自転車ブーム真っ只中にある日本において、特に人気を集めているのがロードバイク・クロスバイクと呼ばれている「スポーツバイク」だ。週末に長い距離を走るなど、完全に自転車を趣味にしている人もいれば、毎日の通勤・通学のために買うライトユーザーも多い。
スポーツバイクは中古での売買が頻繁に行われている商品なので、愛車を売りに出すという決断をする人も少なくない。しかし、自分が持っているロードバイクを中古品として販売しようとする時、正確な型番やモデル名を知っておかなければ正しい査定金額を知ることができないのだ。
また、新たに購入を考える時は、「モデル名や型番はどの部分にあたるのか」を知らなくてはネットで情報を得ることもできないのだ。今回は、THOMPSON(トンプソン)というブランドに焦点を当て、型番・モデル名の調べ方や成り立ちを紹介していく。
9-8-13 Thompson Bucks County Classic 187 / R.T.Lee
CONTENTS
このコラムには、合法的な広告・宣伝が含まれている可能性があります。また、当社のサービスである「ヒカカク!」と「magi」の紹介も含まれています。
THOMPSON(トンプソン)というブランドについて
THOMPSON(トンプソン)は、1921年にベルギーで創業した老舗自転車ブランド。1942年、母国ベルギーで行われた有名レース「ツール・デ・フランドル」にて、THOMPSON(トンプソン)搭乗レーサーが優勝したことにより、一気にその知名度を上げたブランドだ。
自転車大国として知られているベルギーにて、未だに圧倒的な信頼を得ていることからもその技術力の高さ、品質の良さが伺える。コストカットを意識して、外注での組み立てに踏み切ってしまうブランドが多い中、THOMPSON(トンプソン)は全ての工程(塗装、組み立てに至るまで)を自社の工場で行うなどクオリティにこだわっているのだ。
日本での歴史はまだ浅い
日本で販売を開始したのは、2012年と比較的その歴史は浅い。しかしながら、Jプロツアーに参入している「ヴィクトワール広島」に自転車を供給するなど、日本人アスリートへのサポートを行うことでジワジワとその認知度を高めている。
THOMPSON(トンプソン)は、大手自転車販売店での取り扱いはないが、通販で売り上げを伸ばしている。エントリーモデルを100,000円程度から販売していることから、ビギナーでも手を出しやすいことが一つの要因なのではないだろうか。
自分好みの色が選べるカラーオーダーシステム「Be Creative」
THOMPSON(トンプソン)は、自分好みの色を選ぶことができるオーダーシステム「Be Creative」を用意している。選べる色の数は全部で37色。自転車の定番である鮮やかなソリッドカラーから、目立つ蛍光カラー、上品なパールカラーなど色のタイプを変えることで違った印象を与えることができる。
また、仕上がりをクールな質感の「マット」と、煌びやかな「シャイニー」から選択可能だ。自分がデザインしたフレームを、ベルギーにある本社の職人たちが一つずつ丁寧に塗りあげてくれる。無料で行っている「ネーム入れ」サービスもあり、世界で一つだけのオリジナルバイクが作れると評判だ。
THOMPSON(トンプソン)の型番・モデル名について
THOMPSON(トンプソン)を含む、ロードバイクの型番・モデル名は少々わかりにくい形になっているので、その成り立ちや仕組みについてみていこう。
フレーム名がそのまま型番になっている
ロードバイクは、基本となるフレームにそれぞれパーツを組み合わせて作成される。完成車という形で販売されているものに関しては、大抵1つのコンポーネントシリーズによって形成されていることが多い。(SORA、105、TIAGRAなど)
しかし、ロードバイクはフレームのみで販売されていることもある。高級ブランドになればなるほど、フレームだけの単品販売を行うことが多くなる。そのため、基本的にフレームの名前がそのままモデル名や型番となることがほとんどなのだ。
例:THOMPSON(トンプソン)のロードバイクのモデル名
- ・FORCE
- ・CAPELLA
- ・CAPELLA Disc
- ・MAESTRO
- ・AIR STREAM
- ・R8300
- ・R9300 GRAVEL
- ・R9300
- ・R6200
- ・R5300
コンポーネント込みでのモデル名を用いることも
THOMPSON(トンプソン)には該当しないが、ロードバイクブランドの中には「フレーム名+コンポーネント名」でモデル名を表記しているところもある。
これは、完成車を多く販売しているブランドによくある表記の仕方で、同じフレームを使いながら異なるコンポーネントを使って組み立てた完成車をモデルラインナップに入れていることから発生する現象なのだ。
例:Cannondale(キャノンデール)のモデル名
- ・CAAD12 105
- ・CAAD12 ULTEGRA
上記は、有名ブランドCannondale(キャノンデール)のモデル名の例だ。これは「CADD12」というフレームの完成車。「105」と「ULTEGRA」の異なるコンポーネントを使った完成車があることを表している。
このように、ブランドによっては購入の際にコンポーネントまで選択する必要があることを覚えておこう。
中古での購入は年式に注意
また、中古での購入を検討している人は“年式”にも注意する必要がある。ロードバイクは、同じモデル名であっても発売年によって素材や設計などが大きく異なることがある。
公式通販や正規取扱店で購入する場合は、ほとんどが最新モデルになるはずだが、中古店は過去モデルが店頭に並んでいる可能性も高い。そのため、購入の際は「モデル名」に加えて「年式」も注意深く確認してみてほしい。
