シャトー・ラフィット・ロートシルト(ChateauLafite-Rothschild)という王のワインをご存知だろうか。ワインの生産で有名なフランス・ボルドーにおいて、5大シャトーと呼ばれる中でも筆頭と呼ばれ一目置かれている。それが、シャトー・ラフィット・ロートシルトだ。
ボルドーの5大シャトーの中で、揺るぎない地位にあり最も高額で取引されているワインである。今回は、その中でもシャトー・ラフィット・ロートシルト1987年に注目する。シャトー・ラフィット・ロートシルトの歴史・魅力を詳しく解説しながら、手持ちのお酒を高く売るためのコツを伝授しよう。
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シャトー・ラフィット・ロートシルトとは
ボルドーワインのシャトーの名称、またはこのシャトーの作るワインの名称である。ボルドーワインの最高峰、5大シャトーにその名をつらね世界中のワイン愛好家たちに愛されている有名なシャトーだ。ここでは、シャトー・ラフィット・ロートシルトの歴史や生産地、こだわりについて解説しよう。
王室御用達の歴史
ラフィットという呼び名は中世の農園の名称として14世紀の文献に登場する。14世紀と言えば、日本はまだ鎌倉時代〜室町時代初期で足利氏や北条氏が名をあげている時期。その時代から歴史に名前が登場し、今もなお確固たる地位にあるのだ。いかに古い歴史があるか分かるだろう。
ブドウの作付けは中世からおこなわれていたが、ワインの生産が本格的になるのは1670年代~80年代にかけてワイン畑を拡大してからだ。当時ボルドーワインの需要の多くは、歴史的流れもあってイギリスであった。ワイン好きのイギリス首相が、ラフィットを3ヶ月に300本も飲んでいたとも言われている。
一方でフランス宮廷では、ボルドー地域に対して田舎というイメージを持たれていた。そのため当時、宮廷ではボルドーワインではなくブルゴーニュワインが親しまれていたのである。しかしそんなとき、ボルドーワインに転機が訪れる。
1760年、ルイ15世の公妾(日本で言う側室)であったジャンヌ=アントワネット・ポワソン(ポンパドール夫人)がワインでルイ15世の気を引こうとし、ブルゴーニュの名高いワイン畑を手に入れようとする。だが、オークションで競り負けてしまい、その代わりにと勧められたワイン畑がラフィットだったのだ。
これを気に入ったポンパドール夫人は、その後ヴェルサイユ宮殿の晩餐会で必ず愛飲するようになった。このことがきっかけて、ボルドーワインは宮廷から脚光を浴びるようになり、王のワインと呼ばれるようになっていったのだ。
生産地
ラフィットの畑は大西洋側に位置するワインの名産地、ボルドーのメドック地区はポイヤック村という場所にある。広さは約100ヘクタールで、
- ・カベルネ・ソーヴィニヨン70%
- ・メルロー25%
- ・カルベネ・フラン3%
- ・プティ・ヴェルド2%
の4種類のブドウをラフィットでは栽培している。ポイヤック村は他にもワイン畑が数多くあり、この村だけで18ものシャトー(生産者)が集まっている。
その中でも、最高クラスの位置づけである1等級が半分以上もこの村にある。つまり有名な5大シャトーの内、3つはこの村で作られているのだ。この村がいかに、ワインに適した土地であるか言うまでもなく分かるだろう。
小石、砂、砂利の混ざった石灰質な土壌は痩せた土地とも言われるが、水はけが良くブドウ作りにとっては最適だ。特にラフィットの主要品種である、カベルネ・ソーヴィニヨン種がよく育つ良い土地である。ポイヤック村は、太陽の出ている時間が長く、空気が乾燥しているのが特徴だ。
日中にたっぷり浴びた熱を吸収し、夜に寒くなるとその熱を放出する。寒さからブドウを守ることができるのである。
生産量
平均収穫量は26000〜33000ケース程だ。この内15000〜25000ケースが第1級格付けのファーストラベルシャトー・ラフィット・ロートシルトとして出荷される。第1級の基準に達していないと判断されたものは、セカンドラベルのカリュアド・ド・ラフィットとして出荷される。
