2008年に限定1347本が世界中で販売され瞬く間に売れた幻のウイスキー、ラスト・ドロップ50年。歴史などについて触れながら、ラストドロップ50年の買取相場や査定情報についてまとめた。
またラストドロップ50年は、ラストドロップ48年なしでは語れないので、今回は関連の深いラストドロップ48年についても少しだけ触れておいた。自宅で眠っているラストドロップ50年を買い取ってもらいた人は必見である。
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ラストドロップ50年とは
ザ・ラスト・ドロップ・ディスティラーズとは2008年9月よりスコッチウイスキー協会(SWA)に加盟した規模が小さめの蒸留所だ。蒸留所の会長は40年以上もウイスキー業界に携わり、数々の輝かしい功績を修めているジェームズ・エスピー氏で、彼はエリザベス女王の誕生日パーティーにも招待されるほどの実力者である。
そもそもスコッチウイスキーとは
ラストドロップ50年はスコッチウイスキーの一種だが、そもそもスコッチウイスキーとはなんなのか。スコッチウイスキーはその名の通りスコットランドで生産されるウイスキーのことだ。
世界5大ウイスキーの原産地の一つに挙げられるスコットランドは、日本よりも遙か昔からウイスキーの生産をおこなっており600年以上も歴史があるのだ。スコットランドでも6つの地域でによって蒸留所の特徴が分けられるが、ラストドロップ50年はスコットランドのさまざまな地域のモルト原酒とグレーン原酒をブレンドして作られている。
ウイスキーバイブルで96.5点を獲得
ラストドロップ50年の味はウイスキーの精通者にも評価が高い。ウイスキーバイブルとは2004年から毎年出版している、ウイスキー評論家で世界的に有名なジム・マーレー氏によるウイスキーの評価だ。このウイスキーバイブルで2013年・2014年に96.5点の高評価を獲得した。
ジム・マーレーとは毎年1000種類以上ものウイスキーをテイスティングしている、いわゆるテイスターだ。また、このウイスキーバイブルにおいてはのちに説明するラストドロップ48年も、2015年に高評価を獲得している。
ラストドロップ50年の付属品
ラストドロップには付属品として、本革の赤色の箱が付属している。箱の中身はラストドロップ50年の入ったボトルに、50mℓのミニチュアボトル、ラストドロップ50年の商品説明や蒸留所の哲学などが記載されたバウンドブックが封入されている。20ページほどのバウンドブックの一番最後には、個人のウイスキーの感想などを書き留めておけるページも設けてある。
ラストドロップ50年でブレンドされている原酒
ラストドロップ50年は、スコットランドのさまざまな地域のモルト原酒とグレーン原酒を巧みにブレンドしている。現在稼働している蒸留所に加え、すでに閉鎖された蒸留所の原酒も含まれており、最新でも1960年代の原酒を使用していることからいかにラストドロップ50年が歴史を感じさせるウイスキーであることがおわかりいただけるだろう。
モルト原酒の蒸留所は以下のようになっている。
- ・スペイサイド地方のモストウィー蒸留所
- ・コンヴァルモア蒸留所
- ・ハイランド地方のブローラ蒸留所
- ・グレン・アルビン蒸留所
- ・ローランド地方のローズバンク蒸留所
- ・セント・マグダレン蒸留所
グレーンウイスキーの蒸留所は以下のようになっている。
- ・カレドニアン蒸留所
- ・カンバス蒸留所
- ・ノース・オブ・スコットランド蒸留所
ラストドロップ48年との違い
ラストドロップ50年の樽を新しくシェリー樽に移しさらに熟成させたものだ。絶妙なバランスのとれたブレンデッドウイスキーとして、どちらも評価が高いものとなっている。
付属品もラストドロップ50年とほとんど変わらない。本革の箱、替栓、ミニボトル、バウンドブックがそれぞれついてくる。色はラストドロップ50年が赤色になっているのに対し、48年は緑となっている。
ラストドロップ50年の特徴
50年間じっくり寝かせたラストドロップ50年のうち後半の27年間はアメリカオーク樽、さらに最後はシェリー樽で熟成されている。そしてその製法はノンチルフィルタード、カスクストレングスだ。この2つを詳しく説明していこう。
ノンチルフィルタード
冷却濾過をしていないという意味合いでノンチルフィルタードと呼ばれる。通常のウイスキーは熟成の過程で温度が低くなると、ウイスキーの香味成分が白くなる。それを防ぐために瓶詰めする前に0〜5度まで冷却濾過をするのだが、ラストドロップ はこの冷却濾過を全くしていないノンチルフィルタードのウイスキーとなる。ラストドロップ以外にも、富士山麓や竹鶴21年が冷却濾過をしていないノンチルフィルタードのウイスキーとなる。
カスクストレングス
カスクとは木樽、ストレングスとは強いという意味がある。つまり、木樽で長い年月をかけて熟成したウイスキーのことを指す。ラストドロップは何種類もの原酒を加水せずにブレンドしているということだ。そのため味わいが非常に重厚である。
