財布をスッキリさせたいという願いを叶えるおサイフケータイは、MVNO利用者の中でも人気の高い機能だ。これから始まる格安SIM生活に向けて新しいスマートフォンなどの準備をする際には、おサイフケータイへの対応についてもしっかり確認しておく必要がある。
またおサイフケータイの中には機種によって対応状況の異なるサービスも僅かに存在するため、このカテゴリの特徴や仕組みについて把握しておくことも、格安スマホ利用時の失敗を防ぐ良策になると言えるだろう。
今回は、これから格安SIMを使う皆さんと一緒にMVNOでおさいふケータイを使う方法や注意点などを詳しく確認していく。
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おサイフケータイとは?
携帯電話やスマートフォンにICチップを埋め込むことにより、電子決済やポイント付与などの受けられるサービスや機種をおサイフケータイと呼ぶ。その中でもFeliCaというカテゴリのチップを入れた端末やサービスは、日本独自のものとなっている。
おサイフケータイで使えるサービスとは?
おサイフケータイでは、電子マネー、乗車券・航空券、会員証・ポイントカード、チケット、クーポンといったサービスの利用ができる。
例えば、JR東日本の改札だけでなく駅ナカなどでも使えるモバイルSuicaには、クレジットカードでのオートチャージ機能がついている。これに対してセブン&アイ系列店舗で使えるnanacoや楽天系列のショッピングだけでなくコンビニなどでも使用可能な楽天Edyは、楽天スーパーポイントとの連携により多くのユーザの関心を集めているようだ。
TypeA・TypeBという種類もある
おサイフケータイの中には、海外のメーカーによって開発されたTypeAやTypeBといった種類も存在する。オランダの通信規格TypeAは、タバコ購入時に必要となるTaspoで使われる技術だ。これに対してアメリカのモトローラが主導するTypeBについては、住民基本台帳カード、運転免許証、マイナンバーカードなどで使われる技術となっている。
おサイフケータイの利用率・利用者数
2016年12月の調査結果によると、おサイフケータイの利用率は日本人全体の6.1%だと言われている。しかし日本モデルにFeliCaが搭載されたiPhone7の発売以降、おサイフケータイに関心を持つ人が少しずつ増えつつあるようだ。また近頃では、ポイントカードの多くがスマホ登録のシステムに移行しているため、今後も国内ではおサイフケータイの注目度や利便性が高まる兆しがあると捉えて良いだろう。
MVNOでおサイフケータイを使う方法と注意点
携帯電話やスマートフォン端末側にその仕組みが備わっているおサイフケータイは、リーズナブルな価格で使用可能なMVNOであっても利用できるサービスと捉えて良い。しかしMVNO利用開始に向けてSIMフリースマホなどの購入準備をする際には、これから紹介する7つの注意点を頭に入れた上で商品選びなどを行う必要がある。
おサイフケータイにおすすめのMVNOはあるの?
