骨董品買取店などで査定可能な古美術品は、世界的な投資家が多く買い求めることによって、日本の市場に活況が生まれている。
また、中国における骨董品や古美術品オークション人気が高まる近頃では、中国人富裕層が日本の骨董品店で爆買いをする光景も多く見受けられるため、意外とインバウンドビジネスの影響を受けやすい側面を持つ商材と考えて良いだろう。
今回は、高く売れる古美術品コレクションをしている投資家の皆さんや、自宅に眠る商材の扱いに悩む方々と一緒に古美術品の高額査定情報について考えていきたい。
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高額査定対象となる古美術品の特徴とは?
これから古美術品の収集や売却を行うなら、高く売れる商材の絶対条件とも言える下記5つのポイントを頭に入れておくようにして欲しい。
有名産地で作られたもの
漆器や陶磁器、織物といった伝統工芸品は、有名産地やブランドが高額査定に欠かせない要素となる。
特に、創始から長い歴史を有する大島紬や会津塗などの場合は、伝統工芸品がその地域文化を語る上で欠かせない存在になることもあるため、「博物館などに収蔵される可能性」などを考えれば、多くの専門店が積極的な買取を行う実情も納得できると言えるだろう。
有名作家によって作られたもの
有名産地から生まれた陶芸品や伝統工芸品に更なる付加価値を与えるのは、受勲者や人間国宝といった有名作家の存在である。
古美術品鑑定実績の多い専門店では、有名作家の名前を出すだけで歓迎の姿勢を示してくれる。また、同じ産地の器や作品でも、作家によって価格が大きく異なる傾向もあるため、将来的な売却を想定したコレクションをするなら「どんな人の古美術品に高い需要があるのか?」をしっかり把握するようにして欲しい。
コンディションの良いもの
ユーザが「買い求めたい」と感じるコンディションは、高く古美術品を売るための絶対条件である。
作家不明などにより1万円程度にしかならない古美術品の場合は、そこにシミや汚れ、ひび割れがあった場合に買取不可に至るケースも多いと言われている。
また、無理にかけはぎやかけつぎを行なった反物も二束三文になる傾向があるため、コンディションを高めるために補修を行うことは、古美術品の価値を落とす可能性も高いと考えて良いだろう。
このような特性を持つ古美術品は、カビや紫外線の影響がない環境で保管するか、汚れないうちに早く手放す必要がある。
外箱や付属品が揃っているもの
日本で製陶された陶磁器や掛け軸、漆器などの買取実績を見ていると、その多くに木製の外箱が付いていることがわかる。
また、証紙や説明書、保証書なども高価買取には欠かせない要素となるため、素人目で見て「がらくた」と感じるような付属品であっても、必ず古美術品と一緒に持ち込む姿勢が必要と言えるだろう。
外国人コレクターが欲しがるもの
日本の文化に興味を示している外国人コレクター達は、日本人とは全く異なる視点で古美術品の価値を決めている。
また、芸術的価値の全くわからない投資目的の日本人の場合も、「有名作家」とか「作品の美しさ」よりも「より高く転売できること」を重視するため、買取相場はその時代によって大きく変動する傾向があるのだ。
このような実情を持つ古美術品を高額査定に繋げるためには、早めに買取店に持ち込んだ上で「いつ売るべきか?」を鑑定士に相談することが理想と言えるだろう。
古美術品の中で高く売れる商品と参考買取相場まとめ
ここからは、実際に高額査定された古美術品のカテゴリから、この市場の傾向と参考買取相場を紹介していこう。
有名作家の絵画
パブロ・ピカソやマルク・シャガールといった有名な画家の絵画は、本物であれば安くても80万円前後、高ければ数百万円~数千万円の高値がつく。
