洗濯機を処分するときには家電リサイクル料金を払わなければならない。市区町村などの自治体が指定した業者や家電量販店などに引き取ってもらい、メーカーに最終的には届けられてリサイクルするという仕組みがある。
その手数料に相当するのが家電リサイクル料金だが、洗濯機の場合にはどの程度の費用がかかるのだろうか。メーカーによってリサイクル料金が異なるので一覧で確認しておこう。そして、処分方法がそれで良いのかを考えてみるのが大切である。
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家電リサイクル料金のメーカーごとの一覧
洗濯機のリサイクル料金はメーカーによって異なるが、2,484円または3,202円のものが多く、一部は2,592円となっている。家電リサイクル料金はメーカーごとの料金を一覧にした表があり、家電リサイクル券センターから配布されている。その表から抜粋すると、それぞれの料金は以下のようになる。
【2,484円】
- アクア(株)
- LG Electronics Japan(株)
- (株)コロナ
- シャープ(株)
- (株)スタイルクレア
- 東京ガス(株)
- 東芝ライフスタイル(株)
- ハイアールジャパンセールス(株)
- パナソニック(株)
- パナソニック(株)(三洋電機)
- 日立アプライアンス(株)
- (株)富士通ゼネラル
- 三菱電機(株)
- (株)良品計画
- リンナイ(株)
【2,592円】
- 大阪ガス(株)
- サムスン電子ジャパン(株)
【3,202円】
- アイリスオーヤマ(株)
- (株)アルミス
- ウィンコド(株)
- (株)A-Stage(旧名称:エスキュービズム)
- エスケイジャパン(株)
- (株)ケーズウェーブ
- (株)シービージャパン
- ツインバード工業(株)
- (株)ツナシマ商事
- (株)ツナシマハウスウエア
- テクタイト(株)
- 日本ゼネラル・アプラィアンス(株)
- (株)ノジマ
- ハイセンスジャパン(株)
- (株)ベステックグループ
- (株)ベルソス
- ミーレ・ジャパン(株)
- 三金商事(株)
- 三菱電機エンジニアリング(株)
- (株)メイコー・エンタプライズ
- (株)MOA STORE
- (株)ヤマダ電機
この他にも、リサイクル料金一覧表の中には※印になっているメーカーもある。この場合には、やや特殊な料金設定となっているので事情を知っておこう。
特殊な料金設定のメーカー
特殊な料金設定となっているメーカーの多くは、既に倒産してしまっていたり、合併吸収や法人名の変更によってなくなっていたり、洗濯機のメーカーとしての事業を中止してリサイクル業務を他のメーカーなどに承継してしまったりしているものである。これに該当するメーカーは下記の通りである。
- インタックSPS(株)
- (株)内田製作所
- (株)エスキュービズム
- エルジー電子ジャパン(株)
- 金星ジャパン(株)
- ゴールドスタージャパン(株)
- (株)桜川ポンプ製作所
- 三星電子(株)
- 三星電子ジャパン(株)
- 三洋アクア(株)
- 三洋セールス&マーケティング(株)
- 三洋電機(株)
- GEアプライアンスジャパン(株)
- GEアビエーション・ディストリビューション・ジャパン(株)
- ジーイー・エンジンサービス・ディストリビューション・ジャパン(株)
- ジーイー・クオーツ・ジャパン(株)
- GEコンシューマープロダクツジャパン(株)
- (株)ゼネラル
- 大宇電子ジャパン(株)
- (株)ダカス
- (株)東芝
- 東芝コンシューママーケティング(株)
- 東芝ホームアプライアンス(株)
- 東部大宇電子ジャパン(株)
- 日本サムスン(株)
- ハイアールアクアセールス(株)
- ハイアールアジア(株)
- (株)日立製作所
- 日立ホーム・アンド・ライフソリューション(株)
- (株)フィフティ
- 松下電器産業(株)
- 吉岡電気工業(株)
かなりの数のメーカーが※印になっているが、この場合にかかるリサイクル料金は二通りに分かれる。他のメーカーにリサイクルの業務を承継している場合には、承継先のメーカーの料金になる。2,484円、2,592円、3,202円のいずれかであることに変わりはない。
もう一つのパターンが指定法人(その他)にリサイクルが任せられているというものだ。この場合には、最も高いリサイクル料金である3,202円となる。なお、リサイクル券に記載するメーカー名は個々に指定されているのでそれを記入しなければならない。そのメーカー名が承継先となっていて、その記載に基づいて洗濯機がリサイクルを担うメーカーに運送されることになる。
洗濯機のリサイクルには他にも費用がかかる
洗濯機を処分したいときには家電リサイクル券を購入して引き取ってもらうのが基本だが、処分のために発生する費用はその購入費用だけではない。
家電量販店に引き取りを依頼する場合
例えば、家電量販店に洗濯機を引き取りに来てもらうには通常1,080円から3,240円程度の運搬料が発生する。家電量販店としては一種のサービスとして行っている行為なので、運搬にかかる人件費や燃料費などを考えて費用を請求できるのである。買い替えのときなどには運搬料は比較的安くて済むが、特に、何を買うわけでもなく引き取りに来てもらうと3,240円近くかかってしまうことが多い。