加水したウイスキーはアルコール度数が37%もしくは43%に調整される。ラストドロップがアルコールが50.9度というのは加水していなからでもある。ちなみにカスクストレングスに対し、他の原酒と混ぜず加水もしないウイスキーのことをシングルカスクと呼ぶ。
買取相場・査定情報
Amazonでは現在48年が520,000円で販売されている。ウイスキーの中でもかなり高額の部類だ。では買取価格はどうなっているのか。酒専門買取業者、そしてフリマアプリのメルカリやネットオークション大手のヤフオクの相場も合わせて調査してみた。
しかし詳しい金額は提示されておらず、実績としてラストドロップ50年の名を挙げている買取業者も少なかった。近年、レアなお酒が活発に出品されているメルカリでも出品はなかった。
またラストドロップ50年ではないがヤフオクでラストドロップ48年が1,000円スタートで出品、入札件数155件の352,333円で落札されていた。1,000円スタートがここまで金額が伸びるということは、ラストドロップにはそれだけの価値があるということなのだろう。ラストドロップ50年も同じくらいの金額が期待できるかもしれない。
ちなみに買取ではないが、買取専門店の大阪キングラムではラストドロップ50年を税込378,000円で販売している。箱、ミニボトルなど付属品もそろっており、店頭のみの購入が可能である。
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
お酒を売るときの注意点
飲まないラストドロップ50年を査定に出す際にちょっとだけ心がけておきたいポイントがあるので以下にまとめた。3つのポイントをおさえて、なるべく高額買取をしてもらえるようにしよう。
事前にボトルや箱はきれいにしておく
年数が経過している場合はどうしても経年劣化でラベルの色褪せや剥がれ、ボトル自体にも傷がついてしまっていたりする。修復できない傷は仕方がないが、ある程度こちらで取り除けるホコリなどは拭いておくようにしよう。
また、傷や汚れなどがあっても喜んで買い取ってくれる業者もいる。しかし逆に傷や汚れなどを査定額ダウンの対象にしてしまう業者もいる。あまりにもひどいと買い取ってくれないところもあるので、なるべくなら査定に出す際はある程度こちらで汚れをとっておき、その上で多少の劣化でも大目に見積もってくれる業者を選ぶようにしたいところだ。
付属品をそろえておく
ラストドロップ50年の場合、本革の赤い箱、替栓、バウンドブック、ミニボトルがセットでついてくる。査定に出す際はこれら付属品は全部そろえてから出そう。業者によっては付属品の有無で10,000円〜20,000円以上も差が出てくる場合がある。今回のラストドロップ50年の場合、箱が本革製であるため、価値はかなり高いものと捉えてもいいだろう。
もし付属品を処分してしまったというときには、タイミングが良ければメルカリやヤフオクで販売されていることがあるのでチェックしてみてもいいだろう。現に、空き瓶などが売っているケースが多々ある。今はまだ査定に出す段階ではなくても、もし処分してしまっていることがあればぜひそろえておこう。
まとめて査定に出そう
多くのリサイクル業者では、1品よりも複数品まとめて査定に出した方が査定額をUPしてくれる。もしラストドロップ50年以外にも、高額査定に繋がりそうなお酒があれば思い切ってまとめて査定してもらおう。
査定してもらうだけなら無料でできる業者も多く、査定後に売却を取りやめすることも可能だ。そのためまずはまとめて出してみて、査定額次第で手元に置いておくか、もしくは売却するか決めることをおすすめする。
ネットの無料一括見積りも利用しよう
複数の業者に査定を出すのはかなり骨の折れる作業だ。店頭に直接出すのも大変で宅配も梱包作業に手間がかかる。最近ではLINEの友達追加だけで写真を送って査定してもらえるサービスも増えてきているが、それも業者ごとにおこなっていたら時間もかかってしまう。
そこでおすすめなのが、ネットの無料一括見積りサービスだ。お酒の銘柄、年式を選べば一発で業者の見積り価格が表示される。その中から一番買取額が高い業者を選べばいいだけだ。
ラストドロップ50年は買取業者が詳しい査定額を提示していないため、1件1件問い合わせをしなければならない。少しでも便利なサービスを利用して高額買取をしてもらおう。
まとめ
ラストドロップ50年の買取額はどこの業者も金額を提示していなかった。現在ではAmazon、楽天、さらにはショップなどで購入できることから積極的に売りには出されないのかもしれない。ただオークションでは350,000円程で落札されていることから、同等の金額で売れる期待は持てるだろう。
もし手元にあるラストドロップ50年を売りに出す際はできるだけ付属品をそろえてから査定を依頼しよう。また、あらかじめ汚れなどをしっかり取り除いてから一括見積りしてもらうようにすることをおすすめする。