マンションを手放す際には、「買取」と「売却」という2つの方法がある。この両者を混同してしまうと、自分のニーズに合った取引ができなくなる。「少しでも早く売りたい」とか「高額で買い取ってくれる業者を求めている」といった場合は、この2つの方法の違いをしっかり頭に入れておくべきだ。
また近頃では、ユーザーのマンション買取と売却をサポートする便利なWEBサービスも急増しているため、使用後の「こんなハズじゃなかった」を回避するためにも、その仕組みとメリット、デメリットをきちんと把握しておきたいところだ。
今回は、古いマンションに意外な需要が増えている社会的背景を踏まえて、マンションを手放そうとしている方に知っていただきたい「買取と売却の違い」を徹底解説していく。
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「マンション買取」と「マンション売却」の違い
まずは、マンションを手放す代表的な手段である買取と売却の一般的な方法や定義の違いを確認しておきたい。
マンション売却とは
多くの不動産会社で行っているマンション売却は、「不動産会社に仲介をしてもらって個人にマンション物件を売る」方法である。この方法を使うと、不動産会社側では新聞チラシやフリーペーパー、ホームページなどを使ってさまざまな販促や宣伝活動をおこなってくれる。
また各種広告を通してマンション物件情報がさまざまな人の目に留まるため、少しでも高く売りたいと考える人におすすめの方法と言えるだろう。また、不動産会社にマンション売却の仲介をしてもらう際には、一般媒介契約、専任媒介契約、専属専任媒介契約といった仲介のための契約を物件の状況や売主の希望に合わせて選ぶことができる。
マンション買取
これに対して、近年利用者が増えているマンション買取は、不動産業者やマンション買取専門業者に「直接マンション物件を買い取ってもらう」方法である。この方法で購入をした業者は、リフォームやリノベーションを実施して新築マンションに劣らないデザインや設備に生まれ変わらせ、物件の再販売をおこなう。
近年は、たくさんのマンション買取業者が集まる一括査定サイトが増えてきており、自分のマンションを買い取ってくれる個人が見つからなくても、早めに物件を手放せるようになってきた。そこで以下の章では、「買取」と「売却」について、その両者のメリット・デメリットから「どちらの方法で売却すべきか?」を考えていきたい。
マンション買取のメリット
まずは、最近の中古マンションの手放し方で最も利点が多いと言われるようになった「買取」について、そのメリットを詳しく紹介していきたい。
短期間で売却できる
転勤や離婚、被相続人が亡くなったなどの理由で少しでも早くマンション売却をしたい人には、成約までの時間が短い「買取」が大変おすすめである。
投資用としての需要増加で高確率で売却可能
そもそも不動産物件であるマンションは、ブランド品や骨董品のように「商材を送ったその日に入金」というわけにはいかない。しかし、買取市場における中古マンションは、投資用として購入する富裕層の存在もあって引く手数多となっている。
そのため、個人レベルでは売りにくいマンションであっても不動産会社を相手にすればかなりの高確率で売却可能となっているのだ。その意味で、「不動産物件の現金化」に迫られている人たちにとって、入ってくる金額がすぐにわかるマンション買取は利用しやすい手放し方であろう。
瑕疵担保責任が免責となる
不動産業者にマンションを売る「買取」という手法を使うと、古い物件にありがちな雨漏り、シロアリ、事故物件、周辺地域の問題といった
瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)
から逃れることができる。特に古いマンション物件は、長年住んでいた人でもわからない経年劣化や損傷が生じやすいため、次に住んだ人から何か指摘されるかと思うと不安でしょうがないという方は、不動産取引のプロフェッショナルに売却する「買取」のほうが安心できる。
購入希望者の内覧回数が減らせる
マンションを売却する際に欠かせない内覧は、その物件で生活をしている人たちにとってはかなりの精神的負担になると言われる。特に対個人の場合は、普段以上に全室内の清掃や片付けをする必要があるため、交渉相手が複数人となれば「長きに渡って落ち着いて生活ができない」といった状況が生まれることもある。
これに対して、その物件をリフォーム、リノベーションする予定の不動産会社を相手にした買取の場合は、間取りや眺望といった部分的な要素がわかればOKとなることが多く、内覧の回数だけでなく、時間も短い点が居住者達の精神的負担を減らすことになる。
周囲に内密に手放せる
買取の場合は、仲介による売却のように新聞チラシ、フリーペーパー、ホームページなどに広告を掲げる必要がない。そのため、近隣住民や会社の同僚、友人知人などに「マンション売却することを知られたくない」方には最適な方法である。
