洗濯乾燥機は誰の家にもたいてい1台おかれている、いわゆる「白物家電」の中でも代表的な家電製品の1つだ。最近は洗濯物を入れるだけで洗剤の量まで自動的に測り、全自動で洗濯から乾燥までこなしてくれるといったようなハイテク化が進んでいる一方で、洗浄能力の高い縦型のベーシックな洗濯乾燥機もまだまだ根強い人気を持つ。
また、季節に関係なくほぼ毎日のように使用される電気製品であるにも関わらず、長い期間使用することができることから、買い替えを機に買取査定に出す方も多いと思われる。その際に必要なのが、洗濯乾燥機の型番、あるいは品番と呼ばれる商品管理番号である。買取業者は、この型番を頼りに製品の能力を調べ、そして現状での稼働能力を踏まえて価格を算定することになる。
そこでここでは、一般的な家電量販店で購入できる洗濯乾燥機を販売する家電メーカー各社の型番、品番の調べ方を確認するとともに、その命名規則などについても説明していくことにしよう。なお、当記事で扱うのは洗濯機能と乾燥機機能を併せ持った乾燥機能付き洗濯機、いわゆる「洗濯乾燥機」のみで、洗濯機能のみの洗濯機、乾燥機能のみの乾燥機は外しているので、ご了承願いたい。
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パナソニックの洗濯乾燥機
家電業界最王手のパナソニックの洗濯乾燥機のラインナップは、IoT化を進めた全自動モデルを筆頭に、あらゆるライフスタイルに対応したモデルがそろう。
パナソニック洗濯乾燥機の型番
パナソニックの洗濯乾燥機は、基本的にモデル名が型番である。モデル名としての表記は「VX9800L」のように、冒頭のアルファベット=NAを省略する場合がある。一方で全てのモデル名=型番の冒頭はNAで変わらない。
ななめドラム洗濯乾燥機
- NA-VX9800L/R(-N/-W)
- NA-VX8800L/R-W
- NA-VX7800L/R-W
- NA-VX3800L-W
- NA-VG2200L/R-X
- NA-VG1200L/R(-S/-P)
- NA-VG720L/R-N
Lは扉が左開きで、Rが右開き。どちらかのモデルを選ぶことができる。ハイフン後のアルファベットはカラーバリエーション。W=ホワイト、N=シャンパン、X=プレミアムステンレス、S=シルバー、P=ピンク。VXシリーズは乾燥機能豊富な大型モデル。VGシリーズはマンション等にも対応するスリムキュービックフォルム。両シリーズともに数字の大きなほうが機能が高く、洗濯・乾燥能力が高い。
縦型洗濯乾燥機
- NA-FW100S5-T
- NA-FW90S5-N
- NA-FW80S5(-N/-W)
こちらも基本的には数字が大きいほうが機能と容量が大きい。型番の数字は洗濯容量に対応しており、FW100S5は10㎏、FW90S5は9㎏、FW80S5は8㎏という設定だ。末尾-Tはなぜだかブラウンという設定。
パナソニック洗濯乾燥機の型番の調べ方
パナソニックの洗濯乾燥機の型番は、全てモデル名として本体トップ部に記載されている。あるいは、購入時に添付の取扱説明書の表紙、そして保証書にも記載されているはずだ。購入時に添付されていた部品や付属品、そしてこれら取扱説明書や保証書は、その有無で査定金額が変わってくるので、大切に保存しておこう。
さらに、その性能などを確認したい場合にはパナソニックの公式サイト(http://panasonic.jp/wash/index.html)に、過去のモデルも含めて詳しく掲載されている。
日立の洗濯乾燥機の型番
そのラインナップに二槽式洗濯機を残している日立(HITACHI)。やはりドラム式を含め、洗濯乾燥機に力を注いでいる日本メーカーの1つだ。
日立の洗濯乾燥機の型番
日立の場合、ドラム式には「ビッグドラム」というモデル名称が全モデルにつけられている。だから、その型番はBDから始まる。縦型洗濯乾燥機のモデル名は「ビートウォッシュ」で、型番はBWからとわかりやすい。
ドラム式「ビッグドラム」
- BD-NX120BL/R(N/S)
- BD-SV110BL/R(N/S)
- BD-NV110BL/R(S)
- BD-SG100BL/R(W)
型番の数字が洗濯容量に対応。120は12㎏、110は11㎏、100は10㎏。最も高機能がNX120B、次いで110の2機種でSG100Bはかなり機能が省略されている。SVとSGはスリムタイプでマンション向け。カラーバリエーションはパナソニックと同様の考え方だが、日立のカラーバリエーションとは本体操作部分の色のみの違いで、本体のほとんどは全て白である。
縦型洗濯乾燥機
- BW-DX120B(N/W)
- BW-DV100B(N)
- BW-DV90B(N)
- BW-DV80B(W)
