IIJmioの契約日・更新月や契約期間の確認方法

かつて、移動体通信の分野においては、NTTドコモ、au、ソフトバンクの大手キャリアが、シェアのほとんどを握っていた。移動体通信を行う場合は、この3社のどれかと契約するのが当たり前であった。

しかし、近年では大手キャリアの他に、格安な料金が特徴の通信会社であるMVNOが台頭し、シェアを伸ばしている。これは、これまで3社しかなかった移動体通信の選択肢にMVNOが加わり、選択肢が数百も増えたこと、そしてその新たな選択肢を選ぶユーザーもいることを意味する。

MVNOとは仮装移動体通信事業者の英語表記、Mobile Virtual Network Operatorの略称である。従来の通信事業者はそれぞれ自社の回線を持って通信を可能にしてきた。しかしMVNOの場合、回線は大手キャリアに借りている。自社で回線を持たないため、コストを抑え、結果として利用料金を低く設定することができるのである。 近頃ではテレビコマーシャルやインターネット上のバナー広告などでも驚きの低価格を売りにするMVNOを目にすることも多い。

そうすると契約更新時に、利用料金が安いなどもっと有利な条件の他の通信会社への契約変更を検討する場合もあるだろう。このようなときのために、自分が通信会社と契約している内容をしっかり把握しておくべきである。そうでないと解約時に違約金など余計な出費が必要となることもあり、契約内容を把握しておくことが必要であるといえる。

そこで、今回は、IIJmioの契約日、契約期間などの確認方法、更新月について記載していく。

IMG_1372 / Kouki Kuriyama

IIJmioとは

IIJmioとは、インターネット個人サービスとして株式会社インターネットイニシアティブ（通称IIJ）が運営するMVNOである。読み方は「アイアイジェイ・ミオ」。MVNOとしては2008年と早い時期に乗り出した。家族で高速通信回線を分け合える「ファミリーシェアプラン」や、通信回線をNTTドコモとauの間で選べることなどに特徴がある。

ユーザーの意見を定期的に聞くため、運営側とユーザーの間での意見交換のイベントIIJmio meetingを開いているようである。その甲斐あってか2016年個人向けSIMのシェアは１位を獲得している。さらには低価格SIMカードの分野でお客様満足度も３年連続で１位を取得している。

なぜ契約内容の確認が必要か

IIJmioがどのようなMVNOかわかったところで、なぜ契約内容の確認をするべきなのか紹介する。

通常使用している場合は、契約内容を気にする場面はめったにないと思われる。一度契約してしまえば、その後一年はほったらかし、なんて人も多いだろう。

しかし解約やMNP転出をする場合、契約内容により必要な費用が変わってくる。せっかく格安な通信事業者と契約しているのだから、解約の時まで格安で済ませたい。無駄な支出を抑えるため、契約内容を確認することが必要となってくる。

IIJmioの場合、データ通信専用SIM、SMS機能付きSIMは、最低利用期間は設定されていない。上記のSIMを利用している場合は、いつ解約しても契約期間に関する違約金の発生はない。（ただし契約した月の翌月まで解約できないという制限はある。）

一方で音声通話機能付きSIMは、12か月の最低利用期間が設定されている。その12か月の間に解約すると、違約金（IIJmioでは音声通話機能解除調定金という名目）を支払う必要がある。

IIJmioの違約金は、契約した月に解約した場合は12,000円（税別）、契約した月の翌月に解約した場合は11,000円（税別）と、1か月経過するごとに1,000円ずつ安くなる。12か月が経過すると、0円となり、以降解約しても違約金は発生しないシステムとなっている。

つまり、音声通話機能付きSIMを解約する場合、契約してから12か月以内であれば、多少なりとも違約金を支払う必要がある。しかし契約しているプランや契約期間を確認することで、12か月経過してから解約するなど、違約金が必要ないように解約することもできるのである。

