ヴィンテージ・シャンパンのみを作り続けてきたシャンパン・メゾン「サロン」社は厳選してきた白ぶどうのみを使い、極上のシャンパンをこれまで送り出してきた。「サロン ブラン・ド ブラン1999」は20世紀最後の一品ということ以外でも、貴重なシャンパンだ。その理由は、原料となる白ぶどうのできが悪い年にはシャンパンを生産しない点だ。そのため流通量が少なく、貴重な一品である。
今回は幻のシャンパンと言われる「サロン ブラン・ド ブラン1999」の買取相場や査定相場をまとめて紹介する。
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サロン社のシャンパン
「サロン社」は1900年代初頭に創設者であるウジェーヌ・エメ・サロンがフランスシャンパーニュ地方、ル・メニル・シュール・オジェ村に創設したのが始まりだ。創設者ウジェーヌ・エメ・サロンはもともと毛皮商であった。毛皮で成功したウジェーヌ・エメ・サロンはパリで王族、俳優の社交場であったレストランに足げに通うようになり、そのことでシャンパンに対して興味を抱いたのだ。
ぶどうへのこだわり
創設者ウジェーヌ・エメ・サロンは単なる道楽でシャンパンを造ったわけでは無かった。彼は最高のシャンパンを作るための努力を怠らなかった。原料であるぶどうの質にこだわり続け、収穫する畑もル・メニル・シュール・オジェ村のみから生産されるぶどうのみしか使用しない。また使用するぶどうの品種はひと種類だけ、その中で単一年に収穫されたぶどうだけがシャンパンになる権利があるのだ。
繊細な味をもたらす要因が豊かな土壌にあると言われる。シャンパンに使用するぶどうが収穫される畑は、全て東向き斜面の中腹に位置する。日当たりが良く水はけの良いことが特徴だ。そして表土が浅いことでぶどうの根がすぐ下にある岩盤にすぐたどり着くのだ。ぶどうはその岩盤からミネラルをたっぷりと取る事ができる。これが独自の味わいを作り出すのだ。
そんな贅沢なこだわりの中作ってきたサロン社のシャンパンは、パリにある名門レストラン、マキシム・ド・パリのハウスシャンパンに選ばれたことから評判になったとされる。当時のマキシムは社交界の中心であり、ここで一流シャンパンの仲間入りをしてその地位を不動の物としたのだ。
生産量が少ない貴重なシャンパン
こだわった作りのため、約100年のサロン社の歴史の中で製品化された年はわずか37回だ。それだけでも希少なシャンパンなのに、1回の生産量も6万〜8万本ほどの本数にしかならない。一般的に希少と言われる、シャンパンでも年間生産量は50万本ほどになる生産量だ。それだけこのサロン社のシャンパンが貴重だということがわかる。
発酵へのこだわり
生産量が少ない理由はぶどうに対するこだわり以外にも熟成期間の長さにもある。サロン社は発酵作業時に乳酸菌を使用しない。多くのシャトーがシャンパンを発酵する際には乳酸菌を使用し、そのことで熟成期間が若いうちから飲みやすくするようにしているのだ。
乳酸菌を使用しないため、サロン社のシャンパンの熟成期間は8年間にも及ぶ。つまり畑から収穫されたぶどうがシャンパンに成り、出荷されるまで10年の歳月が必要だ。このこともサロン社のシャンパンの流通量が少なくなる要因のひとつになる。
流通量が圧倒的に少ないシャンパン
1年間に生産されたわずか6〜8万本のサロン社のシャンパンの内約9割のシャンパンは、さきほどのマキシムをはじめとする、世界中の有名レストランにまず割り当てられる。そのため店頭に流通するシャンパンはその分を除いた7000本ほどしかない。限られた数だけ生産された貴重なシャンパンは、その中の1割だけが市場に出回ることになる。
その残りを奪い合うため、さらに「希少価値の高いシャンパン」となるのだ。このことが買取市場やヤフオク、メルカリなどにおいても高値が付くシャンパンとなる理由だ。
サロン ブラン・ド ブラン1999年とは
「サロン ブランド ブラン1999年」は、希少なシャンパンしか生産しないサロン社が1999年に生産したシャンパンだ。20世紀最後というアニバーサリーな要因も重なり、人気となっている。
