購入や出品をするとき手数料がかからないのが、フリマアプリ「メルカリ」の魅力の一つだ。手軽に売買できることもあって若者を中心に人気を集めている。利用したことがある人も多いだろう。DVD・HDDレコーダーのジャンルにも多種多様な商品が登録されている。
しかし、中古品のレコーダーを購入するにあたっては、注意すべきことも少なくない。これを知らずに取引を行うと、購入後にトラブルに巻き込まれてしまうことがあるのだ。そこで、ここでは中古DVD・HDDレコーダーをメルカリで購入するときに知っておきたいポイントについて詳しく解説する。
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DVD・HDDレコーダーは生産中止
DVDレコーダーは多くのメーカーで2011年に生産中止となり、代わってブルーレイレコーダーが主流になっている。ブルーレイレコーダーでもDVDが使えるので、格安なDVDを使いたい場合でも問題はない。
とはいえ、スペックの高い新品のブルーレイレコーダーを買おうとすると高額になりがちだ。そのため、中古のDVDレコーダーを入手しようと考えている人も少なくない。
録画したテレビ番組を見たものから消していくような使い方をするのなら、高機能のブルーレイレコーダーでなくとも間に合うこともあるだろう。生産中止になったとはいえ、DVDレコーダーを買い取りしているリサイクルショップは多く、中古品を探すのは難しくない。メルカリにも多くの出品がある。
DVDレコーダーとはどんなものか
一口にDVDレコーダーといっても、その種類はさまざまだ。種類が分かりにくいことで、想定外のトラブルに巻きこまれることがある。もともと、DVDレコーダーとはDVDにデータを記録できる機器のことだった。ところが、HDDを内蔵したDVDレコーダーが開発されて、これが一般的になったのだ。
いまや、DVDレコーダーというと内蔵HDD付きのDVDレコーダー(ハイブリッド型)を指すのが一般的だ。メルカリで、商品説明にDVD/HDDレコーダーと書かれている場合、このタイプに該当する。
また、VHS/HDD/DVDレコーダーは、かつて流通していたVHS型ビデオテープに対応している。ビデオテープに子どもの成長記録を録画していた人のなかには、DVDなどにダビングして保存しておきたいと考える人もいるのではないだろうか。このような場合は、メルカリに出品されている中古のVHS/HDD/DVDレコーダーを探してみるのも一つの手だ。
ハイビジョンレコーダーとブルーレイレコーダーの違いとは
ハイビジョン放送を録画できるレコーダーをハイビジョンレコーダーと呼ぶ。DVDレコーダーのなかにもハイビジョン対応のものがあるが、ハイビジョン対応DVDレコーダーとブルーレイレコーダーは同じではない。
ハイビジョンとは、データ容量を増やすことで細かな表現を可能にしたデジタル放送のことだ。一方、ブルーレイとは青紫色半導体レーザーを使用して作られた光ディスクの一種で、通常のDVDに比べると5倍以上のデータを記録できる。
そのため、データ量の多いハイビジョン放送の番組を録画できるのだ。ブルーレイレコーダーはハイビジョンレコーダーの一種といえる。
ブルーレイレコーダーのつもりでハイビジョンレコーダーを買っても、ブルーレイディスクが使えないことがあるため注意しよう。DVDレコーダーを買うときは、機器の特徴を知って自分のニーズに合ったものを選ぶことが大切だ。
中古DVD・HDDレコーダーの寿命
DVD・HDDレコーダーは消耗品として扱われることも多く、寿命が短いことで知られている。製品にもよるものの、一般的に寿命は5年程度と考えてよいだろう。
精密機器なのでホコリや汚れにも弱く、使用頻度が高いほど劣化が進みやすくなる。そのため、前の所有者が使っていた期間や頻度によって中古レコーダーの寿命は大きく変わってくる。レコーダーの修理費用は故障した場所によっても異なるものの、比較的高額になりがちだ。
そもそも、すでに生産中止になったDVDレコーダーを使っていて故障すると、部品がなかったりサポートが終了していたりすることも多く、修理できない可能性が高まる。中古のDVD・HDDレコーダーをメルカリで購入するときは、この点について理解しておく必要があるだろう。
新しくブルーレイレコーダーを買う場合なら、家電量販店等が提供する延長保証サービスを利用すると安心だ。しかし、保証が付いていない中古のレコーダーの場合、メルカリの商品紹介ページに「正常に動作することを確認ずみ」と書かれていたとしても、商品到着後に確実に動作するとは限らない。また、正常に動作する期間についても保証がない。
1カ月程度で故障してしまう可能性もないとはいえない。「安物買いの銭失い」にならないよう、注意する必要があるだろう。
B‐CASカードについて
中古DVD・HDDレコーダーやブルーレイレコーダーをメルカリで購入するとき、B-CASカードが付いているかどうかを確認する必要がある。B-CASカードとはチューナーを搭載した機器を新規購入したときに、必ず同梱されてくるICカードだ。チューナーとはデジタル放送を受信するための機器のことで、テレビやレコーダーに内蔵されている。
B-CASカードとはどんなものか
デジタル放送は暗号化されており、B-CASカードがないと解読できない仕組みになっている。チューナーを積んだテレビやDVDレコーダー、ブルーレイレコーダーを利用するにはB-CASカードが不可欠なのだ。
