マンションを効率よく手放すためには、参考買取相場の把握、比較、検討を繰り返すことが最も理想的だ。特に不動産会社や購入希望者の意見に流されやすい人は、自分なりのゴールとも言える参考買取相場を、頭の中に常に掲げておくとよい。ここでは、マンションの買取額を決める上で欠かせない評価基準の実際と、一般の方が参考買取相場を調べる方法をわかりやすく紹介していこう。
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マンションの評価基準は2種類存在する
マンションの評価基準について調査してみると、住宅金融公庫などから出されている「不動産業者や金融機関向けの評価基準」と「個人で中古マンション購入するユーザー向けの評価基準」の2種類があることがわかる。
それぞれの基準内容
前者のマンション評価基準の中には、管理規約の内容、長期修繕計画、修繕積立金の金額、法定点検、共用部分維持管理状態、専用部分維持管理状態、大規模修繕の実施などの項目がある。これに対して後者の場合は、これから中古マンション購入をしようとする人たちが重視する比較検討の項目がメインとなる。
マンションの場合、このように「誰に売却するのか」、あるいは「誰に評価をしてもらうのか」によって該当する評価基準が全く異なる。また前者の評価基準については、一般人には難しい専門用語が非常に多いため、無理に自分で全てを判断しようとせず、マンション売却の専門家である不動産会社にチェックをお願いしたほうが効率的であろう。
マンションの最新買取相場を知るための評価基準7選
中古マンションを購入する個人が、「どんな項目を重視するのか」といった面を軸にした評価基準を把握しておくと、マンションリフォームを含めた売却に向けた準備がしやすくなることはもちろん、最新の買取相場を調べる時には不可欠な要素と言える。またこの基準は、自分が物件を買うときにも使えるため、将来的にマンションの売買を行う予定のある人は、この7つの項目を頭に入れておくとよいだろう。
1.通勤時間との兼ね合い
マンション売買の専門家によると、一般ユーザーが評価基準の中で最も重視するのは、「マンションから駅、会社までの通勤時間」であるという。会社までの距離があまりにも遠い場所の物件だと、せっかく購入したマンションで生活する時間が激減する。また通勤費用が会社から出たとしても、通勤時間分の時給が支払われることはないため、「会社に奉仕する時間が増える」と考えれば、通勤にかかる時間や距離は「少なければ少ないほど良い」と言える。そうなると、やはり通勤通学に欠かせない駅やビジネス街へのアクセスが良い物件が売れやすいマンションとなる。
2.楽しく便利に過ごせること
3LDK以上のファミリー向けマンションの場合、子育てや家族生活の充実につながる商業施設や学校、公園、公共施設が充実していることも、高い成約率を生む評価基準とされている。また、CDレンタルショップや書店などが徒歩圏にあった方が、趣味や教養を深められるといった利点も生まれる。そのため、なるべく多種多用な店舗や施設が多いエリアにマンションがあったほうが、「この物件に住むメリット」を購入希望者や不動産会社にアピールしやすくなると言えるだろう。
3.安全安心に住めること
安全安心に生活できる住環境は、子供のいる家庭だけでなく、ひとり暮らしの女性も重視する評価基準である。治安の高さという意味では、徒歩10分以内に交番や警察署があることが理想とされている。またマンション近隣にある暴力団事務所等の存在が成約後に判明した場合は、瑕疵担保責任によって購入者への損害賠償などを支払う必要さえ出てくるため、後々のトラブルを起こさないためにも、「安心に暮らせる住環境」を重視してマンション売買をすべきであろう。河川の増水などが増えている近年は、自然災害の少ないエリアにあるマンション物件も人気が高い傾向がある。
4.経済性が高いこと
中古マンションを購入する人たちは、数十年といった長いスパンで「この物件をどう活用していくか?」を考えている。特に長期出張や転勤が多い人は、購入物件を「他人に貸すこと」も視野に入れているため、ただ生活の拠点とするだけでなく「売り貸し」といった経済性の高さも、重視されることの多い評価基準と考えてよい。そうしたリセールバリューの高いマンションは、若いカップルやシングルに人気が高いという傾向もあるそうだ。さらに、住みやすい地域や街、ブランド性なども高い経済性を生むため、マンション物件の売買をする際には、なるべく多角的な視点を持つようにしてほしい。
5.丈夫で長持ちすること
丈夫で長持ちするマンションは、リフォームや補修といったコストが安く済む。また丈夫さの中には、耐震、免震、制震といった地震対策につながる部分もあるため、さまざまな部分で品質の高いマンションは、結果として購入者の安全や安心感を生むと考えられる。
近年は、火災対策、耐震性、耐久性、省エネルギー、メンテナンス、シックハウス対策、音環境、窓と光の関係、高齢者や障害者への配慮といった住宅性能表示制度にもとづいた9項目以外にもオリジナルの項目を設けることで、品質や丈夫さをアピールする住宅メーカーも増えている。