おサイフケータイは基本的に、スマホ端末側にその機能が備わっていればどんなMVNOでも利用可能なサービスだ。またNFCと呼ばれる近距離無線通信を用いるおサイフケータイの場合、多くの人が懸念する使用時にデータ通信容量が減ることもない。そのため、モバイルSuicaや楽天Edyなどの利用頻度が高い人でも、おサイフケータイのために大きなデータ通信容量のプランに加入することはないと捉えて良いだろう。
「おサイフケータイ対応機種か?」の確認
対応機種については、前述のNFCシステムとおサイフケータイという2つのチェックポイントがある。スマートフォンの説明書やサイトなどにNFCのマークが入っていれば、その端末にFeliCaやTypeA、TypeBなどを使えるシステムが導入されていると判断できる。しかしそのスマホでおサイフケータイを使う場合は、NFCのひとつであるFeliCaに対応していることが絶対条件となるのだ。
白ロムスマホという選択肢
こうした多くの規格により戸惑いを感じている皆さんにおすすめとなるのは、ドコモ、au、SoftBankといった大手キャリア会社から出ている白ロムのスマートフォンだ。日本人仕様に作られた白ロムの大半には、TypeAやTypeBといった海外の技術ではなくおサイフケータイに欠かせないFeliCaが搭載されている。
また近頃では、イオシスやゲオモバイルのようにきちんとクリーニングされた白ロムを販売する店舗も国内に増えているため、少しでも安くMVNO用スマホを買いたいと考える皆さんにも買い物のしやすい状況が生まれつつあると捉えて良いだろう。
SIMフリー端末の場合は国産スマホがおすすめ
新品が1万円~2万円代ほどでも購入できるSIMフリースマホを選ぶ場合は、国産メーカーの商品を中心にチェックをしていくと良い。日本独自の技術といっても過言ではないFeliCaを使ったおサイフケータイは、国産のSIMフリースマホに搭載されている。これに対して人気の高いHUAWEIやASUS、FREETEL、モトローラといった海外製スマホには、基本的におサイフケータイは非対応となるため注意をして欲しい。
MVNOを入れたスマホでiDを使うための注意点
ドコモの電子決済・iDは、白ロムと下記サイトで紹介されているSIMフリー端末のみで利用可能となる。
http://id-credit.com/support/faq/index.html#Q5
それ以外の機種ではiD側でも動作確認などを行なっていないため、MVNOを入れたSIMフリースマホでiDアプリを使う予定のある人は、必ずこのページを確認するようにして欲しい。
MVNOを入れたスマホでApple Payを使うための注意点
2014年10月よりスタートしたApple Payについては、iPhoneやApple Watch、iPadなどの機種によって使えるサービスが異なる仕組みとなっている。例えば、iPhone6シリーズとiPhone SEの場合は、アプリとウェブのみでApple Payの電子決済が可能となる。
これに対して最新機種のiPhone7では、交通機関、店舗、ウェブ、アプリの全てで利用可能となるようだ。こうした形で選ぶ機種によって利用できるサービスの異なるApple Payを活用する予定があるなら、その機能をフルで使えるiPhone7以降を購入するのが理想と言えるだろう。
SIMフリースマホでおサイフケータイを使う場合の流れ
今まで大手キャリア会社などのスマホでおサイフケータイを使っていた人は、まず各電子マネーのサービスにログインして、旧機種のデータを一時的にサーバに預ける必要がある。
その後、機種変更を行なってから預けたデータを新機種側で受け取る流れになるようだ。こうした形で旧機種と新機種の両方で作業が必要となる乗り換え時には、きちんと全データの移行が済んでから古い端末の売却や処分をする必要があると言えるだろう。
MVNO申込時におサイフケータイに関して不安や疑問がある時には?
これからMVNOを新たに使うにあたって、おサイフケータイ機能付きのスマホ選びに疑問がある場合は、下記2つの方法を用いてしっかり情報確認をしてみよう。
格安スマホ専門店や大手家電量販店のサイトで検索をする
おサイフケータイ機能の付いたスマホ探しをする人は、検索機能が充実した白ロム販売店イオシスや、ビックカメラ、ヨドバシカメラなどの販売サイトを活用してみよう。大手家電量販店のサイトで「おサイフケータイ」と入力して検索すれば、FeliCa搭載の最新機種を見つけることができる。
これに対してイオシスの場合は、アウトレット品や中古スマホの取扱いがあるため、少しでも安くお得にSIMフリースマホを買いたい人にも自分に合う機種と出逢いやすいことだろう。
MVNO会社の店舗やカウンターで聞く
インターネットを使った情報検索などが苦手な人は、MVNO会社のショップや家電量販店の中にある即日開通カウンターなどで「おサイフケータイ付きのおすすめスマホはどれですか?」と尋ねてみると良い。またおサイフケータイの仕組みがいまいちわからず、MVNOへの乗り換えやデータ移行に不安がある場合は、iDやApple Payといった具体的なサービス名を出して手続きの流れなどを教えてもらっても良いだろう。