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はじめに
近年の移動体通信の動向は、MVNO（仮想移動体通信事業者）なしには語れないほど、MVNOの勢いは拡大している。2014年には、シェア1％にも満たないほどだったMVNOだが、その後急激にシェアを伸ばし、2017年には、10％に届くと言われている。
そのように拡大した要因は、やはりNTTドコモ、au、ソフトバンクのように自前の通信回線を保持するMNO（移動体通信事業者）に比べ、通話、データ通信の利用料金が安いことが挙げられるだろう。
MVNOは、3大キャリアから通信回線を借りて通信サービスを提供している場合がほとんどで、設置、維持に多額の費用が必要な通信回線をもっていないことから、格安で通信サービスを提供できるのである。
もちろん、通信品質は借りている3大キャリアの通信回線の状況に依存するため、特に不安定な場合もあったり、サポート体制が3大キャリアに比べると弱かったり、とMVNOにも弱点はあるが、それ以上に、格安な利用料金は魅力的なのである。
そんな拡大しているMVNOには、現在数百社の事業者が参入して通信サービスを行っている、と言われている。事業者が多いことは、サービスの競争が生まれるので、消費者としてはいいことなのであるが、あまりに事業者が多いため、どのMVNOを選択してよいかわからないことも出てくるかもしれない。
MVNOには、それぞれ特徴があり、よく調べもせずに目に付いたMVNOと契約してしまうと、その特徴が、自分が使用する環境や使用シーンに合わず、MVNOと契約した意味がない可能性もある。契約前にMVNOについてよく知ることが大切であるといえる。
そこで、今回は、MVNOの中からFREETEL SIMについて紹介する。
引用：https://www.freetel.jp/price/top/
FREETEL SIMとは
FREETEL SIMは、プラスワン・マーケティング株式会社が展開するMVNOのブランドである。
2014年から「freetel mobile」 というブランド名でMVNO事業を行っていたが、2015年にブランド名を現在のFREETEL SIMとし、NTTドコモの回線を利用したMVNOとなった。
また、プラスワン・マーケティングは、独自の高性能simフリースマートフォンの開発、販売も行っており、SIMと同時に購入することもできる。
FREETEL SIMの特徴
FREETEL SIMの特徴としてまず挙げられるのは、独特の料金体系である。決められたデータ通信量まで高速で通信することができる定額プランがあるが使った分だけ料金が発生する「使った分だけ安心プラン」もある。
例えば、定額プランの5GBで契約した場合、1GB使用しても、5GBフルに使用しても、費用は、1,520円となる。しかし、使った分だけ安心プランの場合は、1GB使用した場合は、499円、5GB使用した場合は、1,520円と、使用した分だけ支払うだけでよくなる。
しかも、使った分だけ安心プランは、最安値は299円となっており、なんらかの事情でそのSIMを全く使用しなかった月は、わずか299円の負担だけで済むのである。データ通信量が時期によってばらつくように人向けの料金体系といえる（金額はいずれもデータ専用の場合で税別）。
また、FREETEL SIMは、人気SNSを使用した場合のデータ通信量をカウントしないサービスも実施している。定額プランで1GB，もしくは使った分だけ安心プランの場合は、人気SNSである「LINE」、人気ゲームアプリである「Pokemon GO」などを使用した場合のデータ通信が、定額プランで3GB以上の場合は、それに加えて、twitter、facebook、Messenger、Instgramを使用した場合のデータ通信量をカウントしない。
このようなデータ通信をカウントしないいわゆる「カウントフリー」サービスを行っているMVNOは他にもあるが、FREETEL SIMはその中でも対象サービスが多い部類に入り、FREETEL SIMのサービスの大きな特徴といえるだろう。
さらに、FREETEL SIMには、iPhone/iPad向けのfor iPhoneプランがあり、サービス内容は、通常のプランと同様であるが、for iPhoneプラン向けの独自サービスとして、App storeとのデータ通信がカウントされなくなるという特典がある。
つまり、App storeで購入したアプリやコンテンツをダウンロードしたり、アプリのアップデートデータをダウンロードとしたりしても、データ通信がカウントされなくなるのである。これは、iPhone/iPadユーザーには嬉しいサービスとなるだろう。
FREETEL SIMでは、SIMと一緒にスマートフォンを購入することができる
さらに、「スマートプランコミコミ＋」を選択した場合、利用を開始していから12か月目以降に残債なしに新しいスマートフォンに機種変できる「とりかえ〜る」というサービスもあり、常に最新のスマートフォンを所有したい人にとっては見逃せないサービスとなるだろう。
FREETEL SIMの月額利用料金について
FREETEL SIMの月額利用料金について記載していく。FREETEL SIMの月額利用料金は、前述のように定額プランと使った分だけ安心プランの2つが存在する。
定額プラン
データ専用
- 1GB：499円
- 3GB：900円
- 5GB：1,520円
