マンション買い替えのメリット・デメリットを徹底比較

転居などの理由で今までと同じようにマンション暮らしが難しくなった時、多くの人がマインション買い替えと賃貸という二択で頭を悩ませる実態がある。

一括査定サイトの利用により仲介業者や不動産会社と出逢いやすくなった近年では、思い切って買い替えをする人達も意外と多く見受けられるようになった。また賃貸以外の方法を選択すると、マンション物件やお金の部分以外にもさまざまな好循環が生まれることもあるようだ。

今回は、将来的にマンション物件を手放そうと考えている皆さんと一緒に、マンション買い替えのメリットとデメリットを徹底比較していきたい。

マンション買い替えはどんな時に必要になるのか？

マンション買い替えにおけるメリット・デメリットを詳しく掘り下げる前に、この方法で不要な物件を手放す必要の生じるケースについて、少し触れておこう。

転勤になった

仕事の部署異動や転勤を命ぜられた時、マンションの買い替えを検討する人は非常に多い実態がある。数年後にまた再び同じ勤務地に戻れるという場合は、気に入ったマンションをそのまま残して、新しい支社や営業所といった場所に賃貸アパートなどを借りる選択肢もある。

しかし数年おきに転勤が必要となる営業職などに職種変更になってしまった場合は、定年までそのマンションのある地域に戻れる可能性が低いという理由で買い替えをせざるを得なくなることもある。

家族が増えた（結婚・妊娠）

結婚や妻の妊娠などにより家族が増えた場合も、将来に向けて前向きな理由でのマンション買い替えが検討される形となる。こうした決断をする方々の多くは、独身時代に購入した比較的小さなマンションに住んでいる傾向がある。

また今までずっと独身を通す予定であったのに、想定外の結婚をしたことによりマンション買い替えが必要になるほど大きくライフスタイルが変わるケースも少なくないようだ。

子供が幼稚園や学校に入る年齢に達した

子供の幼稚園入園や小学校入学といったタイミングで、マンション買い替えに挑戦する家族も非常に多い実態がある。例えば、今まで生活していたのが若干小さなマンションだった場合、子供の勉強机などを置くために転居が必要となることもあるだろう。

また子供に身体障害や知的障害などがある場合も、特別学級を有する小学校に入学するためにマンション買い替えを行うケースも多いと言われている。

家族が減った

遠方の大学進学や就職、結婚などにより子供が巣立ち、ふたり暮らしになった夫婦や、離婚によって単身生活になった人達も、現在の家族数に合ったマンションへの買い替えを希望する傾向がある。

また子供が巣立ったことにより老後の生活を考え始めた夫婦の中には、小中学校への通学がしやすいマンションではなく、高齢者2人でも安心して過ごせる設備の整った物件に移りたいと考える方々も意外に多い実態があるようだ。

親の介護が必要になった

遠方に住む両親のうちどちらかが亡くなったことにより、将来的に残された親と一緒に暮らし始めようかと考える人達も、マンション買い替えの決断をする傾向がある。

また独居老人となってしまった親に何らかの病気や異変があった時にも、一緒に生活した方が安心だという理由で部屋数の多いマンションへの引っ越しを検討せざると考える方々が意外に多い実態がある。

遺産相続が始まった

親などの被相続人が亡くなったことによりマンションの扱いに悩まされた時にも、売却という選択肢を選ぶ相続人が非常に多い傾向がある。

また比較的新しいマンション売却により多くのお金が入った場合は、その費用を使ってお墓参りのしやすい霊園近くに自宅を構える相続人も少なくない実態があるようだ。

人間関係トラブルが生じた

隣人の出す騒音やタバコの臭いに耐えられなくなったり、ストーカーやファンに自宅を突き止められてしまったなどのケースでも、マンション買い替えは検討されやすいと言われている。

こうした形で人間関係の問題にリセットをするために行われるマンション買い替えは、価格よりも成約のスピード重視で売却活動などが進められていく実態がある。

理想の物件が見つかった

以前から自分に適当な物件がないか情報収集をしていた人が、不動産会社のサイトなどでより良い物件を見つけた場合にも、マンションの買い替えは発生する。売却活動開始よりも遥かに早くマンション物件が決まった場合、二重ローンなどのリスクが生じやすい後売り（買い先行）という方法で手続きを進めていく形となる。

