度重なるリコール隠し問題で日本国内での不信感が高まった三菱自動車にも、意外な中古車需要が存在するのをご存知だろうか?
今回は、三菱の車が中古車市場で高価買取される理由について紹介していきたい。
DPF / Andr Gustavo Stumpf
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こちらのページには広告パートナーが含まれる場合があります。掲載されている買取価格は公開日のみ有効で、その後の相場変動、各企業の在庫状況、実物の状態などにより変動する可能性があります。
買取られた中古車はどこで売られているのか
まず、買取業者が買取った車は果たしてどこで売られているのか?という疑問について詳しく説明していく。
オートオークションに出品する販路
毎日全国で開催されるオートオークションは、中古車業者にとって良質な中古車を仕入れるための市場である。多くて1日におおよそ1万台の取引が行われるところもある。
メリットとしては、買取った車をすぐに売却し、現金化出来るという事である。オートオークションの影響が大きいため、買取業者が車を査定する際はオートオークションのリアルタイムの落札相場を基準に買取価格を決定していくことになる。
店舗で販売する
この販路は、オートオークションを通さないで良質な中古車を安く仕入れることが出来る。つまり、高価買取が可能になる。
一方でデメリットとして考えられるのは、売れずに長期在庫になってしまうと余計な経費が掛かったり、売れてない間に車の価値もどんどん下がっていくこともあり得るということ。このような理由で、オートオークションでの売却を前提とした買取の方が一般的になっている。
オートオークションの相場よりも高く査定してくれる買取業者が存在する?
しかし実は、オートオークションよりも高く査定してくれる買取業者はいくつも存在する。これらを参考にし、悔いのない買取を実現してほしい。
全国規模の中古車販売店
大型の展示場の実施ができるだけあって、全国規模の中古車販売店は販売力に自信がある。よって、店舗で売れる見込みの高い中古車(人気車種かつ状態の良い車)を高く買取してくれる可能性が高い。この販売力の高さが、高価買取を可能にしてくれる。
大手の買取専門店
大手の買取専門店は月におよそ2万台を買取しているため、とにかく沢山の車をオークションに出品し、回転数を上げることで利益を上げているのだ。圧倒的な月間買取数からの豊富な買取実績と資金力を武器にした高価買取が特徴となる。
輸出専門業者
海外輸出など独自の販路(オークションや店舗での販売以外)をもつ買取業者が実は数多く存在している。そのため、国内では不人気の車種だったり、ほぼ無価値な車でも高価買取出来る可能性があるのが強みとなってくる。
特定車種に特化した専門店
旧車、改造車のような、オートオークションでは流通しないような希少車の買取価格はもちろん、安くなってしまう傾向がある。しかし、専門店ならではの特徴だが、日頃のメンテナンスやチューニング、車両の状態もプラス評価の対象となる。
三菱の中古車に需要がある意外なワケとは?
トラブル続きで新車購入台数が下落している三菱でも、中古車市場の中には人気車種がたくさん存在している。
フラッグシップモデルのパジェロは需要が高い
パリ・ダカールラリーで総合優勝を果たしているパジェロは、4WD需要の高い豪雪地帯を中心に未だに多くのユーザが買い求める人気車種となっている。またある程度相場の下がったパジェロは、「リーズナブルな価格でSUVを手に入れたい」という若者からの需要もあるのだ。
ランエボの中古車需要はこれから高まる
三菱が日本国外におけるセダン市場から完全撤退したことで、2015年4月に人気車種ランサー・エボリューションの生産終了が発表された。このような市場動向によりコアなランエボファンが一気に中古車に着目し始めているため、近年では変動率が10%を超過することも珍しくなくなった。
グローバルな需要がある
世界160ヶ国、海外市場における売上が全体の85%を占める三菱の中古車は、中国、タイ、フィリピンといったアジア各国に輸出される傾向がある。
また、パリ・ダカールラリーやWRCといった三菱の功績は世界中のカーレースファンから注目されているため、良い意味でのメーカーの知名度はトヨタや日産などとは比較にならない規模で発展しているのである。
三菱車の人気ラインナップと買取相場の実情を調査してみた
三菱の人気車種ランキングには、世界唯一のオールラウンダー・ミニバンのデリカD:5やフラッグシップモデルのパジェロ、ランサーエボリューションといった他社にはない魅力が凝縮された車が多く見受けられる。
また、三菱では、i(アイ)、ミニカバン、ミニキャブバンといった軽自動車にも力を入れ始めているため、車種のラインナップの幅広さという意味ではユーザの心を掴めるポイントの多いメーカーと位置づけて良いだろう。
査定額に関する情報を調べてみると、人気車種パジェロやデリカD:5の平均買取相場は、120万円~190万円と意外に高額であることがわかる。特にデリカD:5の場合は、最安買取価格についても30万円もの高値をつける買取店がほとんどのため、売却によって現金化を期待するユーザにもおすすめの車種と言えるだろう。
