駅や商業施設の駐輪場などに放置される自転車が、全国的に増えている。こういった放置自転車は、持ち主不明のまま長期に渡ってスペースを占領してしまうのが問題だ。店舗や集合住宅の駐輪場の場合は、早々に撤去、処分を進めたいところだが、持ち主が現れる可能性があることを考えると、事は慎重に進める必要がある。
今回は、自転車の買取や処分を行っている業者を何軒かピックアップして、放置自転車への対応やサービス内容について比較してみた。
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放置自転車の買取にも対応する「華強株式会社」
東京23区や千葉、埼玉など、関東をサービスエリアにしている華強株式会社は、放置自転車の回収や処分、買取などを行っている。放置自転車や不用になった自転車を幅広く取り扱うのが、千葉県印西市のこちらの業者だ。
回収、処分までの流れ
放置自転車は、持ち主が分からないだけに、処分をする上でも色々な手続きが必要になる。華強株式会社では、放置自転車の相談を受けた場合に幾つかのステップを踏んで作業を進めていく。依頼者からの問い合わせを受け付け、回収が可能という時には現地で作業をする日時をまずは取り決めることになる。回収の前には、依頼者が持ち主に対して、告知や警告を行うことが必要だ。
このような手続きで使用するのが、告知用ポスターや警告票といったアイテム。持ち主の住所などが分かっている時には、投函用の告知用紙なども使用して、放置されている自転車を撤去する旨を伝えておく。華強株式会社では、この手のアイテムを回収に先立って依頼者の元に送付している。
まとまった量の自転車が放置されている場合、持ち主はそれぞれ異なるケースが多い。従って、一気に処分をしてしまいたい時でも、車両1点1点ごとに告知の作業を進めていかなければならない。こういった作業を行って、最終的に残った自転車が回収、買取の対象になる。
回収時は立ち合いが必要
回収の際には、依頼者の立ち合いが求められる。自転車の台数が多い時には、買取になるケースもあるだろう。買取の代金はその場で現金払いとなり、手続きが終わるまで余り時間はかからない。依頼者自らがトラックなどを使って自転車を持ち込んだ場合は、さらに買取金額がアップすることも考えられる。
また、自転車を軽く掃除しておくと、査定額が上がるかもしれない。華強株式会社が買取、回収した自転車は、主に海外に輸出され、中古の自転車として現地で再販される流れになっている。サービスエリアの関東以外の地域にも、自転車の台数によっては出張を行っている。
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「株式会社順和商事」では自治体向けの買取サービスも提供
放置自転車は、自治体が一旦引取り、その後業者に買取を依頼するケースも少なくない。このような事情から増えているのが、自治体との取引がある処分業者だ。
埼玉県の株式会社順和商事では、関東を中心に放置自転車の買取サービスを提供している。30台以上の自転車があれば、現地まで出張をしてもらえる。自治体ばかりでなく、マンションの管理組合や学校、店舗にも度々サービスを提供しており、自転車の買取業者としてシェア1位という実績を誇るのが、こちらの株式会社順和商事だ。
幅広い買取品目
買取の対象になる自転車には、かなりのバリエーションがある。26インチ、24インチの自転車はもちろん、マウンテンバイクやロードバイクも買取中。ちなみに26インチの自転車は、1台1,300円〜1,500円前後が相場。マウンテンバイクは、1台約1,200円といったところ。電動自転車の場合は、1台約2,000円で買取をしている。子ども用の自転車は、1台約500円。赤ちゃん用自転車も、100円という金額が付くことがある。
再販先は海外
ただ、このような相場の金額で売るには、やはり一定の条件をクリアしている必要が出てくるだろう。サビなどが生じている自転車は、金額が付かずに無料引取りになる場合もある。放置自転車は、定期的なメンテナンスが行われていないことが多いため、状態をしっかりとチェックしてから金額をイメージした方が確かだ。
株式会社順和商事で買取された自転車は、東南アジアやアフリカといった海外の国で売られることになる。取引の相場はその時によって変わるため、買取に出す時には金額についても一番新しい情報を得ておく必要があるだろう。買取の相談ができる電話番号がサイトで紹介されているため、放置自転車への対処法をアドバイスしてもらいたい時にも便利だ。
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業者を対象にサービスを行う「株式会社ワイルドリンク」
埼玉県八潮市の株式会社ワイルドリンクも、放置自転車の回収を行う業者の1つになっている。株式会社ワイルドリンクは、アパートやマンションの管理者や店舗などを対象に、放置自転車の回収サービスを提供しているのが特徴だ。埼玉県以外では、東京や千葉、茨城県がサービスエリアに設定されている。
無料引き取りには条件あり
ちなみに、株式会社ワイルドリンクの無料の引取りサービスは、15台以上という条件がある。スタッフが現地で自転車を見て、サビや劣化が著しいと判断した時には、無料での引取りは難しくなることも。このようなケースの場合は、追加料金がかかるが、引取り自体はしてもらえる。
