今や多くの人たちが利用しているフリマ(フリーマーケット)アプリ。個人間で不用品を簡単に売買できる便利なアプリとして大変人気がある。代表的なフリマアプリといえば「メルカリ」「フリル」「ラクマ」だろう。
その中でも今後が注目されているフリルとラクマ。2016年9月にラクマを運営している楽天に買収されたフリルは、売買手数料無料化に踏み切った。
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フリルとは?
フリルは株式会社Fablic(東京都渋谷区広尾)の代表取締役CEO堀井翔太氏が、企画・開発し、2012年9月に公開した、日本で初めてのジャンル「フリマアプリ」である。
フリマアプリの元祖
それまでは個人で不用品の売買と言えば、インターネットでの「ヤフ―オークション」や「モバオク」などだった。Fablicはもっと簡単な出品、安全な取り引き、しかもスマートフォンでできる方法として、フリマアプリ「フリル」を開発した。そうフリルはフリマアプリの元祖なのだ。開発1年で流通額が大幅に増加
フリルは、最も重要なプライバシーの保護はエクスロー業者を間に入れることによって守り、出品の画像はスマートフォンで撮影、カテゴリーはファッション(当時は女性限定)に特化していた。
そのため、これまでオークションが苦手、面倒と思っていた人や、リサイクルショップで安く買い取られることに不満を感じていた人たちの需要にはまり、その後約1年で数字はどんどん伸びていった。
突如あらわれたメルカリの大躍進
フリルは順調に数字を伸ばし、2014年7月には月間流通総額が5億円に到達。更にバイクに特化したフリマアプリ「RIDE」を立ち上げるなど、ファッション以外にも領域を広げようとしている。
しかしフリルが公開されて、およそ1年後の2013年7月に公開された「メルカリ」によって、状況は一変する。メルカリは2016年3月には月間流通総額がなんと100億円を突破するなど、フリルを一気に抜き去った。
なぜ短期間にメルカリはこれほどの成長を遂げたのか?
その原因は名だたる経営陣の集まりと、第三者割当投資での巨額な資金調達にあった。創業者は3人の起業家。バンク・オブ・イノベーション創業メンバー富島寛氏、シリコンバレーでRockYou Inc.創業した石塚亮氏、ウノウ創業者の山田進太郎氏(代表取締役)。
2013年7月のメルカリリリース段階までには、更にそうそうたるメンバーが経営陣(小泉文明氏:ミクシィやDeNAの株式上場を実現・濱田優貴氏:サイブリッジ創業者・柄沢聡太郎氏:日本初のFacebook社認定マーケティング開発社を創業・松本龍祐氏:株式会社コミュニティファクトリー代表取締役)として集まり、メルカリの大躍進へとつなげたのである。
更に巨額な資金調達での引き受け先はグローバル・キャピタル・パートナーズ、World Innovation Lab(WiL)、グローバル・ブレイン、メルカリ経営陣、三井物産、日本政策投資銀行、ジャパン・コインベスト投資事情有限責任組合。メルカリが創業当時からこの時までに調達した総額は、なんと126億円である。
国内だけじゃない?
更にメルカリはグローバル展開までも視野に入れていた。2016年3月時点のダウンロード数は、日米合わせて3200万件(日本:2500万件 米国:700万件)。それ以降もかなりの伸びを実現していることは想像に難くない。前述したとおり、この時点で月間流通総額100億円を超えている。
ラクマの状況は?
楽天のフリマアプリ「ラクマ」の公開は2014年11月。メルカリとの大きな違いは、販売手数料が無料であることだ。これなら楽天が運営しているのだから、あっという間に普及するだろうと考えた人たちも多かったのではないだろうか。ならば、販売手数料無料のラクマに乗り換えしようという人も増えるだろう。
ところがこのラクマ、メルカリと対等になるどころか、既存の楽天ユーザーでさえ、ラクマの存在を知らない人がまだ多いと言われている。そう、ラクマは楽天が運営しているのに非常に認知度が低い。よって商品も集まりにくい、欲しいものが見つからない、売れない。これでは手数料10%取られてもメルカリで出品するしかないとなってしまうではないか?
そしてついに楽天がフリルを買収
メルカリに大きく水をあけられたフリル。運営会社Fablicの創業者である堀井翔太氏は、とある取材でメルカリの経営陣の素晴らしさや、資金調達額など経営力の高さを認めつつ「プロダクト(フリマアプリとしての)自体や機能に何倍もの差があるとは思えない」と、語っていた。そんな堀井氏がメルカリともう一度渡り合うために選んだ道は、楽天の完全子会社化になることだった。
楽天の傘下に入ってメルカリにはできないサービスを展開
そしてフリルが最初に始めたのが、あの「販売手数料無料化」なのだ。当初は期間限定サービスの予定であった販売手数料無料は、その後ダウンロード数始め、取扱高や出品数なども順調に伸びたため、2018年1月現在も継続中である。
便利で画期的なツールも増やした。ラクマの商品データをフリルへ簡単に引き継げる「ラクラクお引っ越しツール」。販売中の商品情報を、ラクマからフリルへたった4ステップで、ほとんどはコピー可能というのだから驚きだ。
商品情報とは
ここで言う「商品情報」とは…
- ①商品画像
- ②商品名
- ③説明文
- ④商品の状態
- ⑤発送までの日数
- ⑥発送の地域
- ⑦販売価格
- ⑧販売状況(販売中の商品のみ)
であり、またラクマとフリルとで詳細が違うものは、フリル側に合わせて置き換えられる。例えばカテゴリー・ブランド・サイズ・配送料)の負担(手渡し⇒着払い)・配送方法(ラクマ定額パックなどは「未定」に設定))などである。
ラクマからフリマへの移行のみ
更に出品者にとっても購入者とっても大切な情報「評価数」や「評価コメント」などもコピーされる。このサービスはただ便利なだけでなく、商品が売れやすくなりラクマの評価が活かされるので、出品者にとっては取引数や評価が増えることで信用が増し、購入者にとってはより信頼できる出品者を選べる大変うれしいサービスだろう。
ただ一部の商品や評価など移行するデータを選ぶことはできない。またラクマに新規出品した場合は再度このツールを使う必要がある。そしてこれはラクマからフリルだけに使えるツールで、フリルからラクマへ「お引っ越し」するツールは作られていないようだ。と言うことは、いずれラクマとフリルを統合すると考えてもいいのかもしれない。
まとめ
フリルの創業者であり、フリマアプリの創業者でもあるFablicの堀井翔太氏。楽天の傘下に入り、その大きな後ろ盾を借りて、まだまだ新しいサービスを開発、提供することに余念がないことだろう。その手始めに実行したのが「売買手数料の無料化」である。
今後は「RIDE」のようにカテゴリーを広げたり、国内だけにとどまらず、グローバル展開を目指すことになるかも知れない。あるいはフリルを1から見直し、究極のフリマアプリに開発し直すのかもしれない。そしてメルカリを始め、競合他社と切磋琢磨することで、フリルが出品者や購入者にとって、より便利に快適に利用できる最高のフリマアプリとなることを期待したい。
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