セカンドラベルとは、第一級には満たなかったワインに別のラベルをつけて格安で販売する手法だ。セカンドラベルと言えど第1級シャトーと同じ畑・同じ製法で作られてるワインを格安で楽しめるため、世界中のワイン愛好家たちから人気がある。
このように厳しい水準をクリアしたワインのみがファーストラベルをつけることができるのだ。ラフィットは全体的な出荷量は少なくないが、希少価値が上がる理由の1つである。
品質へのこだわり
土壌とブドウの力を発揮させるために、化学肥料はほとんど使用されていない。有機肥料もほんのわずかしか使用せず、作業のほどんどを手作業でおこなっている。もちろん収穫も手摘みでおこなっているのがこだわりだ。
畑の特徴を活かすため、ブドウは区画ごとに別々のタンクで発酵させている。ワインのブレンドは3月に実施される初回の滓引き(おりひき)後に実施。滓引きとは、樽熟成中の作業の1つで樽の下に生じるカスを取り除く作業のことだ。
これをおこなったあとは所蔵庫で18〜20ヶ月熟成させる。その後も定期的に滓引きをおこない、不純物を排除していくのだ。こうして手間とこだわりを持って作られたワインが、第1級シャトーのワインとして世界に届けられるのである。
第1級シャトーとして
メドック地区では第1級〜第5級までの5段階で格付けがされており、シャトー・ラフィット・ロートシルトはもちろん第1級シャトーに認定されている。現在メドックにある61のシャトーの中で第1級に指定されているのは全部で5つで、これが世に言う5大シャトーである。
格付けが開始されたのは、1855年である。格付け開始の当初よりシャトー・ラフィット・ロートシルトは第1級に認定され、現在に至るまでその地位を維持し続けている。約160年もの間、変わらぬ品質を保ち続けながらも、さらに日々進化していくことを忘れない姿勢が素晴らしい。
シャトー・ラフィット・ロートシルトは5大シャトーの中でも筆頭と呼ばれ、この地区で世界最高峰のワインを生産してると言える。ワインを愛する人たちから見れば、永遠の憧れだ。一度は飲んでみたいと願うものである。
シャトー・ラフィット・ロートシルト1987年の特徴
今回注目する1987年のワインの評価を詳しく解説していこう。買取に出す場合、価値を正しく理解していることが重要である。
特徴
シャトー・ラフィット・ロートシルトは重く・辛口であり、力強さとエレガントさを兼ね備えるワインである。1987年は天候が難しい年であり、でき上がった直後は複雑さの強いワインという評価もあった。熟成が進んだ現在では、味わいに重量感がありながら、カシスやハーブの清涼感もありちょうどいいバランスに仕上がっている。
シャトー・ラフィット・ロートシルトは他にも、鉛筆、黒鉛、西洋杉、バニラ、黒系果実、ミネラル、花、アスファルト、タバコの香りがすると言われている。できの良かった年に挟まれており、前後に作られたワインと比較すると1987年は評価が低くつけられていることが多い。
80年代では、最も過小評価されているのだ。しかし製造から32年が経ちこの1987年物は、今買ってすぐに飲んでも美味しいほど長期熟成が進んでいる。
ロバート・パーカー氏の評価
世界で最も有名な辛口ワイン評論家・ロバート・パーカー氏はシャトー・ラフィット・ロートシルトのワインをパーカーポイント(PP)で87点と評価している。パーカーポイントの評価方法は、まず評価に値すると認められたワインに50点が加算される。
それに加えて、下記の評価が50点満点。全てクリアできれば合わせて100点となる方式だ。
- ・ワインの総合的な色と外見
- ・アロマとブーケの強さ、複雑さ、清潔さ
- ・味の強さと清潔さ、後味の深さと長さ
- ・全体の質のレベル(若いワインの場合は将来の熟成と進歩の可能性)
80〜89点はかろうじて並以上から優良、パーカー氏いわく程度はさまざまながら質の良さや味わい、個性を見せており気になるような欠陥はない、と評価されている。
買取相場