一括査定サイトなどの充実
不動産一括査定サイトを利用すれば、不動産会社の店舗に出向かなくても、仕事を休んだり私生活を乱すことなくマンション売却に向けた価格交渉やスケジュール調整ができる。たとえばUターンやIターンのため、会社や周囲の人には内密にマンション売却をしようと考えている方には、とても便利に利用できるというわけだ。なお、不動産一括査定サイトについては、以下のリンクの関連記事に詳しい。
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対策
資金計画がたてやすい
個人に対して行う売却と比べて、よりスピーディーにマンションを手放せる買取は、資金計画の面でも多くのメリットがある。契約が成立すれば、一定期間で入金されることはまちがいないので、次の計画も当然立てやすい。また、住宅ローンが残っている物件に欠かせない金融機関との交渉や手続きもサポートや代行をしてくれるから、個人レベルでは難しい各種手続きもスムーズに進むはずである。
マンション買取のデメリット
メリットの多いマンション買取にも、買取価格が低くなりがちという致命的なデメリットが存在する。
再販売のための諸経費が差し引かれる
この方法でマンションを購入する業者は、次のユーザに再販売するためにリフォーム工事を行う。また資金力の低い業者によっては、マンション物件を入手するために金融機関から融資を受けることもあるため、通常の売値からこれらの費用を差し引くと20~40%減になってしまうのだ。
高値買取を行える業者の条件
このような実情から考えると、下記の部分でお金をかけない業者が比較的高値でマンション買取を行なうことができると考えられる。
比較的高値でマンション買取を行っている業者
- ・リフォーム資金を注ぎ込みすぎない業者
- ・資金力の高い業者
- ・粗利益が多すぎない業者
良い査定を行う業者を見つけるには
実際に買取を依頼するユーザーが、目の前にいる業者がこの3項目の「どれに該当するか」を判断するのは非常に難しい。しかし前述の一括査定サイトを利用すれば、他不動産会社との相見積もりによって、良心的な査定額を付けてくれる業者を見つけやすくなる。
これが、上手にWEBサービスを活用すればマンションをより高値で手放すことのできる時代になっていると考えられる理由だ。各不動産会社の競争によって、仲介による売却の際の売却額との差額も詰まってきているのである。
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マンション売却におけるメリット
不動産業者に仲介してもらって、個人にマンション売却をする最大のメリットは、買取と比べて高値で売れるとか納得の価格で売れるといった金額に関わる部分である。
途中で方向転換も可能
仲介業者は、売主の希望に応じた金額や条件でマンション売却の広告を出してくれるため、納得の金額で買い取ってくれる人が現れない場合は、マンションを手放さないという方向転換も可能である。
買い手と売り手の妥協点を見出せる
また広告に対する問い合わせが薄い場合は、金額を含めた各種条件を変更することで買い手と売り手の妥協点を見出だせるといった利点がある。最初から20~40%も低い売値になってしまう「買取」と比べれば、価格的にはフレキシブルに考えつつ条件等も合わせて交渉することが可能だ。
マンション売却におけるデメリット
しかしそんな仲介業者を利用したマンション売却にも、いくつかのデメリットが存在する。
成約までに時間がかかる
マンション売却における最大の難点は、買取と比べて物件が売れるスピードが遅いことである。前述のように不動産会社との調整を繰り返しながら「より良い価格でマンションを手放せる」と考えれば、非常にメリットが高いように思える。
しかし調整を何度も繰り返せば成約までの期間も延びてしまうし、何より買い手が現れないことにはマンションを売ることができない。結果としてすぐにマンションを現金化したい人には適さない方法である。
売主自らリフォームを行っておく必要がある
仲介業者を使った売却の場合、「買主がすぐに入居可能な物件を売る」のが基本。すなわち、必要あれば売り主が自らリフォーム工事や補修工事をおこなわなくてはならない。そのための費用が売却価格に含まれるかどうかは相談次第だ。
しかし、中古マンションの場合は思わぬところに経年劣化による故障や要補修箇所が見つかることがあるので注意が必要だ。後述の「瑕疵担保責任」によって後で訴えられることのないよう、修理をしておくのが原則のため、場合によっては費用を負担しなくてはならないこともあるかもしれない。
資金計画の立てにくさ
