カジュアルファッションが好きな人に人気のあるスタイルのひとつとして、アメカジ、つまりアメリカンカジュアルがある。性別、年齢問わず気軽に着られるファッションとして定番でもあるアメカジだが、ブランドによって古着買取価格は幅が広い。デニムやスウェットなど、モノによっては取引の際にヴィンテージ価格がつくものもある。
ここではブランドやアイテムによる一般的な買取価格相場、メルカリでの売買における相場をまとめてある。
American Eagle Outfitters / JeepersMedia
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そもそもアメカジブランドとは
昔はアメカジは男性ファッション、というイメージが強かったが、現在では男女問わず定番のカジュアルスタイルである。デニムやTシャツ、スウェットなどが主要なアイテムでブランドも多数ある。
カジュアルの王道スタイルとも言えるアメカジは、もともとアメリカの伝統的な大学スタイルであるアイビールックやカリフォルニア風のスポーツファッションがベースとなっている。トレンドにも左右されますが、最近はそのファッションは幅広く、ポロシャツをきっちり着こなすものから、大きめのスウェットやニットを着崩すものまで多様である。
アメカジに対する言葉としてヨーロピアンカジュアルがある。アメカジがラフで機能性を重視したカジュアルスタイルなのに対して、ヨーロピアンカジュアルは繊細かつエレガントな要素を取り入れ、カジュアルながら綺麗めなスタイルとなっている。アメカジにもテイストがあり、それぞれアメリカの地域や職業などによって差は大きい。
ウエスタンスタイル
アメリカ西部のカウボーイをモチーフにしたものがウエスタンスタイルである。特徴的なのが細身のデニムにウエスタンブーツ、カウチンニットなど男っぽいアイテムである。バンダナやカウボーイハットなどの小物もウエスタンスタイルには欠かせないだろう。
カレッジスタイル
アメリカ東部発祥のアイビールックを元にしたものがカレッジスタイルである。現在は大学生の日常着全般を指している。アイビールックは綺麗めスタイルであったが、現在ではデニムやスウェット、カーディガンなどを用いており、よりカジュアルなスタイルになっている。
ミリタリースタイル
軍隊のテイストをカジュアルに取り入れたのがミリタリースタイルである。こちらの特徴は機能性を重視したファッションである。迷彩柄は定番だろう。黒やカーキ、ベージュなどがベースカラーとなっていて、特に陸軍調のものはアーミールック、海軍調のものはネービールックと呼ばれる。
ワークスタイル
労働者の作業服をカジュアルファッションに取り入れたのがワークスタイルである。こちらもミリタリースタイル同様機能性を重視し、破れや洗濯に強い丈夫な素材でできているのが特徴だ。デニムやオーバーオール、安全靴などはワークスタイルが元となり生まれたものである。
サーフスタイル
アメリカ西海岸、いわゆるカリフォルニア系のアメカジはサーフスタイルと呼ばれる。これまでのスタイルと異なり派手な色柄のTシャツや色落ちしたジーンズ、ダメージジーンズ、ハーフパンツなど、よりラフでファッション性を重視したスタイルとなっている。シルバーアクセサリーや日焼けした肌なども特徴だ。
バイカースタイル
男らしくハードなファッションがバイカースタイルである。バイク愛好家のファッションで、革ジャンや手袋、細身のパンツなど全体的にぴったりとしたシルエットが特徴的だ。モノトーン調を好み、他の色をあまり使わないのもバイカースタイル特有のものである。
いくつかのスタイルがあるのがアメカジであるが、共通して挙げられるアイテムはデニム、Tシャツである。どのスタイルもこの2つの面がベースとなっているだろう。
アメカジブランドの古着買取相場
アメカジのテイストについては紹介したが、ブランドごとの買取相場について触れていこう。アメカジはカジュアルブランドのなかでも比較的リーズナブルな価格帯のブランドが多いため、ショッピングセンターでもよく見かける。
