ルイヴィトン製のバッグの中でも、ハムプステッドはゴージャスな印象を与えるバッグのひとつである。表面のゴールドプレートが高級感を演出しており、普段使い・ビジネスのいずれに用いても存在感を示すことができるだろう。現在では公式サイトでの取り扱いはないものの、中古市場で根強い人気のあるバッグだ。今回は、そんなハムプステッドについて、買取相場・査定情報をご紹介する。
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ルイヴィトン ハムプステッドとは?
ハムプステッド、もしくはハムステッドという地名に心当たりのある方は多いのではないだろうか。その名前からはバッグ自体の芸術性が高いルイヴィトンならではの都市をイメージしたデザインであることがうかがえる。
ハムプステッドはイギリスの高級住宅街
ハムプステッドは、イギリスでは著名人が暮らす高級住宅街である。ロンドンの観光地としてそれほど知名度はないものの、知る人ぞ知る魅力的な地域だ。ロンドンにおけるもっとも美しい住宅街の一つとして、地元民に愛されている。個人経営の店が連なり、ウインドウショッピングも楽しめる。
ハムプステッドにあるヒース公園は、320haという広大な敷地を持っていて、多くの人が憩いの場所として利用している。ケンウッドハウスには有名な絵画が展示されており、建物自体の美しさも魅力だ。このような美しい街並みを歩くハイセンスな女性たちをイメージしたのが、ハムプステッドなのだろう。
ラインはスタンダードな2種類
中古市場において、ハムプステッドのラインは2種類がラインナップされている。いわゆる限定ラインは高値で取引されている様子はなく、基本はダミエとダミエ・アズールの2種類だ。以下に、それぞれの特徴について触れていく。
ダミエ
ルイヴィトンのトランクが流行していた19世紀末に誕生したライン。実は、一時的に廃止になった歴史を持つが現代においてはスタンダードで価値が落ちないラインのひとつに数えられる。一般的にはダークブラウンとモカベージュの2色で構成されているラインをダミエと呼ぶが、ダミエという名称は略称で正式名称はダミエ・エベヌとなる。
エベヌとは黒檀(こくたん)の意で、黒檀自体は非常に高級な木材の種類を指し、日本では仏壇などに用いられる。2色の正方形を交互に配置したデザインは、実は日本の市松模様がルーツというのは有名な話。
ダミエ・アズール
こちらは白を基調としたダミエであり、イタリアのリゾート地(地中海沿岸)リビエラの砂浜・海が織りなすコントラストをイメージしている。配色は一見単調に見えるものの非常に鮮やかで、その存在感は非常に強いラインのひとつ。
エベヌと比較すると価値はやや劣る傾向にあるが、それは経年劣化にさらされやすい色合いだからであってライン自体が低く評価されているわけではない。中古市場では、度々高額買取となるモデルが見受けられる。
ハムプステッドの大きさは3種類
ハムプステッドには3種類のサイズが用意されている。以下で詳細を見ていこう。
PM
日本人の体形から考えるともっとも使い勝手のよいサイズ感。横28cm・高さ24cm・奥行17.5cmで、普段使いにおける収納力は申し分ない。ゴールドプレートの存在感が強く、肩にかけて持ち歩くと見る人が見れば一目で分かる。
開口部はフック式となっていて、内ポケットは2つ、内部で携帯ポケットが分かれているデザインだ。両サイドにはスナップボタンがあり、マチの幅を調節できる。
MM
PMよりも一回り大きいサイズとなっていて、サイズは横34.5cm・高さ28.5cm・高さ17cmとなっている。PMもそうだが、バッグの四つ角には革による補強がされ、多少すれるくらいでは傷まない。A4クリアファイルを横にして入る大きさで化粧ポーチ・へアアイロンなども入れて持ち歩ける。長さ調節も可能なハンドルを持ち、3段階の調節が可能。
GM
あまり品数はないものの、わずかながらGMも存在する。サイズは横36cm・高さ33cm・奥行20.5cm。PMと比較すると同じ種類のバッグとは思えないほどの収納力を誇り、一見するとトートバッグにも見える。
非常にゆったりとした印象で、もしデイリーユースに活用するならこのサイズ。残念ながら中古市場で購入できる種類や数は限られているが、価格帯が手ごろなら検討しても良いだろう。
ハムプステッドの買取相場
続いては、ハムプステッドの買取相場について解説を進めていく。数の上ではPMが圧倒的多数となるが、価格帯で圧倒的に優遇されているというわけではないから、その点は要注意だ。
新品扱いはしてもらえないと考えよう
ハムプステッドは、PMを中心に中古市場で多くの数が取引されている。状態の良し悪しによって違いはあるものの、おおむね20,000円~70,000円という価格帯が主流となる。中には高額買取が期待できる状態のものもあるが、公式サイトでハムプステッドは販売されていないため、実質廃盤に近い取り扱いとなるだろう。