特に、世界的なオークションで落札された作家は、さまざまな国の富裕層や投資家が注目する傾向があるため、単純な美しさや希少性以外の部分で付加価値が付く可能性も高いと捉えておくと良いだろう。
エミール・ガレのランプやガラス工芸品
フランスのガラス工芸家であるエミール・ガレの作品は、多くの買取店で専用ページを設けるほど人気の高い存在である。手頃な価格で購入できる色鮮やかなグラスは、50,000円~80,000円前後で買取可能となっている。
これに対して、室内に温かな光を届けるランプの場合は、750,000円~1,000,000円前後の買取額となるため、投資目的の人たちにも嬉しい古美術品と考えて良さそうだ。
死没から100年以上経つエミール・ガレの作品は、高い希少性によって大半の買取店で高額査定が期待できる。
掛け軸
和室や茶室のインテリアとして欠かせない掛け軸も、有名作家の作品であれば高価買取対象となる。
1900年代全般に活躍した池田遥邨の掛け軸であれば、歴史的価値と希少性、日本画家らしいデザインによって150,000円前後の買取となる。
これに対して20世紀の巨匠と呼ばれる棟方志功の場合は、コンディションが少し悪いBランクであっても300,000円~400,000円もの査定がつくため、自宅の蔵などに眠っている商品がある場合は、早めに買取店で鑑定をしてもらうべきだと言えるだろう。
有名作家の日本画
日本の原風景を描く後藤純男や向井潤吉といった日本画家の作品は、世界の絵画コレクターからかなり高い需要がある。
比較的現存数が多い奥田元宋であっても700,000円前後の買取額になるため、投資目的で古美術品を収集している人にも日本画は大変おすすめ度の高い存在と言えるだろう。
また、千住博や福田平八郎の場合は、1,500,000円~4,000,000円もの買取実績も多く見受けられるため、早々と妥協をせずに価格交渉をすることも、この商品を高値で手放すコツだと言えそうだ。
中国で作られた翡翠の置物
中南米や中国で人気の高い翡翠は、置物やパワーストーンアクセサリーとして加工されることの多い天然石である。
台座がついた翡翠の置物は、骨董品買取店に持ち込めば30,000円~50,000円前後の査定がつく。
これに対して、ユーザが自ら運搬することが難しいほど大きな置物の場合は、300,000円もの高額査定も出やすい存在のため、中国骨董ブームが続いているうちに、一度鑑定士に見てもらうことがおすすめと言えるだろう。
十三代今泉今右衛門の花瓶
鍋島焼の復興・継承に尽力した今泉今右衛門の作品は、人気鑑定番組「開運!なんでも鑑定団」に登場するほど人気と話題性の高い存在である。番組内で紹介された十一代今泉今右衛門の絵皿には、2,500,000円もの高額査定がついた。
これに対して、近年まで生存していた十三代今泉今右衛門の壺や花瓶は、80,000円~100,000円前後の買取実績が多く見受けられるため、希少性といった意味では、まだまだ伸びしろがあると考えて良いだろう。
竹籠細工
竹雲斎や早川尚古斎といった有名作家によって作られた竹籠細工は、歴史的価値と芸術性によって多くの買取店で歓迎する商品となる。
特に明治~大正時代に活躍した初代・竹雲斎の花入れは、茶道具コレクターの間でも引く手数多となっているため、蔵などに眠っている物がある場合は、経年劣化が進まないうちに査定依頼をすべきと言えるだろう。
そんな竹籠や竹細工の中には、2,000,000円を超える高価買取実績が多く存在する。
有名な作家のご紹介
ここで何名か有名な作家のご紹介をしていこう。
谷文晁43>
江戸時代後期に活躍した、日本画家である。「公余探勝図」や「青山園荘図稿」といった4つもの重要文化財を排出している谷文晁は、自らが営む画塾「写山楼」にて渡辺崋山や立原杏所などの育成にも尽力した。