代表的なものにはGAPやアメリカンイーグル、Championが挙げられる。他にもセレクトショップ系のジャーナルスタンダード、BEAMSなどもアメカジブランドとして挙げられる。ではそんなブランドの買取相場はどうなっているのか。
BEAMS
BEAMSはSHIPS、ユナイテッドアローズと並んでセレクトショップのなかでも人気のあるブランドのひとつだ。BEAMSは比較的若い世代向けのブランドであるが、BEAMS BOYやレイ・ビームスのように年齢層やファッションの好みによって取り扱う商品のテイストが異なる。
セレクトショップという事で他社の製品も多いが、BEAMS自社製品の取り扱いもある。特にアメリカコットンを使用したTシャツやチノパンツは人気がある。人気があるため買取相場も高いと思うが、ベーシックのアイテムは大量生産なのでそこまで高い金額は期待できない。
その代わり、他ブランドや他企業とのコラボアイテムやレザージャケット、稀少性の高いアイテムは高価買取が期待できる。モンクレールの別注ダウンは40,000円での買取、ニューバランスとの40周年記念コラボスニーカーは10,000円など、ブランドや稀少価値で相場は異なるといって良いだろう。
アメリカンイーグル
アメリカンイーグルは多くの買い取り業者や古着店で取り扱いがある。買い取り相場はジャケットやコートなどは2,000～5,000円、Tシャツ類は500～2,000円と幅がある。相場の幅の理由は状態の良し悪しにある。当然ながら状態が良いものの方が高額買取になりやすい。また、旬のアイテムや需要の高いアイテムは高い金額で取り引きされることが多い。
アバクロンビー&フィッチ
アバクロンビー&フィッチは2000年頃流行したブランドで今は下火になっているが高価買取してくれるところも存在する。多くの業者ではアメリカンイーグル同様Tシャツやカジュアルシャツの相場は安いが、冬物のコート、アウター類は比較的高額なことが多い。
しかし業者によってはアバクロ全般を相場よりも高い金額で買い取ってくれたり、季節関係なく取引してくれるところもあるため、探してみる価値はあるだろう。
Champion
Championは古着市場のなかでも若者に人気の高いブランドで、状態にもよるが比較的買取相場も高い。主にスウェットやパーカーが取引されているが、スウェット単品では2,000円前後、ジャージやスウェット上下セットで7,000円前後となっているようだ。特に別注モデルやコラボモデル、レアアイテムなどは数千円～数万円もの値段がつくこともあり、需要の高さがうかがえる。
コンバース
コンバースというとスニーカーを思い浮かべる人も多いだろう。買取市場でもコンバースのスニーカーの取引は多く、平均すると5,000円前後で買取されている。コンバースも限定モデルやコラボアイテムが多く、稀少性や需要の高いものは相場よりも高額買取されることもある。
リーバイス
リーバイスと言えばデニム、特にリーバイス501のなかでも501XX、ZXXシリーズはヴィンテージ価格がつくほど需要も高く価値がある。501XXはコレクター人気も高く、多少の使用感があっても300,000円ほどの値段がつく。中には500,000円近い買取金額がつくこともある。ZXXシリーズはボタンフライからジッパーへの移行期の商品で価値が高いものも多い。
生産数が少ないため稀少性が高く、状態がよければ200,000円ほどで買取されている。
メルカリでの売買相場
古着市場はリサイクルショップや古着店などの業者だけではない。オークションや、現在では一般人同士のやりとりのフリマアプリなどが市場の主流となっている。フリマアプリのメルカリは業界の草分け的な存在で、実績、利用者ともにトップクラスである。
通常のフリマと同じように売り手が価格を決め、買い手はその金額で購入するか値段交渉をして購入する。売り手側には出品手数料がかかるが、送料の負担は売り手か買い手か選べるようになっている。使い方が簡単で、出品するまでの手間もオークションに比べるとかからないのが人気の理由だろう。では上記のブランドの売買相場はいくらになっているのだろうか。