しかしこちらの手順でマンション買い替えをする人の多くは、何かとリスクの高いダブルローンが組めるだけの経済的余裕があるケースがほとんどのようだ。

マンション買い替えのメリット

上記8つの事例からマンション買い替えが必要となるシーンについて具体的なイメージができたところで、次は当ページの本題とも言える利点を詳しくチェックしていこう。

家族の人数やライフスタイルに合った物件に住める

充実したマンション生活をするためには、家族や自分のライフスタイルに合った間取りの物件を選ぶのが理想となる。

例えば、結婚をして子供が2人生まれているのに、2LDKの小さなマンションで川の字になって寝ているようでは、仕事の疲れなどもとれにくくなると言えるだろう。また逆に子供の成長により家族の人数が少なくなった場合も、コンパクトなマンションへの買い替えをすることで、適度な空間で過ごしやすくなる。

家族の不満や悩みを解消できる

先ほど紹介した事例のとおり、マンションの買い替えは家族の中に生じた悩みや問題の解消目的で行われやすい実態もある。

手続きや活動が面倒、忙しいなどの理由でマンション買い替えをしなければ、家族の抱える不満が増大して離婚などの更に大きな問題に発展しやすくなる。また不便さや人間関係によるストレスが増大すれば、心身に生じた病気の治療に想定外の費用がかかることもあるだろう。

通勤時間の短縮ができる

マンション買い替えによって生じる通勤時間の短縮は、家族コミュニケーションの増加やライフスタイルの充実といった多くのメリットをもたらす。

例えば、今まで往復4時間かかっていた通勤時間を半分に抑えられれば、その時間を使って子供との関係を深められる。また余裕のない毎日を過ごしていると子供や妻の不満などにも気づきにくくなるため、マンション買い替えによって多くの時間を確保することには離婚問題の解消効果もありそうだ。

掃除や光熱費の無駄を削減できる

家族の人数に合わない無駄に広いマンションに住んでいると、全く使っていない部屋に溜まったホコリの掃除に追われることとなる。また全室に床暖房などがついていれば、普段入ることのない部屋に使われている電気代などまで多くかかることになるだろう。

こうした形で子供の成長や離婚などによって人数が少なくなった家族には、適切なサイズのマンションへの買い替えがおすすめとなる。

寂しさから逃れられる

大事な配偶者と離婚や死別をした場合も、マンション買い替えという選択をする人が意外に多い実態がある。長きに渡って思い出を築き上げたマンションを手放すと、新たな暮らしに向かって心機一転できるメリットが得られる。

また家族が少なくなれば広々とした家に自分ひとりで住む寂しさも生じやすくなるため、こうした状況下での買い替えには精神面のさまざまなところに好循環をもたらすとも言えるだろう。

人間関係のリセットもできる

隣人やママ友、ストーカーといった人間関係の煩わしい問題も、マンション買い替えによって良きリセットができる。

また子供が学校で悪質ないじめや仲間はずれの被害に遭っている場合も、無理に関係修復させるのではなくマンション買い替えによる転居・転校といった方法を選ぶ家族が意外に多い実態があるようだ。

新生活に集中できる

転勤などによって引っ越しをせざるを得なくなった時、古いマンションと今の住居との二重生活をするよりも、買い替えによって生活拠点を移してしまった方が、新しい暮らしや仕事に集中しやすくなる。

また異常気象による豪雨災害や地震の多い今の時代は、全国各地に不動産物件を持つことが想定外の不安要素になる可能性も高いと言えそうだ。

まとまった確定資金が得られる

居住頻度が明らかに下がったマンションを売却すれば、次の自宅の購入に使える売却金額が手に入る。これに対して買い替えと比較されることの多い賃貸をした場合は、入居者のいない間は収入がストップする形となってしまうのだ。

