車を売るならできるだけ高く売りたい、買うなら安く買いたい・・・そんなときに利用したいのがヤフオクなどのネットオークションだ。オークションなら入札が増えれば高額買取になるし、欲しい車も格安で手に入れることもできる。
その一方、ネットオークションならではのデメリットやトラブルもあるので注意が必要だ。中古車買取業者に車を売るのも良いが、あくまで納得がいく価格で取引がしたいという人も少なくない。
そんな人のために、本コラムではヤフオクでの車の販売方法について詳しく解説していく。

20% Cooler Car / Qeteshpony
CONTENTS
こちらのページには広告パートナーが含まれる場合があります。掲載されている買取価格は公開日のみ有効で、その後の相場変動、各企業の在庫状況、実物の状態などにより変動する可能性があります。
売りたい車の相場を知ろう
まず、売りたい車の相場を知っておこう。その為にネットの査定額比較サイトなどでおおよその目安金額は掴んでおくことをおすすめする。こうしておけば、不用意に安い金額で取引してしまうことも防げるし、値段が上がった場合の達成感を味わうこともできる。
また、商品情報も仕入れることができる場合もあるので、商品ページを充実させる際、有利になることもあるだろう。
ネットだけでなく、あえて買取業者に出張見積もりに来てもらう方法もある。いずれにしても事前情報は正確に把握しておく必要がある。
必要手続きと必要書類について
自動車をヤフオクで売る際に最も注意すべきなのが、これから解説する手続きと、必要となる書類である。分かりやすくまとめているので是非目を通して欲しい。
自動車取引ガイドに必ず目を通そう
オークションは業者を介さない為当たり前だが全ての手続きを個人の自己責任で行わなければならない。個人対個人のやりとりはトラブルも多いのが常であるので、しっかりとした取引を行う為にも、自分で正確な知識、売りたい車の状態を事前に把握しておくことが必ず必要である。
もし詳しくない方の場合は、あえてオークションではなく業者を使う方法も視野に入れておいたほうが無難であるとも言える。ヤフオクの場合は、自動車取引ガイドのページが存在している。まず事前にしっかり自分の目で確かめ読んでおくことをおすすめする。
廃車手続き、各種証明書、委任状を忘れずに
自動車取引の場合は廃車手続きを済ませた上で取引するほうがよいだろう。名義変更は必須項目である。だが、悪質な場合名義を変更しないまま売った自動車を乗り回されてしまうトラブルもある。
もし万が一名義変更前に落札者が事故にあったとしたら、譲渡済みであり無関係という関係性が立証できなかった場合億単位の請求問題にまで発展しかねない危険性があるのである。
その為、まずは廃車手続きを済ませておいたほうが無難である。名義変更の為には車体以外に以下の書類を用意しよう。車検証、自動車損害賠償保険証明書、自動車納税証明書、自動車リサイクル券。
また、名義変更を落札者が行う場合は以下の書類も用意しよう。印鑑証明書、譲渡証明書(押印が必須)、委任状(押印が必須)。
廃車手続き、名義変更手続きには各手数料がかかる。住んでいる地域で行う必要がある為、各手続きのやり方をネットで検索しておき、やり方を把握しておこう。また、可能ならば売買契約書は作っておいたほうが後々のトラブルを回避できる。
不安があれば専門家に頼もう
信用できる行政書士の手を介してでも作っておいたほうが賢明ではある。特に名義変更に関してはトラブルの元なので、よく自分でもやり方を把握しておき、落札者に間違いなく名義が変更されるようにしておこう。そして、切り替わった確認まで済ませよう。
後から実は名義が変わっていなかったとなると厄介事に発展しかねない。とはいえ、オークション利用者が悪質な方ばかりというわけではない。ただ単純によくやり方がわかっていないだけの方もいる。出品者は必要な手続きを自分で把握しておき、やり方を落札者に教えながら取引したほうが賢明であると言えるだろう。
具体的な出品の流れと注意点
ヤフオクで出品する流れとしては、各ガイドに従って詳細情報と写真をアップすれば出品できる。写真は貴重な情報源になるとので様々な角度から用意しておいた方がよいだろう。10枚まで登録可能である。商品情報に関してもアピールポイントなどを明確に記載し、充実させておくとよいだろう。
また、商品が大物である為、落札希望者から細かい質問がくることもある。後々トラブルに発展する可能性を無くす為にも、詳しく丁寧に答えられるようにしておこう。オークション利用者の中には、ヤフオクで希望の車の目星をつけておいて、実際の取引は親しい車屋に依頼している場合もある。
その場合相手はプロであるので、出品者にもそれ相応の知識が求められてくる。わからなければ調べて、誠実な対応を心がけるとよいだろう。双方の認識違いを潰しておけばそれだけトラブルに発展する可能性は低くなるので活用しておくのが手である。
