世界4大スピリッツのひとつでもある「ジン」は、大麦やじゃがいも、ライ麦等の穀類から作られた蒸溜酒。一度蒸溜した後に、多数の香草(ジュニパーベリー等)と一緒に再度蒸溜することで、香草の独特の香りと風味がお酒にまとい、ジンが生まれるのだ。
ウォッカと同じく、基本的には透明な蒸溜酒であるが、無味無臭でクリアなウォッカに比べ、しっかりとした香りがするジンはクセが強く、ストレートやロックでは好き嫌いが分かれるだろう。
日本ではカクテルとして飲まれるのが一般的で、居酒屋でもジントニック、ジンバックなどがメニューとして置いてあるところが多い。バーなどでは、ジンフィズ・マティーニ・トムコリンズ等のベースとなっており有名なカクテルに使われる機会が度々あるのだ。ジンの中でもボンベイサファイア(Bombay Sapphire)、タンカレーナンバー10(Tanqueray Number 10)、ゴードン・ロンドンドライジン(Gordon's London Dry Gin)、ビーフィーター(BEEFEATER)、プリマスジンなどの人気銘柄を買取依頼しようと思った時に是非チェックして欲しい内容をまとめている。
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長い歴史の中で愛されるようになったジン
ジンは、元々はオランダの利尿用薬用酒として17世紀頃に生まれたのが始まりと言われている。その薬用酒は飲料用としても十分に通じる味わいであったため次第に人気を呼び、オランダではイェネーフル(Genever)と呼ばれた。オランダのウィリアム3世がイギリスの王位に就くに伴い、イェネーフルをイギリスに持ち込んだことから、英語読みでジュニエーヴル(Genievre)、短くジン(Gin)と呼ばれるようになり、イギリスでも製造されるようになった。
その後、蒸溜技術の進歩とともにドライジン(ロンドンジン)が作られるようになり、世界中で人気を呼ぶに至ったのだ。この長い歴史の中で、数多くの銘柄・種類のボトルが製造されており、今では世界中にジンボトルのコレクターが存在する。
ジンで人気の銘柄
ここで、ジンの人気銘柄をいくつか紹介しよう。
ボンベイサファイア(Bombay Sapphire)
まず紹介したいのが「ボンベイサファイア」だ。ボンベイはボンベイ・スピリッツ社(バカルディ&カンパニー・リミテッドの子会社)がイギリスで製造しているジンの銘柄である。オリジナルレシピはインドで最初に生まれ、そのレシピに基づいた、ヴェイパー・インフュージョン製法という独自の蒸留方法で作られている。
また、世界で4つしか存在しないと言われているカータヘッド・スチル蒸留器を使用して作られている。手間隙のかかった蒸留方法から価格が高めだが、次々と香る重層的な香りが魅力的なジンとなっているのだ。
プレミアムジンの代表格として、通常の倍の香草を使用しているため、ジン特有のクセが更に際立つ。ボトルはクリアブルーで美しく、飲み終わっても飾っておきたくなる。バーではカクテルのベースに使われる他、冷凍庫に入れておき、キンキンに冷やしたものをストレートで飲む方もいる。
タンカレーナンバー10(Tanqueray Number 10)
次に「タンカレーナンバー10」だ。イギリスにあるタンカレー・ゴードン社のジンブランドである。1830年創業のロンドン、ブルームスベリーの蒸留所で最初にこのジンが製造され、製造者のタンカレーから名付けてられている。
すっきりとした、洗練された味わいや高品質なボタニカル、そして生のフルーツを使用していることによる個性的な香りを持っているのが特徴。このジンは数々の賞を受賞しており、アメリカ大統領ジョン・F・ケネディも愛したとされているほど人気が非常に高いジンである。
タンカレーは複数の種類が製造されており、それぞれ人気がある。その中でもナンバー10は「ジンのロールスロイス」との異名があるほどプレミアム感がある人気のボトル。味は爽やかで、ジュニパーベリーの香りが強い。カクテルに使うのはもちろん、ストレートで飲むのもお勧めだ。
ゴードン・ロンドンドライジン(Gordon's London Dry Gin)
「ゴードン・ロンドンドライジン」はジンの王道といってよい存在で、ジントニックを生んだ銘柄と言われている。世界で一番飲まれているボトルとされており、最もスタンダードなジンなのだ。きりっとした辛口が特徴であり、やはり「ジントニック」を作るのに最適な銘柄となっている。
ビーフィーター(BEEFEATER)
ビーフィーターは1820年に発売された、イギリスのビーフィーター社というブランドのオリジナルのジンの名称である。ビーフィーターという名前は、ロンドン塔のヨーマン・ウォーダーズの衛生兵の通称から名付けられており、「屈強な兵」というイメージがジンの風味と重なっている。この軍隊は当時ロンドン塔に収監されていた重要囚人を監視したり、イギリス国王と財産を守護していた。
ビーフィーターは、芳醇で力強い風味が世界中から人気を得ている。秘伝のレシピが公開されいておらず、香りをつけるボタニカルと香り付けの方法に秘密があるとされている。通常のボトルでアルコール度数は40%から47%あり、高いアルコール度数もビーフィーターの特徴だ。
プリマスジン
最後に紹介したいのが「プリマスジン」。イギリスのプリマスで作られ、プリマス港から出航するメイフラワー号がラベルに描かれている。マティーニの最初のレシピで指定されていた銘柄で、歴史が古く、口当たりが滑らかなのが特徴である。
ジンの価値
ここで挙げた銘柄は、どれも人気で需要が高いため、買取でも安定した値がつくだろう。しかし、ジン自体、多数の銘柄と種類が存在し、且つ、今は作られていないボトル等も多数あるため、明確な相場が設定されていないのが実情だ。基本的にはジン自体安価なお酒ではあるものの、現在生産されていない銘柄や、生産されていてもラベルが異なる古いボトル等は、かなりの価値があり、多くのコレクターが狙っている。