THOMPSON(トンプソン)の型番・モデル名の調べ方
それでは、以下でTHOMPSON(トンプソン)の型番・モデル名の調べ方について紹介していく。THOMPSON(トンプソン)のバイク所有者は、確認しておくといいだろう。
購入時に付属している保証書に記載がある
正規ルートでTHOMPSON(トンプソン)のロードバイクを購入した場合、そこには必ず保証書がついてくる。この保証書の中には、ユーザーが必要になるであろう情報がほとんど全て記載されているのだ。つまり、保証書を確認すれば型番・モデル名は確実に記載されているということになる。
情報を知る以外にも、保証書は中古での売却や修理時に必要となってくる書類だ。普段は使わない書類だが、いざという時に必要となるので大切に保管しておこう。
フレームには記載がないので注意
保証書には記載があるものの、フレームにモデル名が記載されている場所はない。
THOMPSON(トンプソン)の場合、デザインとしてシートチューブにモデル名が大きく描かれているモデルも多いが、これはあくまでもデザイン。正確な情報としての記載ではないということを覚えておこう。
シリアルナンバーについて
型番やモデル名に加えて、ロードバイクには「シリアルナンバー」という非常に大切な数字がある。
シリアルナンバーとは…
シリアルナンバーとは、車体ひとつひとつに割り振られている車体番号。いわば、“自転車のマイナンバー”のようなもの。メーカーはシリアルナンバーで車体の情報を管理しているのだ。
シリアルナンバーはフレームにも記載が
シリアルナンバーに関しては、保証書だけでなくフレーム本体にも記載がある。記載場所は、ボトムラケットの裏側にある。
アルミフレームの場合は刻印されていることがほとんどで、カーボンの場合はナンバーのついたシールが貼ってあるので確認してみてほしい。
新品の価格帯
新品のロードバイクの価格帯はおおよそ8万から40万である。スポーツ用の自転車なので、普通の自転車より値段が張るが、初心者向けのロードバイクは安くて10万円で手に入るため気軽に始めやすいが、やはり中古で買う人の方が多いと言われている。パーツを組み合わせたり、カスタムをする場合は20万円は超えるでしょう。
ロードバイクの需要
ロードバイクは普通の自転車よりも値段が張るので、多くの人は低価格で購入が可能な中古で購入している。そのため、中古のロードバイクの需要は非常に高いと言える。近年では人気の高まっているロードバイクなので、これからも高い需要が続くでしょう。
需要が高いと買取金額も上がるので、買取に出す際は高価買取が期待できる。状態が悪くない、または壊れていない限りは再度販売可能なので、買取店に買い取ってもらえないということはまずないでしょう。その上買取に出すと、処分費用もかからないので、売る側に取ってはプラスも多い。
高く売るコツ
以下で紹介するコツをおさえておくと、高価買取に繋がりやすくなるため、買取に出そうと考えているならばぜひ参考にしてほしい。
ロードバイクの状態を把握しておく
少しでも高い買取金額を得るためには、まず自身のロードバイクの状態を査定士に正しく伝える必要がある。自分で確認をする際は、メーカー名、付属品や説明書、販売証明があるかどうかまたは欠品しているもの、製品名と型番、正常に動くかどうか (ブレーキ・シフターなど)、製造年または購入した時期、外見のキズやサビ、破損などはないかをメモに残しておくと良いでしょう。
買取店に配送する際はきちんと梱包する
せっかく状態を整えたロードバイクが買取店への配送中にキズなどがついてしまうと査定額が下がる可能性も十分にあり得るので、輸送時にロードバイクが破損しないよう梱包はしっかりやるようにしておこう。
メンテナンス方法
買取に出す前に、自力で簡単なメンテナンスを行っておくと少額でも買取金額アップに繋がる。以下ではメンテナンス方法について紹介していく。
固定する
ロードバイクは分解しやすくなっているため、定期的に固定して緩みをなくす必要がある。ネジが緩んでいないか、パーツがきちんと固定されているのか、買取に出すためだけでなく、身の安全のためにもなるのでしっかりやっておくと良いでしょう。
綺麗にする
査定士が査定した際に一番最初に見られるのがロードバイクの見た目の綺麗さなので、第一印象も買取金額に非常に響く。そのため、汚れを取ったり、サビがないか確認したりなどロードバイクの綺麗な見た目を保っておこう。
チェーンの油さし、修理
忘れがちなのが、チェーンに油をさすこと。しっかり油をさしておくとシフトチェンジがスムーズになるだけでなく、ギアとチェーンを長持ちさせることにも役立ちます。
また、チェーン専用洗浄システムという、チェーンの洗浄のためのシステムも存在している。車のコイン洗車に似ていて、このシステムを使えば手軽にチェーンを洗うことが可能である。
修理が必要な場合は、大体の修理業者の相場はチェーンの調整で1,000円、チェーンの交換で2,000円、チェーンの洗浄で3,000円となっている。ただし、買取に出す際にこのような修理が必要としない出費がかからずに済む。
タイヤを交換する
ロードバイクを買取に出す際は、タイヤを取り替えておくことがおすすめである。なぜなら、ロードバイクのパーツの中でも一番使用感が出るため、新品に取り替えることで査定士にいい印象を与えることができるからである。タイヤ交換は前後の車輪、合わせて5,000円ほどかかってしまうが、使用感を減らすためにも取り替えておいた方が良いだろう。
まとめ
以上のように、型番・モデル名に関しては「保証書」をみることで確認することができる。これは、THOMPSON(トンプソン)以外のロードバイクブランドにも共通して言えることなので、覚えておいてほしい。
また、シリアルナンバーは保証書だけでなく、車体にも記載があるので場所を確認しておくといいだろう。