林に群がって生える竹を総称して篠竹と呼ぶ。篠竹を加工し、職人の手で作られた日本伝統の楽器「篠笛」は、お祭りや伝統行事に欠かせないものだ。篠笛が奏でるメロディーは、日本人にとって馴染みの深いものだろう。職人が丹精を込めて作った篠笛には、数十万円の値がつくこともあり、熱狂的な篠笛マニアも存在するほど。
祭りや伝統行事で篠笛を使う機会があるのなら、日々のメンテナンスを欠かさずに大切に保管しなければならない。しかし、そうでなければ、売却を考える人も少なくはないだろう。しかし、篠笛の知識なくしては、正当な価格で買い取ってもえない可能性がある。そこでこの記事では、以下の4つをご紹介する。
- ・篠笛の買取相場
- ・篠笛を高く売るコツ
- ・高く売れるブランド篠笛
- ・篠笛はどこで買い取ってもらえるのか
たった5分ほどで読み終える記事になるので、すきま時間に一読してもらいたい。
CONTENTS
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篠笛の買取相場
篠笛の買取相場は商品状態やブランドによって異なる。中には数十万円以上の値がつく場合もあるが、数千円ほどの価値しかないものもある。というのも、篠笛の中にはプラスチックで作られたビギナー向け商品が発売されている。
職人が丹精を込め、時間をかけて作られる篠笛もあれば、工場で大量生産されるものもあるのだ。素材の違いが買取価格に直結する上、プロ向け・ビギナー向けにに作られた篠笛というだけでも、買取価格は大きく異なるため、相場を確定することができない。
高額買取が期待できる篠笛の方が少ないために買取相場はビギナー向けに合わせた方が妥当だろう。そうすると5,000円~10,000円が篠笛の買取相場となる。
篠笛を高く売る2つのコツ
高いお金を払って購入した篠笛。どうせなら高く売りたいと考えるのは当たり前のことだろう。しかし、ただ買取を依頼するだけでは、買取価格がアップすることはない。そこで以下では、篠笛を高く売る2つのコツをご紹介しよう。買取を依頼する前には必ず参考にしてもらいたい。
付属品をつけておく
付属品をつけておくことは、買取価格をアップさせるためには必須条件。付属品をつけるだけで、買取価格が20%もアップする、なんて話がざらにある。まず、買取価格をアップさせるために必要な条件は、いかに新品に見せるかということ。
新品により近い商品ほど、買取価格はアップする。それは、商品状態だけでなく、付属品をつけることも重要になってくるのだ。もしも手元に付属品がある場合は、一緒に売りに出そう。
専門店に買取を依頼する
篠笛を少しでも高く売りたいなら、リサイクルショップよりも専門店を選ぶべきだ。なぜなら、篠笛の奥深さゆえに価値を理解することが難しいからだ。リサイクルショップはなんでも買取を売りにしているが、専門性の高い商品の買取に特化しているわけではない。
篠笛の買取に対応してくれるものの、この商品のどこが良く、どこが悪いのかをはっきりと理解していない。本当は価値の高い篠笛でも、適切な買取価格を提示してもらえない可能性がある。もしも、30万円以上の価値がある篠笛をリサイクルショップへ売却し、3,000円と言い渡されたらどうだろうか。
もったいないことをしたで済む話ではなくなるだろう。そうならないためにも、篠笛は専門店へ売却しよう。
高く売れるブランド篠笛
篠笛には、ファッションアイテムでいうルイヴィトンやシャネルのようにブランド物が存在する。それらのブランドはどれも、職人が丹精込めて作った1品物だ。販売価格だけでなく買取価格も高くなる。
以下で紹介する篠笛のブランドは比較的高く売れるので、ご自身の篠笛と比較してみてほしい。ちなみに、プラスチックの篠笛は売れないレベルで買取価格が低い。売るよりもイベント事で使うために、取っておいた方がいいくらいだろう。
プラスチックでない篠笛の場合はブランド篠笛の可能性も高いので、下記を参考にしてもらいたい。
篠笛立平(しのぶえりっぺい)
埼玉県にある篠笛工房「篠笛立平(りっぺい)」で作られたこの篠笛は、ビギナー用よりかはプロ向けに作られた物だ。漆塗りのデザインは見るものを魅了するだろう。立平は、西洋の楽器(ピアノやギター)の音色と相性がよく、耳に心地の良いメロディーを奏でてくれる篠笛。特徴的で記憶に残るメロディーは、職人の手作りだからこそなせる技だ。
新品価格は3万円以上で、高価な物は10万円をこえるほどのブランドになるため、高額買取が期待できる。状態のいい篠笛立平だと、1万円以上の買取価格がつくことも夢ではない。
篠笛楽遂(しのぶえらくすい)
群馬県にある篠笛工房「篠笛楽遂(らくすい)」で作られた篠笛は、ビギナーだけでなく、中級者からも愛用されている。少し吹き込むだけで、大きな音を奏でることができる。従来の篠笛は十分に吹き込まなければ、大きな音が出なかった。
しかし、楽遂の篠笛を利用するユーザーから「大きな音を簡単に出せる太い笛がほしい」との要望を受け入れ、吹き込みが足りない人でも大きな音を出せる笛が発売された。
利用者に寄り添った篠笛作りを目指している優良業者である。ちなみに、新品価格が1万円前後となっている。そこから買取価格を考えると5千円前後となるだろう。新品価格が安いぶん、買取価格も低くなっている。
篠笛丸山(しのぶえまやま)