こちらも型番数字に洗濯容量が対応している。DV90Bのシャンパンカラーは蓋部分のみ。ちなみに、乾燥機能のない洗濯機の名称もビートウォッシュで、型番もBWから始まっているので、ここは購入時に注意をしておきたい部分だ。
日立の洗濯乾燥機の型番の調べ方
日立の洗濯乾燥機の型番は、型式名として本体トップ部に記載されている。もちろん購入時に添付の取扱説明書の表紙、そして保証書にも記載されている。生産終了した過去のモデルも含め、日立の公式サイト(http://www.hitachi.co.jp/)には、洗濯乾燥機の型番だけでなく、該当機種の性能などが詳しく掲載されている。
シャープの洗濯乾燥機
シャープの洗濯乾燥機は、ドラム式洗濯乾燥機の乾燥機能にヒートポンプタイプとヒーターセンサータイプの2つがあるのが特徴。やはりドラム式と縦型の両方をそろえている。
シャープの洗濯乾燥機の型番
商品名は、「ES-P110」や「ES-ZP1」で、商品名がそのまま型番となっている。先に紹介した2つのメーカーとは異なり、ドラム式の右開きと左開きを示すLとRが末尾にきている。
ドラム式
- ES-P110-SL / -SR
- ES-ZP1-NL / -NR
- ES-H10B-WL / -WR
- ES-S7B-WL / -WR
型番の数字が洗濯容量を示すところは他のメーカーと変わらない。「ES-ZP1」の洗濯容量は10の型番と同様の10㎏である。シャープのカラー表示における「N」は、ゴールドという名称。シリーズの中で異質な型番の「ES-ZP1」だが、むしろデザイン的に異質なのは新製品の「ES-P110」のほうで、前面が大きなカバーとなっていて、洗濯槽のみが開くタイプとは異なっている。
縦型
- ES-PU11B-S
- ES-PX10B-T
- ES-PX9B-N
- ES-PX8B-S(P)
- ES-TX8B-N
- ES-TX5B-N
- ES-TX5A-P
洗濯容量と型番の数字は呼応している。ただし、型番の数字が5のタイプのものの洗濯容量は5.5㎏。シャープは単身者に向けた洗濯乾燥機のラインナップが充実している。カラーの設定は上部のフタ部分のみ。本体のほとんどは白い。
シャープの洗濯乾燥機の型番の調べ方
シャープの洗濯乾燥機の型番は、やはりモデル名=型番として本体トップ部に記載されている。取扱説明書、保証書等にも記載されているはずだ。の公式サイト(http://www.hitachi.co.jp/)には、洗濯乾燥機の型番だけでなく、該当機種の性能などが詳しく掲載されている。
TOSHIBAの洗濯乾燥機
TOSHIBAブランドの生活家電は、現在のところ東芝ライフスタイル株式会社から販売されている。この会社は、2016年に東芝本体から切り離され、現在のところ中国・美的集団(マイディア・グループ)の傘下企業である。中国企業の傘下にはなったものの、TOSHIBAブランドの製品は継続して製造・販売される。部門ごと移管されたので、その技術力は変わらない。
TOSHIBAの洗濯乾燥機の型番
TOSHIBAの洗濯乾燥機はモデル名=型番になっている。ドラム式がTWで始まり、タテ型はAWで始まるという特徴がある。
ドラム式
- TW-117X6L/R(T/W)
- TW-117V6L/R(W)
- W-117A6L(W)
ドラム式の型番は、他のブランドよりさらに数字部分がわかりやすい。「117」であれば、洗濯容量11㎏、乾燥容量7㎏となっている。後半部の「6」は同系統機種の●代目モデルを意味していると思われる。XとVとAでそれぞれサイズが異なる。TW-117A6は左開きのみ。
タテ型
- AW-10SV6(T/W)
- AW-9SV6(W)
- AW-9V6(N)
- AW-8V6(S)
タテ型の型番はドラム式と違い、数字は洗濯容量の数字のみとなっている。AW-10SV6のみ、カラーバリエーションは全体の色(T=グレイブラウン)。その他のカラーは一部の色が変わっている程度でほぼ白いボディ。
TOSHIBA洗濯乾燥機の型番の調べ方
TOSHIBAの洗濯乾燥機の型番はモデル名そのまま。本体や取扱説明書、保証書等に記載されている。なお、東芝ライフスタイルのホームページ(https://www.toshiba-lifestyle.co.jp)では、過去のTOSHIBAブランドの洗濯乾燥機も含め、詳しく記載されている。
AQUA(アクア)の洗濯乾燥機
AQUAは、旧三洋電機から事業譲渡された中国のグローバル企業ハイアールグループにおける、日本を含むアジアをターゲットとした生活家電のブランド。現行は下記1機種のみで、モデル名がそのまま型番(品番として記載)になっており、本体や取扱説明書、保証書等に記載されている。
- AQW-TW1000F(W)
洗濯乾燥が行える現行モデルはタテ型の上記1機種のみ。数字部分どおりに洗濯容量が10㎏。
