クリュッグ(Krug)は、高品質なシャンパンを製造するシャンパンメーカーである。”シャンパンの帝王”とも呼ばれ、シャンパン愛好家からは高い評価をつけられている。クリュッグはぶどうはもちろんのこと、樽にも強いこだわり持っていてメンテナンスを欠かさないことで高品質のシャンパンを製造し続けている。
今回は、そんなクリュッグの中でも、一般的な種類から高額な種類まで幅広く紹介していく。
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クリュッグとは
クリュッグは、フランス北部のシャンパンメーカーの1つである。特に、クリュッグの製造するシャンパンは、最高級品として知られ、その品質に対するこだわりは強く”シャンパンの帝王”と呼ばれている。また、その愛好家は”クリュギスト”と呼ばれ、世界各地に存在している。
他のシャンパンメーカーを牽引する存在でありつつ、受け継がれてきた伝統を大切にしているため、世界で絶大な賞賛を受けている。
特徴
クリュッグが好きなシャンパン愛好家を”クリュギスト”と呼ぶ。ここまでクリュッグを支持する愛好家がいるのは、高い価格でありながらも、芳醇な香りと味を楽しめるからだ。この香りと味をつくっているのが、手間とコストがかかる伝統的な製法である。使用することで高品質なシャンパンを製造することができる。
また、クリュッグは価格の高いシャンパンとして知られている。それは、製造に手間がかかるため労力がかかり、生産量が少ないためだ。
製法
クリュッグの製法は、創業以来150年以上に渡り、引き継がれてきた製法である。
その製法は、ブドウ畑から選び抜かれた最高のブドウを使い、一次発酵の際に225リットルのフレンチオーク樽を使用し、年代の違うワインをブレンドして醸造する方法である。これは、手間の掛かる伝統的な醸造法であるため、労力がかかり、製造される量が少ない。また、フレンチオーク樽に入ったワインは、天候に左右されやすいため、シャンパンの出来映えは環境に左右されるところが大きくなってしまう。
このようにクリュッグは、複雑な要素が絡み合ったシャンパンであることから”交響曲”と呼ばれることがある。
歴史
クリュッグは、1843年にドイツのヨーゼル・クリュッグによって創業された。クリュッグのシャンパンは創業されてからすぐに人気を博し、19世紀後半には、フランス国外にまでその名を轟かせた。同じヨーロッパのイギリスでは高値で売買されていたようだ。
第二次世界大戦後には、年代の異なるワインをブレンドして醸造する製法を確立し、1999年にルイ ヴィトン(LVMH)のグループの傘下に入ったが、伝統的な製法は今も守られている。
品薄になりつつある
クリュッグのシャンパンは、常に品薄の状態である。その理由が、元々の製造量の少なさと日本国内の入荷本数が割りあて制になったためである。特に、クリュッググランドキュヴェは、1本あたり2万円前後の値段のためクリュッグのシャンパンの中でも割安感があり、高級サロンやクラブなどでも需要が大きいため、品薄状態が続いているようだ。
クリュッグの人気の種類
クリュッグのシャンパンは、最も有名なグランドキュヴェをはじめとして、ロゼ、ヴィンテージ、クロデュメニル、クロダンボネ、コレクションなどの求めやすいものから高級品までさまざまな種類があり、そのどれもが人気のシャンパンとなっている。樽発酵から酸化状態まで、それぞれに特徴があるので、以下ではクリュッグのシャンパンの種類ごとの魅力が伝わるように紹介していこう。
クリュッググランドキュヴェ
クリュッググランドキュヴェは、クリュッグの代表的な銘柄である。120種以上のワインをブレンドすることで、シナモンなどの甘いスパイスの香りやキノコのような複雑な香り、また、樽発酵による酸化状態による香りによって、まるで古酒のような魅力がある。
120種類のブレンドしたワインのうち、30%~50%はリザーブワインであるため、ワインの品質は高いままである。また、樽発酵の他に瓶内熟成を7年間に渡りおこなっているため、ヴィンテージシャンパンのような硬い味わいがある。
クリュッグロゼ
クリュッグロゼは、ベースワインに赤ワインをブレンドするアッサンブラージュ法によって製造されている。このブレンドにより淡いピンク色のシャンパンができあがる。
クリュッグシャンパン愛好家の”クリュギスト”からは、シャンパンの域を超越した風味と絶賛されていて、その品質の高さに絶大な支持を受けている。味わいは、はちみつのような甘い香りにバターのような香ばしさを感じられるようだ。
クリュッグヴィンテージ
シャンパンの王様であるクリュッグが、最高のヴィンテージシャンパンをつくれると判断したときにだけ製造するのがクリュッグヴィンテージである。限定生産のため、市場に出回る本数が少なく価値が高い。