これに対して若干人気の低いミニカバンやi(アイ)の参考買取相場は30万円以下が大半である。
デリカD:5(DELICA D:5)
デリカd:5は1969年の初代モデルが登場して以来、どんな悪路でも走ることのできるオールラウンダーミニバン。そのタフさからアウトドア志向の人たちから特に人気を集める。
大きなスライドドアの開閉が車体が大きく傾いていても、タイヤ全てが接着していなくてもできる点にから見ても、ボディの頑強な造りがうかがえる。
当初は商用車としての販売だったデリカシリーズだが、現在は一般車利用としてしか販売されていない。ワンボックスカーらしい広い室内は、大きな荷物だけでなく長いものも積載可能だ。
2016年秋にはConcept ARをベースにしたフルモデルチェンジも噂されている。これには車両運動統合制御システムS-AWCの搭載も見込まれているため、さらなる低燃費の実現が可能になるかもしれない。
パジェロ(PAJERO)
1982年から製造販売され、本格的なオフロード4WDを搭載した大型SUV車。「地球を走る」ために開発されてきたパジェロは、ダカールラリーの市販車無改造クラスに初出場で初優勝、3年で総合優勝まで果たした。現在は燃費にも配慮し、ドライバーの意思と道路状況に応じた走行切り替えを盛り込んでいる。
三菱はジープのライセンス生産を行っていたため、その契約のためにクルマの輸出ができないでいた。快適性を顧みないクルマの需要が下がってきていたこの時代、三菱は商用車を生産することからその脱却を図った。日本で初となるAT操作可能なSUVの開発は、他社に比べると段違いな快適さを提供することに成功したのだ。
ランサーエボリューション(LANCER Evolution)
1992年にWRC(世界ラリー選手権)に向けて開発・製造された。2代目でWRC初優勝を果たすと、さらに足回りの改善やフルモデルチェンジによってコーナリング性能が一層良くなる。このとき搭載されたシステムは最新モデルまで引き継がれることとなる。
ランエボの魅力はコスパの良さにあり、超高級車ランボルギーニにも負けず劣らずの走りをするにもかかわらず、価格は10分の1程である。
海外からの反応も良いのがランエボだ。やはり、ランボルギーニと張るほどの高性能なクルマであるにもかかわらず、低価格なのが魅力なようだ。2015年にランサーエボリューションファイナルエディションを1,000台限定生産したが、これがランエボの最後となった。
i(アイ)
箱型が主流とされている軽自動車の中で、普通車のような丸みを帯びたボディが特徴のクルマ。エンジンがリアミッドシップに置かれているため、走行安定性や軽快なハンドリング、衝突安全性を向上することができる。2016年現在は電気自動車のi MiEVが登場し、毎日の走行に十分な航続距離を備えながら回生ブレーキも搭載している。
i MiEVでは低重心により操縦の安定性を大きく向上させた。また、発進直後から最大トルクを発揮することで力強くスムーズに加速し、大人4人が乗っても快適な走り出しとアクセルワークへの反応の良さを実現した。
ミニキャブバン(MINICAB VAN)
広い荷室とフラットな床面、助手席を倒せば長尺物も余裕で積み込むことのできる商用車。パワフルながら20.2km/Lの低燃費で、小回りも効く使い勝手の良いクルマ。2速発進モードを搭載し、状況に応じてユーザーが1速と2速を選べる仕様になっているため、無・軽荷積時でもスムーズに発進することができる。
一括査定を利用してみる
どのような業者でも「売れない場合のリスク」も考慮して査定をするため、オークションに出品しても利益が出る計算で買取をする。高価買取を可能にするのは買取業者のニーズにマッチした場合にのみあるため、どこに売るかだけではなく、いつ売るかというタイミングが大変重要になってくる。よって、この高価買取に必要な条件を満たすのは車の一括査定サービスである。
いざ車を査定に出すことになっても、どこで査定に出せば良いのかがわからなかったり、買取専門店ばかりに偏ってしまうことも少なくないが、一括査定サービスを利用すれば、国の買取業者が数百社規模で参加しているので、一回の申し込みで複数もの買取業者への査定依頼が可能になるのだ。
また、中古車の販売に強い買取業者、海外輸出がメインの買取業者など、それぞれ違った強みを持った買取業者など様々な買取業者が参加しているので、どんな車でも高価買取のチャンスがあるということになる。
競争を通して最高値を提示するサービスになっているため、面倒な交渉もいらず、一発で一番高く買取ってくれる業者がわかる。手間も費用もかけずに、最高額の売却が出来るのが人気の理由となっている。
まとめ
リコール関連でネガティブなイメージが強まってしまった三菱自動車も、売却する車種によってはかなりの高額査定が狙えると断言できる。特にパジェロやランサーエボリューションの相場は直近1~2年で活況すると考えられるため、大事な愛車の売り時を逃さないように早めに査定依頼にチャレンジしてみて欲しい。