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はじめに
今、通信業界でもっとも勢いがあるのが、格安SIMを展開するMVNO(仮想移動体事業者)だろう。
MVNOとは、自前の通信回線を持たずに、NTTドコモ、au、ソフトバンクのいわゆる3大キャリアから通信回線を借用し、その回線を利用して通信事業を行う移動体事業者のことである。
MVNOは、巨額の費用を必要とする通信回線を持たないことから、格安で通信事業を展開することができる。そのような利用料金が格安なMVNOに接続するためのSIM(Subscriber Identity Module)を格安SIMと呼ぶようになった。
MVNOは、大手通信会社の子会社から電力会社、ローカルプロバイダーからベンチャー企業まで様々な企業が参入している。
これらのMVNOにはそれぞれ特徴があり、その特徴を知らないと、自分にはあまり適していないMVNOを選択してしまい、損をしてしまうこともある。契約前にMVNOの特徴をしっかり知ることが必要である。
そこで、今回は、老舗の通信事業者が展開しているMVNOであるDTI SIMについて紹介していく。ぜひ、格安SIMの契約を検討している人は参考にしてみてほしい。
DTI SIMとは
DTI SIMは、株式会社ドリーム・トレイン・インターネット(Dream Train Internet:DTI)が展開しているMVNOである。DTIの設立は、1995年と比較的古く、栄枯盛衰が激しい通信業界のなかでは老舗の通信会社といっていいだろう。
そのDTIは、2011年にDTI ハイブリッドモバイルプランというMVNOを展開したが、この時はUSIMとデータ端末という組み合わせで、2015年にDTI SIMとしてSIMのみ展開するMVNOを開始した。つまり、DTI SIMは、DTIの格安SIMを展開するブランドとなるのである。
DTI SIMの特徴
DTI SIMの特徴について、いくつか例に挙げて詳しく紹介していく。
月額使用料金の安さ
DTI SIMの特徴としてまず挙げられるのは、その月額使用料金の安さと言えるだろう。
業界最安値クラスを謳う通常プランも安いが、なんといってもお試しプランの、初めての申し込みで、半年限定ながら3GBデータ通信プラン、3GBデータSMSプランの月額利用料金2円という安すぎる価格設定である。
お試しプランは、初期費用として3,000円はかかるが、オプションを使用せず、データ使用量を3GB以内に抑えれば、そのお試し期間(半年)で3,012円しかかからない計算となる。この破格の価格設定は、DTI SIMならではといえよう。
NTTドコモの回線を利用して通信事業を行っている
DTI SIMは、NTTドコモの回線を利用して通信事業を行っていることも特徴として挙げられる。
NTTドコモは、日本最大の移動体通信事業者で、通信品質は安定しており、通信エリアは、日本のほぼ全域をカバーしている。そのNTTドコモの回線を利用しているDTI SIMも、高品質な回線を日本のほぼ全域で使用できることになるのである。
ネット使い放題
DTI SIMは2016年5月25日より、月額2,200円(税抜)で無制限のインターネットが利用できる「ネット使い放題」というプランの提供を開始した。
無制限通信のできるプランがある格安SIMはごくわずかで、ひと月に使える高速通信容量に上限があるのが一般的なので、ネットの使用頻度が高い人にはとってもオススメなプランとなっている。月額料金を安く抑えられるだけでなく、通信量も気にせず動画の視聴なども楽しめるのがこのプランの魅力である。
でんわかけ放題
DTI SIMにはネット使い放題だけでなく、5分以内の通話なら月々750円(税抜)でかけ放題の「でんわかけ放題」というプランもある。
大手キャリアのドコモが提供している5分間かけ放題の「カケホーダイライトプラン」(1,700円)とサービス内容がほとんど同じような内容となっている。1回の通話が5分以内であれば780円以上負担する必要が一切ない。長電話の場合や5分を超える電話の場合は一旦切ってかけ直せば大幅な節約になる。
また、プレフィックス番号(電話をかけるとき相手の電話番号の先頭に付け加える特定の数字)をつけるため、他社のかけ放題では専用アプリを介して電話する必要がある。だが、DTI SIMのかけ放題はこれを付けずに直接電話できるため、専用のアプリを使う必要もない。
プレフィックス番号を付けて電話をすると、運営元の電話回線に切り替わることでサービスが利用できるという仕組みになっている。しかし、DTI SIMは自社専用の回線に切り替える必要がなく、回線の大元キャリアのドコモの電話回線をそのまま利用できる。