出品のリスク、取引上発生する費用
自動車をヤフオクで売却する上で最も注意すべきなのが、名義変更を始めとした各種手続きと書類の必要性である。下記に分かりやすくまとめてみたので、是非とも参考にして欲しい。
情報収集は怠らずに
また、落札者IDから情報を調べておくことは必要であると思われる。あまりに評判が悪い落札者の場合は、騙されてしまうリスクもあるので、購入に前向きだったとしても対応は慎重にしておいた方がよいだろう。落札が決まったら商品譲渡である。
その際に名義変更に必要な書類を渡そう。必要書類が揃っていれば手続き自体は即日対応ですぐ済むものである。商品譲渡の際の送料に関しても、事前に詰めておこう。一番簡単なのは、落札者に引取りに来てもらう方法である。落札者の住んでいる地域によっても事情は変わってくる。
合理的な比較、計算が大切
株式会社ゼロのような陸送会社を使用する場合もあることを頭に入れておこう。手数料に関して言えば、出品システム利用料 3,024円、落札システム利用料3,024円。計6,048円は最低額として出品時、落札時にそれぞれ出品者負担することになる。
また、ヤフオクプレミアム会員月額利用料として410円もかかる。この他に、名義変更などの各種手続き料、また税金の支払い等でお金がかかる場合もある。自動車の状態、売る時期によってかかる手数料を把握しておこう。

名義変更のトラブル
ネットオークションでいちばん多く発生するのが名義変更のトラブルだ。オークションで車を買ったり売ったりするということはお互いの車の権利が移るということだから、必ず名義変更をしなければならない。
名義変更をしないと売却後に自動車納税通知が出品者に送られたり、購入者が駐禁や違反を犯したときも違反通知が出品者にいってしまうことがある。
ネットオークションで車を売買する際はお互いが名義変更についての強い意識を持っていなければならない。「名義変更は時間がかかるのでしばらく待ってほしい」と言ってくる落札者もいるが、そういう落札者に限って全然名義変更をしようとしないケースが多い。
電話をしてもつながらない、音信不通になってしまった・・・となってしまうとなおさら不信感も募る。
名義変更は売買が成立したと同時に行うことが鉄則だ。何ヶ月かずらしてほしい・・・という言葉を簡単に了解せずに素早く名義変更を働きかけよう。
中古車の故障や価格に関するトラブル
中古自動車のオークションでは故障のトラブルも起こりやすい。出品時は問題なかったのに、落札者に車を売り渡した後に故障が発覚した・・・というケースもある。
この場合、落札者は「故障品を買わされた!」とクレームを言ってきてトラブルになってしまう。また狙っていた中古車を格安で買えたのに詳しくチェックしてみたら不具合や故障部分が見つかった・・・という逆のパターンもある。
中古車を出品する場合は落札者のクレームを受けないように入念に車のチェックをしなければならない。細かな部分の不具合も見逃さないようにしよう。買う側も故障品を買わされないよう注意が必要だ。
またネットオークションで車を売買する場合は、事前にネットでその中古車の相場を調べて買取価格比較を行ったほうが金銭的なミスも出にくくなる。
悪徳業者に注意
ネットオークションで売買する場合は悪徳業者に注意しなければならない。悪徳業者は車をできるだけ高く売ろうと様々な手口でデータを改ざんしてくる。
その典型的なのが「メーター改ざん」である。走行距離が記されたメーターの数値は中古車の売買において価格の目安ともなる。当然、走行距離が短いと高価格になり、長い価格は下がる。
その点につけこんで悪徳業者はメーターを巻き戻して数値を改ざんし、あたかも走行距離が短い中古車のように見せかけてくるのだ。これに騙されると走行距離が長い車を高い価格で買わされてしまうことになる。
現在、中古車のネットオークション出品においてはメーターを含めたデータが一元管理されており、それがメーター改ざんの防止につながっている。しかし、こうした管理をかいくぐって改ざんがなされることも多いので注意が必要になる。
車の出品代行を行う業者のなかにも悪徳業者は存在する。この手の業者でいちばん多いのが、落札価格を偽って提示してくるということだ。実際に落札された価格よりも低い価格を出品依頼者に報告することで、差し引き分で儲けようという手口だ。
ほかにも高額な手数料をあとになって請求されるということもある。このような悪徳業者の手口にはまらないよう事前に契約内容をしっかりチェックしておく必要がある。
まとめ
中古の自動車をヤフオクなどで出品する際には全てが個人の自己責任になるため、トラブルに巻き込まれないように細心の注意を払って取引を行おう。