1970年生まれの新進気鋭の版画家である竹中健司。竹中の版画作品の売却を検討している人は、その買取相場を知りたいだろう。この記事では、その相場の参考として竹中の絵画の販売価格を紹介する。また、竹中の多彩な画業についても解説を加える。竹中作品の相場や価値だけでなく、画業自体について知りたい人にも、ぜひ参考にしてもらいたい。
CONTENTS
このコラムには、合法的な広告・宣伝が含まれている可能性があります。また、当社のサービスである「ヒカカク!」と「magi」の紹介も含まれています。
竹中健司とは
竹中健司は1970年生まれの版画家・木版画摺師である。デザイナー・実業家・研究者としての顔も持ち、多彩な活動を展開している。長年木版の技術を追求してきた竹中木版の5代目摺師であり、一般の版画家と比較して「刷る」技術に焦点を当てたプロジェクトや作品も多い。
武蔵野美術大学の技術顧問など、多くの役職も歴任している。
作品展の開催実績
これまでに竹中が開催した作品展は、主に下のものである。
- ・個展「竹中名作劇場」
- ・個展「びーだん」
- ・個展「SORA」
「世界名作劇場」をなぞらえたと思われる竹中名作劇場では、雑誌『月刊茶の間』で連載した作品などを展示した。
講演・実演の実績
竹中健司は、以下のような機関での講演・実演の実績も持っている。
- ・同志社大学
- ・立命館大学
- ・ボストン大学
- ・アップル社
- ・京都ホテルオークラ
他にも多数あるが、これらが主な実績である。世界的大企業であるアップル社や、同じく世界の名門大学であるボストン大学などが入っている点は、特に大きな実績と言えるだろう。
組合・協会で歴任した役職
版画や美術関連の組合と協会では、下のような要職を歴任している。
- ・京都木版画工芸組合副理事長
- ・京都版画出版協同組合理事
- ・浮世絵木版画彫摺技術保存協会理事
このように業界内での信頼が厚い点も、竹中健司の作品が高く評価されている理由の1つであろう。
出版・執筆の実績
書籍の出版や論文の執筆についても実績がある。主な実績は以下のものだ。
- ・著書…『京都・竹笹堂の はじめての木版画 かわいい雑貨をつくる本』
- ・監修…『紙と暮らす京の一年』
- ・執筆…『月刊茶の間』コラム連載 2009~2010年
- ・寄稿…『浮世絵芸術152号』論文
監修した書籍は大手出版社の宝島社から刊行されたものである。論文は、2006年に国際浮世絵学会で発表したものだ。いずれも重要な実績である。
竹中健司の版画の画風と特徴
適正価格で竹中健司の版画を売るためには、その画風の特徴を正しく理解しておく必要がある。結論をいうと、竹中の版画は「どのようなタッチでも描き分けられる」器用さを持ったものだ。そして、創作活動については、他の版画家では見られない非常に多彩な活動を展開している。
ここでは、そうした画風や活動の内容を紹介していく。
オリジナル木版画
竹中健司はさまざまな活動をしているが、版画家として王道的な活動とも言える「オリジナル版画の制作」も積極的に行っている。これだけで本業といっても十分なほどに作品数は多い。「Jyunko」のようなポップイラスト風の絵から、いかにも「版画らしい」絵柄である「Gion」など、多様なタッチを使い分けている。
CGイラストのようにシンプルな「Crawler crane」のような作品もあれば、モンドリアン作品のようにベタ塗りの四角形を組み合わせた抽象画「history blue」のような作品もある。まるで多数の画家が競作しているかのように、あらゆるテイストの作品を生み出せるのが、竹中健司の強みの1つと言えるだろう。
いまうきよえ
これは「現代のイラストを浮世絵の印刷技術で刷る」というものだ。言葉通り「今の浮世絵」を生み出すプロジェクトと言える。イラストは、人気イラストレーターのカンバラクニエのものだ。
それを竹中健司が浮世絵と同じ技法で刷る。描く技術と並んで「刷る技術」に強くフォーカスした企画である。
木版アートパフォーマンス
これは京都府による「源氏物語千年紀」で披露したパフォーマンスだ。この舞台上で、木版画が完成するまでの様子をライブパフォーマンスとして公演した。いわばライブペインティングの木版画版である。
版画は通常の絵よりもはるかに工程が多く、作業の内容が見る人にわかりにくいものだ。それでライブペインティングのパフォーマンスを行ったことは、極めて画期的な業績と言える。
屋内用照明「木版行灯」
この実績を簡単に言うと、行灯(あんどん)のデザインである。行灯はランプのガラスが和紙になったものだが、その和紙に竹中の木版画が描かれるわけである。行灯としての機能を高く維持しつつ、木版画を美しく映し出すために、特殊な紙を用いて制作している。
このように版画家としての枠を超え、産業デザインの分野で活躍していることも、他の版画家には見られない竹中健司の特徴と言えるだろう。
京の木版画カレンダー
卓上カレンダーに木版画を提供したものである。しかし、ただの卓上カレンダーではなく、屏風型になっている。紙製品メーカーである株式会社第一紙行が展開するブランド「SHICO」を用いた高級卓上カレンダーだ。
このカレンダーに対し、竹中健司はそれまでに描いてきた京都の四季の絵を厳選してレイアウト。ポップながらも格調の高い唯一無二のカレンダーに仕上がっている。
竹中健司の版画の買取価格
竹中作品は2019年7月2日の時点で、主に公式サイトと京都生活で販売されている。京都生活はテレビ局の京都放送(KBS京都)が運営する通販サイトだ。京都の逸品として、竹中作品も多数販売されている。