6.日当たり、採光、風通しの良さ
この3項目は、一般的に訪問査定で判断される評価基準である。特に採光については、朝~夕方までの時間帯でしか確認できないため、中古マンションの売却で購入希望者が出てきた場合は、買う側が「最も日当たりが良い」と感じる時間帯に内見や訪問査定を実施すべきであろう。雨天や荒天によって日当たりの良さがアピールできない場合は、多少面倒であっても日を改めたほうが、より良い成約が得られるかもしれない。
7.間取り、部屋の使い勝手
マンション売却に向けてリフォームを行う際には、使い勝手の良い設備や間取りを意識することが必要だ。使い勝手については、多くのユーザーが「これは便利だ!」と感じられる施工が欠かせない条件となる。自分の希望を押し切るのではなく、リフォーム工事実績の豊富な業者から、最近のトレンドなどのアドバイスを聞くことをおすすめする。また、2LDK以下のコンパクトなマンションは、単身赴任者やシングル、若いカップルなどから人気があるため、壁紙やフローリングの張替えをする際には、「どんな人が住むのか?」をイメージしたうえでデザイン全般を決めるべきだろう。
ここまで紹介した7項目をバランス良く満たすマンション物件は、個人と不動産会社どちらに対しても、高い参考買取価格がつくであろう。反対に納得の金額が得られない物件は、この7項目の中で欠けている部分が大きいとも言える。将来的な売却を検討しているなら、評価基準をベースに物件選定をするとよいだろう。
マンションを手放すときに参考買取相場を調べる方法
インターネットの普及により、最近ではさまざまな方法でマンションの参考買取相場を調査できるようになった。特にWEBサービスを上手く活用すれば、これまで紹介してきた評価基準がわからなくても、売却に向けた手続きが進められるはずである。「細かなことをチェックしている暇がない」といった方でも、スピーディーにマンションを手放せる時代になっている。そこでここからは、マンション売却・買取のスタンダードとも言える6つの方法から、それぞれのメリット・デメリットを考えていきたい。
分譲した会社に問い合わせをしてみる
新築マンションを手放す場合は、分譲を行った業者に「今住んでいる物件を買い取ってもらえないか」と打診することもできる。このような業者は、「少しでもマンション内の隣人トラブルを減らしたい」との想いから、全く無関係な不動産会社に売却されるなら我々で買い取って今後も管理していきたいと考える場合が多い。基本的には「分譲会社=マンション買取業者」ではない。しかし長年住み続けている入居者の良きアドバイザーになってくれると考えれば、最後の手段として相談してみてもよいかもしれない。
次に買う物件の不動産業者に下取りのお願いをする
転勤などによって新たに他地域のマンション購入をする場合、その各種相談の中で「今住んでいるマンションの売却法に悩んでいる」といった話をしてみてもよいだろう。しかしこの方法で下取りをお願いすると、一般の参考買取相場と比べてかなり低い金額で相殺されてしまうため、高価買取を狙う人には最もおすすめできない方法である。特にマンションの売却は業者によって数百万~一千万円ぐらいの差異が生じることもある。手っ取り早く手続きが終わる下取りではなく、できれば自分で問い合わせや価格交渉をするべき商材ととらえていただきたい。
地域の不動産会社に問い合わせる
マンションの周辺にある不動産会社なら、その地域の買取相場に近い形で査定を出してくれることが多い。しかし地方都市の不動産会社の場合は、資金不足によって1物件数千万円ものマンション買取も厳しい傾向がある。高価買取を狙うなら、なるべくさまざまな地域の買取業者とコミュニケーションを図るべきだろう。また同一地域でマンション査定を行う際には、どんなに面倒であっても3~5社ぐらいから相見積もりをとるようにしてほしい。
マンション買取専門会社に問い合わせる
中古マンション需要が高まる今の時代は、全国規模で買取を行うマンション買取専門業者が増加傾向にある。このような業者は資金力があるため、地方都市の中小不動産会社で良い返事が得られなかった方にも、心強い存在になることだろう。またマンション買取専門業者は、マンション物件の買取相場やトレンド、評価基準についても大変詳しい。売却を誤った方向に進ませないようにするためにも、一度はコミュニケーションを図っておいたほうがよいだろう。
国土交通省の土地総合情報システムを確認してみる
国土交通省の土地総合情報システム(http://www.land.mlit.go.jp/webland/)は、各地域の不動産取引価格情報を検索できる大変便利なWEBサービスである。検索結果には、最寄り駅から中古マンション物件までの距離、取引総額、面積、間取り、築年数などが掲載されているため、自分がこれから売却しようと考えている物件と比較することで、「自分なりの参考買取相場」を決めることができる。また不動産会社や個人との直接交渉となると、駆け引きなどによって売却希望額に変動が生じることもあるため、土地総合情報システムを使って目安を把握することも、「業者に流されないコツ」の1つである。