京都にある篠笛工房「篠笛丸山(まるやま)」は、ビギナー向け作られたのではない。篠笛にある程度慣れ、音色を自由に奏でる人が持つブランド篠笛だ。ブランド力もさながら、創業220年という歴史を持つ篠笛工房であることも有名で、子から孫へ、篠笛の作り方を代々受け継いできたという。
昔ながらを製法を守り丁寧に作られた篠笛丸山は、京都三大祭りのひとつである「時代祭」にも使われるような代物である。歴史があることと徹底した昔ながらの製法で唯一無二の1品を作り出しているため、販売価格は3万円前後と非常に高い。と同時に1万円前後の買取価格が期待できる。
竹心(たけごころ)
竹心(たけごころ)は株式会社「太鼓センター」がビギナー向けに作った篠笛だ。篠笛未経験者でも気軽に始められ、安っぽさを感じない高級感が魅力的な代物だ。
音の出しやすさに力を入れた竹心は、職人が丁寧に作り上げた最高品質。販売価格も1万円とリーズナブルなことから、人気のある篠笛だ。品質がかなり高く、使用感は文句なしの代物だが、販売価格が安いために買取価格は低くい。買取価格の見込みは、3千円ほどとなる。
アンティーク篠笛
アンティークの定義は一般的に100年以上前のものという認識だ。よってアンティーク篠笛は「100年以上前の篠笛」ということになる。新品に近い状態で保存されているアンティーク篠笛はほとんど見つからない。
しかし、「100年以上前に作られたこと」と「新品に近い状態」が確認できれば、高額買取は間違いない。ただ、アンティーク篠笛はほとんど見つかることはない。いくら篠竹が丈夫といっても、100年以上も新品の状態を保つことは難しいからだ。
新品に近くなければ売れないというわけではないが、きれいな音色が出なければ売り物にならない。熱狂的な篠笛マニアでも、音色の出ない篠笛は購入しないはずだ。だからこそ、必要最低限の品質がなければ、いくらアンティーク篠笛でも買取に対応してくれないだろう。
ちなみに、アンティーク篠笛の買取価格は未知数。最低でも5万円は超えてくるだろうが、証明書や付属品が付いているのなら、数十万円の買取も夢ではない。
篠笛を買い取ってもらえる業者3選
ここまで篠笛の買取情報をご紹介してきたが、気になるのは篠笛をどこで売却すればいいかということだろう。そこで以下では、篠笛を買い取ってもらえる買取業者3選をご紹介しよう。結論から先に言っておくと買取価格が高いのは篠笛専門店だ。それを踏まえて読み進めてほしい。
リサイクルショップ
なんでも買い取ってくれるリサイクルショップはもちろん、篠笛の買取に対応してくれる。音色が出るなら新品でなくとも買い取ってくれる。しかし、ここで注意してもらいたいことは、希少価値やブランドが高い篠笛に適切な買取価格がつかないことだ。
篠笛の専門家でないため、低品質の篠笛も買い取ってくれるが、高品質の篠笛も同じ笛としか見られないのだ。サッカーを全く知らない人が、プロのサッカー選手を見ても能力の差を理解できないことと一緒。篠笛の知識がない人には、同じ笛でしかないのだ。
希少価値の高くても買取価格が低くなる可能性があるので、注意してもらいたい。
フリマアプリ
フリマアプリは、オンライン上でフリーマーケットをおこなうサービスだ。個人が不要なものを出品し、必要とする個人が購入する仕組み。出品金額の決定権は自身にあるため、商品にふさわしい金額を決めることが可能だ。フリマアプリとして最も有名なメルカリでは、篠笛の出品が確認され、売り切れているものもたくさんあった。
出品金額は3千円~3万円と幅広いが、出品金額が高くなるほど、売り切れている商品は少なかった。考えられる要因は、篠笛を購入するユーザー層が、メルカリを使用していないことだろう。ただ、自由度の高さと出品額を自由に決定できるポイントは魅力的だ。
専門店
ここで言う専門店とは主に、和楽器の買取をおこなっている店舗のことをいう。通常の楽器ではなく、古来より伝わる日本伝統の和楽器だ。意外にも和楽器を専門とする買取業者は多く、和太鼓や篠笛などを買い取っている専門店が多い。
専門店と呼ばれるには、誰もが知っているような浅い知識では和楽器の価値を理解できない。和楽器の歴史や価値を理解し、適切な価格で買取をおこなわなければならない。和楽器の買取専門店というだけあって、いい加減な買取価格を提示できないためにどこよりも高く、篠笛を買い取ってくれるだろう。
まとめ
この記事では、以下の4つを詳しくご紹介した。- ・篠笛の買取相場
- ・篠笛を高く売るコツ
- ・高く売れるブランド篠笛
- ・篠笛はどこで買い取ってもらえるのか
職人ならではの伝統の技で作られる篠笛は、買取価格が高い。逆に工場などで大量生産されるプラスチックの篠笛は、買取価格が低くなる。簡単に言えば、初心者向けの篠笛は買取価格が低い。理由は、作りが単純で音色も一般的。音を出しやすく、初めの土台を作るための練習として作られているからだ。
上級者向けの篠笛になると、初心者が演奏することが難しくなる。その分、初心者用の縦笛とは比べ物にならないくらいの音色を奏でる。
質の良いものは、その価値相応の対価をもらわなければならないため、上級者の縦笛は買取価格が高くなるのだ。買取価格が高くなるといっても、査定を依頼しなければその価値を知ることができない。まずは篠笛専門店に査定を依頼し、商品の価値を知ってから買取を依頼しよう。