米作り農家を守る制度が拡充されたことにより、最近は未精白の玄米を買取る業者が非常に多くなった。
また近頃では、玄米食専用玄米販売店も全国各地に登場しているため、精白していない玄米であっても十分な需要があると考えて良いだろう。
今回は、余った白米や玄米の処分や扱いに悩む小規模農家や兼業農家の皆さんと一緒に、玄米を高価買取に繋げる良策を確認していきたい。
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こちらのページには広告パートナーが含まれる場合があります。掲載されている買取価格は公開日のみ有効で、その後の相場変動、各企業の在庫状況、実物の状態などにより変動する可能性があります。
玄米の買取業者が増えた理由とは?
玄米の高価買取情報の話をする前に、まずは、この市場に買取業者が増えた理由や背景を紹介していこう。
食糧法の改正
関税率が下がることで日本のお米が売れにくくなることを危惧した政府は、食糧法を改正することで、「良質な米を自由に売却・買取できる仕組み」を整備した。
また近頃では、農家が直接ユーザに売ると定義づけられていた計画外流通米も、お米屋さんやスーパーマーケットで販売できるようになったため、その結果として買取業者の数も増加傾向にあるのだ。
このように米作り農家のことを考えた食糧法の改正は、玄米を売る側・買う側に好循環をもたらしていると考えて良いだろう。
日本人の健康志向ブームの影響
国民の健康志向が高まる日本では、白米と比べてミネラルやビタミンを多く含んだ玄米を好む人達が増え始めている。
また、食物繊維をたっぷり含んだ玄米はダイエット食や生活習慣病の予防食としても注目されているため、精白という手間をかけなくても玄米のままで需要のある時代が到来したと考えて良いだろう。
そんな近頃では「煎り玄米」という少し変わった食べ方も注目されているため、玄米食ブームによる市場の好循環はまだまだ続くと考えて良さそうだ。
玄米の買取価格はどのように決まるの?
玄米市場に好循環が生まれた背景を確認したところで、次はこの商品の価格や参考買取相場の話をしていきたい。
従来の玄米価格はどのように決められていた?
従来は、国によって立ち上げられたコメ価格センターの金額をベースに、流通経費や必要経費を差し引いた形で買取額が決まるのが一般的だった。
しかしこのセンターが解散した2011年以降は、玄米の買取相場も自由化の動きが顕著に見られるため、売り手となる農家によっては高額査定を狙いやすい好循環が生まれていると考えて良いだろう。
玄米買取における参考買取相場は?
玄米買取における参考買取相場は、大半の業者で非公開としている。
しかし中には、30kgの玄米1袋が手渡しで8,500円、農協への出荷で7,500円前後と公開している情報サイトもあるため、比較的高い価格で売却ができると考えて良いだろう。
また銘柄米や特栽の場合は20~30%アップが見込めるため、自分の生産した玄米に自信があるなら積極的に価格交渉をしてみても良さそうだ。
玄米を高額査定に繋げるために実践すべきこと
玄米の売却で納得の現金化をした人たちは、これから紹介する3つのポイントを実践している。
食べないなら早く売る
1~3年は保管可能とされる玄米も、湿度や温度の高い場所に保管しておくと品質が悪くなることもある。
また玄米の場合は、白米と比べて遥かに虫が発生しやすい難点があるため、自宅での長期保管はなるべく避けるべきと言えるだろう。
そんな玄米の売却で高価買取を狙うなら、「収穫後、すぐに売ること」が最善だと断言できる。
買取相場を調べる
全国の収穫量や関税率などの影響を受けやすい玄米は、買取相場の変動も大きいと考えた方が良い。
また玄米の価格は、業者の倉庫保管料や流通経費、人件費などにも大きく左右されるため、たくさんの店舗に問い合わせをして「今年の買取相場を把握すること」が賢い売り方であると言えるだろう。
スーパーに直接売る
食糧法が改訂された今の時代は、農家で作った玄米をスーパーに直接売却することもできるようになった。
契約農家との関係を大事にする小売店では、米屋さんよりも遥かに高値で玄米を買い取ってくれるケースも見受けられるため、納得の買取相場を求めてスーパーや直売所に問い合わせをしてみても良いかもしれない。
玄米の高価買取で知られる業者まとめ
最後に、玄米の買取を具体的にイメージしていただくために、この商品の査定に積極的な業者をいくつか紹介していこう。
戸倉食糧
http://www.ne.jp/asahi/tokura/food/
九州各地の玄米を販売する戸倉食糧は、古米やくず米の買取もできる良心的な業者だ。
運賃を払えば大分県以外の農家でも買取対応をしてもらえるため、なかなか売却先が見つからない時に問い合わせを行なっても良いだろう。
泉屋
http://www.5han.co.jp/company/purchase/index.html
コシヒカリ、ひとめぼれ、ふさこがね、餅米といった多彩な玄米を買取る、話題の業者だ。千葉県内であれば、50俵以上の出荷で無料集荷に来てくれる。
また、持ち込みの場合は他地域の農家でも受け入れてくれるため、良心的な対応によりスムーズな取引が期待できることだろう。
丸善米穀
「玄米同士を擦り合わせて皮を剥く」という少し変わった製法を導入する丸善米穀では、毎年10月の土曜日のみ玄米買取を行なっている。
そんな丸善米穀には、農林水産省で定める特別栽培米の扱いも多数あるため、こだわりの製法で作った玄米の売却には特におすすめ度の高い業者と位置付けて良いだろう。
コダマ
http://kenkoumai.com/?page_id=60
多くの業者が歓迎する1等、2等、3等玄米だけでなく、規格外も歓迎してくれる良心的な企業だ。
大豆や小豆、キビ、ヒエ、トウモロコシといった穀物全般の買取も積極的に行なっているため、倉庫に残っているものを一気に査定依頼に出してみても良いだろう。
中村商店
創業80年の歴史を持つ中村商店では、玄米や雑穀などの穀物を中心とした幅広い買取を行なっている。
そんな中村商店には、官公庁をはじめとする約100社の取引企業があるため、販売ルートの多さで業者選定をする農家にも嬉しい存在になることだろう。
まとめ
従来は買取が難しかった玄米も、健康ブームや法改正により売却しやすい商品へと成長を遂げている。
特に今の時代は、インターネットを通じて玄米買取業者との出会いもしやすくなっているため、各社の問い合わせフォームなどを利用して玄米の買取相場を上手に収集してみて欲しい。
そんな玄米で高価買取を狙うなら、3~5社に相見積もりをするのがおすすめだ。