部屋をいくら片づけてもきれいにならない。夜、疲れて帰ってきても、部屋がごちゃごちゃいしていて休まった気がしない。試験勉強を始めようと思ったのに結局、部屋の片づけで1日が過ぎてしまった。あなたも片づけたいのに片づけられない、そんな経験をお持ちではないだろうか。
片づけたいと思っているのに片づけられない。かつての私も片づけたいのに片づけられない人であった。そんな方のために片づけについて、0からこちらのコラムで紹介していく。
正しい片づけの方法を学んだら誰でも片づけられるようになる。私が近藤麻理恵さんの『人生がときめく片づけの魔法』を読んで、そうなったように。私も片づけられる人になったから、そうそう信じている。一緒に片づけられる人への一歩を踏み出そう。この記事では、片づけはマインドセットが9割について解説していく。
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はじめに〜片づけの心得
まず、あなたが片づけを始める前に言っておく。片づけはマインドセットが9割である。片づけたいと思っている時点で、ほぼそのマインドセットはできている。現状を変えたい、もっとよくしたいという向上心がある。片づけたいと思っていないのであれば、無理に片づける必要もない。ここでは片づけたいという気持ちがある前提で話していく。
片づけたいと思っているときに重要なのは、どのような生活を送りたいのか、自分のモノを片づけてどうなりたいのか、どのような自分でありたいのかという問いである。あなたは、自分の持ち物や部屋を整理して、どのようになりたいのだろうか。
- ・シンプルな部屋で、静かにコーヒーをいれて、優雅な朝を過ごしたい
- ・乙女な部屋で、夜にハーブティーをいれてリラックスタイムを過ごしたい
- ・大好きな嵐のコレクションを眺めてゆっくりしたい
片づけをして、どんな自分になりたいのか、どんなくらしを送りたいのか。今1度、片づけを始める前に考えてほしい。ノートに書いたり、画として、動画としてでイメージするのもいい。理想や夢は、よりリアルに思い描いた方が現実になるからだ。私も2016年秋まで、ミニマリストとは無縁の生活を送っていた。
部屋はモノであふれていた。たまたま、デンマーク留学から帰国し、新居への引越しをしているときに近藤麻理恵さんの『人生がときめく片づけの魔法』という本に出会った。この本を読んでから、片づけられるようになったのだ。
私がその本を読み終わり、片づけを始めたとき、私が暮らしたかった生活や思い描いていたのはこうだ。毎朝、ゆっくりヨガをする生活を送りたい、毎晩、キャンドルをたいてストレッチする生活を送りたい。バタバタして何かに追われる生活ではなく、自分との時間を大切にしながら人と関わっていきたいと思ったのだ。
片づけは理想のくらしのための1つの手段
それがデンマークから帰った自分が感じていた理想のくらしであった。今、私が感じている理想のくらしの根底の部分も、その当時と変わっていない。自分の部屋を片づけること自体が、目的なのではない。
片づけは、あなたが理想のくらしを送るための1つの手段である。片づけの先に、ありたい自分、過ごしたい時間、実現したい理想のくらしがあるのではないだろうか。それをかなえる方法として、あなたは片づけをしようとしているのではないだろうか。
片づけは目的ではなく手段
片づけは、理想の自分や理想のくらしを実現するための方法なのである。そう、片づけは目的ではなく、手段であるのだ。何のために片づけをするのか。それは究極的に、自分が幸せになるためだ。
過ごしたい時間や実現したい理想のくらしを送っている幸せな自分を想像してほしい。あなたはお金のためでも家族のためでもなく、自分自身のために片づけを始めるのだ。それとともに何があったら自分は幸せなのか、どのような状態が幸せだと感じるのかを考えてみてほしい。
片づけたい感情の先にあるもの
片づけたいという感情の先にあるものは何であろうか。私の場合は、悩みを減らしたい、部屋でリラックスしたい、オシャレしたい、自分にとってちょうどいい持ち物の量を知りたい、自分にしっくりくるモノに囲まれて幸せになりたいなどだった。
あなたが片づけたいという気持ちの先に得たいもの、幸せと感じる状況の先にあるものをイメージしてほしい。自分の片づけのゴールや片づけが終わった状態、理想のくらしをできるだけ具体的にイメージしてほしい。ノートやスマホのメモがあるならぜひ書いてみよう。
やめたいことは何か?