そんな谷文晁の作品は、55歳~70歳ぐらいが最も勢いがあり、高額査定の対象になりやすい特徴がある。また長男の谷文二と一緒に描いた「カラス文晁」という落款の付く掛け軸には、70万円~80万円もの鑑定額も見受けられるため、合作であっても十分な価値のある作家と位置づけて良いだろう。
生野祥雲斎
別府竹細工を語る上で欠かすことのできない生野祥雲斎は、竹工芸の分野で初めて人間国宝になった著名作家である。大分県にある別府市竹細工伝統産業会館には、生野祥雲斎によって作られた数多くの作品が展示されている。モダニズムが採用されている昭和10年代の花籠には、生野祥雲斎らしいセンスと安定感、技量が相まって300万円前後の鑑定額が付いている。
また生野祥雲斎は、多くの買取店で高額査定の対象となっているため、飾る楽しみ、使う楽しみ、売る楽しみの三拍子が揃った作家として高い人気があるようだ。
尾形光琳
重要文化財「風神雷神図」で知られる尾形光琳は、世界中の骨董品ファンが注目する江戸時代の画家だ。掛け軸や屏風といった装飾的大画面を得意としている尾形光琳は、その画風を「琳派」として江戸の文化に定着させることに尽力した。
また後年の尾形光琳は、扇子や団扇、水墨画などへの挑戦もしているため、手頃な骨董品の売買を好む人にも購入可能なカテゴリの豊富な作家と位置づけて良いだろう。そんな尾形光琳の作品には贋作が非常に多い難点があるため、購入の際には信頼できる鑑定士にサポートを仰ぐことが理想とされている。
金重陶陽
備前焼の陶工として初の人間国宝となった金重陶陽は、岡山県を代表する人気陶芸家である。備前焼の復興に尽力した金重陶陽は、人間国宝となるたくさんの弟子を排出することにも成功している。金重陶陽の作品には、水差しや花入れといった実用性の高いものが非常に多い。
そんな金重陶陽の作品には近年コピー品も急増しているため、売買による損をしないためにも、箱書きの確認や信頼できる鑑定士から購入することを心掛けるようにして欲しい。
川合玉堂
日本を代表する作家であり、代表作品「行く春」が重要文化財に指定されている。東京国立博物館や東京国立近代美術館にも多くの作品が展示されている。そのため、一般の骨董品や美術品と比べて多くの人の目に触れる機会の多い作家と位置づけて良いだろう。
また東京都青梅市には、全国のファンや地元の有志によって作られた「玉堂美術館」もある。川合玉堂の円熟期・60代の掛け軸は、50万円~60万円ぐらいの査定が付くことが多いと言われている。これに対して最も勢いのある昭和20年代の作品には、100万円を超える高額査定実績も多く見受けられるため、「どの年代に作られたものか?」を重視するだけでもより良い骨董品投資のできる作家と位置づけて良さそうだ。
加納夏雄
明治貨幣の原型デザインをしたことで知られる、幕末から明治時代に活躍した金工師である。加納夏雄の代表作品は、清水三年坂美術館や東京国立博物館に収蔵されている。廃刀令によって多くの金工師が廃業に追い込まれた時代には、海外で需要の高いシガレットケースや花瓶を作っていたため、良い形での転向が彼の世界的な人気を生み出したと考えて良いだろう。
そんな加納夏雄の買取実績の中には、明治4年に交付された一円銀貨や、鮮やかな龍図によって世界的なコレクターから注目されている20円金貨といったアンティークコインもある。近頃ではアンティークコイン投資も活況状態となっているため、骨董品の売買に難しさを感じているなら、加納夏雄の金貨や銀貨を購入してみても良いかもしれない。
まとめ
今回紹介した古美術品は、骨董品買取を得意とする専門店であれば、かなりの高確率で歓迎してくれるものばかりである。
また、中国で生じている骨董品ブームは古美術品市場にも好循環をもたらしているため、既に鑑定が済んだアイテムを手放すなら今が売り時と考えて良いだろう。
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