BEAMS
BEAMSはメルカリでも人気のあるブランドで取引実績も多い。メルカリは一般人による売買なので、モノによっては業者の相場よりも高い金額がつくことも多い。Tシャツは2,000円前後、ニットは3,000円前後、アウターやボトムスなどは高いものだと定価の8～9割の値段がつくこともある。
特にコラボアイテムや数量限定の記念モデルなどはメルカリでも高額取引されている。メンズでは小物、レディースではワンピースなどにその傾向が強く出るようだ。
アメリカンイーグル
アメリカンイーグルのメルカリでの売買相場は状態によって異なる。海外製品なので縫製が雑だったり、生地が伸びやすかったりするため、使用感があるものは安価で、新品同然の状態なら高額で取引されている。Tシャツや小物は1,000円前後、ボトムスは2,000円前後の取引が多い。
アバクロンビー&フィッチ
アバクロンビー&フィッチはメルカリではそれほど取引が多くないが、メンズ商品の方が取引数が多いようだ。特にジャケットやTシャツなどのカットソー類が目立つ。ジャケットは約3,000円、Tシャツも約1,500円と業者の買い取り相場に比べるとやや高めとなっている。
Champion
Championもメルカリでは人気の高いアメカジブランドである。男女問わずスウェット、バッグは人気で、ワンポイントの刺繍の入ったスウェットでも高いものは10,000円前後で取引されている。上下セットのスウェットやジャージはデザインによるが7,000～15,000円の売買相場となっている。また、ベビーやキッズ用のChampion製品も人気で、Tシャツ類は1,500円前後で取引されている。
コンバース
コンバースの定番モデルと言えばオールスター、有名なものはワンスターやジャックパーセルがある。いずれもメルカリで取引があり、相場は5,000円前後である。年齢性別問わず安定した人気があり、メルカリでも買い手がつきやすい。
業者では限定モデルや生産数などから稀少価値を判断し高価買取金額を提示することがあるが、一般人でも購入時の金額から出品時に相場よりも高い金額をつけることがある。
購入時の注意点は模造品が多いことだろう。比較的デザインがシンプルで似たようなスニーカーは多い。新品でも1,000円ほどで買えてしまうものがあるので、コンバースなのに安い、といって間違えて買わないようにすることだ。
リーバイス
リーバイスもメルカリで取引がある。相場はピンキリで、状態が悪いから安くしているものもあれば、稀少性や市場相場から状態の良し悪しに関係なく高額出品しているものもある。
しかし買い手がつきやすいのは価値がハッキリしていて、妥当な金額がついているものである。大体数千円～数万円で取引されており、鑑定済だったりタグの写真がしっかり写っているものは売買されやすい傾向がある。
ジーンズに関してヴィンテージの判断基準がネットでも公開されているため、素人でも見分けがつきやすいが、あくまで実物を見て触れる場合である。実際に見られないメルカリではあまりに高額だったり、根拠なくヴィンテージ、レア物、と謳っているものは注意が必要である。
メルカリでは売上手数料が10%かかるのと、ほとんどが送料込みの出品になっているため、相場よりもやや高い金額がついているのが特徴だ。とはいえ、他のモード系やフレンチカジュアルブランドに比べると、その相場は2～3割安価となっているので買いやすいだろう。
まとめ
アメカジブランドの古着買取相場・メルカリ売買相場についてご紹介した。さまざまな系統が存在しており買取価格に幅があるのが特徴であるが、モノによっては取引の際にヴィンテージ価格がつくものある。
きちんと鑑定してくれる買取店で売買するのが安心感がある一方、メルカリは出品する側に手数料がかかるものの利用者数が多いのが特徴だ。どちらを利用するかしっかり検討したうえで納得のいく取引をしたいものだ。