これにより、専用アプリから電話をかけるつもりが誤って通常の電話アプリから直接電話をかけてしまい、通常通りの通話料金がかかってしまった、などと言ったトラブルを避けることができる。
DTI見放題SIM
2017年5月26日からYouTubeとTwitterが使い放題という変わり種の「DTI見放題SIM」というプランの提供を開始した。YouTubeとTwitterが使い放題となっている。
一月に使える高速通信量を使い切ってしまっても引き続き高速通信で利用できる。そのため、通信量を気をにせずにYouTubeで動画を視聴したい人や、Twitterの使用頻度が高い人にとっては非常にオススメなプランである。
余ったパケットが繰り越せるようになった
DTI SIMは以前までは当月に余ったパケット(高速通信容量)を翌月に繰り越すことが不可能だったが、2016年5月1日より、余ったパケットの翌月繰り越しに対応できるようになった(繰り越したパケットの利用期限は翌月末日まで)。
また、2016年4月29日より、使い過ぎることによって起こる速度制限の基準が大幅に緩和された。よって、繰り越した大量のパケットを一気に使っても、制限にかかりにくくなり無駄なく使い切ることができる。
さらに、前述のお試しプランのほか、Pokemon GOのデータ通信が“ノーカウント”となるプランなど、他のMVNOにはない、DTI SIM独自のサービスも大きな特徴といえる。
このように、DTI SIMは、様々な特徴を持つユニークなMVNOといえる。
DTI SIMの利用料金設定
DTI SIMの利用料金については、業界最安値クラスと前述したが実際の利用料金設定について記載する。
データプラン データSMSプラン 音声プラン
- 1GB 600円 750円 1,200円
- 3GB 840円 990円 1,490円
- 5GB 1,220円 1,370円 1,920円
- 10GB 2,100円 2,250円 2,800円
- 15GB 3,600円 3,750円 4,300円
- 20GB 4,850円 5,100円 5,550円
ネットつかい放題
- 2,200円 2,350円 2900円
この中で、3GBのデータプラン、データSMSプラン、10GBのデータプラン、データSMSプラン、音声プランは、業界最安とされている。その他のプランも、業界最安ではないものの、業界最安に近い価格設定であり、業界最安値クラスと言っていいだろう。
さらに、前述のように3GBのデータプラン、データSMSプランは、月額使用料金2円というお試しプランもある。
この業界最安値クラスの月額使用料金は、DTI SIMの大きな売りであることは間違いない。
さらに、この利用料金設定で目に付くのが、ネットつかい放題プランである。このプランは、データ容量設定の上限がなく、いくら使用しても上記の料金となるものである。
価格は、10GBプランとほぼ同じで、15GBプラン、20GBプランより安いので、上限がないネットつかい放題プランのほうが一見お得に見える。しかし実は、1日にうちに大量のデータ通信を行うと、通信制限されると言われている。どれくらいの通信をすると制限されるかはDTI SIMは公表していないが、1日で1GB〜3GB程度と言われている。
ずっと動画視聴を行ったり、大きなデータをダウンロードしたりするなどでなければ気にする必要はないが、ネットつかい放題プランを使う上では注意したい点である。
上記利用料金設定にはないが、この他にDTI 見放題 SIMというプランが存在する。このプランは、動画サイトのYouTubeとSNSのTwitterのデータは、データ通信量にカウントしない、つまり、YouTubeとTwitterが見放題となるというものである。
月額利用料金は、データ通信量7GBがついて、2,430円(税別)。データ通信プランのみで、通話ありのプランは設定されていない。
YouTubeをよく見る人で、データ通信量が気になる人にお勧めのプランとなるだろう。
DTIのオプションサービス
DTIのオプションサービスについて詳しく紹介していく。
まず、ノーカウントオプション。これは、特定のアプリのデータ通信が、サービス開始から1年間“ノーカウント”となるものだ。つまり、その特定アプリでいくらデータ通信をしてもデータ通信量にカウントされない、というものである。
このノーカウントオプションは、5GBのプランに無料で付けることが出来る。そして、現在ノーカウントオプションに対応するアプリは、「Pokemon GO」となっている。
サービス開始から1年間限定ではあるが、「Pokemon GO」を良く遊ぶ人にとっては嬉しいサービスとなるだろう。
また、5分間通話し放題というオプションもある。こちらは、相手が固定電話でも携帯電話でもIP電話でも5分以内であれば何回かけても通話料がかからないというもの。
