日本のウイスキーの父・竹鶴政孝が創業したニッカウヰスキー。ウイスキーの本場スコットランドの気候に国内で一番近いと言われる北海道・余市に蒸留所を構え、1989年に発売を開始したシングルモルトのウイスキーが「ニッカウヰスキー シングルモルト余市25年」だ。
現在では終売となっていて、定価では手に入らないウイスキーだが、買取価格と査定額はどのようになっているのか見ていこう。
Yoichi Single Cask Bottlings/Rollofunk
CONTENTS
こちらのページには広告パートナーが含まれる場合があります。掲載されている買取価格は公開日のみ有効で、その後の相場変動、各企業の在庫状況、実物の状態などにより変動する可能性があります。
ニッカウヰスキーとは
日本の酒造メーカー。創業者は竹鶴政孝。創業は昭和9年。寿屋(現在のサントリー)時代にウイスキー製造をしていた竹鶴政孝が、北海道余市で創業したのがニッカウヰスキーである。つまり彼にとってはじめての自分で開いた蒸留所である。
なぜ北海道かというと、ウイスキーの本場であるスコットランドに気候が近いからだ。質の高いウイスキーを世に送り出すためには何年も熟成が必要となり、そうするといつまでたっても蒸留所の利益が出ない。
そこで、創業当時は余市の特産品であるリンゴを使用した商品を生産していた。リンゴジュースを販売することによって、ウイスキーを販売するまでの間、余市蒸留所を支えていたのである。リンゴジュースの販売を経て、ようやくウイスキーが世に送り出されたのは1940年、昭和15年のことだ。
ニッカの名前の由来
そもそも「ニッカ」とはなんなのか。昭和9年の創業当時は「大日本果汁株式会社」という名称で運営しており、リンゴジュースを販売していた。そのときの会社名の略称が「日果」(ニッカ)だったのだ。以降「ニッカウヰスキー」というブランド名が現在でも引き継がれている。
ニッカウヰスキーでは現在、果汁100%のリンゴジュースは販売していない。余市蒸留所で試飲できるりんごジュース「りんごのほっぺ」は、JAよいちが製造しているものである。
ニッカウヰスキーの特徴
それではニッカウヰスキーの特徴についてみていこう。余市蒸留所では、主原料が大麦麦芽のシングルモルトウイスキーを製造している。ちなみにもうひとつの蒸留所、宮崎峡ではブレンデッドウイスキーを製造している。
ここではニッカウヰスキーが出来るまでの過程や味わいについて追っていこう。
世界でも稀有な石炭直火蒸留
ニッカウイスキーでは蒸留の際に珍しいポットスチルを利用する。ポットスチルにもろみを入れて、石炭の火で直接加熱するのだ。そうすることで蒸溜釜が800℃にまで上昇。もろみに焦げが付き、香ばしくなる。
ウイスキーの本場・スコットランドでも、石炭直火蒸溜は少なくなってきており、いまだ昔ながらの製法でニッカウヰスキーが作られていることがわかる。そしてこの直火でおこなう蒸溜というのがかなり難しい。
最適な温度を保つことが必要なのだが、最初はなかなか安定せず3時間くらいは火を強めたり弱めたりして温度を調節しなければならない。火加減だけではなく、適切なタイミングで燃えかすを取り除くことも必要となる。燃えかすがポットスチルの中に残ってしまったら、なかなか燃えず蒸留に影響が出るからだ。
職人技とも言える余市の「蒸留」。手間暇がかかっているからこそ、香り高く、そして濃厚な味わいが楽しめるのだ。
余市の味わい
こうして手間暇かけて作られた「ニッカウヰスキー余市」の味わいはいかがなものなのだろうか。テイスティングではウッディな樽の風味、ヘビービートタイプ、ほのかにソルティな舌触り。香りは樽熟成香、そして麦芽、オレンジ、オークの甘さに、しっかりとしたピートの味わい。余韻はスモーキーさ、そしてあたたかなオークの甘さだ。
ニッカウヰスキー余市25年の買取相場
余市の買取はここ10数年でグンと買取価格が伸びている。平成27年に終売した影響もあり、25年を筆頭に10年、15年といったヴィンテージ品が軒並み買取価格が上昇している。ここでは余市25年がいくらで買い取られているのか、買取専門店の査定額はどうなのかチェックしていこう。
酒買取業者
買取大手の「大黒屋」
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
まずは買取実績No1で業界大手の大黒屋だ。買取の事前査定にはLINEの友達追加で簡単におこなうことができるため、店舗持ち込みにくらべて、買取のハードルが低くなっている。
- ・余市蒸留所25年 原酒500ml:140,000円
- ・余市蒸留所25年 原酒180ml:30,000円
- ・余市蒸留所25年 原酒170ml 角瓶:30,000円
それぞれ主に容量が違うのだが、500mlは価格が飛び抜けている。180mlを3本での90,000円と100,000円には届かないのだが、500mlはそれだけで140,000円の査定額がつく。180mlと170mlでは内容量に10mlしか差がないものの、価格は同じとなった。
横浜の「リンクサス」
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
次にリンクサスだ。こちらは店頭査定、電話査定、オンライン査定のほか、LINE査定をおこなっている神奈川県横浜市にある酒買取業者だ。
余市25年の買取価格は以下のようになっていた。
- ・余市蒸留所限定25年 原酒 500ml:125,000円
- ・余市蒸留所限定25年 原酒180ml:38,000円
- ・余市蒸留所限定25年 原酒170ml 角瓶:30,000円
大黒屋では、原酒180mlと原酒170ml角瓶では金額の開きがなかったが、リンクサスの場合、原酒180mlが38,000円となかなかの評価設定だ。原酒500mlでは大黒屋の査定額より下がってしまうが、原酒170mlを買取・査定してもらう場合は、リンクサスが良いだろう。