マンションの一括査定サイトを使う
マンションを手放す期限が決まっていて、じっくり不動産会社まわりをしている余裕のない人には、1分程度の入力で全国の不動産会社から見積もりが取れる不動産一括査定サイトの利用がおすすめだ。
このWEBサービスを使うと、自宅に居ながらにして5~7社の提示する参考買取相場を収集することができる。そしてこの方法を用いれば、マンション売却の際に何度も訪れる購入希望者の内見も最小限に抑えられるため、仕事が忙しく「なかなか家にいる時間がない」という方でも、ストレスなく買取に向けた行動を起こすことができる。
また、マンション一括査定サイトには、資金力の高い大~中堅の不動産会社が集結しており、「より良い物件を少しでも多く買い取りたい」という希望があるため、ユーザーの価格交渉にも積極的に応じてもらえるはずである。
おすすめの一括査定サイト
一括査定サービスと言っても、使い勝手はそれぞれだ。そこで、おすすめのサイトを紹介するので、ぜひ参考にしてほしい。
いえカツLIFE
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完全無料で気軽に一括査定の依頼ができるいえカツLIFE。「仲介」「業者買取」「リースバック」と3種類の売却プランを一度で最大6社比較できるので、幅広い選択肢の中からピッタリな売却先を見つけることができる。売却査定価格だけでなく、売却適正期間も一緒に提示してもらえるので、早く売却したいなどの要望があるときにも参考になるはずだ。
また、売却時にトラブルになりそうな問題を抱えている物件でも、専門的なノウハウを持った優良不動産会社を提示してもらえるので、まずは気軽に申し込んでみると良いだろう。
すまいvalue
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一括査定なら「ヒカカク×イエウール」がおすすめ
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イエウールは、年間20万件以上の売却成立実績がある不動産売却一括査定のWebサービスだ。マンション、一戸建て、土地などの大切な不動産のオンライン査定依頼を可能にし、複数の不動産会社を訪れる手間を省いて一括査定を受けることが可能。全国の2300以上の不動産会社から最大6社と比較ができ、高額な売却価格を実現!
物件売却におすすめの不動産会社
すむたす買取
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査定から入金まで最短2日で完了する買取サービスを展開するのが、すむたす買取だ。中古物件を直接買い取るため、通常高額になる仲介手数料もかからないのがポイント。無料査定は匿名で申し込めるため、ひとまず物件の価格を知りたい方も利用してみることをおすすめする。
ソニー不動産
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対策
不動産取引先進国のアメリカでは、不動産売却時には必ず「売却エージェント」と協力してコトを進める。不動産エージェントとは売却や購入時に、顧客のために最大メリットを追求する存在のこと。売却時における顧客のメリットとは少しでも高く不動産を売却することだが、エージェントを利用すれば、同じ社内の購入担当者と結託して安い価格で取引をまとめてしまうような日本特有の『囲い込み』はありえず、エージェントの経験と実績によってはより高い価格での売却が期待できる。日本で初めてこのエージェント制度を取り入れているのが、新興業者のソニー不動産だ。対象地域も関東の一都三県(東京・神奈川・埼玉・千葉)に限られるが、不動産取引の新潮流として注目されている方法でもあり、試してみる価値はありそうだ。
まとめ
中古マンションを手放す際には、ここで紹介した方法から参考買取相場を把握し、じっくりと比較検討を行うことが理想である。また不動産業者によって数百万~一千万円の差が生じることもあるマンション物件の場合、一般商材よりも多くの手間をかけることが、より高い価格で手放すコツと考えてよい。
特に便利なWEBサービス、マンション一括査定サイトが急増した近年は、各社がユーザーにとってうれしいサービスを拡充させているため、「直接不動産会社と話すことに抵抗がある」という方でも、スムーズにマンションを売ることができる時代が到来している。もし地方都市と全国レベルの参考買取相場に差異を感じる時には、地元の不動産会社への問い合わせと同時に、一括査定サイトを併用してみることをおすすめしたい。
逆に関東の東京・神奈川・埼玉・千葉にお住まいの方なら、ソニー不動産の売却エージェントという旧来にないサービスを利用してみるのも悪くない選択肢と言えそうだ。