B-CASカードにはいくつかの種類があり、BSと110度CS、および地上デジタルの3つに対応する受信機には赤色の共用カードが付いてくる。一方、地上デジタル専用受信機に同梱されているのは青色の地上デジタル専用カードだ。
B-CASカードは、ビーエス・コンディショナルアクセスシステムズ社からのレンタル形式で発行されているため、売買が禁じられている。
古いテレビやレコーダーを処分したり買い取りやオークションに出したりする場合は、B-CASカードを抜いておかなくてはならない。とくに、有料放送の契約やカード情報の登録をしていた場合は、B-CASカードが第三者に渡るような事態は避けたほうが無難だ。
メルカリでB-CASカードはどう扱われるのか
メルカリに出品されている中古レコーダーのなかには、売り主側が用意した新しいB-CASカードが付いている商品がある。また、個人情報にひも付けずにB-CASカードを使っていた人なら、古いものをそのまま付けて出品している可能性も高い。
しかし、B-CASカードが付いていない商品を買うときは、自分で用意する必要が出てくる。ビーエス・コンディショナルアクセスシステムズ社で手続きすることで、B-CASカードを再発行してもらうことが可能だ。再発行の手数料は送料消費税込みで2,050円となる。
B-CASカードの仕組みがわかっていない人が、B-CASカードの付いていない中古DVD・HDDレコーダーを買うと、レコーダーが使えない原因がわからないためトラブルになりやすい。
外付けHDDについて
DVD・HDDレコーダーを使う頻度が高い人の場合、HDDの記録容量が足りないと感じることも多いだろう。そんなときに便利なのが外付けHDDだ。これは単なる記憶媒体なのでチューナーを持たない。B-CASカードも不要だ。
外付けHDDを使ううえで注意したいこと
外付けHDDはUSBケーブルでDVD・HDDレコーダーと接続するだけで使える。ただし、外付けHDDに記録したデータは基本的に録画した機器でしか再生できない。
そのため、テレビやレコーダーを買い換えると、外付けHDDに記録した以前のデータを見ることができなくなるのだ。中古DVD・HDDレコーダーを買って外付けHDDのデータを見たいと思っている人は要注意だ。
SeeQVaultを知ろう
外付けHDDに記録したデータが別の機器で再生できない現象は、保存したデータに含まれる著作権を保護する目的(コピープロテクション)によって起こる。
しかし、新しい著作権保護技術・SeeQVaultに対応した外付けHDDなら、録画した機器とは別の機器でデータが再生できる。また、SeeQVaultに非対応な媒体に記録されたデータでも、SeeQVault変換アプリを使えばSeeQVault対応製品で視聴できる可能性がある。
メルカリで購入する際の注意点
DVD・HDDレコーダーを選ぶときは、同時に録画できる番組数についてチェックしておくことが大切だ。Wチューナーの製品なら、2番組同時に録画できる。また、HDD容量の大きさや外付けHDDに対応しているかどうかも確認しよう。
メルカリのローカルルールとは
そもそも、メルカリには取引に暗黙のルールがあることで知られている。特定の個人専用に出品した商品を横取りしないことや、早いもの勝ちといったローカルルールが有名だ。
ローカルルールを気にしていない人も少なくないものの、ルールにこだわる人とトラブルになるとやっかいだ。そのため、商品説明はもちろんのこと、あらかじめ出品者のプロフィールや評価について、しっかり確認しておこう。プロフィールに自分専用ルールを掲載しているケースもある。
売り手を慎重に見極めよう
また、ごくわずかとはいえ詐欺まがいの出品をしている人も存在する。メルカリでは商品が買い手に届いたあとに売り手の評価を行わないと、売り手に代金が渡らない仕組みになっている。これによって、お金を払ったのに商品が届かないといったトラブルを防げるのだ。
ところが、「お金が急に必要になったので、商品が届く前に評価してほしい」といった話を持ちかける人もいないわけではない。明らかにおかしな日本語が使われているときも要注意だ。写真とは違う商品が送られてくるトラブルも起きている。
不正な取引は事務所に連絡すればキャンセルできるものの、そのあとに悪い評価を付けられるなどの問題に発展することもある。
いやな思いをしないためには、出品者が過去に行なった取引の履歴を確認するなどして、信頼できる人を探すことが大切だ。写真のわかりやすさや商品紹介の詳しさ、質問に対して誠実な回答をしているかどうかなども判断の材料になるだろう。
メルカリの特徴の一つとして、ユーザー同士が自由に取引できるところがあるだろう。しかし、自由度が高いだけにトラブルに発展することも少なくない。気持ちの良い取引をするためには、売り手とこまめにコミュニケーションを取り合ってルールを確認し、納得したうえで購入することが重要だ。
まとめ
DVD・HDDレコーダーは現在生産中止になっているが、ブルーレイレコーダーよりも安く入手できるため現在もリサイクルショップやメルカリで中古品を探すことができる。
しかし、DVD・HDDレコーダーの寿命は5年程度と考えられており、修理ができない可能性もある。メルカリで買う際は商品説明や出品者のプロフィールや評価について確認し、自分が納得した商品を購入しよう。
また、メルカリでは悪徳ユーザーが少なからずいる。そのため、商品が手元に届き動作確認する前に売り手の評価を行わないことで、トラブルに巻き込まれても事務所に連絡しキャンセルできるのでオススメである。