この「サロン ブラン・ド ブラン1999年」の生産量は推定約5万本。そのうち4万5千本が前述に書いたように有名レストラン用に回る。世界中の店頭に出る「サロン ブラン・ド ブラン1999年」は約5000本だ。
名作中の名作と評価
希少性もさることながら、シャンパンの味も高い評価を得ている。サロン社のシャンパンはフランスで最も権威のあるワインを評価する本レ・メイユ・ル・ヴァン・ド・フランスで、シャンパンの最高評価である三つ星を獲得している。繊細で、しっかりとしたフルーツの風味が評価されたからだ。
その中でもこの「サロン ブラン・ド ブラン1999年」は名作中の名作と言われる。複雑な果実と酸がさまざまな成分と調和して繊細な泡のタッチさえ何とも言い難いという、評価が多く聞かれる。
1999年唯一のシャンパン
サロン社は「ロゼ」などのシャンパン以外の物は作らないことが特徴だ。そのため「サロン ブラン・ド ブラン1999年」は1999年にサロン社から唯一世に送り出された製品である。しかしこのサロン社の商品は市場に出てからも手に入れることは難しいだろう。
日本で飲むには?
希少価値もあり、味も一級品であるシャンパンならば、ぜひ一度は飲んでみたいと考える人が多いはずだ。パリの高級レストラン以外で飲む方法として日本でポピュラーな方法は、国際線の機内で飲む方法だ。JAL国際線のファーストクラスでこのサロン社のシャンパンはウェルカムドリンクとして飲める。
しかしこれもファーストクラス料金を支払い、しかも飲めるのはあくまでもウェルカムドリンク程度の量のため、簡単に飲めるシャンパンではない。そのため買取での査定価格は高額な査定が期待できるのだ。
サロン ブラン・ド ブラン1999年を高く買い取ってもらうには
それでは、サロン ブラン・ド ブラン1999年の買取価格を高くするための方法を紹介しよう。
複数の買取店で査定を受ける
「サロン ブラン・ド ブラン1999年」は幻のシャンパンであるため、買取の査定や鑑定に出すとき、心がけることは「決して安い値段で売らない」ことだ。しかし、そのためには高い、安いといった相場を知ることが求められる。
そのために必要なことは比較検討だ。比較検討にはできるだけ多くの買取店で査定を受けることだ。それにより「旬の相場」が見えてくる。
良い状態に保つ
次に高い査定を出すために必要なことはシャンパンを良い状態に保つことだ。シャンパンは高温が厳禁だ。高温の場所に長く置くことで、液漏れの原因となるため必ず冷暗所に保存する。
またボトルの汚れやほこりをきれいに保つことも大切だ。他にもシャンパンは未開封の物が、高い鑑定が出るため、誤って封を切ったりしない注意も必要だ。
査定時に工夫できること
また買取店を利用するときは査定額アップキャンペーンを行っていることもあるためこれらも上手に利用してほしい。そして2本以上の「サロン ブラン・ド ブラン1999年」を持っていれば、まとめて査定に出す方が高い額になることも頭に入れておくべきだ。
木箱や箱、冊子といった付属品がある場合は必ずそれをあわせて、査定に出すようにすることだ。これら付属品の有無で査定価格にかなりの開きが出る。またこれら付属品も傷つけたり、破損しないように注意することも大切だ。
サロン ブラン・ド ブラン1999年の買取店を選ぶときの3つのポイント
実際に買取店に査定を出す際のお店選びも重要だ。
知識豊富な鑑定士のいる店
まず鑑定に出すお店に「サロン ブラン・ド ブラン1999年」に関する商品知識豊富な鑑定士がいることが大切だ。通常の買取に良く出回るものと違い、専門性の高い商品がシャンパンである。他社とサロン社のシャンパンの知識の違いがわかる査定能力が必要だ。
そのため、幅広い商品を扱う総合リサイクルショップは避けた方が賢明である。できるだけシャンパンを含む洋酒全般の買取を専門的に取り扱っている買取店、また「酒買取部門」を持ち買取査定を行っている買取店が望ましい。
