奥田元宋の日本画の価値・買取相場・査定実績まとめ

奥田元宋は、広島県出身の日本画家である。1936年に中学校を卒業して上京し、同じ広島出身の日本画家である児玉希望の弟子として絵画の学び、1936年の新文展鑑査展で「三人の女性」が初入選し頭角を現す。

その後、様々な賞を受賞し、さらに真言宗大聖院の本堂天井画「龍」を制作するなど目覚ましい活躍をして、1984年には文化勲章を受賞、日本画壇を代表する作家の1人となった。

奥田元宋は、赤を基調にした独特の色使いの風景画を描いたことで、「元宋の赤」として知られるようになり、同時代の画家である東山魁夷が青を特徴的に使用したに由来する「魁夷の青」と並び称された。

奥田元宋の絵画の価値とは

文化勲章を受章するなど活躍し、「元宋の赤」という独特の画風を持つ奥田元宋の人気は高く、奥田元宋が手掛けた作品は、高額で取引されることが多い。日本画は、数百万円で取引されることが多く、人気作や大作ともなるとオークションなどにおいて数千万円で取引されることもある。

また、奥田元宋は、リトグラフやシルクスクリーンなどの版画も手掛けており、サイズや作品の内容にもよるが、人気作は、数十万円で取引されている。それとは別に、奥田元宋の出身地で奥田元宋と妻の奥田小由女の作品を収めた美術館がある広島県三次市は、ふるさと納税で100万円以上寄付した場合に、奥田元宋の彩版画（シルクスクリーン）を進呈している。

奥田元宋の作品の価値を決めるポイントについて

高額で取引されることが多い奥田元宋の作品であるが、作品の価値は、内容や状態など様々な要素で決まるものであり、それにより取引価格も異なってくることから、奥田元宋が手掛けた作品でも、時に思ったような価格で取引されないこともある。

ここに、奥田元宋の作品の価値を決めるポイントについて記載していく。

人気の高い作品

人気の高い作品であれば、それだけ需要も高いことから、取引価格も高くなる可能性がある。奥田元宋については、やはり「元宋の赤」が有名であり、「元宋の赤」が色濃く反映されている紅葉などが描かれた風景画の人気が高く、高額での取引も期待できる。

奥田元宋のサインや落款がある作品

作中に奥田元宋のサインや落款がある作品は、需要が高く、取引価格も高くなる可能性がある。作品の価値を決める要素としては、作品の内容やサイズ、状態などのほうが重要であり、奥田元宋のサインや落款の有無は、それらほど重要ではないが、愛好家は、奥田元宋のサインや落款がある作品を好むため、需要としては、奥田元宋のサインや落款がある作品のほうが高くなる傾向にある。

共箱、共シールがある作品

日本画の場合、桐箱などに入れて保管することが多いが、その保管する箱に、作者がサインや作品名などを記載したものを共箱（ともばこ）といい、作品と一緒に共箱があれば、作品としての価値が上がり、取引価格も上がる可能性がある。

箱に入らない作品などには、作品の裏に作者がサインや作品名などを記載した紙片を貼ることがあるが、これを共シール（ともしーる）と呼び、共箱と同様に共シールが作品の裏に貼ってあれば、作品としての価値が上がり、取引価格も上がる可能性がある。

状態が良い作品

人気が高く、取引価格も高い奥田元宋の作品であるが、高額の取引価格の前提として状態が良いことが必要不可欠であり、状態が悪ければ、いくら奥田元宋の作品であっても、作品としての価値が下がり、取引価格も下がる可能性が高い。

日焼けやシミ、破れなど、保管方法が悪いことで劣化が発生することが多いので、作品の保管にはできるだけ注意し、作品の価値を下げないようにしたほうがいいだろう。

そのほかにも、絵具の落剝やひび割れ、カビなども、保管方法が悪いことにより発生する可能性が高まるので、こちらにも注意したい。

鑑定証がある作品

人気の高い画家や価値の高い作品には、それに似せて作られた贋作、つまり偽物が世に出てくることがある。それは、奥田元宋も例外ではなく、もし、贋作であった場合、作品は、単に奥田元宋に似ているだけの絵画であり、作品の価値は限りなく低い。

作品が本物であることを証明するものとして、所定の鑑定機関から発行される鑑定証が挙げられる。鑑定証があれば、本物として安心して取引ができるといえる。

人気の高い奥田元宋の作品を取り扱う買取業者は多い。もし、買取業者への売却を検討しているのであれば、買取業者1社を選択しなければならないが、買取業者を選択する基準として、買取価格の高さがある。

買取価格の高い買取業者を見つけるには、複数の買取業者に見積を依頼し、提示された見積を比較して、一番高額の見積を提示した買取業者と買取交渉すれば、高額で売却できる可能性が高くなると言える。

また、奥田元宋の作品について深い知識をもち、奥田元宋の作品の取引に豊富な実績を持つ買取業者のほうが、奥田元宋の作品のその時点での正確な価値を見積することができるので、見積を依頼する買取業者は、そのような基準で選択するといいだろう。

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