大阪にある「ネオプライス」買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
最後に大阪にある総合リサイクルショップのネオプライスだ。ネオプライスでは酒買取部門があるため、他の酒買取専門業者と同じく、積極的に高価買取してくれることで評判だ。
しかし、ネオプライスでは大黒屋、リンクサスと比べ、500mlの査定額しか提示されていなかった。ちなみに価格は「余市蒸留所25年 500ml 54%」で140,000円前後だ。
フリマアプリの価格相場
最近ではスマホの普及によって、手軽に不用品を売ることができるフリマアプリの利用も増えている。とくにフリマアプリの最大手のメルカリでは、匿名配送に対応していたり、売上金でお買い物ができたり、利便性が抜群だ。そんなメルカリでの価格相場はどのようになっているのかチェックしていこう。
レア商品が高価格で設定されているものの、買い手はついていない
調査時点では、余市蒸留所限定原酒25年 180ml 52%の箱なしが95,800円で出品されていた。10年前に蒸留所にて購入されたもののようだが、まだ買い手はついていなかった。同じもので、箱あり、そしてショップ袋まで付属するものが未開封88,888円で出品されていたが、こちらも買い手はついていなかった。
また、超希少の「ニッカ余市蒸留所限定原酒25年 500ml アルコール61%」も出品されていたが、箱ありとはいえ少々汚れがついていて、500,000円という価格設定だ。こちらもまだ根強く残っている。
タイミングよく売れた「余市25年 180ml」の価格は
フリマアプリは手軽に売買ができる分、購入者も少しでも安く買いたいと思うもの。それなりの価値があるとはいえ、手が出しにくいのだろうか。ちなみに売り切れになっていたものもあったので紹介しよう。
「余市蒸留所限定原酒180ml アルコール53%」こちらは箱なし・未開封、50,000円で購入されていた。メルカリでは出品の際に手数料が10%取られるため、実質45,000円で売れたことになる。
ネットオークションの価格相場
最後にネットオークションの老舗、「ヤフオク」を見ていこう。「北海道余市蒸留所原酒 180ml 52%」が 限定未開封箱入りが70,000円で入札2件、同じものが過去に45,000円で落札されていた。非常に高価格だ。
1円スタートでもグングン伸びる入札件数
オークションといえば1円スタートの出品が、買い手も売り手もセンセーショナルな気持ちになる。「余市25年」でも1円スタートがあった。「北海道余市蒸留所170ml アルコール53%」少々汚れありのものは38,000円で落札されていた。1円スタートのものでもとても良く入札が増えていたようだ。オークションの醍醐味とも言えるだろう。
稀少なものは高価格でも複数入札があった
「北海道余市蒸留所原酒500ml 42%」では箱あり・未開栓が144,200円スタートで入札24件、200,000円で売れていた。42%のものはかなり珍しく、入札が伸びる要因になったのだろう。
最後に、「北海道余市蒸留所原酒180ml 59%」では箱ありで40,000円スタートが52,000円まで伸びていた。全体的に見ても、ニッカウヰスキー余市25年は入札も入りやすく、軒並み高価格で売れていた。30,000円代〜出品しても入札があるので、高値でも欲しい買い手とのタイミングが合えば、思わぬ価格で売ることができるかもしれない。
高額買取のコツ、売るときのポイント
最後に、ニッカウヰスキー余市25年を少しでも高額査定に結びつく売りかたを伝授しよう。ポイントをおさえて、高く買い取ってもらおう。
付属品をそろえ、購入時の状態に近づけておく
箱やカード、替栓など、ウイスキー購入時にセットでついてきているものがあれば、査定の際に高評価となるので必ずそろえておこう。「ニッカウヰスキー余市25年」の場合は、先にも出てきたように販売時に「箱」が付属されている。とくに個人間取引では箱の有無でかなり印象が変わってくるので、ぜひそろえよう。
酒専門買取業者に査定を出す際は、付属品がなくても売ることができる。それだけではなく、開封済みの酒も快く買い取ってもらえるのだ。ただし上記で提示した金額には届かないことが多いので、査定はあまり期待しないほうがベターではある。
また、開封済みの場合、年月が経つとともに中身のアルコール分が揮発し、液面低下している可能性もあるのでこちらも注意しよう。
他に売りたいお酒があればまとめて査定してもらう
もし、「ニッカウヰスキー余市25年」の他にも査定額が高くなりそうなお酒があればぜひまとめて査定に出してみよう。1本を査定に出すよりも、2本、3本、と複数を査定してもらったほうが、プラスで買取価格がつきやすい。
複数の業者で見積もりしてもらう
毎日が仕事にプライベートに忙しいと、ついひとつの業者に頼って買取を決めてしまうことがある。しかしそれは非常にもったいないことだ。なぜなら先にも述べたように、買取業者によっては、何が高価格で買取をしてもらえるのか、微妙に違うからだ。
だからなるべくなら複数の買取業者に査定してもらって、しっかり比較することをおすすめする。
まとめ
原酒500mlが一番買取価格が高く、その次に180ml、170ml角瓶の順に買取価格が高くつく。現在では手に入らないため、フリマアプリ、オークション、酒買取専門店、いずれも好感触で買取が成立する。家で眠っているニッカウヰスキー余市25年があれば、ぜひ査定に出してみてはいかがだろうか。
上記したように複数の業者に見積もりをしてもらうことが大切だが、1件1件、問い合わせをしていると返信もバラバラになってしまうだけでなく、時間もかかってしまう。
そのような方におすすめなのが、当サイトのような比較サイトだ。無料でベストな買取業者を簡単な入力で一括見積もりが利用できる。時間がない方でも面倒だという方に、とても便利なのでおすすめだ。