洗濯乾燥機を買取してもらうコツ
洗濯乾燥機は、動作していれば全て買い取ってもらえるという訳ではない。洗濯乾燥機の価値は「年式・メーカー・洗濯容量・付属品の有無・洗濯機のタイプ」の5つの要素で決められることになる。
洗濯乾燥機には、少しでも高く買取してもらうためのいくつかのポイントがある。ちょっと一手間加えるだけで数千円ほど高く買い取ってもらうことが可能になるのだ。
しっかりと掃除をしてから査定依頼する
洗濯乾燥機は、衣類の汚れを落とすためのものであるから、洗濯乾燥機そのものが汚れてしまっていては印象が悪くなってしまうだろう。査定価格を少しでも高くしてもらうためには、まずは綺麗に掃除しておく必要がある。
外側はもちろん、見落としがちな洗剤投入口についた洗剤残りや、蓋の内側の糸くず汚れもチェックしておこう。また、洗濯乾燥機の掃除は、ドラム式洗濯機と縦型洗濯機ではお手入れ方法が異なってくる。ドラム式洗濯機の方がパーツが多く、手間がかかるが自分でできる部分はできるだけ綺麗にしておくといいだろう。
付属品は全て揃えた状態にする
洗濯乾燥機を購入した時についてきたものは、全て揃えた状態にして査定依頼するといいだろう。取扱説明書や保証書はもちろん、特に水道の蛇口と洗濯機を繋ぐホースのアタッチメントの有無は重要になってくる。これがあるとないとでは、買取査定金額が変わってしまう。ドラム式洗濯乾燥機の場合には、購入時についてきた輸送用ボルトが必須になる。必ず一緒に査定してもらおう。
洗濯乾燥機が高く売れるタイミング
洗濯乾燥機は、新生活が始まる前にグッと買取価格が上がる傾向にある。一般的には、12月から3月ごろだろう。この時期は、新生活を始める学生や社会人になって一人暮らしを始める人が中古で安く洗濯乾燥機を入手しようとするために、リサイクルショップでも在庫を確保しようと買取に力を入れる時期である。買取店舗によっては、買取強化キャンペーンを行なっているところもあるだろう。また、こういった時期には買取査定が甘くなる傾向にもある。
また、ファミリータイプのものは夏になる前の6月から7月といった時期に需要が増えやすいため、大容量ドラム式洗濯乾燥機は高額査定が出やすい。
ただし、製造年が買取において重要なポイントになる洗濯乾燥機は、買取価格が時間とともに下がっていく傾向にある。そのため、タイミングを見計らいすぎて出遅れてしまうよりは、売ろうと思ったタイミングで買取査定に出す方がいいだろう。
複数のリサイクルショップで査定してもらう
洗濯乾燥機に限らず、大型家電の買取価格は店舗によって異なってくるため、必ず複数の店舗を比較して決めるのが良いだろう。一つのショップでは値段がつかなかったものでも、別のショップで査定に出せば買い取ってもらえるということもある。
また、出張買取の場合には日程調整が必須となるため、1つの条件だけで比べるのではなく、優先順位をつけていくつかの条件で比べてみるといいだろう。また、リサイクルショップ側としても少しでも安く買い叩こうとするため、あらかじめ自分の売ろうとしている洗濯乾燥機の買取相場を調べて把握し、交渉してみることも大切だ。
違法な不用品回収業者は利用しない
製造から10年以上経っているような場合には、リサイクルショップでの買取が断られることが多い。そのような時、違法な不用品回収業者を利用するのは絶対にやめてほしい。
なぜなら、軽トラックで無料回収を宣伝している出張買取の業者の多くは違法業者だからだ。許可なく洗濯機を回収するだけではなく、トラックに載せた途端に「やっぱり処分費がほしい」と高額な費用を請求してくるケースもあるため、回収の場合は必ず一般廃棄物収集運搬業の許可を受けた事業者を利用しよう。
まとめ
日本で新品を購入できる洗濯乾燥機のブランドは、現在のところ上記5ブランドに限られる。どのメーカーも型番をモデル名のように記載しており、本体や取扱説明書、保証書に必ず記載されているので、わかりやすい。メーカーによっては型番を「品番」と記載しているが、意味としては同様なので、そのまま使用して問題ない。各社の型番の意味は、これまで説明したとおりで、パナソニック以外は数字の部分で洗濯容量を示していることが多い。洗濯機の購入を考えている方は、覚えておくと便利だ。
さて、文中でも述べたように洗濯乾燥機を買取査定に出す際には、購入時の付属品はもちろんのこと、取扱説明書や保証書の有無がポイントになる。取扱説明書は、各社ともにインターネットからダウンロードできるようにPDFが用意されているが、洗濯乾燥機は幅広いユーザーがターゲットになるため、やはりできるだけ現物が残っていたほうがよいと思われる。また、大型家電の場合はその運搬方法の費用なども考えなければいけないので、当サイト「ヒカカク!」で業者ごとのサービスをしっかり比較のうえで、賢く買取サービスを利用していただきたい。