お勧めの買取業者
しかし、こうした銘柄・ボトルの価値の判断には専門知識が必要なため、買取業者に持ち込むにしても業者選びは慎重にならなければならない。そこで、いくつかお勧めの買取業者を紹介したいと思う。
ストックラボ
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
まずは「ストックラボ」だ。お酒専門買取店であり、知名度の高い有名なものから、流通の少ない希少なものまで、お酒であれば幅広く買取っている。1本からでも対応しているが、2本以上から買取価格UPとなるので、査定に出す際は2本以上まとめて出そう。経験豊富な鑑定士が査定してくれるので、安心して査定に出せる。
ジュエルカフェ
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
次に「ジュエルカフェ」だ。総合買取業者ではあるものの、お酒の買取に非常に強く、何万、何十万と高値で買い取ることもある。ジンの買取も一本からOKで、大量売却にも対応してくれる。宅配や出張買取にも対応しているが、店舗数が多いので、気になるボトルがあれば、まずは店頭に持って査定してもらおう。
ファイブニーズ
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
次に「ファイブニーズ」だ。お酒専門の買取業者であり、宅配で全国対応している。再販ルートを海外にも持つほど、多彩な販路が強みだ。ジンも積極的に仕入れており、高額で買い取ってくれることも多々ある。専門店なだけあり、お酒に関する知識も豊富なため、安心して査定に出せる業者だ。
アルジャン
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
札幌近郊の出張買取がメインにはなるが、郵送買取も可能な「アルジャン」も紹介したい。お酒に詳しい買取スタッフが多く、ホームページからもその知識量が見て取れる。お酒の買い取り額は全国的な平均と比べてもかなり高い水準となっているので、売却の際は郵送も考えてみてはいかがだろうか。ジンの買取にも積極的なようだ。
査定時のポイント
ジンを始めとして、お酒を売却するのは初めてという人も少なくないと思う。そこで、ここでは買取業者へ査定を依頼する際のポイントをいくつか挙げておこう。
基本は未開封
まず、基本的に未開封品の商品でないと買いとってくれないだろう。やはり、「飲料」なので封が空いてしまったものは価値が下がると共に衛生的にも敬遠されるのだ。ただし、例外的にオールドボトルで希少価値の高いものであれば空きボトルでも買い取ってもらえることがある。明らかにオールドテイストの空きボトルがある場合は、念のため、業者に相談してみよう。
ボトルを綺麗にしておく
お酒の中身はもちろん大事ではあるが、実は外観も査定の対象に入るのだ。家や倉庫に眠ったお酒の場合は特に、ホコリがかぶっている場合が多いため、売却に出す前に綺麗にした方が確実に査定額が上がる。汚れをとっている最中にラベルが剥がれないよう慎重に掃除をしよう。万が一綺麗にするにはラベルも剥がさなくてはならない場合は、ラベルを残しそのままにするのが無難。
ラベルは綺麗に
上記でも記載しているがラベルは「超」重要なので、拭き掃除をするに当たり、剥がれないように気を付けよう。ラベルが綺麗かどうかで査定金額が大きく変化してしまうのだ。
あわせ売りがお得
もし複数のボトルがある場合は、なるべくまとめて査定に出そう。多ければ多いほど、各ボトルに査定額を上乗せしてくれることも少なくない。
付属品をつける
ジンにはあまり見られないが、ボトルにケース等の付属品がある場合は必ずセットで査定に出そう。コレクターからすれば、付属品の有無は大きな差であり、買取額にも大きく影響するのだ。
なるべく早く売る
ジンを含む酒類は賞味期限の記載を省略できるので、長く楽しめるようになっている。そのため、いつまでに売却に出したらいいのかがわからなくなり売る時期を見極めることが難しくなっている。しかし購入した日から、早く売れば売るほどど高く売るのが確実に査定額を上げられるのだ。
ワイン、ブランデーと行った、熟成をさせてから美味しく飲めるお酒は実はそれほど多くないので、一般的な酒類は製造された日からできるだけ早く飲んだ方が美味しいと言われている。売り時を逃すよりも、売ってしまった方が得するので早めに売りに出すことをおすすめする。
査定の依頼は複数店より
お酒の査定額買取店の在庫数で大きく左右されるため、複数の買取店に査定を依頼し査定額の比較をすることをおすすめする。買取店によっては10,000円から50,000円の差も十分あり得るため、一つに決めてしまうと損をしてしまう可能性もある。
最近はネット査定が非常に増えているため、時間の限られている人でも店舗に持ち込まなくても簡単に査定ができるようになっている。複数店の査定額を比較し相場感覚を掴むことが高価買取に繋がるでしょう。
買取不可になるもの
以下のどれかに当てはまるものは買取ができなくなってしまうため、注意しておこう。
- ・開封品
- ・景品、個人名等が印字されているもの
- ・致命的な欠け
- ・ヒビが入っているもの
- ・著しい目減り
- ・液漏れのあるもの
まとめ
ジンは、前述のとおり、元々は香草を使った薬用酒である。このため、他のお酒と比較して体に良い一面もある(アルコール度数は高いので、適量を心がけよう)。特に利尿作用が強いので、デトックス効果が期待できるという研究成果もあり、ジンの価値は健康志向の続く現代では今後高まるかもしれない。
加えて、ジンはカクテル人気を背景に、安定した需要がある。今後も需要がなくなるということは考えにくいので、飲まないジンを自宅で保管しておくくらいならば売却を検討してみてはいかがだろうか。