この手のサービスに多い特定のアプリのインストールもいらず、通常の電話機能での通話で対応できるというのは、MVNOではなかなかできないサービスである。
条件としては、通話プランに加入していることで、オプション費用として月に780円(税別)かかる。
また、5分を超えると20円/30秒の通話料がかかることになる。さらに、海外通話や0570、0180といった一部ダイヤルとの通話には適用されないので、申し込む前にホームページなどで確認をしたほうがいいだろう。
DTI SIMの通信速度について
気になるDTI SIMの通信速度についてだが、各種MVNOの速度を測定するサイトを確認すると、通信速度は速い方ではあるが爆速とまではいかない、といった評価が多いようだ。
時間帯や通信する場所などによっては、上位に食い込む場合もあるが、多くの場合は、上位グループの一角を占める、といったところだろう。
ただ、ネットの速度に関する評判などをみると、速度に満足する書き込みもあるが、不満を漏らすユーザーもおり、使用環境により多少速度に差がある可能性もある。
このような場合は、やはり前述のDTI SIMお試しプランが便利で、低価格で自分がいる環境におけるDTI SIMの速度などを確認できることから、DTI SIMの速度が心配な場合は、まず、お試しプランを申し込んでみるのもいいかもしれない。
DTI SIMの評判について
DTI SIMの評判についてネットの書き込みを確認してみたところ、DTI 見放題 SIMプランの評判が良いようだ。YouTubeが見放題というところが、YouTubeをよく見るユーザーなどに良い印象を与えているように見える。
また、ネットつかい放題プランについても好意的な意見が見受けられる。こちらは、他のMVNOのつかい放題プランに比べて通信速度が速いことが好評なようだ。
その反面、前述したが通信速度が遅いことに対する不満も一定数あるようだ。このような通信速度の低下に対する不満は、DTI SIMに限らずMVNOでは少なからず存在するが、MVNOの仕組みの上で、どうしても発生してしまうもの、と言えるかもしれない。
MVNOは、前述のように3大キャリアの回線を利用しているのだが、その3大キャリアのデータ通信量が多いと、MVNOに割り当てられるデータ通信量が減り、MVNOの通信速度が遅くなってしまうのだ。
特に、昼間はその傾向が顕著で、DTI SIMも普段より通信速度が低速となってしまう傾向にある。
そのため、DTI SIM などのMVNOを使用する時は、ある程度の通信速度の低下があるのは仕方ないもの、として割り切って使った方がいいだろう。
DTI SIM使用時の注意点
DTI SIMは解約をする際はSIMの返却が必要になるため、返却を忘れないよう注意する必要がある。
My DTIからログインをし、解約の手続きをしたらDTIから後日SIM返却キットが送られてくる。送られて来たらキットにSIMを入れ、返送先(〒847-0083 佐賀県唐津市和多田大土井4740-1 フリービット株式会社内 株式会社ドリーム・トレイン・インターネット カスタマーサービス行)に送るだけで完了する。
手続き自体あまり手間がかからないが万が一解約したSIMを返送しなかった場合は、SIM紛失手数料として3,000円が請求されてしまうため注意が必要。解約したSIMの返却期限は解約成立日の翌々月25日までとなっている。
DTI SIMが使えるスマホをお得に購入するには
通信料が格安になった今、スマホ本体も格安に手に入れたいと考える人が増えている。そこで注目されつつあるのが、中古スマホの購入だ。スマホのマーケット(スママ)は、iPhoneをはじめとした中古スマホに特化した個人間売買のフリマサイトだ。出品者と購入者の間スマホのマーケットが介入し、端末の動作チェック、除菌、格安SIMカードの申込み、修理補償などのオプションが提供される。出品者には、データ削除などのオプションがある。出品されているスマホの種類も豊富なので、スマホ購入時にはチェックしてみてはいかがだろうか。
まとめ
老舗の通信会社のMVNOであるDTI SIMは、月額使用料金の安さだけでなく、半年間使用料金が無料のお試しプランや、YouTubeやTwitter、Pokemon GOなど特定のデータ通信をカウントしないプランやオプションなど、DTI SIMならではのサービスが好評である。
はじめてMVNOを使用するような人にはお試しプラン、YouTubeをよく見る人にはDTI 見放題 SIMプラン、データ通信の使用量が多い人にはつかい放題プラン、など、その人の状況によってぴったりのプランがあるDTI SIMは、いろいろな人にお勧めできるMVNOと言えるだろう。