名どころなら参加者も多いため、碁盤であっても買い取り手が見つかるかもしれない。
ネットオークションやフリマアプリの良いところは、自分で売却価格を決められるところだ。しかし、これには、碁盤の適正な価値を判断する必要があり、わりかし難しい。また、画像はあれど、現物を見ての取引ではないため、価値あるものでも二束三文で買い叩かれてしまったり、逆に品質にかかわる情報を誤って伝えたりしてしまえば、当然トラブルになりかねない。碁盤は、ネットオークションやフリマアプリでも売れないこともないけど、不向きといえるだろう。
なお、ネットオークションには、出品や落札者とのやり取り、梱包、発送手配と、結構手間がかかるので、時間に余裕があったり、手慣れた人であったりしないと、やはりハードルはやや高いだろう。
それでも碁盤をお金に換えたいのなら、一番のおすすめは買取業者を利用することだ。
買取業者に碁盤を買い取ってもらう
買取業者に碁盤を売るメリットは少なくない。
まず、碁盤や将棋盤の買取専門店であったり、碁盤の買取を強化しているような買取業者であったりすれば、適正な価値で碁盤を査定してくれることだ。碁盤は高価な一方で、非常にシンプルなアイテムなので、なかなか素人査定は難しい。そのため、極端な話、わからなければ査定は丸投げするのが良いだろう。丸投げしてしまうのでは安く買い叩かれてしまうのではないかと思うかもしれないが、それを防ぐためにも、複数の業者に査定を依頼し、比較検討するのが望ましい。多くの業者では、無料で査定を行っているので、気軽に問い合わせてみよう。
そして、業者を利用すると、手間や時間をかけることなく買い取ってもらえる。特に場所を取る碁盤だ、踏み台として使うべきでないのなら、とっとと片づけてしまいたいと思う人も少なくないと思う。仮に譲る人を探したり、ネットオークションやフリマアプリを使ったりしても、引き取り手がすぐに見つかる保証はない。しかし、業者であれば、通常は当日査定・当日買取で、すぐに片付く。物理的な場所にも精神的な心にも荷物となっているのなら、業者を利用するのが賢い処分方法だ。
また、買取業者を利用するにあたって、いちいち持ち出す必要がないケースが増えつつある。つまり、出張買取や郵送買取といったサービスがあるのだ。碁盤は、わりかし重いうえに大きい。そのため、運ぶのに億劫になるかもしれないが、このようなサービスを利用すれば、自宅から一歩も持ち出すことなく、お金に換えることができる。車がなかったり、近くに買取店舗がなかったりするのであれば、ぜひ利用してみてほしい。
なお、少しでも高く売れるよう、査定に出す前にはキレイな状態にしておくことが望ましい。
囲碁は、わりかし地味であることは否めないが、いつの時代も確実に一定数の愛好家がいる。また、囲碁は他の趣味と比べてお金をかけるところが限られているため、碁盤に高いお金を出す人も少なくないので、売れる碁盤があるのなら、売ってお金に換えてしまうのがおすすめだ。