こちらの会社が回収を進める時も、放置自転車を処分する時の基本的な流れで作業が進められる。持ち主への告知や警察への盗難の確認などを行い、回収が可能という時に作業がスタートされるわけだ。
アパートなどの小さな集合住宅の場合は、持ち主の確認はさほど難しくないケースもある。入居者が比較的少ない時には、持ち主を特定して本人と直接話が出来る場合もあるだろう。
しかしながら、大型のマンションや店舗となると、持ち主の特定は現実的に困難になるケースが少なくない。施設の利用者以外の部外者が勝手に駐輪している可能性もあり、持ち主の確認の時点で戸惑うことが出てくるかもしれない。こういった場合でも一定期間の告知を行えば、回収を依頼することは出来る。盗難など、トラブルになるような要因がなければ、引取りの条件などを確認してみよう。
自転車以外も買取可能
株式会社ワイルドリンクは、色々な品物を高価買取している業者としても知られている。放置自転車は買取の対象にはなっていないが、パソコンや楽器、オーディオセットなどは、高価買取してもらえる可能性が高い。商談のついでに、放置自転車について相談してみると、良い方法を提案してもらえるかもしれない。まとめ売りをすれば、色々な点で優遇してもらえる可能性が出てくるだろう。
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「株式会社ライクル」は関西エリアで活躍
株式会社ライクルは、本社がある大阪府を始め、奈良や兵庫で自転車の回収サービスを行っている。株式会社ライクルは、様々な品物を回収サービスの対象にしている総合的なリサイクル業者。生活家電や衣料品、家具なども広く取り扱いがある。
相場価格での買取も期待できる
ちなみに不用になった自転車については、相応の金額で買取もしている。例えば、マウンテンバイクの場合には、買取価格の相場は1台約3,000円前後。26インチ以上の自転車は、1台800円前後だ。電動自転車は、1台1,300円前後となっている。子ども用の自転車、三輪車なども引取りをしているが、こういった品については金額は付かない。破損などがなく、すぐに使える状態であれば、相場の金額で買取してもらえる可能性があるだろう。
ただ、放置されている自転車の場合は、基本的には撤去、回収といったサービス内容になる。従って、通常の不用品買取の相場で引取りを依頼するのは難しいかもしれない。しかしながら、撤去や回収の相談には随時乗ってもらえる。トラブルが生じないような方法で、放置されている自転車を処分したいと考えている時には、1つの選択肢になるだろう。
持ち主への告知はマスト
株式会社ライクルでも、回収作業に着手する前には持ち主へ告知を行うことを1つのルールにしている。告知書や盗難届の確認書などはサイトからダウンロードが可能で、依頼者が自身で準備を進められるようになっている。
持ち主への告知と合わせて必要になるのが、警察への確認。万が一盗難届が出ている時には、株式会社ライクルではなく警察に回収を依頼することになる。
盗難届が出ていなければ、そのまま株式会社ライクルが回収作業を行う。このような回収作業は、すべて無料。そのため、依頼者には負担がかからない。回収した自転車は海外でリユースされる仕組みになっており、流通ルートも確立されている。
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業者によって対応が分かれる放置自転車
放置自転車の相談が出来るのが、例えばここでご紹介したような業者だ。ただ、どのようなスタイルで放置自転車を引取りしているかには、業者によって違いがある。
買取も視野に入れて処分をすすめるなら…
「華強株式会社」や「株式会社順和商事」などは、放置自転車を買取という形で引き取っている業者だ。このような業者に依頼をすれば、処分と同時に経済的なメリットを得ることが可能になる。買取という方法で処分を進めたい方は、こういった業者を最初に当たるのがおすすめと言えるだろう。
一刻も早く撤去したいなら…
一方、とにかく早く撤去して欲しい、という方の場合は、「株式会社ワイルドリンク」や「株式会社ライクル」といった無料回収を行う業者も候補に挙がってくる。この2つの業者は、リサイクルサービスの一環として放置自転車の回収を行っている。取り扱う品物の種類が多く、他に買取してもらいたい品物がある時には、相談してみるのも1つのアイデアになるだろう。
放置自転車は、他の品物にように気軽に買取に出せないのが難点だが、中には積極的に買取をしている業者もいる。自治体と取引がある「株式会社順和商事」などは、特に買取の実績が多く、関東エリアで放置自転車の買取を希望している時には有力な選択肢になってくるだろう。
不明点を確認してから処分をおこなおう
放置自転車は、持ち主からのクレームがこないような方法で処分を進める必要がある。業者を選ぶ時には、作業を進める時のプロセスも忘れずに比較しておこう。サイトで作業の進め方が紹介されていなくても、電話で問い合わせをすると、具体的な情報が得られる場合がほとんどだ。法的な問題も絡んでくるだけに、安心して利用出来る業者を選びたい。
また、買取でも無料回収でも対応を分けるポイントになるのが、自転車の状態だ。古いものや損傷の激しいものは、対応が変わる可能性がある点を心得ておきたい。幾つかの業者に電話やメールで問い合わせをして、対応を比較しておくと賢く放置自転車の処分が出来るだろう。