ここでは、この2サイトでの販売価格を、竹中作品の買取価格の参考情報として紹介したい。
公式サイトにおける販売価格
竹中健司が運営する「竹笹堂オンラインショップ」で販売されている作品の価格を、一部抜粋すると下記のようになる。
- ・history red…518,400円
- ・history blue…518,400円
- ・color red Shirakawa…405,000円
- ・color blue Kamogawa…405,000円
- ・Koyo arashiyama…324,000円
いずれも英語のタイトルというのが特徴的だが、価格も高い。しかし、竹中の実績を考えれば妥当な金額であろう。公式サイトでこれだけの価格で販売されているということは、手元に竹中作品がある場合、それを業者などに売るときも高値になることが期待できる。
なお、竹中の版画は上記のように高額なものばかりではない。インテリアなどとして気軽に買えるような、安価に設定された作品も販売されている。
- ・月ノ東寺…3,240円
- ・鉾ノ車輪…3,240円
- ・竹林…21,600円
- ・北野白梅…21,600円
これらの作品の場合、業者に買取を依頼すると、1,000円~15,000円程度の価格に納まるだろう。このように、元の作品の販売価格によって中古市場での買取価格も大きく変わる。いずれにしても、公式サイトで多数の作品の「新品価格」が、竹中本人によって提示されている点は、相場が明瞭となって良いと言えるだろう。
京都生活における竹中作品の販売価格
こちらでは、絵のモチーフが京都に関する作品のみが厳選されて販売されている。その価格の一部を紹介すると下記のとおりだ。
- ・桜嵐山…21,600円
- ・二条城松玉…21,600円
- ・清水舞台…21,600円
- ・赤清水…129,600円
- ・青三条…129,600円
ほとんどの作品は21,600円だが、赤清水や青三条のように、129,600円の作品もある。証水は12万円を超えているのに、よく似た作品である青清水は2万円台という価格の違いも興味深い。いずれの作品にしても、最低で2万円代という高額で販売されているため、それぞれの作品を業者に売るときにも、1万円以上の価格はつくだろうと期待できる。
竹中健司の版画をより高く売る3つのコツ
Web上での販売価格を見てもわかるとおり、竹中健司の作品は非常に高い価値を持っている。しかし、いくつかのコツを知っていれば、さらに高い値段で売ることも可能だ。ここでは、そのようなコツを3つ解説する。
現代アートに強い業者・画商・画廊の査定を受ける
竹中健司は1970年生まれと、非常に若い作家である。そのため、作品は版画というジャンルだけでなく、現代アートというカテゴリでも考える必要がある。版画としてより現代アートとしての評価のほうが高くなる可能性もあるため、現代アートに強い業者や画廊・画商の査定は確実に受けるべきだろう。
もちろん、版画に強い業者の査定も合わせて受けることをおすすめする。
できるだけ多くの買取業者から見積もりをとる
これは竹中作品に限らず、どんな画家の作品の売却でも言えることだが、とにかく多くの業者から見積もりをとることだ。価格が固定されてきたらそれ以上の見積もりは不要だが、固定された価格が見えてくるまでは、できるだけ多くの見積もりをとるべきである。1件や数件程度の査定では、下のような理由で不当に安い価格が提示される恐れがある。
- ・業者が竹中作品の価値を理解していない
- ・価値はわかっているが、わざと買い叩いている
- ・業者の資金繰りが厳しい
他にも多くの理由が考えられるが、いずれにしてもわずかな件数の査定では、適正な価格をつけてもらいにくいのだ。そのため、可能な限り多くの業者から査定を受ける必要がある。
個人で売るならヤフオク・メルカリ・ラクマなどを活用する
多くの業者の査定を受けても、いい価格を提示してもらえないという可能性もゼロではない。そのときは、自ら売るのもいいだろう。個人で絵画を売るなら、Yahoo!オークションなどのネットオークションか、ラクマやメルカリなどのフリマアプリを活用するといい。
特に竹中健司のような若い作家の作品は、こうした媒体でもファンにリーチしやすいだろう。
おすすめの絵画買取業者 総合美術買取センター
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
竹中作品を売却するときにおすすめの業者は総合美術買取センターである。同社は竹中健司の制作ジャンルである版画に加えて、日本画・洋画・骨董品などあらゆるジャンルのアート作品を買い取っている。竹中のような若い画家の作品も多数取り扱っており、こうした現代アートに興味を持つ買い手も多く集まっている。
そのため、他の買取業者と比較しても高値で買い取ってもらえる可能性が高いのだ。同社はLINE査定や訪問査定など、あらゆるやり方で無料査定を受けられるサービスが整っている。簡単に作品の価値を知ることができるため、一度気軽に試してみるといいだろう。
まとめ
今回は竹中健司 版画・作品の買取相場・価値まとめを紹介した。竹中作品に限らず、絵画の市場での正しい価値は、実際に業者の査定を受けて初めてわかるものだ。
そして、業者の査定はほぼすべての会社で無料となっている。方法も電話やメール、LINEや出張など多様であり、自身にとって一番便利な方法を選択可能だ。手間もコストもかからないため、一度お試しとして査定を受けてみてはいかがだろうか。