また、ダミエ・アズールは表面のくたびれ感が価格に反映されていると思われるケースも見られる。ざっくり計算して、40,000円を超える買取額となった場合は、高額買取の部類に入るものと考えておきたい。
売値を見るとMMがやや有利か
中古市場の売値ベースで買取相場を考えてみるとMMにやや分がある印象だ。最高額クラスでは160,000円近い売値となっており、中古良品として5~6割の価格で買取されたと考えても、100,000円近い買取額が期待できる。
PMの最高額売値は10,000円ほど下がって150,000円ほど。決して悪い数字ではないが、当然買取額も値は落ちる。自分が持っているバッグのサイズに応じてやや金額に影響が出るものの少なくともPM・MMに関してはそこまで神経質になる必要はない。複数の業者から相見積もりをもらい、そこから検討していこう。
なお、ラインの違いはそれほど考慮されず、あくまでも状態が反映されるものと考えてよい。エベヌだから高い、アズールだから安いということではなく、あくまでも見た目の状態が肝心ということだ。
GMは他2サイズに比べるとやや不利か
GMに関して言うとPM・MMと比較してやや価格帯は不利な傾向が見られる。状態が非常に良いものであっても、売値ベースで100,000円程度だから中古良品であっても正味50,000~60,000円の値になる。
もちろん、状態が悪くなればその分値段も落ちるので、10,000円以下の買取も覚悟しておかなければならない。ただ、状態の見立てや価値判断は業者によって変わるから、相見積もりをしっかり取ることが基本戦略だ。
ハムプステッドの査定基準とは
次にハムプステッドの査定基準となるポイントをいくつかご紹介していく。見た目的に目立つ部分がいくつかあるため、それらに焦点をあててチェックしていこう。
汚れの目立ち具合はアズール側が不利
ダミエ・アズールは白を基調としたラインであることから、どうしても汚れが目立ちやすいという難点がある。未使用品であれば高評価につながるものの使用感があると途端に買取額は低くなる。革部分の色焼けなども、もともとがダークブラウンベースのエベヌと比較すると目立ちやすいし、風格よりもチープな印象につながりやすい。
この点はそもそものデザインに問題があるため、多少はいたしかたないところではあるが、エベヌの方が価格変動は少ないものと考えて差し支えない。また、アズールだからといって極端に買取額が減少することはないから、まずは査定を受けてどのくらいの金額に落ち着くのかをチェックしておこう。
プレートの状態やバッグの内部にも気を配る
金属に関する部分は査定する側も念入りに見る。見た目的に傷が目立つ時点で商品としての価値は大きく減少するからだ。一例として、ゴールドプレートの修繕は、金属であることから素人には難しい。何らかの形で傷が付いてしまったら、その点がマイナスに働くことは覚悟する必要があるだろう。
プレート以外であれば、ストラップ部分の留め具や内部ファスナーなど、金属部分の傷みは一通りチェックされるものと考えて良い。もちろん、ファスナーとして機能しないようであれば、その点は大きくマイナスされる。
大前提として、何らかの機能が求められるパーツは、標準的な機能を備えていなければ価値は大きく下がってしまう。価格帯を見る限り、ハムプステッドは修繕を施した分の元を取れる買取額が出るモデルとは言いにくいため、その他の状態に自信があるなら修繕を検討するという流れになるだろう。
自分にできることは全ておこなう
どのバッグにも共通して言えることではあるが、ハムプステッドを高値で売却したいのならば、やはり自分ができるケアをしっかりおこなうことが近道になる。普段使いで型崩れや色焼けなどが発生することは避けられないものの汚れ・ニオイのケアは自分でもある程度は可能だ。
保管場所
まず、現段階でそこまで持ち主のクセが付いていないなら、保管場所を検討しよう。バッグハンガーなどがあるなら極力それを使い、バッグの中に長い間モノを入れておかないようにすることが大事になってくる。持ち主のクセを極力減らしていくことが重要だ。
汚れ・シミ
次に、汚れを落とすこと。長い時間を経過してシミが付いてしまった場合、クリーナーを使わなければ取れないケースは珍しくない。その場合、あまりに広範囲にわたってシミが付いているとかえってクリーナーによりツヤが失われる可能性がある。
雨ジミなどは、それほど目立たないものならクリーナーで落とせる。また、ホコリなら乾拭き、もしくは水をわずかに含ませた布で拭き取る選択肢もある。
ニオイ