そのためにも、契約内容を確認する手段を把握しておくことは、必要なことであるといえる。

ちなみに、IIJmioを解約しない場合でも、音声通話機能を解除する場合は同様のルールのもとでの解除となる。つまりプラン変更などで音声通話機能付きSIMカードを削除するのにも、同じく12ヶ月経過前は違約金が発生する。こちらにも注意が必要となり、契約内容の確認が役立つだろう。

もう一点注意したいのがデータ通信SIM、SMS機能付きSIM、音声通話機能付きSIMと種類問わず、契約時に端末を分割購入している場合である。

IIJmioでは豊富な端末を用意している。その端末は一括払いでも24ヶ月の分割払いでも購入ができる。分割払いを選択している場合、最低利用期間がない・あるいはもっと短い期間でも、端末代の支払い期間が24ヶ月となる。そのため、24ヶ月未満で解約・MNP転出をする場合は残債があるため、解約後も満了まで払い続けなくてはならない。このようなことからも、やはり利用開始日は確認しておきたい内容の一つだと言える。

IIJmioの契約内容の確認方法について

では肝心のIIJmioの契約内容を確認するにはどうしたら良いのだろうか。 契約内容はIIJmioの会員ページにログインすることで確認することができる。mioIDまたは登録済みのメールアドレスと、パスワードを入力してアクセスしよう。mioIDは大文字のMAが入る英数字で構成されたIDである。初めて会員ページに登録をした際に発行されているIDのことだと言えばピンと来るユーザーもいるだろう。わからない場合は同じログインページから照会手続きをとることができる。

会員ページでできること

会員ページでは契約しているプランや、利用開始日、加入しているオプションや、月額利用料金なども確認できる。先ほど記した確認しておくべき内容はどれもここで確認できるということである。

契約時のオプションについては、必要ないと判断したら、オプションだけ解約する事も可能である。それらの手続きも会員ページから実施することができる。

また、IIJmioの場合、解約やMNP転出も会員ページから申し込むようになっている。

その他、契約しているプランの変更もできる。データ容量の増量など現状契約しているプランから変更する場合は、会員ページから申し込むことで実施できる。

ただし、データ通信専用SIM、SMS機能付きSIMから音声通話機能付きSIMへの変更といったSIMのタイプを変更する場合は例外となることもある。

これは、SIMタイプの変更にはSIMの交換が必要であることが原因となっている。利用するまでいろいろ実施しなければならないことがあると、単純に会員ページから即変更できるとは限らない。IIJmioのホームページには「よくあるご質問」のまとめがある。このようなQ&Aなどを利用し、手続きの方法などを事前に確認したほうがいいだろう。

とはいえ、基本的には契約内容や利用状況の確認・変更の多くはIIJmio会員ページでできるので、覚えておくといいだろう。

更新月について

通信会社の契約では、更新月と呼ばれるものが重要となることもある。大手キャリアでは、契約は、2年毎に自動更新される場合が多い。いわゆる「2年縛り」とはこのことである。

2年の契約期間が終わり、新たなに契約が切り替わる月を「更新月」と呼ぶ。この更新月に解約する場合は、違約金は発生しない。しかし更新月を過ぎてしまうと、また2年の契約期間に入ってしまう自動更新となる場合もある。そのため、自動更新がある契約の場合、この更新月が重要となるのである。

ここでIIJmioの更新月について説明する。IIJmioでは、上記のように音声通話機能付きSIMは、「12か月」の最低利用期間が設定されている。しかし契約は自動更新ではなく12か月経過したら違約金なしで解約することができる。

つまり、IIJmioでは、自動更新される形式の契約はないことから、更新月と認識されるものはない。そのためIIJmioを利用している限り、更新月を気にする必要はないといえる。

まとめ

IIJmioの契約日、契約期間などの確認方法、更新月などについて記載したが、前述のように契約内容の確認が必要になるのは、主に解約やMNP転出などの時であるので、そのような時に事前に確認できるように、契約内容の確認方法はしっかり把握しておいたほうがいいだろう。