ただし、お金さえ払えば引き取ってもらうことができ、リサイクル料金も引き取りに来たときに現金で支払うだけで済む。簡便に処分したいと考えたら合理的な方法だろう。
市区町村が指定している業者に依頼する場合
同様に市区町村が指定している業者に依頼して洗濯機を引き取ってもらう場合にも運搬料が発生する。相場は地域によって異なるが、家電量販店とはあまり変わらず、1080円から3240円という地域が多い。
指定引き取り場所に持ち込む場合
このように余分な費用を払わずに済ませるには自分で指定引取場所に持ち込む方法がある。洗濯機は十数キログラムから四十キログラム程度あるものが多く、車に積み込むのも、指定引取場所で下ろして指定の場所に置くのも大変な作業になることは否めない。
また、指定引取場所までの往復のガソリン代や、大型洗濯機の場合には軽トラックなどを借りるためのレンタカー代もかかってしまうだろう。引き取りに来てもらうよりは安上がりでも全く費用がかからないわけではないので注意が必要である。
運搬料に加えて、洗濯機の取り外し料金もかかる場合がある。自分で安全に取り外せてしまえば問題はないが、取り外し方がわからないからプロに外してもらうとなると3,000円から10,000円程度の費用が発生してしまう。このように考えると洗濯機を正しくリサイクルに出そうとするとどれだけ節約しても2,500円程度、コストがかかってしまうケースだと15,000円以上もかかってしまうのである。
リサイクルよりも売却や買取を検討しよう
洗濯機を処分するときに本当にもはや使えない状況になっているというのならリサイクルに出すのが賢明である。しかし、まだ使える状態だけれど家族の構成が変わって容量が合わないから買い換えるといった場合にはリサイクルに出して無駄に費用をかけてしまうよりも他の方法を考えた方が賢い。
使える洗濯機が安く手に入るなら買いたいと思う人もいるだろう。リサイクルに出すよりもさらにエコという観点から優れている考え方であり、積極的に買い手を探してみると良い。大まかには個人に売るか業者に買い取ってもらう方法がある。
個人に売る方法
個人に売る方法は手間がかかるが高く売れる可能性もあるのが特徴である。インターネットを使って売る方法が広まってきている。フリーマーケットタイプのアプリを使用し、洗濯機の写真や情報をアップロードした上で、価格設定をして売りに出すというのが基本である。
類似しているのがインターネットオークションで、最低価格を出して入札を待つという形で売ることになる。地域によってはバザーのように自由に出品して買い手を探せるサービスも利用できる。オンラインで行われているものもあるが、公園や公共施設などでフリーマーケットやバザーが行われる場合もあり、実際に品物を探している人と交渉しながら売ることもできるだろう。偶然買い手がいないと売れないというデメリットはあるが、中間マージンなどは一切ないので高く売れる可能性があるのが魅力である。
業者に買い取ってもらう方法
一方、業者に買い取ってもらう方法は手間が比較的少なくて済み、やり方次第ではそれなりに高く売れるのが特徴だ。買取を依頼するときには電話やメールなどで業者に連絡すれば良い。そこで洗濯機のメーカーや製造年、状態などについて伝えると簡易査定をしてくれる。売れる可能性がある場合には自宅まで来てもらい、査定を受けて正確な買取価格を出してもらえるのだ。その内容に納得できたらそのまま洗濯機を引き取ってもらい、代わりに現金を手に入れられるのである。
洗濯機の場合にはこのような出張買取が一般的だが、リサイクルショップの店頭に洗濯機を持って行って査定してもらい、価格に応じて売るかどうかを判断しても良い。業者によっては買い取れるかどうかをまず電話やメールで確認し、大丈夫そうなら宅配業者などを利用して引き取ってくれるというパターンもある。持ち込むと大変ではあるが、それ以外の方法を選べば売るまでにかかる労力は少なくて済む。そして、多くの業者で価格比較をすれば高く売れる可能性も十分にあるだろう。
売却や買取のメリット
個人に対して売却したり、業者に買取を依頼したりする方法には金銭面で二つのメリットがある。一つは家電リサイクル券を買う必要がなくなり、次の所有者が処分するときにリサイクルに出すかどうかの判断を委ねられることである。運搬料も負担せずに済むことが多く、洗濯機を処分するのに費用が発生することはない。強いて言えば、フリーマーケットなどを利用するのに手数料がかかり、宅配便などで送る場合にはその送料をどうするかを購入者と交渉しなければならないという程度だろう。
取り外し料金も個人相手の場合には負担しなければならないこともある。買取を選んだ場合には基本的には業者側がこのような費用を負担してくれるので心配ない。もう一つは、本来ならリサイクルするのに費用がかかっていたはずが、換金できてしまうということである。買い取ってくれる個人が見つからなくても業者を探し、業者に相談して売れなくても個人の買い手を探せば見つかる可能性があるのだ。まだ、使える洗濯機なら積極的に売ることを考えた方が良いだろう。
まとめ
今回は洗濯機の処分方法についてお伝えした。リサイクル以外にも個人に対して売却したり、市区町村などの自治体が指定した業者に買取を依頼したりと、洗濯機の処分方法には様々な選択肢があることが分かるだろう。それぞれかかる費用や手続きは異なるが、この記事を参考にしていただき、自分に合った処分方法を検討してみてはいかがだろうか。