あなたの理想のくらしや幸せな状態は想像できただろうか。それとともに、今の生活のなかでやめたいことも想像してほしい。今の生活のなかで、変えたいなぁと思うところはあるだろうか。洗い物をためることや洋服を散らかすこと、あの書類どこだっけと机の上を探すこと、お菓子を食べること、はたまたタバコなどなど。
私が片づけを始めた当時、やめたかったことは朝バタバタ準備することだった。朝バタついて、急いで家を出るのをやめたいと思っていた。朝ちゃんと準備して、ゆっくり自分の時間を取ってから出かけたい。そう思っていた。
片づけが起こす変化
片づけを始めた当初、私は大学生だったのだが、夜知らぬ間に寝落ちして、朝に時計をみて飛び起き、その辺にある服をテキトーに着て、1限にダッシュで向かっていた。朝の1分が本当に惜しかった。今は片づけのおかげで、その当時とはほど遠い生活を送っている。
朝寝坊してバタつくことはあるけれど、夜は間接照明やキャンドルの灯りのもとでストレッチをし、ベッドメイキングしたベッドから布団をかけて眠りにつくようになった。朝は瞑想とヨガを軽くしてから、丁寧にクローゼットから服を取る。服をテキトーに選んで着ることはなくなった。
一見、片づけとは関係ないようにみえることでも片づけによって、自分の価値観や判断基準が磨かれるので、やめたいことや過ごしたい理想のくらしが研ぎ澄まされてくる。だからこそ、あなたの今の生活のなかで、やめたいこと、変えたいことは何であるのか、はっきりと思い浮かべてほしい。
片をつけるという考え方
ある人は、つまらない飲み会に行くのをやめたいと言っていた。どうでもいい人と付き合う時間をやめたい、自分が大切にしたい人と過ごす時間を増やしたり、自分のために過ごす時間を作りたいと言っていた。時間もお金も資産である。
自分にとって大切な人たちと過ごすことが、その人にとっての理想のくらしであった。そのためにつまらない飲み会に行くのをやめるということが、その人が幸せになるための1つの手段であった。片づけは今の自分や自分の持ち物に片をつける時間であり、プロセスである。
下で詳しくお話しする、祭りの片づけでは、いる・いらない、残す・捨てるという判断をひたすら繰り返していく。そのなかで、自分の判断基準や価値観も磨かれるのだ。今の自分のやめたいことをやめよう。そのプロセスを片づけを通して学んでいこう。
2種類の片づけ
はじめに、片づけには2種類ある。『祭りの片づけと日常の片づけ』(近藤, 2011, p.46, 人生がときめく片づけの魔法)だ。掃除と片づけも違う。今日は家に帰って片づけしなきゃとたまに言う人がいるが、それはお皿洗いや洗濯物といった家事の類は掃除であり、片づけではない。
祭りの片づけはその名前の通り、お祭りのようにするイベントごとの片づけである。その一方、日常の片づけは毎日やる習慣の片づけである。
リバウンドする日常の片づけ
友達が家に来るから片づけるという人もいるだろう。これは日常の片づけで、とりあえず持ち物の位置を決めるだけになってしまうことが多い。かつての私もそうだった。友達が来るから、とりあえずキレイに見えるように服をしまってみたり小物を整理してみたりする。しかし、2日後にはまた元通り。
そう、リバウンドしてしまうのだ。その理由は、祭りの片づけが終わってなかったからだ。そう過去の自分に言いたい。しかし、これを読んでいるあなたは、ぜひこれを機に祭りの片づけをしてみてほしい。そうすれば、友達が遊びに来るから部屋を片づけなきゃという状態がなくなる。
それは純粋に、常に部屋が片づいている状態だからだ。モノが定位置にあるからだ。そのため、掃除機をかけたり床を拭いたり掃除をすれば、いつでも誰でも部屋に呼べる。最低、3分間だけ掃除機をかけてもらうのを待ってもらうくらいでいい。今の私の部屋がそうである。
優先すべきは祭りの片づけ
友達が家に来るから片づけるというときのように、祭りの片づけを終わらせていないまま日常の片づけをしているから、捨てても捨ててもモノが減らなかったり、部屋がリバウンドしたりするのだ。まずは祭りの片づけを終わらせること。
