サターン(Saturn)は、アメリカ・ゼネラルモーターズ(GM)傘下にあった自動車ブランドである。コンパクトで高性能な日本車に対抗するため、ゼネラルモーターズが100パーセント子会社として1985年に立ち上げた新ブランドが、サターンである。GMが62年ぶりに設立した新ブランドであった。
Saturn Sky / fortfan
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サターンの特長
ぶつけても復元するため凹みができにくい樹脂製のボディを持ち、コンパクトで頑丈、そして燃費の良いサターンは、1900年の発売当初から売上が好調で、8年間で販売台数200万台を記録。最初から安い価格設定にして割引は一切なしというワンプライス制度、ディーラーでは店員が声をかけることなくお客様に自由に車を見てもらうという新しい方式も、人気の理由の1つであった。
サターンの工場はこれまでのGM方式ではなく、トヨタとの合弁会社NUMMI方式を取り入れていた。車のクオリティコントロール、物流システム、部品などの購入管理システムを塾考し、低コストで品質が良い商品を作り出すことに成功した。そして、社員の教育や労使関係など整備した結果、サターンは労働者の就職先としても人気のある企業となり、各州が積極的に工場誘致をしたとも言われている。元アメリカ副大統領ゴア氏が「アメリカをSaturnizeしなければならない」と発言したというエピソードも有名だ。
日本進出
サターンは1997年に日本での販売を開始した。右ハンドルで、シート位置など日本人の体型にあわせて調整をした日本仕様車を生産し、「礼をつくす会社、礼をつくす車」というコピーで展開した。しかし、日本での販売台数は伸びず、最初の年で約1300台、その後は徐々に低下していった。2001年には日本撤退を決断した。
サターンブランドの廃止
2009年、ゼネラルモーターズの経営破綻にともない、サターンの事業清算が発表された。一時期は他のメーカーへの売却も検討されたが、最終的には廃止が決定した。2010年にブランドは廃止された。
人気車両の買取価格相場
サターンの中古車はいくら位で買い取ってもらえるのか、相場を調べてみよう。
SC2クーペ
サターンの販売していたスポーツカーシリーズである。日本に輸入されたのはSシリーズとよばれるモデルの2代目で、セダンがSL2、ステーションワゴンがSW2、スポーツクーペがSC2という名前で販売されていた。
日本に輸入されたのは、2リッターDOHCモデル。へこまない樹脂製の外装を大きく打ち出してPRし、モーターショーでは実際にハンマーでたたいたりする体験コーナーも用意された。ドア2枚が車の左側に観音開きに設置されているというめずらし3ドアモデルであるが、観音開きは重宝するとのことで評判は良かった。
SW2ワゴン
サターンのステーションワゴンである。車重が軽く、燃費も日本車にさほど劣らない、そして個性的なデザインでファンを作った。ただし、日本メーカーのステーションワゴンと比べると、細かいパーツのつくりや精度などで不満を持たれていたのも事実である。
SC2、SW2の買取価格
SC2、SW2とも、中古車市場には年に数台出る程度である。日本仕様車は製造から15年以上たっているが、状態が良ければ買取されている。買取価格は、どちらも10万円未満が中心になるだろう。
サターンの日本での評価
アメリカではヒットしたが、日本ではサターンはあまり多く売れなかった。理由はいくつか分析されているが、大きな理由として次のことが挙げられるだろう。
日本では、海外からの輸入車も人気があるがヒットするのは高級車である。サターンは、日本車に対抗して開発された車であることからも、購入車層が日本メーカー車と同じになる。日本車は非常に性能が良く、アフターサービスも良いため安心して乗れる車であるため、そのような車を求めている層は、アメ車よりも日本車を選ぶ傾向があるのだ。日本はコンパクトカーの人気が高いが、輸入コンパクトカーの日本での展開は、難しい面もあるのだ。
高く売るには買取店選びが重要ポイント
サターンを少しでも高く売るための、買取り店の選び方を紹介しよう。
複数業者の買取価格を比較しよう
一般的に、製造から10年を超えている車は値段がつかない場合があるとされている。その場合は廃車になってしまうが、廃車には費用がかかるのでできる限り避けたいところである。どこか1店舗で廃車と言われても、他社であれば買い取ってもらえる可能性はある。業者によって買取価格も異なるので、いろいろな業者に査定に出すのがポイントだ。
契約後に再査定する業者は避けたほうが無難
買取店によっては、契約後に再査定をして減額されるケースがある。このケースでは、売る側が損を可能性が非常に高いため、そのようなことのない業者に売却したい。契約前にしっかり確認し、契約書の記載内容もチェックしよう。
ディーラー下取りより買取りの方が得な場合が多い
新しく車を購入する際にディーラーに下取りをしてもらい、その分を新車購入額から引いてもらうのが下取りである。多くの場合、下取りよりも買取りの方が高く売れるため得である。両者を比較し、条件の良い方を選択すると良いだろう。