この方法でマンション売却をおこなうと「いつどのぐらいの金額が入金されるか」といった資金計画の見通しが立たない。売主が「このマンションを5,000万円で売る」と決めていても、買い手がつかない場合はいつまで経っても入金されないのだ。
また長きに渡ってマンションが売れないと売主は売却額を下げざるをえなくなる。特に都市部では、古いマンションになるとなかなか買い手がつかないという。この確実性の低さを考えると、最初からマンション買取で依頼する売主が増えているのも理解できよう。
仲介手数料がかかる
マンション売却の販促活動を仲介業者に任せれば、必ず仲介手数料が発生する。また、高い売却額を設定したマンションがなかなか売れなければ、販促費用はさらににかさんでくる。
この仲介手数料の負担を減らすためには、契約している不動産会社を軸に販売する専任媒介契約や専属専任媒介契約などの方法を選ぶことになる。ちなみに、それぞれの言葉の意味するところは、下記リンクの関連記事を参照してほしい。
なお、自分の理想とする金額で売却することに固執するのではなく、不動産会社が推奨する金額や条件に合わせることも、マンションを手放すために生じる長期戦を回避する良策と言えるだろう。
瑕疵担保責任がある
仲介業者を介して個人にマンション売却をすると、2~3ヶ月ほどの一定期間、表面から見えない欠陥に対して瑕疵担保責任が生じる。たとえば、近隣に暴力団事務所があるや過去に他殺や自殺があった事故物件の場合は、買主がその事実を知った時点で契約解除や損害賠償請求に応じる必要も出てくるかもしれない。
売却前にそれらの問題に気付いているなら、リスクの高い売却よりも不動産売買のプロに売る「買取」を選んだほうがなにかと安心ではなかろうか。
マンション売却が周囲にバレる
インターネット、チラシ、フリーペーパーといったメディア数が多ければ多いほど、その物件が売りに出されていることが周囲に知れ渡ることになる。マンション売却の広告から噂が広まり、内情が周囲に知れ渡るケースもあるという。
特に離婚や転職といった周囲に知られたくない事情を抱えている場合は、手放す方法の選択には注意が必要だ。宣伝する必要がなく、スピーディーに物件を手放せる買取を選んだほうがいいのは明白だ。
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いえカツLIFEは、3つの売却プランから最適な不動産業者を探すことができる。最短1分で最大6社を徹底比較できるため、急いでる人や忙しい人にもおすすめだ。売却する人によって事情や条件が異なり、自分にマッチする専門業者を探すのはかなり大変だが、いえカツLIFEなら厳選された不動産業者を見つけることができるだろう。
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すむたす買取
通常よりも大幅に買取成立までの期間が短いのがすむたす買取だ。査定提示は最短1時間、入金までは最短2日で完了できるスピーディなサービスを展開している。査定には最新テクノロジーを利用しているため、短時間で正確な評価ができるのがポイントだ。
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ソニー不動産の「売却エージェント」の活用もおすすめ
不動産仲介の新しいスタイルとして注目されているのが、エージェントの活用だ。日本の不動産業界にありがちな「両手仲介」(売主と買主とも一つの会社が担当すること)は顧客の“囲い込み”が起こりやすく、消費者にとって不公平と言われる。しかし、エージェント制をとるソニー不動産は売却と購入の組織を完全に分け、依頼人にとってメリットの大きい「片手仲介」を実現したのだ。このエージェント制、アメリカでは一般的な不動産取引の方法で、売却エージェントは様々な手段でニーズを掘り起こしていくので、相場より高く売れることもあるという。対象地域は一都三県(東京・神奈川・埼玉・千葉)。該当地域にお住まいなら、ぜひ一度相談してみてはいかがだろうか。
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対策
まとめ
ここまで、マンションを手放す方法である「買取」と「売却」について、それぞれのメリットとデメリットを紹介してきた。
築年数の経っている物件は買取で
これまでの内容を総合すると、リフォーム費用がかさみそうな築30年を超える古いマンションは、瑕疵担保責任を回避するためにも買取で手放したほうがいいだろう。
新しい物件
これに対して購入から間もない新しいマンション物件の場合は、大規模なリフォームをおこなわなくても買い手がつきやすい。したがって買取・売却両方の検討が可能と言える。
「どちらの方法でマンションを手放すべきか判断できない」というときは、数十秒の入力で数社にアプローチできる一括査定サイトの利用がおすすめだ。買取も売却も実施している不動産会社が多数あるので、積極的に相談してみるといいだろう。