これが片づけの第一優先事項である。では、祭りの片づけと日常の片づけとはいったい何なのであろうか。大まかな定義を下で説明したあと、洋服などカテゴリー別に詳しくお伝えしていく。
祭りの片づけ
まず、祭りの片づけについて説明していく。祭りの片づけとは、お祭りのようにするイベントごとの片づけである。プロセスとしては、一気にいらないものをモノ別に捨てて、位置を決めることである。
年に1回のデトックス作業
祭りの片づけは年末の大掃除に近い。いらないものといるものを選別し、デトックスする作業だ。この祭りの片づけをなるべく早く、一気に短期間で終わらせること。お祭りは年に1回で十分だ。祭りの片づけを終わらせることが、片づけを卒業するキーポイントである。
片づけを大学卒業に例えるならば、祭りの片づけは必修科目である。片づけをする上で祭りの片づけは避けては通れない道なのである。私が片づけコンサルタントとして手伝うのも、この祭りの片づけの作業である。
ポイントをつかめば、みんなすぐにできるようになる。スラスラと皆単位を取って、お片づけ大学を卒業していく。祭りの片づけは、そのコツさえつかんでしまえばクリアできる楽単なのである。
たった2つのステップ
そんな楽単の必修科目、祭りの片づけは、捨てると定位置を決めるの2ステップである。たった2つのステップなのである。それを、カテゴリー別のモノにくり返していくだけである。自分がワクワクするモノだけを選び、それぞれのモノの位置を決める作業だ。
この祭りの片づけを一気に完璧になるべく早く終わらせるために、丸1日取るのがオススメだ。丸1日やった方が、捨てるコツをつかめるからだ。丸1日取るのは難しいという方も、できるだけまとまった時間をとってほしい。
そんな祭りの片づけをクリアする、必修科目の単位を取るコツは、捨てる作業において判断基準となるワクワクするかどうかという自分自身の判断基準をつかむことだ。捨てるにおいて大切なのは、何を残すかである。何を持っていたいか。残すか、捨てるかという判断が一番困ると思う。
モノを捨てるときの判断基準
モノがなかなか捨てられないという悩みを抱えている人が多い。そのモノを捨てるときの判断基準であるのが、ワクワクするかどうかである。自分が持っていて幸せかどうか。そのモノに浪漫(ロマン)を感じるかどうか。自分がときめくかどうか。自分にしっくりくるかどうかである。
その基準は自分にしかわからない。人によって違う。いたって個人的で感情的で、今に焦点があたっているものなのだ。私が今日、ワクワクして身につけた腕時計も、また明日、同じようにワクワクして身にまとっているかはわからない。
今日傷つけてしまって、同じワクワクを感じないかもしれない。数時間後に同じ時計をつけている人を3人見かけて、同じ浪漫を感じないかもしれない。今のあなたが、そのモノを手に取り、ワクワクするかどうかを決めて欲しい。そのモノを買ったときの自分でも、将来の自分でもなく、今のあなた自身が決めるのだ。
日常の片づけ
次に2つ目の日常の片づけは、毎日やる習慣の片づけである。プロセスとしては、使ったものを元の位置に戻すことである。日常の片づけは、ハミガキの習慣に近い。ハミガキの習慣という考えは、大学受験の際に国語の先生が教えてくれたものなのだ。
私たちは毎日、起きたあとと夜寝る前、ハミガキをする習慣がある。それは、子どもの頃から擦り込まれ、ずっとやってきたから何も考えずともできる行為だ。ハミガキはそうして、私たちの体に習慣として染み付いているのだ。
あなたは、ハミガキをし忘れると、なんか気持ちが悪くて落ち着かないことはないだろうか。そのハミガキのように、体に染み付いて、やらないとムズムズするもの。毎日、考えずともやる作業。それが日常の片づけである。使ったものを元の位置に戻すということを習慣化してしまうのだ。
まとめ
さぁ、理想のくらしや今やめたいことは想像できただろうか。祭りの片づけと日常の片づけの2種類をわかっただろうか。そうしたら、片づけの旅への切符を手に入れた。これは、片道切符だ。いよいよ出発だ。ステキな片づけの旅へ、一緒に出かけよう。