クリュッグは、”その年だからこその味わいでなければ、クリュッグヴィンテージは出さない”というほど、こだわりの詰まったシャンパンとして有名である。ヴィンテージシャンパンのため、古ければ古いほど値段が高くなる傾向にあるようだ。
クリュッグクロデュメニル
クリュッグクロデュメニルは、シャンパンの帝王と呼ばれている。クリュッグのシャンパンの中でも最高級レベルで、年間に生産する本数が12,000本前後と少ないのが特徴だ。年間の生産本数が少ない理由としては、限られた畑で栽培されたシャルドネしか使わないこだわりのためである。また、シャルドネの育成方法も特徴的で、石垣で回りを固めた畑で栽培をしているとのことだ。
クリュッグクロダンボネ
クリュッグクロダンボネは、最高峰といわれるシャンパンである。単一の畑で育てられたブドウを12年熟成するなど、最高峰に相応しい手間暇がかかっている。また、生産数量もごくわずかで、1年で2,000本しか製造されない。その理由が、アンボネ村の0.68ヘクタールの小さな畑で作っているぶどうしか使用しないためである。
クリュッグクロダンボネは長い年月をかけて熟成され、かつ熟成させる本数が少ないので値段が高いのは至極当然である。
クリュッグコレクション
クリュッグコレクションは、クリュッグが、最高のヴィンテージシャンパンを作れると判断した時にだけ製造するクリュッグヴィンテージから、さらに選び抜いたシャンパンのみを長期熟成させたものである。ヴィンテージシャンパンであるため、古ければ古いほどその値段は高くなる傾向にある。
クリュッグコレクションの中でも、最近リリースされたクリュッグ2004について紹介すると、前回リリースされたクリュッグ2003の収穫年と比べて、豊作に恵まれたため出荷数量が多い。ニックネームは”輝く爽やかさ”で、後味にレモンのような柑橘系の香りが漂うといわれている。
クリュッグコレクションは、時間が経てば経つほど値段が上がる傾向にあり、適切な保存ができるのであれば、手元に置いておくと良い。
クリュッグの買取相場
紹介した通りクリュッグにはいろいろな種類があるが、ここではそれぞれの相場を見ていく。
クリュッググランドキュヴェ
クリュッググランドキュヴェのヴィンテージ表記がないのは「ノンヴィンテージだからではなく、マルチビンテージだからだ」という言葉がある。これは、30%~50%のリザーブワインがブレンドされているから出た言葉である。そんな言葉をかけてくれるファンがいるクリュッググランドキュヴェの買取相場は12,000円前後(2019年2月25日現在)だ。
クリュッグロゼ
クリュッグロゼの買取相場は13,000円前後(2019年2月25日現在)だ。ピンク色のラベルと淡いピンク色のシャンパンは、”官能的”ともいわれ、女性にプレゼントをすると喜ばれるといわれている。そのため、クラブが近くにある店舗に査定依頼をすると、わずかだが買取額のアップが望める。
クリュッグヴィンテージ
クリュッグヴィンテージの買取相場は15,000円前後(2019年2月25日現在)だ。2000年代に販売されたクリュッグヴィンテージの買取価格は低く、1980年代のクリュッグヴィンテージは買取価格が高くなる傾向にある。そのため、年代はしっかりと確認する必要がありそうだ。
クロリュッグクロデュメニル
クリュッグクロデュメニルの買取相場は60,000円前後(2019年2月25日現在)だ。クリュッグの希望小売価格は100,000円で、お店で飲むような場合は100,000円を超えることもざらにあるようだ。その希少性ゆえ、他のシャンパンと比較をしても、超高額な部類に入る。
クリュッグクロダンボネ
クリュッグクロダンボネの買取相場は150,000円前後(2019年2月25日現在)だ。クリュッグの中でも、ひときわ高い買取価格には理由がある。それは、希少価値が高いことと長年の熟成が必要なヴィンテージシャンパンだからである。値段だけでみれば、クリュッグの中では間違いなく最高級品として位置づけられる。
クリュッグコレクション
クリュッグコレクションの買取相場は60,000円前後(2019年2月25日現在)だ。しかし、最近リリースされたクリュッグ2004の買取相場は20,000円前後(2019年2月25日現在)である。なぜなら、ヴィンテージシャンパンのため、古ければ古いほど査定額が高くなる傾向にあるからだ。
クリュッグの保管で気をつけたいこと
クリュッグは、保存状態や経過年数、開封未開封によって値段が大きく異なる。保存状態が悪い場合は、今からでも遅くないので光のあたらない暗所に保管すると良いだろう。また、経過年数については、正しく保存されていれば、古さと値段が正比例する。開封品は、買取してもらえないので興味本位で開封しないようにしよう。
