ジオ(GEO)は、GM(ゼネラルモーターズ)が販売していた自動車ブランドである。エントリーブランドという位置付けで、比較的コンパクトで低価格な車を主に販売していた。設定された車種は全て当時日本メーカーで生産されていたモデルか、あるいは共同開発されたものだ。小型SUV、セダン、クーペ、ハッチバック等が主なラインナップで、小型車市場の競争に勝つために生産された小型車が多く、輸入車でありながら廉価であることが売りだった。日本の各企業とGMの合弁会社が製造しているものがほとんどであったため、性能についても日本車に劣らないものばかりだ。
ジオがシボレーに吸収されて世間から姿を消した理由としては、販売車種のモデル更新された車種が少なかったこと、別チャネルによる同一クラスのモデル競合の発生、SUVブームによる販売数定価、そしてGMの経営方針の転換である。シボレーに吸収されたあともいくつか販売されたモデルがあったものの、2004年の「エクシード」を最後にジオは完全に姿を消した。
Chevrolet Tracker Lifted / MSVG
CONTENTS
このコラムには、合法的な広告・宣伝が含まれている可能性があります。また、当社のサービスである「ヒカカク!」と「magi」の紹介も含まれています。
代表的な車種
ジオの車が販売されていた期間は10年に満たないが、大きく話題をよんだ車種もある。人気のあったモデルを紹介しよう。
ジオ・スペクトラム
いすゞ・ジェミニとして日本で販売されていた、セダンおよび3ドアハッチバック車である。当初GMではシボレーブランドで販売しており、ジオの立ち上げと共にジオブランド車に転換して販売した。ジオブランド車が確立するまでのつなぎとして製造された部分が大きい。そのためジオブランドとしてのスペクトラムは、たった1年間の製造販売であった。
ジオ・プリズム(PRIZM)
スペクトラムの後継車種である。ゼネラルモーターズとトヨタの合弁会社NUMMIによって、トヨタ・スプリンターをベースに開発され、初代は1990年に販売開始された。ジオブランド唯一のオリジナルモデルだったのだが、すでにシボレーブランドで販売されていたほぼ同等のモデルである「キャバリエ」と競合する形になってしまった。ジオブランドでの販売が終了した後は、シボレーブランドとしてモデルチェンジをして引き継いでいる。
ジオ・メトロ(METRO)
もともとは「スプリント」という名前でシボレーブランドで販売されていた車であるが、そのまま名前を変えて販売された。スズキ自動車の「カルタス」のOEMであるが、燃費性能などのコストパフォーマンスの良さが評価された上、競合車種が比較的少なかったため北米で大ヒット。スズキの名が北米で知られるきっかけになった車でもある。
ジオの買取事情
アメリカとカナダを中心に販売されていた車のため、日本にはあまり入ってきておらず、中古車市場で見かけることもほとんどない状況である。どの車種もベースが日本車のため、性能の信頼性は高く、日本での修理や査定は可能であると思われる。しかしながら、需要は未知数のため、売却の際にどのような業者に出すと良いのか迷うこともあるだろう。
売りに出す場合は、複数店で査定を
基本的に、出回っている数が少ない車の買取価格は業者によって大きく開きがある場合が多いので、できるだけたくさんの業者に査定をしてもらうことをおすすめする。ガリバーやラビットなどの大手買取業者だけでなく、近隣の修理工場や買取店など、いろいろな店をあたって買取価格比較をすると良いだろう。
海外への販路を持っている業者を探そう
買取業者の中には、海外への販路を持っているところもある。もし日本で需要がないと判断された場合でも、きちんと動く車であれば海外で中古車として販売できる可能性はじゅうぶんにある。万が一故障している場合でも、部品需要などがあり買い取ってもらえる可能性もある。あきらめて廃車にする前に、買い取ってもらえそうな業者を探してみよう。
めずらしい車こそ一括査定を利用しよう
自分で多くの店に持ち込むのには限界があるという場合には、インターネットの一括査定サイトで依頼すると良いだろう。一度に8社から10社への査定依頼を一度に出せるため、非常に効率の良い方法だ。ただし、Web査定で届く見積もりはあくまでもその車種の最高買取価格なので、実際に査定すると、車の状態により減額される場合が多い。一括査定の提示額はおおよその目安と考えておくと良いだろう。
高額査定のためには日頃のメンテナンスも重要
査定前に洗車をするだけでも印象はかなり良くなるが、普段から手入れをしていれば良い状態を保つことができる。メンテナンスのポイントを挙げておこう。
洗車とワックスがけは定期的に
車に限ったことではないが、こまめに洗って手入れをするのは基本だ。きれいに保つだけでなく、劣化も防ぐので、売りに出すときに査定額アップにつながる可能性があるのである。また、洗車だけでなくワックスをかけておくと、傷から車を守り、汚れがつきにくくなるためメンテナンスが楽になるというメリットがある。少し手間に感じるかもしれないが、ワックスはかけておいた方が良いのである。
キズはこまめに直しておこう
車を使っていると、どうしても小さい傷ができてしまうことがある。それほど目立たない場合はそのままにしてしまいがちだが、サビが出てくる危険性があるので、直せるようであれば直しておきたい。小さな傷の修理には、タッチペンやコンパウンドを使うのが一般的である。もし自分でできるようなら、常備しておくといざというときにすぐ使えて便利だ。
タッチペン
ペンの形をした塗料で、手軽に使えて重宝するので、車のボディの色にあわせて用意しておくのも良いだろう。キズに塗ることによりサビを防ぎ、キズ自体も目立たなくなるという効果がある。
コンパウンド
浅いキズに使う、車用の研磨剤である。コンパウンドをつけて軽く磨くとでキズを消すことができる。ただし、研磨剤というのは目の細かいヤスリのようなもので、こすりすぎると塗装がはがれてしまう。特に黒い車の場合は塗装が剥がれて白くなってしまった例が多くあるので注意しよう。