熟成が進み、飲み頃になっているせいもあり市場では見つけにくくなってきているのが現状だ。1987年は当たり年に比べると、買取価格は安くなることが多い。しかし、そこは世界最高峰のシャトーが作り出しているワイン。一般的なワインと比較すると高価買取が期待できる。
酒類購入業者に買ってもらう場合
大手酒類買取業者大黒屋がネットで公表している情報によると状態の良いものであれば45,000円程で買取が可能だ。(2019年3月30日調べ)
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
1987年以外の買取価格は平均して36,000円〜72,000円程度。当たり年のワインであれば、10万円以上の値がつけられている。これを見るとシャトー・ラフィット・ロートシルトがいかに人気があり、高価買取されていることが分かる。
その他の買取業者は買取価格を公表していなかったため、別途見積もりが必要になる。しかし、その他大手買取業者のサイトを見てみると他社よりも高く買取とうたっている業者も少なくない。そういった業者にも複数査定をすれば45,000円よりも高く売れる可能性がある。
ネットオークションに出品した場合
楽天市場やヤフーショッピングなど有名オークションで調べてみると、7万円〜13万円前後で取引されていることが分かる。価格だけ見るとオークションで出品することが望ましいように思えるが、買取業者におまかせして査定してもらうのと違い、取引は全て自分でおこなう必要がある。
出品や商品説明の記載、写真撮影、個人間でのやり取り、発送、取引後の評価など非常に手間がかかる。慣れてない場合はトラブルやクレームを起こさないよう細心の注意が必要だ。
さらにオークションに出品する場合に注意したいのが、購入希望者による値下げだ。メルカリやオークションでは度々、値下げ希望のコメントが来る。早く売りたいと思うあまり、予期せぬ値下げをつい承諾してしまい後悔することがある。それを防ぐためにもワインの価値をしっかり認識し、一度は買取業者で査定をして正しい価値を知っておこう。
ヴィンテージワインを高く売るコツ
せっかく所持している高価なワインも安く買い叩かれてしまってはもったいない。ここではシャトー・ラフィット・ロートシルトを少しでも高く売るためのコツを紹介しよう。
見た目を綺麗にする
例えば中古で何か買おうとする場合、まずは見た目や汚れを気にするのではないだろうか。ワインも同様で、高く売るためには少しでも綺麗な状態であることが望ましい。そのため汚れているなら、やわらかい布で拭き取るなどして綺麗にしよう。
その場合に注意したいのが振動や、ラベルの剥がれだ。ワインは振動でも劣化する飲み物であるため、綺麗にしようとして乱暴に扱うのは避けたい。またラベルも剥がれてしまうと査定価格に影響してしまうため、剥がれそうな箇所は無理に触れないようにしよう。
複数の業者で査定する
高く売るために必須と言っても良いことが複数の業者で査定をすることだ。少ない業者で査定をしただけだと、査定が高いのか安いのか判断できない場合がある。ワインやその銘柄に詳しくないのであれば、多少手間がかかっても複数の業者で査定することをおすすめする。
オークションなどと違い、プロにお任せできるのが安心できるポイントだ。複数の業者を比較することで納得のいく買取価格を見つけることができるだろう。
業者によってはまとめ売りで買取価格アップ、特定の銘柄で買取キャンペーンなどをおこなっている場合もある。うまく活用して少しでも高く査定してもらえるようにしよう。
まとめ
今回はシャトー・ラフィット・ロートシルト1987年の歴史や魅力を紹介し、高く売るコツを説明した。ご紹介したワインは30年を経過したヴィンテージワインであるため、まさに今が飲み頃であり、同時に売りどきでもあるのだ。
手元に飾られているだけのワインがあれば、これを機に一度査定に出してみることをおすすめする。当サイトからも最大20社まで一括で査定の依頼をすることができるため、高く売れるようにぜひ活用してほしい。