最低限気をつけることとして、気温、光、未開封の3点である。クリュッグがお手元にある場合は、必ず3点を意識するようにしよう。
新品未開封
クリュッグは、新品未開封品であれば、定価の6割程度の買取額になる。しかし、これは正しく保存されている場合の話で、傷がついていたり箱が紛失しているような場合は、買取額が著しく下がることがあるので、注意が必要となる。
蛇足だが、ボトルに大きなキズやひび割れが入っていたり、欠けていたりする場合は買取不可になるので合わせて注意が必要である。
古いクリュッグ
クリュッグは、ビンテージシャンパンなので、古ければ古いほど値段が上昇していく。そのため、正しい保存ができるのであれば、自宅で保存しておいてから買取に出すと高価買取を期待することができる。ただ、古いクリュッグを正しく保存できないのであれば、すぐにでも買取に出すのをおすすめする。
開封品
クリュッグの開封品は、不衛生のため買取不可である。クリュッグに限らず、酒類全般は開封されていると買取がされないので、決して開封してはならない。また、飲む場合も、酒が酸素に触れ味が落ちるため、開封後はなるべく早めに飲み干すようにしよう。
ただ、開封しているからといって捨てるのはもったいないので、捨てる前に一度買取業者に相談してみよう。
クリュッグを買取に出す際のポイント
クリュッグを買取に出す際のポイントをご紹介しよう。ほんの小さなポイントに気をつけるだけで、買取額が驚くほど上がることがある。箱の用意や保存状態などは、どうにかなるようなものではないが、都会の業者を見つけることは、今からでも充分にできることなので、妥協せずにポイントをクリアしていこう。
都会が良い
クリュッグは、何かのセレモニーやクラブのような華やかな場所で、出されることが多いシャンパンだ。そのため、人が多い場所でこそ需要がある。需要があればその分、買取金額も高く設定されるので、都会での買取査定はおすすめである。
買取業者には、宅配買取と呼ばれる買取方法があるので、わざわざ現地に赴かずとも楽に買取してもらうこともできるので覚えておこう。
箱を用意しておく
クリュッグは、箱のありなしによって値段が大きく変動する。箱自体の金額は微々たるものだが、箱によってクリュッグ自体の価値が変動することがある。業者によっては、箱があれば保存状態が良いと考えているため、高額買取には箱は必須だ。
保存状態が良い
クリュッグのようなお酒は保存状態により、査定金額が大きく変動する。日の光があたっていないことはもちろんのこと、ホコリが被っていないことも大きなポイントになる。劣悪な状況に置かれたクリュッグは、買取されない可能性がある。そのため、査定の際は、なるべくキレイに見えるよう掃除が必須である。
高額買取を期待できる買取業者の見つけ方
高額買取を期待できる買取業者の見つけ方は、以下の通りである。特に、複数の買取業者に査定を依頼することは必ず守るようにしよう。なぜなら、クリュッグは、買取金額が高額なため、買取業者の査定により大きく値段が変わることがあるからだ。そのため、1社でも多く見積もりを取るようにしよう。
複数の買取業者に査定を依頼をする
業者の中には、適正価格より大幅に低い値段で買取をしようとたくらむ悪徳業者が存在する。そのような業者は少ないが、低い値段での買取を防ぐために、1社でも多く見積もりを取るのが良いだろう。
見積もりを取る過程で、どうしても買取してほしい業者があれば、別の業者の見積もりを見せてそこで買取してほしい旨を伝えると良い。良心的な業者であれば、それ以上の値段で買い取ってくれるところもある。
査定はお酒専門の買取業者へ依頼をする
クリュッグは、高価で有名なシャンパンであるため、知らないという査定担当者はいないはずである。だが、もしかしたらクリュッグを知らないために、低い査定額をつける業者がいるかもしれない。それを防ぐために、お酒専門の買取業者に依頼すると手間が省けて良いだろう。
また、お酒専門の買取業者だと、お酒の買取額が高くなる傾向がある。そのため、高価買取を目指すなら、お酒専門の買取業者に査定を依頼するのが良い。
まとめ
”シャンパンの帝王”であるクリュッグの高価買取を目指すためには、まず、お手持ちのクリュッグの種類や買取相場を確認することが大切である。その後に、2社以上のお酒専門の買取業者から査定を受けることで高価買取が期待できる。
クリュッグは、どの種類でも人気があるシャンパンになる。もし、クリュッグを手元に持っていて、保存方法に自信がなければ早めに買取に出すようにしよう。