ニオイについてはあまり気にしない人も多いが、誰しも自分の気に入らないニオイの付いたバッグは使いたくないと思うものだ。押し入れなどに長年入れて染み付いたカビ臭いニオイの他には、意外かもしれないが香水もマイナスポイントとなる。お茶やコーヒーを飲む人は、出がらしを布に包んで入れておくと消臭になる。
重曹をふりかけて拭き取ったり、重曹を入れたビニール袋に入れてニオイを取る方法もある。もちろん、市販の消臭剤を使っても良い。汚れと比較するとニオイは素人でもある程度改善できる余地があるため、試してみると良いだろう。
メルカリなどで売却した場合の相場
ここまで、ハムプステッドの買取相場・査定情報についてご紹介してきた。ここからは、ハムプステッドをメルカリなどの個人取引で売却した場合の買取相場についてご紹介する。
メルカリでは高額買取の実績も見られる
ハムプステッドのメルカリにおける買取価格を見てみると、SOLD品では116,500円でアズールが売却されていた。最低価格も29,800円と良好で極端に状態が悪くなければ何らかの形で売れることが期待できるはずだ。
メッセージの中には、夏にかけてアズールの市場価値が上がるという視点から売値を付けていて、それを理由に値下げをしない方針で出品していた出品者もいるようだ。とはいえ、それでも何とかして値下げを交渉するユーザーも少なくなく、このあたりの交渉をどう切り上げるかが高額で販売する際の焦点となるだろう。
ちなみに2019年5月時点で出品されている中で、未だSOLDとなっていないものの最高額は110,000円となっている。中古市場の売値からするとやや安値ではあるものの、少々敷居が高いという印象は否めない。今後の展開が注目されるところだ。
ヤフオクはメルカリほど値が伸びない
ヤフオクの落札相場をチェックすると全体的にメルカリよりも低調な印象を受ける。2019年5月時点で、ストア商品最高額が85,500円だから、そこまで値幅がオークションで大きく揺れ動くことはなさそうだ。最低額は23,000円台となっていて、そこまで低くはないものの、それならメルカリで販売しても大差ないのではないかと思ってしまう。
オークションは原則として安値を求めるものであると痛感する結果が出た。1円スタートからの最高額は50,309円となっている。画像は確認できなかったが、入札数は63件だから、それなりに人気となったのだろうと推察できる。
なお、サイズ感としてはPM・MMがその多くを占め、GMは見あたらなかった。ただ、これからGMの希少価値が高まるかと言えば、中古市場の価格帯を見る限りは楽観視できない。GMを売るなら、査定額に納得がいかなかった際の最後の砦として考えておこう。
ラクマは中古市場の相場より高値の売値が目立つ
ラクマにおける売値をチェックすると一般的な中古市場の相場と比較して、やや高値の売値が目立つ結果となった。美品と称したものが170,000円など高値で売られているが、神経質な方は新品をお求めくださいとの表記があることから一応は中古品なのだろうと推察できる。
SOLDの最高額が120,000円であることから推察するに相場観を反映した金額でなければ、やはり売れ残ってしまうのは必須だろう。売れる商品の傾向として、写真を数多く添付して状態をチェックできるようにしていることや商品説明や出品者情報を丁寧に書いているものが良く見られる。
逆に、商品写真をデコレートしていたり、メッセージの内容や表記が軽すぎたりする出品者は、状態が良さそうでも不審に感じられて売れ残っているのではないかと推察される。全ての出品者にあてはまる傾向とは言えないものの実際に出品する際は注意しておきたいところだ。
まとめ
以上、ルイヴィトン・ハムプステッドの買取相場や査定情報についてご紹介してきた。基本的にダミエのみのラインであり、サイズはPM・MMに関して言えばそこまで売るのに困ることはないだろう。GMはニーズが少ないのか低調なものの査定先やフリマアプリなどを選べば、そこまで低い買取額になることはないと推察される。
最後にハムプステッドの査定額を少しでも高くするために必要なことをお伝えする。それは、相見積もりをより多く取ることだ。バッグの査定額は、業者によって大差ないと考えている人も多いだろう。しかし、必ずしもそうとは言えない。それぞれの業者で定める基準も違うし、そのときのタイミングによって高値で取引される場合もある。
買取額を変動させる要素がある以上、数多くの店舗のデータを取っておきたいところだ。また、実際にバッグを買い取ってもらう場合、他のバッグと抱き合わせで売るという方法も良く用いられる。他のブランド品も含め、使わなくなったバッグがあるのなら、それらと一緒に査定を依頼することをおすすめする。
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