こうした形で確定要素の低い賃貸利用と買い替えを比べると、確実にまとまったお金の入ってくる後者を選ぶ売り手が意外に多い傾向がある。

余計な税金がかからない

自分の身の丈に合わない大きく立派なマンションの場合、固定資産税や修繕積立金、管理費といった費用の総額も高くなりやすい傾向がある。こうした物件にいつまでも住み続けていると、年間50万円～100万円もの費用が必要になってくる。

これに対して今の経済状況やライフスタイルに合ったコンパクトで固定資産税なども安いマンションに買い替えると、毎年支払い続けていた無駄な費用の削減も可能になると言えそうだ。

余計な不動産管理もしなくて良い

転勤などによってあまり使わなくなったマンションを賃貸で誰かに使ってもらう場合、その設備に故障などが生じれば、持ち主自身が修理をしなければならなくなる。特にリノベーションをされた中古物件の場合、水道管などの隠れた部分は古いものを使い続ける傾向もあるため、注意が必要だ。

またその物件に出入りが多ければ、その分クリーニングを行う回数も増えると言えるだろう。こうした形で生じる不動産管理の実態を考えると、賃貸よりも買い替えをした方が想定外の出費やトラブルに巻き込まれにくくなる。

マンション暮らしで感じた気づきを次に活かせる

長きに渡ってマンション暮らしをしてきた人が買い替えをする場合、今までの経験をもとに、より理想的なマンション物件を探しやすくなる。

これに対して賃貸暮らしの長い人の場合は、これまで修繕積立金や固定資産税も支払ったことがない状況により、購入後に発生する費用のイメージもかなり難しくなると言えそうだ。こうした形でマンションについて詳しい知識を持つ皆さんは、買い替え時の物件選びも上手に進める傾向が高いと言われている。

マンション買い替えをするデメリット

夫婦関係や健康面などにも好循環をもたらすマンション買い替えにおいても、実際にチャレンジした方々の体験談などに目を通すと、意外と多くのデメリットがあることに気付かされる。また人によっては下記のような経験に対して、難点ではなく失敗やトラブルと捉える方々も少なからず存在しているようだ。

内覧対応前に掃除が必要

まだ住んでいるマンションを売却する場合、写真撮影や内覧対応のために、室内の掃除や片付けなどをしっかり行う必要がある。その物件の第一印象に繋がる部屋掃除は、内覧時の対応以上に大事なポイントになると言われている。

あまりにも汚い部屋にお客様を招くと、マンション内の設備などへの安心感も低下する必要があるため、注意が必要だ。また内覧当日は、マンションの廊下やエントランス、ベランダといった共用部分についてもしっかり掃除を行ってお客様を招き入れるようにして欲しい。

内覧時に立会いが必要

まだ生活中となるマンションの内覧対応は、基本的に売り主が立ち会う形となる。場合によっては仲介業者の担当者が来ることもあるようだが、自分の家の内部を見てもらうと考えれば、売り主自身が説明などをしなければならないと言えるだろう。

内覧の申し込みが非常に多く、また希望日がバラバラである場合は、立ち会うために何度か仕事を休む必要が出てくる点が大きなデメリットとなる。またあまりにもたくさんの立会いをしていると、引越し準備も進まない状況に陥る可能性も高まるようだ。

仲介業者との連絡や決断が面倒

普段あまり誰かと連絡をする機会が少ない人にとって、内覧希望や値引き交渉といった要件で頻繁にメールや電話のくる買い替え完了までの期間は、多大なストレスになることもある。

また一般媒介契約によって複数業者にマンション売却の依頼をしている場合は、さまざまな担当者からの連絡を受けているうちに、その内容を整理しきれなくなることもあるようだ。こうした問題を解消するためには、自分が確実に電話対応できる時間帯などを業者側に教えておくなどの工夫も必要となるだろう。

タイミングの難しいマンション買い替え

マンション買い替え時の失敗やトラブルは、売却のタイミングが原因で起こるケースも非常に多いと言われている。

例えば、次の家が決まっていない段階でマンションを売却する先売りの場合、しばらくの間、賃貸アパートなどの仮住まいが必要となってくる。これに対して自分の気に入った物件を早々と購入する後売りの場合は、古いマンションがいつ売却できるかわからない不安に苛まれることもあるようだ。