- 8GB：2,140円
- 10GB：2,470円
- 15GB：3,680円
- 20GB：4,870円
- 30GB：6,980円
- 40GB：9,400円
- 50GB：11,800円
データ専用＋SMS
- 1GB：639円
- 3GB：1,040円
- 5GB：1,660円
- 8GB：2,280円
- 10GB：2,610円
- 15GB：3,820円
- 20GB：5,010円
- 30GB：7,120円
- 40GB：9,540円
- 50GB：11,940円
通話＋SMS＋データ通信
- 1GB：1,199円
- 3GB：1,600円
- 5GB：2,220円
- 8GB：2,840円
- 10GB：3,170円
- 15GB：4,380円
- 20GB：5,570円
- 30GB：7,680円
- 40GB：10,100円
- 50GB：12,500円
- （金額はすべて税別）
使った分だけ安心プラン
データ専用
- 〜100MB：299円
- 〜1GB：499円
- 〜3GB：900円
- 〜5GB：1,520円
- 〜8GB：2,140円
- 〜10GB：2,470円
- 〜15GB：3,680円
- 〜20GB：4,870円
データ専用＋SMS
- 〜100MB：439円
- 〜1GB：639円
- 〜3GB：1,040円
- 〜5GB：1,660円
- 〜8GB：2,280円
- 〜10GB：2,610円
- 〜15GB：3,820円
- 〜20GB：5,010円
通話＋SMS＋データ通信
- 〜100MB：999円
- 〜1GB：1,199円
- 〜3GB：1,600円
- 〜5GB：2,220円
- 〜8GB：2,840円
- 〜10GB：3,170円
- 〜15GB：4,380円
- 〜20GB：5,570円
- （金額はすべて税別）
定額プランの30GB、40GB、50GBプラン、使った分だけ安心プランの100MB以下のプラン以外は、定額プランと使った分だけ安心プランの金額は一緒となる。
ただし、前述のように定額プランは、データ通信量に関わらず金額は一定なのに対し、使った分だけ安心プランは、使用した分だけ料金を支払い形式となる。
月額利用料金としては、MVNOの中でも標準的な金額であるが、使った分だけ安心プランは、最低料金がデータ専用で299円（税別）と圧倒的に安くなっており、使用するデータ通信量が月により異なる場合は、使った分だけ安心プランを選択したほうがいいだろう。
スマートフォンとSIMを一緒に購入する「スマートコミコミ+」を選択すると、月額料金が割引となったり、データ通信量が増えたりするキャンペーンを行っているので、スマートフォンとSIMを一緒に購入することを検討している場合は、FREETEL SIMのホームページなどで詳細を確認したほうがいいだろう。
FREETEL SIMの通信速度について
FREETEL SIMの通信速度について記載していく。
FREETEL SIMの通信速度についてのネットの書き込みなどを見ていくと、速度に満足している書き込みもあるものの、不満を持つユーザーの書き込みの方が若干多いように見受けられる。
MVNOの通信速度は、3大キャリアの通信回線の状況に依存するのだが、他にも加入者が多くなるとその分通信速度が落ちる現象もあり、MVNOは、場所や通信環境などその時の状況に応じて通信速度が変化することがある。
特に昼間は、速度が低下することが多く、それはFREETEL SIMも同様に発生する、との報告もある。MVNOを利用する時は、速度が低下することもある、として、速度低下が発生した場合は、大量のデータ通信を必要とする動画視聴やアプリのダウンロードをしない、など割り切って使用したほうがいいだろう。
FREETEL SIMを利用する上で注意する点ついて
FREETEL SIMを利用する上で注意する点ついて記載していく。
使った分だけ安心プランは、使った分だけ支払うプランであるが、定額プランのようにデータ通信量に一定の上限がないため、気が付かないうちに大量のデータ通信量を使用してしまう場合もある。
例えば、定額プランで3GBプランであれば、3GBデータ通信量を使用すれば、速度低下がおきてデータ通信量使用について歯止めがかかるが、使った分だけ安心プランは、3GBを超えても速度低下のような歯止めがかからず、5GB、8GBとデータ使用量が増えていき、その分、支払額も多くなってしまうのだ。
使った分だけ安心プランの場合は、データ通信量について注意したほうがいいだろう。
また、FREETEL SIMは、1つの契約で1枚しかSIMしか使えないので、1つの契約で複数のSIMを用意してデータ使用量を共有するという使い方はできない。1つの契約で、家族でまとめて使用のような使い方には向いていないMVNOといえる。
まとめ
FREETEL SIMは、使った分だけ支払うプランのようなユニークな月額利用料金やFREETEL SIM独自の高性能simフリースマートフォンを販売するなど他のMVNOにはあまりないユニークな特徴を持つMVNOで、他にも人気SNSのデータ通信量をカウントしないサービスなど、様々なサービスを実施している。
スマートフォンの月額利用料金を安くしたい人、データ使用量が月によって変わる人、他にないスマートフォンを使用したい人にお勧めのMVNOといえるだろう。
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