カーボディーズ(Carbodies Limited)は、現在イギリスのタクシーを製造している「ロンドンタクシー(The London Taxi Company)」の前身の会社である。

1960 Ford Consul Mk II Convertible / Sicnag
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ボディ製造会社として成功
自動車のボディ製造会社だったカーボディーズは、イギリスのスポーツカーブランドであるモーリスや、ローバー、ルーツなどのメーカー向けにボディを製造していた。第二次大戦中には、他社とともに軍向けの部品を製造していた時期もある。
大戦後には事業を拡大し、セダンをコンバーチブルに変える技術の開発に成功。多くの大手自動車メーカーに取り入れられ、モーリスのMGシリーズ、フォードのコンバーチブル、ジャガー、トライアンフ、オースチンなど、歴史に残る人気車種なども生み出した。
タクシー事業
最初にタクシー事業に関わったのは1958年。オースチンのタクシー「FX4」のボディ製造などを受注した。
オースチン・FX4は、その後40年間ロンドンタクシーとして採用され続けた。ロンドンタクシーといえば思い浮かぶ、あの形を定着させた車である。
全面的なFX4の製造
その後、オースチンはモーリス、ジャガー、ローバーなどと共にブリティッシュ・レイランド傘下に入ったが、ブリティッシュ・レイランドの破綻後、オースチン・FX4の製造を全面的にカーボディーズが行うようになる。
カーボディーズ製の車両も、オースチンブランドで販売されていた。
1980年代に新型車両を開発
1984年に経営権移行によりロンドンタクシー・インターナショナル(LTI)となった後、新型車両TX1を開発した。
基本的なスタイルはオースチン・FX4のスタイルを踏襲しながら、より高性能なタクシーとして導入された。
ロンドンタクシーの特徴
TX1には、日産製 2.7Lディーゼルエンジン、またはフォード製の2.4Lエンジンが搭載されている。
最終形のTX4にはVMモトーリ製 2.5 Lが積まれている。後部座席に3名用のシートが設置されており、運転席との間を隔てる壁に埋め込まれている折りたたみシートを利用すれば合計で5名乗れる構造だ。
日本とは異なる雰囲気のロンドンタクシー
日本のタクシーとは異なり、足回りが固く、背もたれの角度もゆったりしていないため、乗り心地が良いとはいえないロンドンタクシー。
しかし、その雰囲気や、ドアを閉めるときの重い感じもまた、ロンドンタクシーらしさと言えるだろう。
車椅子も乗車できるTX4
TX4は車椅子のままでも乗車できるサイズの車である。
後部座席にそこまでの広さをを確保しながらも、狭い道を難なく通れるほど小回りのきく、すぐれた車両なのである。
カーボディーズの買取価格相場
ロンドンタクシーは、日本に輸入されている。タクシー会社で高級タクシーとして利用している例もあるが、多くは、結婚式の送迎やイベントなどで使われている。
イベントや宣伝用に、ラッピングして走っているロンドンタクシーを見かけたことがある方もいるのではないだろうか。
ある程度良い条件で買取可能
日本で中古車販売されることはめったにないが、チェックしていると時々中古車が出くることがある。
車両により買取価格は異なるが、低年式の車であるにもかかわらず、ある程度の好条件で買い取ってもらえているようである。
参考買取価格の一例
ロンドンタクシー FL2 ビッグベン(ブラック)約70万円
旧車を高額売却するコツ
一般的に、自動車は新しいほど状態が良く、高く買い取ってもらえるとされている。
新車の買取価格と比較して、古くなればなるほど買取価格は大きく減額される。10年を超えた車は価格がつかない場合も多々あるのである。
日本に輸入されているカーボディーズ・ロンドンタクシーは、多くが1990年前後のものであるが、希少な車であり、また一定の需要があることもあり、比較的良い条件で中古車売買されている。
どのような店で取り扱っているか
特殊な車両のため買取店を探すのが難しいと思われがちだが、実は比較的多くの店で取り扱いが可能である。
イギリス車の買取専門店
カーボディーズ・ロンドンタクシーは、一定の需要があるため、イギリス車に強い輸入車買取店であれば買い取ってもらえる可能性が高い。
海外での相場を把握しており、修理が必要になったときでも修理部品を容易に取り寄せることができるためだ。イギリスに多く走っている車なので、購入ルートさえあれば、部品の調達は比較的容易だ。
国産中古車販売店でも取り扱っている
人気があり、めったに出ない車のため、国産車中心の中古車販売店でも買い取ってもらえることがある。店頭に置かれているロンドンタクシーは、とても目立つ存在だ。
査定依頼は複数行うのがポイント
なお、どのような業者に売却する場合でも、大手買取業者が必ずしも高額査定しているとは限らない。
近隣などの中古車販売店や、インターネットで見つけられる買取店など、多くの業者にも問い合わせてみると良いだろう。
整備点検記録をそろえておこう
1990年代の車で、特殊車両、輸入車となると、車の状態は非常に気になるところである。
整備点検記録が残っていれば、良い状態の車であることの証明にもなり、信頼性も高まる。査定時には必ず用意したい書類だ。