マンション買い替えは長期戦

価格相場の調査、仲介業者への申込み、内覧、古い物件の売却、新しい物件探し、引っ越しと非常に多くの作業が必要となるマンション売却の場合、全てのステップが完了するまで2～6ヶ月ほどの期間がかかるのが一般的となっている。

これだけの長きに渡って不動産会社などとのやり取りを行うことを考えると、連絡への返事や内覧対応、引っ越しに向けた荷造りなどをできるだけの余裕も必要不可欠だとなるだろう。また平日に仕事をしている人の場合、家族の協力も欠かせないと考えられる。

通勤時間が変わる

子供の学校へのアクセスに合わせたマンション買い替えをした場合、両親の通勤に支障がでることもある。今までよりも通勤時間が往復2時間ほど長くなれば、それだけ子供たちと一緒にいる余裕や妻の家事や子育てのフォローも難しくなると言えるだろう。

また慣れない長距離通勤は心身に支障をきたすこともあるため、新しいマンションを買う前にしっかりと通勤のシミュレーションをしておくのが理想と言えそうだ。

転校

親の転勤や希望条件に合わせた場合、子供の学区が変わってしまうこともある。こうした形で転校に至った場合は、慣れない学校に通う子供の精神的フォローも必要になってくると言えるだろう。

また転校をすると教材や運動着、制服などの買い替えも必要となるため、単なるマンション購入や引っ越し費用だけでなく、転居によって支払うべき雑費もある程度残しておくべきだと言えそうだ。

二重ローン

古いマンションが自分の希望額で売れない、後売りによって古い物件のローンが残ったままである。こんな事情を抱えている人の場合、新旧2つのローンを支払う必要が出ることもある。

それなりに金銭的余裕がある人なら、ダブルローンによって月々の支払額が2倍ほどになったとしても、そんなに多くのダメージはないと言えるだろう。これに対して2重ローンを組めるだけの収入がない場合は、審査に落ちてしまうこともあるため注意をして欲しい。

2度の確定申告が必要になることもある

マンション買い替えのタイミングによっては、確定申告を2回行う必要が出てくる。

例えば、マンション売却が8月、マンション購入が9月といった形で同年度内に手続きが完了した場合は、特に大きな問題はないと言えるだろう。これに対してマンション買い替えのタイミングが大きくずれることで年をまたいだ場合は、その翌年に売却益（損）の確定申告をする必要が出てくる。

新生活や新物件による不満が生じるリスクもある

妻の大好きなアイランドキッチンや広々としたウォークインクローゼットといった最新機能が詰まったリフォーム済みマンションなどを買った場合、実際に住み始めてから設備の不調や騒音などのトラブルが見えてくることもある。

また近隣住民との関係は実際に付き合い始めてみないとわからない部分も非常に多いため、どんなに慎重にチェックをしてもマンション買い替えには賭けに近いところも少なからずあると言えそうだ。

悪徳業者が多い実態

マンション買い替えによるデメリットとも言える不満を抱えた人の多くは、悪徳業者の両手取引の罠などに引っかかってしまった可能性もある。

自社の顧客のみで不動産売買をしようと考える悪徳業者を利用した場合、自分の希望スケジュールでの売却ができない、タイムリミットが迫っているので金額面で妥協をしてしまうといった状況に陥りやすくなる。また悪徳業者ではこうした問題のカモフラージュをするために、わざわざ内覧会に数人のサクラを送り込んでくることもあるため、会社の比較検討時には注意をして欲しい。

まとめ

今回紹介したように、人気の高いマンション買い替えには意外と多くのデメリットも存在する。しかしこうした難点の多くが売り手の努力次第で緩和できる事を考えると、慎重に業者選定や売却計画を立てる理由や意味もより理解しやすくなると言えるだろう。

また今住んでいるマンションの相場などを知りたい場合は、多くの仲介業者や不動産会社が加盟している一括査定サイトも活用してみて欲しい。

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