世界的な取引ネットワークのある店
「サロン ブラン・ド ブラン1999年」は日本国内だけがマーケットではないシャンパンだ。サロン社のシャンパンは世界中のコレクターや業者が欲しがる一品でもある。そのため査定に出す買取店が世界中の業者との取引ネットワークを持っていて、世界相場を反映した鑑定価格をより早く出せる買取店を選ぶのが安心だ。
自分にあった査定・買取方法のある店
もし買取店を回る時間が取れない方はあきらめないで、さまざまな査定方法で査定に出してほしい。買取店によっては忙しい人のためにWEBによる事前査定を実施してそれによりある程度、買取店を絞ることもできる。
またシャンパンを買取店まで運ぶ手段がない方には宅配買取を行っている買取店も多い。これはWEBから申し込み、査定店から専用の梱包キットが送られ、買取店へ発送して査定してもらう方法だ。鑑定額に納得がいけば、買取金額が振り込まれてくる手軽なシステムだ。忙しい人や近くに買取店がない方にはおすすめの査定方法である。
サロン ブラン・ド ブラン1999年の買取価格の傾向
濃いグリーンのラベルに大きくサロン社のイニシャル「S」がプリントされているサロン社のシャンパンはコレクター、愛好家から羨望のまなざしで見られるシャンパンだ。もともと創設者の「ウジェーヌ・エメ・サロン」は唯一無二のシャンパンを目指して作ったのだが、商品化が前提ではなかったと言われている。そのため自家消費が目的であったこともあって初出荷の年代もあいまいになっているのだ。
しかし創設者が前述の高級レストランでの評判の良さから社交界の紳士淑女に知れ渡り、現在の「幻のシャンパン」へと成ったのだ。 その高い品質を保つため、21世紀に入っても大量生産をする流れにはなっていない。醸造過程においても手のかかる工程を多く残しているため、今後「サロン社」のシャンパンが世に多く出る可能性は低い。
価値があがる可能性が高い
そのため「サロン ブラン・ド ブラン1999年」のシャンパンもこれから年月が進めばその価値はより高い物になる可能性が高い。「サロン ブラン・ド ブラン1999年」の大手キュレーションサイトの買取参考価格は20,000円前後だ。しかし大黒屋では2019年3月時点で買取実績価格表では48,000円と、かなり高額になっている。
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
小売価格と連動する
また買取価格に影響を与えるのが、小売価格だ。大手の通販サイトでは2019年の3月時点で「サロン ブラン・ド ブラン1999年」は95,040〜105,840円の範囲で販売しているのだ。このように販売価格も店舗によって20,000円近い開きがあり、買取価格も同じく約20,000円の差がある。
また買取実績を載せていない買取店が多く、それだけ相場の変動が多い証でもある。これら買取実績と小売価格は常に調べて、どちらかが上昇すればお互いに連動して上昇すると考えるのが自然だ。「サロン ブラン・ド ブラン1999年」の買取では常に最新の小売価格の相場を調べてから、査定に出すことがおすすめだ。
まとめ
今回はヴィンテージ・シャンパン好きの方におすすめの、「サロン ブラン・ド ブラン1999」の買取相場や査定相場を紹介した。買取店はそれぞれ独自の経営スタイルや方針があるが、サロンのブラン・ド ブラン1999の査定を受ける際には、幅広い商品を扱う総合リサイクルショップは避けて、洋酒全般の買取を専門的に取り扱っている買取店をおすすめする。その際、商品知識豊富な鑑定士がいるかどうかが大きなポイントだ。
宅配買取が選べるお店なら、コストをかけずにブラン・ド ブラン1999を売りやすい。このような買取方法を設けるお店は、忙しい人や近くに買取店がない人にとってメリットだ。ヴィンテージ・シャンパンは年齢を重ねても長く楽しめる趣味なので、歴を重ねるごとにアイテムが増えていくもの。ぜひ買取をうまく利用しながら、コレクションを楽しんでいただきたい。